山形県天童市の酒蔵出羽桜(でわざくら)酒造株式会社で造られる日本酒出羽桜。吟醸酒といえば出羽桜と称されるほど日本酒ファンの間では人気が高い。
出羽桜の魅力は、庶民でも手が届きやすい価格設定ながら高い完成度であることである。吟醸酒=高級酒との印象を覆したのが出羽桜酒造だ。そのため高価買取は望めないが、馴染みのある日本酒として買取対応している買取業者は多い。
この記事では出羽桜がどのような日本酒なのか、種類や特徴についてまとめている。買取業者の特徴と買取価格も記載しているので、参考にしてもらいたい。
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出羽桜ってどんな日本酒?
出羽桜は山形県天童市一日町にある出羽桜酒造で造られる。山形では、古くから風土に合った酒米が開発されており、地元産の酒米は出羽桜の酒造りに欠かせない。山形の地酒=出羽桜というにふさわしい日本酒だ。
出羽桜のルーツは近江商人
出羽桜のルーツは1850年代、現在の滋賀県にあたる近江地方を中心に行商をしていた仲野家が山形県に土着し、地主となったのが始まり。醤油屋や造り酒屋など一族からさまざまな商いを営む分家が生まれ、その1つが出羽桜酒造の原型旧白梅醸造元である。
当時、旧白梅醸造元よりも以前に分家した熊正宗醸造元や白菊醸造元もあったが、企業整備のおりに出羽桜酒造のみ残された。近江商人の一族として分家同士でも切磋琢磨し、より高品質な酒造りを研究する品質志向を追求してきた結果だ。
白梅から出羽桜への改名
創業当初は主に日本酒白梅を製造しており、一部の高級酒にのみ出羽桜と付けていた。しかし、白と梅は古来より縁起の良いものとして、日本全国に白梅と名乗る銘柄があった。そのため、全国に販路を広げる過程で銘柄が被らないよう現在の出羽桜に統一されたのだ。
出羽桜酒造の向上心は代を重ねても受け継がれ、三代目仲野清次郎は大分県にある銘醸蔵真澄を度々訪れては教えを請うていたほど。当時はまだ普及していなかった吟醸酒や生酒を、他の酒造所よりも先に発売するなど日本酒文化の発展に貢献した。
世界的な吟醸酒にまで成長
出羽桜酒造の看板商品出羽桜 桜花吟醸酒が登場したのが1980年。当時は吟醸酒=高級酒として贈答用に販売されるのが一般的であった。それを庶民でも手に取れるよう品質を保ったまま価格をおさえて販売したものが桜花吟醸酒である。
その後、地酒人気銘柄ランキングの吟醸酒部門で12年連続第1位やSK-IIの香り成分モデルに抜擢など吟醸酒といえば出羽桜と称されるほど成長。さらに、英国インターナショナル・ワイン・チャレンジ 2016の吟醸酒部門で最高賞を受賞し、世界の吟醸酒となった。
出羽桜の種類と特徴
出羽桜酒造の看板商品は桜花吟醸酒であるが、他にも出羽桜には注目すべき商品がある。各々の出羽桜によってコンセプトや特徴、価格も異なるためチェックしておきたい。
出羽桜 桜花吟醸酒
1980年に登場して以降、出羽桜酒造の看板商品として親しまれている出羽桜 桜花吟醸酒。吟醸酒ブームの火付け役としても知られ、日本酒ファンだけでなく幅広い層から人気が高い。英国最古のワイン商BB&R社が日本酒として初めて取り扱うなど世界的にも評価されている。希望小売価格は1800mlで2,600円(税別)である。
出羽桜 大吟醸酒 720ml
出羽桜の中でもとくに繊細な口あたりが特徴の出羽桜 大吟醸酒。1976年に発売され、出羽桜酒造でもっとも古株の商品の1つである。ラベルに採用されている手すき和紙と墨書きの組み合わせは日本初のデザインとして評価が高い。希望小売価格は720ml本生で3,500円(税別)である。
出羽桜 出羽の里
英国インターナショナル・ワイン・チャレンジのSAKE部門において、最高賞を受賞したことのある出羽桜 出羽の里。大味必淡(たいみひったん)をコンセプトとしており、大味ながらも繊細な淡さは幅広い世代に愛される味である。希望小売価格は720ml本生で1,300円(税別)である。
出羽桜 出羽燦々誕生記念
酒米の出羽燦々を始め、オリーゼ山形(麹菌)や山形酵母など地元・山形の原料のみを用いて造られる出羽桜 出羽燦々誕生記念。柔らかな旨味とほどよい酸味のバランスが良く、青リンゴを思わせるようなフルーティーな香りが特徴である。希望小売価格は1800mlで2,900円(税別)だ。
出羽桜 愛山
出羽桜の中でも最高級品である出羽桜 愛山。酒米の王様山田錦と雄町を血統にもつ最高品質の酒米愛山で、栽培自体が難しいことから幻の酒米とも呼ばるほど。愛山で造られる酒は甘みと旨味が豊かになるとして日本酒ファンの間でも人気が高い。希望小売価格は1800mlで5,000円(税別)である。
出羽桜 AWA SAKE
日本酒としては珍しく、二次発酵の過程で自然な炭酸ガスを生じさせた出羽桜 AWA SAKE。日本酒ならではの優しい甘さ、まるでシャンパンのようなシュワっと感を楽しめる。パーティーでの乾杯酒、贈答用として箱や瓶のデザインまで美しい。希望小売価格は720ml箱ありで5,000円(税別)である。
出羽桜 三年熟成大古酒 枯山水
本来、熟成期間1年で出荷されるものをあえて3年間熟成させた出羽桜 三年熟成大古酒 枯山水。熟成させることで角がとれ、まろやかな風味で出羽桜の中でも限定品として限られた量しか出回らないため希少価値が高い。希望小売価格は1800mlで3,100円(税別)である。
出羽桜 ヴィンテージ・サケ・コレクション
3年熟成8年熟成12年熟成の出羽桜をセットにした出羽桜 ヴィンテージ・サケ・コレクション。四季の温度変化、年月が日本酒にどう変化をもたらすのかを飲み比べできるセットで特に12年熟成ものは稀少性が高く、中古買取市場でも高値が付きやすい。希望小売価格は300ml3本セットで3,500円(税別)である。
出羽桜は買取可能?
出羽桜酒造では吟醸酒を始め、高品質の日本酒を比較的安価で提供することを目指している。そのため、希望小売価格もそれほど高くなく、中古買取市場でも高値は付きにくいが、幅広い層に人気があるだけに買取対応している買取業者は多い。
また、愛山や三年熟成大古酒 枯山水、ヴィンテージ・サケ・コレクションなどは出羽桜の中でも稀少性が高い。これらあまり市場に出回らない種類であれば、中古買取市場でも高値査定が期待できる。場合によっては希望小売価格よりも高値の付く可能性もあるのだ。
しかし、出羽桜のような日本酒は傷みやすいことで知られており、状態によってはお酒専門の買取業者でさえ買取不可のこともある。もし、手元に飲む予定のない出羽桜があるのなら、劣化してしまう前に買取してもらうのが良い。
出羽桜の高価買取査定ポイント
出羽桜は中古買取市場において高値の付きにくい日本酒である。だからこそ、少しでも高価買取査定になるためにいくつかのポイントをおさえておこう。少しの違いが査定価格に大きく影響することは珍しくない。
賞味期限前のものを出す
出羽桜を含め、日本酒も飲食物であるだけに保存環境によって劣化する。これは未開封のものでも同様で、当然ながら劣化したものは買取対象外になる。日本酒の保存方法は直射日光のあたらない冷暗所が基本とされ、高温多湿では通常より劣化が早くなるので注意したい。
そのうち飲むと放置していると、手放す決心がついた頃には価値がなくなっていることもある。買取業者の多くが瓶に封入してから半年以内を買取対象としているため、買取に出す際には賞味期限を確認しておくこともポイントである。
未開封のまま保存する
出羽桜のような飲食物では、未開封であることが大前提だ。たとえ一切飲んでいなかったとしても、開封してしまった時点で価値が下がる、または無価値となってしまう。もちろん開封後のものでも一部の買取業者は対応してくれるが、買取価格はかなり低くなる。もし開封してしまったのであれば、買取を諦めて自分で飲むのも1つの手だ。
買取前にキレイにする
日本酒など酒類で忘れがちなのが箱や瓶のキレイさだ。ついホコリやゴミのついたまま査定にだしがちではあるが、できればキレイに掃除してからが良い。というのも、酒類も飲食物なだけにキレイにしていた方が買取業者の印象がよくなる。
例えば、ホコリやゴミを取り除き、箱や瓶の表面を乾いた布で拭くだけでも見た目は十分にキレイになるものだ。少しの違いではあるが、出羽桜の買取価格を少しでもアップさせたいのであれば、試してみる価値はある。
複数本を買取に出す
買取業者にもよるが、複数本の酒類をまとめて査定に出すと買取価格を上乗せしてくれることがある。これは他の銘柄、別の酒類が混じっていても良い。複数本であれば買取業者としても利益を出しやすく、買取価格を多少上乗せしても問題ないためだ。
出羽桜は大衆向けの日本酒であるだけに、限定品でもなければそれ単体での高価買取はあまり望めない。もし、出羽桜以外にも飲む予定のないお酒、貰い物のお酒が溜まっているのであればこの機会にまとめて査定してみることをオススメする。
複数の買取業者で比較する
高価買取を目指す上で試してもらいたいのが相見積もりだ。相見積もりとは複数の業者に見積もりを依頼することで、各業者の提示する価格を比較できるのが魅力である。単純に比較するだけでもより高価買取してくれる業者を選べる。
さらに、別の業者の見積もりを活用してA社はいくらだったと価格交渉も可能だ。買取業社によっては他社の買取価格が高い場合は、それ以上の価格を提示しますと謳っているところもある。高価買取を目指すなら少なくとも3社以上は比較しておきたい。
オークションも活用してみる
買取業者で高値の付きにくいものにオススメなのがオークションだ。オークションでは出品物に対して欲しいと思った人が入札し、最高額をつけた入札者が購入の権利を得る。そのため、買取業者では安値でもオークションであれば高値になることがある。
例えば、ヤフオクでは愛山の5本セットが15,000円(税込)で出品中だ。もちろん、出品したからと必ずしも落札されるわけではない。しかし、可能性はあるだけにまずはオークションに出品してみて、難しそうであれば買取業者を利用するのも1つの手である。
出羽桜の買取業者と相場一覧
出羽桜では高価買取はあまり望めないといってきたが、買取自体はおおむねどこの買取業者でも可能である。出羽桜に対応している買取業者と参考価格をまとめているので参考にしてほしい。
大黒屋
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
大黒屋はお酒だけでなく貴金属やブランド物など、あらゆる品物の買取ができる総合買取業者である。しかし、だからと酒類の知識が乏しいことはなく、お酒専門の査定スタッフが在籍している。総合買取業者ではあるが出羽桜など日本酒の査定も適切だ。また大黒屋には査定方法が複数あり、どれも無料なので使いやすいものを選べば良い。
- ・メール査定
- ・LINE査定
- ・宅配送付査定
- ・出張買取
- ・店頭買取
- 会社名
- 株式会社大黒屋
- 本社所在地
- 東京都千代田区丸の内一丁目6番1号 丸の内センタービルディング7F
- 営業時間
- 10:00~18:00
- 定休日
- 年中無休
- 店舗からのコメント
- 買取実績No.1 年間買取150万件以上
- 買取価格
- 出羽桜 万禮 1800ml:2,000円
ファイブニーズ
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
ファイブニーズは名前にある通り、お酒専門の買取業者である。日本酒はもちろん、ワインやブランデーなどさまざまな種類の酒類に対応した査定フタッフが在籍している。どのような酒類でも適切な知識のもとに納得の買取価格を提示してくれる。またファイブニーズにも複数の査定方法があり、基本的にどの方法もスピーディーだ。
- ・メール査定
- ・LINE査定
- ・宅配送付査定
- ・出張買取
- ・店頭買取
- 会社名
- 株式会社ファイブニーズ(Five Needs Inc.)
- 本社所在地
- 〒130-0012 東京都墨田区太平4-13-2太平サクラビル3F
- 営業時間
- 電話・Web対応24時間営業
- 定休日
- 不定休
- 店舗からのコメント
- 1年以上経過している日本酒はお取り扱い対象外です。
- 買取価格
- 出羽桜 大吟醸 720ml:800円
出羽桜 愛山 1800ml:1,500円
出羽桜 三年熟成大古酒 枯山水 1800ml:800円
お酒買取センター.com
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
お酒買取専門買取センター.comもまた、お酒を専門に取り扱っている買取業者である。中でもワインやウイスキーなど洋酒を専門としているが、出羽桜のような日本酒も対応可能である。酒類に特化しているからこそ販売経路がしっかりしており、高価買取が期待できる。また、買取センター.comにもさまざまな買取方法があり、状況に合わせて活用したい。
- ・メール査定
- ・LINE査定
- ・電話査定
- ・FAX査定
- ・郵送買取
- ・出張買取
- ・店頭買取
- 会社名
- 株式会社 伊藤エージェンシー
- 本社所在地
- 本社:〒289-1734 千葉県山武郡横芝光町北清水5221
- 営業時間
- 10:00~18:00
- 定休日
- 年中無休
- 店舗からのコメント
- 詳しい査定価格には画像が必要です。
- 買取価格
- 要問合せ
まとめ
出羽桜は大衆向けの日本酒として親しまれてきたため、買取価格として高値はあまり期待できない。事実、買取価格を調査すると1,000円~2,000円が妥当なところだ。
ただし、ここでまとめた情報はあくまで参考価格だ。出羽桜には賞味期限があり、保存状況によっては買取価格が下がることもある。もちろん、反対に上がることもある。もし出羽桜を手放すのであれば、複数の買取業者に査定を依頼し比較することをオススメする。