海外赴任するとき、不用品の処分や残置荷物の保管はどうすればいいだろうか。今回は、国内の引っ越しに比べて難易度が高い海外赴任時の不用品処分や残置荷物の保管について考えていく。不用品の処分や保管方法に困っている方はぜひ参考にしてみて欲しい。特に、マンションの賃貸契約を解約する場合、家を引き払う場合は大型家具や冷蔵庫、洗濯機、テレビなどの大型家電は処分してしまいたい所だろう。
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海外に赴任するとき、不要品はどう処分すればいい?
海外に赴任する…となれば引っ越しの規模も大きくなる。なかには国内の引っ越しでは持っていけても、捨てなければならないものもあったりするので、それらを処分するときは悩むことになるだろう。
運搬方法によって異なるメリットとデメリット
海外赴任時の荷物は手持ちか航空便、船便で運部ことができる。
運搬方法ごとの特性
- 手持ち…もっとも持ち運べる量が少ない代わりにもっとも手早く持ち運べる
- 航空便…持ち運べる量は比較的少ない。荷物は2週間程度で届く
- 船便…運べる量は多いものの、2ヶ月程度かかる
このように、各方法の特性を見極めなければならない。
また海外赴任ともなれば荷物もかなり多くなり、一人暮らしでも10箱、夫婦2人、子供が2人いる場合は60箱になるということもあり、不用品の数もその分増えるので慎重に運送方法は検討しなければならない。
ポイっと捨てるのは絶対にだめ!
だからといって山道の中にポイ捨てしたり街中にポイ捨てすると、一見あなたには影響がないようにも思えるが、もしかしたら治安悪化につながったり、悪臭が発生して近隣住民の迷惑になったり、事故が発生したり、土地の所有者に迷惑がかかって、最終的にはあなたが治安悪化のダメージをかぶったり、悪臭で悩まされたり、ケガしたり、支払っている税金で処分費用がまかなわれるかもしれない。
要らないからといってポイ捨てできるわけでもない不用品。では不用品はどのように処分すればいいのだろうか。
まずは持っていかないものと持っていくものを分けよう
必要だからといって必要なものをすべて持っていくと、その分輸送費が高くなり課税対象品目も増えるためコストがかかる。また日本と海外での治安を考えると、日本に置いたほうが安全なものも多い。
国内に預けておきたいもの
完全に引っ越すなら荷物全般を海外に持っていくのもありだが、「赴任」程度であれば
- ・貴金属
- ・家財
- ・権利書などの重要な書類
などといった絶対に失いたくないものは国内にいる親戚に預かってもらったり、銀行の金庫に預けたりしよう。もちろん、大型家具や大型家電などは非常に大きなスペースを必要とするのでどこかのレンタル創庫に預けるにしても非常に大きな費用がかかってしまう。これらは出張買取サービスや不用品回収、ジモティーなどの幾つかのサービスを組み合わせながら出来るだけコスパよく売却してしまおう。
手荷物で持っていった方がいいもの
また、赴任したその後から必要になる
- ・ビザ関連の書類
- ・保険や医療関連
- ・子供関連の書籍・書類
- ・救急医療セット
は紛失したら面倒なので手荷物にしよう。
それ以外にも、
- ・思い出の品
- ・使い慣れたもの
- ・台所用品
- ・日用品
など手放せないものも手荷物にしよう。
処分したほうがいいもの
反対に、
- ・周波数や電圧、プラグの違いから壊れやすいコンセント関連のアイテム(現地で買ったほうがマシ)
- ・もうすでにいらないと思っているもの
- ・食べ物
- ・洋服
- ・食器
- ・雑貨類(現地でも売られている)
などは手放すか捨てたほうがいいだろう。
海外に持っていくと面倒なことになるものがある
国内とは違い、海外に持っていくときはさまざまな検査があるので
- ・刃物類
- ・植物の土
など、麻薬や動植物、犯罪道具などと混同されやすいものは税関で抜き取られることがある。こういったものも除いておいたほうがいいだろう。
代わりのものは現地でも十分調達できるが、大事なものは持ち運ぶようにしよう。たとえばペットの場合、航空会社のペットとともに乗り込めるサービスが利用できる。ただし、国によっては免疫制度や法令の関係によって乗せられないこともあるので、事前の確認が必要だ。
残置荷物を保管するには?
日本に残して、赴任先から戻ったときに再度利用する置荷物を保管する場合は、ここで紹介する方法を使ってみて欲しい。
家に残す
家族が数年間家に残る場合、家にいらないものを残すのがもっとも手っ取り早いだろう。運ぶ手間も必要ではなく、セキュリティ面での心配も薄く、費用もかからない。安心感も段違いだ。
ただし、海外赴任では夫も妻も子供も一緒に海外へ引っ越すというケースも多いはずだ。その場合はどうすればいいのだろうか。
トランクルームを使う
トランクルームには、さまざまな荷物をセキュリティが整っている環境に預けられる。基本的には大小構わず、貴金属や家財などといった重大なセキュリティを伴うもの以外であれば預けられ、預けられる期間も1年以上とかなり長期間。
海外赴任では数年以上もの長い年月預ける、もしくは船便の荷物引き取りが来るまでトランクルームに預け、引き取りが来たらトランクルームから出すなどといった使い方が考えられるが、期間や使い方によってサービスを使い分けるといいだろう。
預ける品によって選びたいトランクルーム
アウトドア用品などは長期間屋外に預けられるトランクルームが理想的だ。重要な書類などはセキュリティが整った環境で預けられるトランクルーム。船便で送ってもらう荷物は短期間だけ預かってもらえるトランクルーム理想的である。
サービス内容以外にも、予算や場所などさまざまな条件がある。場所というとあまり関係なさそうに思えるが、もともと住んでいた自宅や実家に近いほうが荷物の出し入れは楽なのでそのほうがいいだろう。
東京都の利用料金
予算は基本的に月額料金という形になるが、東京都の2畳のトランクルームで15,000円〜23,000円前後、3畳のトランクルームで20,000円〜30,000円程度が相場だ。このようにトランクルームはかなり高く、なかには「荷物を預けるだけなのに高い出費…」と考える人もいるだろう。
屋内トランクルームの費用相場
- 0.5畳:4,000円~5,000円
- 1畳:8,000円~10,000円
- 2畳:15,000円~23,000円
- 3畳:20,000円~30,000円
- 4畳:26,000円~40,000円
値段は土地代に左右される部分が多く、同じトランクルームでも東京都世田谷区と大阪市では、世田谷区のほうが2倍以上高くなることもある。そのため、少しでも料金を抑えたいなら都心部や駅に近い場所は避ける事をおすすめする。また保管環境にこだわらないなら、屋外コンテナや宅配型トランクルームの方が安価でオススメだ。
屋外コンテナの費用相場
- 1.5畳:3,000円~5,000円
- 2畳:6,000円~10,000円
- 3畳:8,000円~15,000円
大阪の屋内トランクルームの費用相場
屋内型トランクルームの費用相場
- ロッカータイプ:2,000円前後
- 1畳:6,000円~7,500円
- 2畳:11,000円~12,000円
- 4畳:18,000円~27,000円
屋外コンテナ型
- 1.5畳:4,000円~4,500円
- 2畳:5,500円~6,500円
- 3畳:8,000円~9,000円
初期費用の内訳
トランクルームを使う場合は月額費用と別で初期費用がかかって来るケースが多い。その内訳を以下に記載しよう。
トランクルーム初期費用の内訳
- 使用料…最初の1~3ヶ月の利用料の前払い分
- 管理費
- 鍵代
- 保証料
- 事務手数料
知り合いに預ける
軽いものや大きくないもの、重要ではないものなどは知り合いに預けるのもいいだろう。ただしそれなりの関係性を築けていることが条件なので、まったく関係性がない知り合いには預けられない。
また、大きいものや重いものはなかなか預けにくい。重要なものも、場合によってはその知り合いに盗まれる可能性があるので難しいかもしれない。
不用品を処分するには?
引っ越し作業などで出た不用品を処分する場合、どのようにすればいいのだろうか。不用品だからといってポイ捨てすると、モラル的にNGなほか、結局自分にそれが降りかかることになるので、あまりオススメできない。
市町村に回収してもらう
各市町村では不要品の処分を行っている。市町村民が自分でゴミを持ち運ぶ「自己搬入」や「粗大ゴミの予約」などさまざまな形態でサービスを行っており、市町村が回収する場合、「毎週○曜日」など定期的に回収してもらえる。
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費用や保管期間が必要
ただしその日まで自宅で保管する必要があるほか、自治体によっては出せないものもある。たとえばパソコンやスマートフォンなどの電子機器は出せないこともあり、長さ、容量によっては制限がかかることもあるようだ。
また粗大ゴミによってはお金が取られることもある。たとえば練馬区では「掃除機」400円、「ベッド」1,200円、「両そで机」2,800円がかかるので注意しよう。
ルールを守って利用しよう
その他にも自治体によって異なるが細かいルールがあり、それに従わないと家の外に放置されることもあるので気をつけよう。なお、ゴミによっては自治体が小売店やメーカーに出すことを勧めていることもあるので確認して引き取ってもらおう。
小売店やメーカーに出す
一部の家電はリサイクル法により、小売店やメーカーに出すことが定められている。その場合は必然的に小売店やメーカーに出すことになる。
小売店やメーカーに出すとその分お金はかかるが、それでも自治体に処分してもらうよりはある程度確実性が出るのでいいだろう。また小売店やメーカーにほかの家電も処分してもらえれば、節約にもつながりオススメだ。
フリマアプリで売る
オークションアプリやフリマアプリのヤフオク、メルカリ、ラクマ、PayPayフリマ、地元売買アプリのジモティーなどでは不要品を他人に手渡せるので簡単に処分できる。
特に地元売買アプリでは、家電などが0円で取引されている様子を見ることができるが、これは処分費用を抑えたいという人がそのような値段で出品していることが多く、すぐに売れる(もちろんその地域の人口も関わってくる)。家電リサイクルや粗大ごみなどに出す場合は収集所まで運搬を自分で行わなければならないがその手間が省ける。オークションアプリやフリマアプリも、上手に使えば要らないものがお金になるのでぜひ使ってみよう。
知り合いに渡す
知り合いの中には、あなたが使っていたものを「一人暮らしを始めるから」などといった理由で欲しいという人もいるかもしれない。知り合いにわかるように、SNSなどで「こういう品物いる人いませんか」と募るといいだろう。
この場合はあなたは知り合いにものを渡せてニコニコ、知り合いは欲しいものを無料で手に入れられてニコニコなので、お互いがwinwinである。
リサイクルショップの回収サービスを使う
リサイクルショップでは、お客さんに代わって不要品をまとめて処分してくれる回収サービスを行っている。
回収サービスは即日対応、不用品回収だけではなく家にあるゴミの処分もしてくれるため、引っ越しではかなり役に立ってくれる。自治体の処分のように家の外にまで運ぶ必要もなく、制限も緩いので重たいものや珍しいものでも楽ちんだ。
料金は業者や荷物の多さ、作業内容によってさまざまだが、おおよそ10,000円〜30,000円程度というところがほとんど。一見10,000円〜30,000円というと高く聞こえるが、自治体に大きい荷物を処分してもらうと1つで2,800円するので、考えようによってはお得ともいえる。
違法な不用品回収業者に注意!
ただし、不用品回収業者のなかには違法な業者も存在しているので気をつけなければならない。
一般廃棄物許可を所有している業者を選ぼう
不用品回収をするためには「一般廃棄物」の許可証が必要だ。一般廃棄物の許可証は市町村ごとに発行されており、この許可を所持している会社のみが家から出る粗大ゴミなどを回収できる。
この許可証は取得までのハードルが非常に高く、違法行為をするとすぐに剥奪されるうえ二度と取得できなくなるため、この許可証を取得している会社はかなり信用性が高い。
産業廃棄物許可証や古物商許可証は?
なかには「産業廃棄物許可証」や「古物商」だけを取得して営業している会社もあるが、産業廃棄物許可証は企業などから出る廃棄物を集めるための許可証で、申請すればほぼ誰でも取得できてしまう。
また古物商は警察が発行している許可で、これは価値がある骨董品などを扱うときに使われるもので不用品には関係ない。この許可も申請すればほとんど取得でき、家庭ゴミとまったく関係ないので参考にしない方がいいだろう。
初心者は引っ越し会社のサービスを使うのもオススメ
日本の引っ越し会社では、日本から海外に引っ越すときにサポートしている会社もある。それらの会社では必要な荷物を運んでくれるだけではなく、不用品の処分や荷物の持ち運びもしているので、初心者には大いに役立ってくれるだろう。なれない人はそのサービスを使って手間暇をグッと縮めるのもあり。
海外赴任時の不用品処分や残置荷物はしっかりとしよう
海外赴任時の不用品処分や残置荷物の管理はしっかりしよう。残置荷物は多くの場合、重要品も含んでいると思われるので、しっかりしなければ盗まれてしまう可能性もある。また不用品はちゃんと処分しないと、変な目的で使われることも。
この記事を参考にして、不用品の処分と残置荷物の管理をしっかりしてみて欲しい。