田村能里子は、壁画や絵皿も手がける洋画家である。これまでに安田火災海上美術財団賞、昭和会展優秀賞など多くの賞を得ている。
彼女は油絵、パステル、版画などを手掛けているが、技法によって買取相場が異なるため注意が必要だろう。本記事では、高額査定が期待できる技法や作品、高額査定のポイントなどを説明していく。
本記事のポイント
- 高額査定が期待できる技法や作品は?
- 技法別の買取相場
CONTENTS
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壁画なども製作する田村能里子の略歴
田村能里子は、愛知県出身の洋画家である。1944年(昭和19年)愛知県葉栗郡木曽川町(現一宮市)に生まれ、愛知県立旭丘高校美術課程、武蔵野美術大学油絵実技専修科にて絵画を学ぶ。1969年に田村雄二氏と結婚、田村雄二氏の転勤とともにインドに渡る。現地にて、インドの伝統的な文化に触れ、影響をうける。1974年に帰国したが、帰国後もインドに度々訪問し、インドで暮らす人々を題材にした作品を多く制作した。
その後も、中国、タイなどアジア各地に渡り、その土地に暮らす人物像などを制作し、洋画家としての田村能里子の名を高めた。また、田村能里子は、中国・西安ホテルロビーや中山競馬場、客船「飛鳥」、名古屋セントラルタワーズなど数十の壁画を制作し、世界的な壁画家として名が知られている。
田村能里子は、これまでに安田火災海上美術財団賞、昭和会展優秀賞など数々の賞を受賞するなど、高く評価されている画家であるといえる。
田村能里子の作品の価値は
田村能里子は、インド、中国、タイなどアジアで暮らす人々を描いた人物像を多く描き、人気が高く、高額で取引されることが多い。油彩は、作品の内容や状態、サイズなどもあるが、数十万円の範囲内で取引されることが多い。
田村能里子は、油彩のほか、パステル画やリトグラフなどの版画、デッサンなども制作しており、こちらも作品の内容や状態、サイズ、さらにリトグラフの場合は制作数などによるが、数万円の範囲内で取引されているようだ。
田村能里子作品の買取相場・買取実績
- 「風の啓示」油彩60〜80万円予想(毎日オークション)
- 「余白の時」油彩58万円(獏)
- 「萌ゆるとき」リトグラフ3万〜5万円予想(A.C.Nオークション)
田村能里子作品の販売例
- 「夫人像」油彩54.5万円(おいだ美術)
- 「婦人像」エッチングにパステルで手彩色 9.2万円(ギャラリーダットアート)
田村能里子の作品の価値・価格を決めるポイントについて
アジアで暮らす人々を描いた人物像の洋画家として、また、数多くの壁画を制作した壁画家として有名な田村能里子の作品は人気が高く、高額で取引される場合もある。
しかし、高額での取引が期待できる田村能里子の作品であっても、思うような価格で取引できない場合もある。作品の価値は、作品の内容や状態、技法など様々な要因で決まるため、田村能里子が手掛けた作品であっても必ずしも高額で取引できるわけではないのである。ここに、田村能里子の作品の価値を決めるポイントについて簡単に記載していく。
技法は油彩が高額となる
田村能里子は、様々な技法で作品を制作しているが、パステル画や版画、デッサンよりも、油彩のほうが、前述のように高額で取引される傾向にある。これは、田村能里子の作品だけではなく他の作家の作品にもいえることだが、対応年数や制作にかかる時間、流通量などから、油彩の価格が高くなるようだ。
サイズが大きい絵画のほうが高額となる
こちらもどの作家にも言えることであるが、絵画は、サイズが大きくなるほど価格は高額となる。もちろん、作家の作風や絵画の希少価値などにより必ずしもそうでない場合もあるが、一般的な傾向としては、サイズが大きいほど価格は高くなるという認識で間違いはないだろう。作家によっては、絵画の大きさからある程度の価値がわかる場合もあるので、売却する際の買取価格の参考になるかもしれない。
人気の作品は高額となる
同じ作者の作品であっても、人気がある作品の取引価格は高額となる傾向にある。田村能里子は、インド、中国、タイなどアジアで暮らす人々を描いた人物像で有名だが、中国のシルクロードを題材として制作された作品などは、高額で取引される傾向にあるようだ。
田村能里子のサインや押印がある作品
作中に田村能里子のサインがある作品は、収集家などの需要が高く、サインがない作品より高額となる場合がある。田村能里子の本物の作品であれば、サインがなくても問題はないが、サインは「その作品が完成した」という印となる場合がある。したがって、サインのある作品のほうが需要は高いのである。
サインは、作中のほか、キャンバスの裏(裏サインと呼ばれる)、絵画が収められている箱にサインや箱書がされている場合もあるため、所有している田村能里子の作品のどこにサインがあるのか、確認をしたほうがいいだろう。
状態が良い作品
高額で取引されることも有る田村能里子の作品であっても、状態が悪ければ、取引価格は大幅に下がることも考えられる。場合によっては、取引を断られる可能性すらある。絵画の状態というのは、絵画の価値を決めるうえで大きな要素であるためで、状態が悪ければ、よほど珍しい絵画でもなければ、取引価格は下がるのが一般的である。
絵画の状態が悪い場合としては、絵画の破けや欠損、シミやカビ、日光が当たったことによる日焼け、絵具のひび割れなどがある。これらは経年劣化もあるが、多くは絵画を保管する環境や方法が悪かったためと考えられる。つまり、絵画に適した環境・方法で保管しないと、絵画は劣化し、絵画が持つ価値が下がる可能性が高いのである。絵画を保管する時は、劣化しないよう環境、方法に十分注意したほうがいいだろう。
LINE査定に対応している買取業者
【ヒカカクオススメ店】総合美術買取センター
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ウイルス
対策
絵画をはじめとして様々な美術品を取り扱う総合美術買取センターは、それぞれのジャンルに合わせ、専門の鑑定人が在籍。専門的な知見から査定額を提示しているという。契約内容に納得できない場合、契約日から8日以内に無条件でキャンセルできるクーリングオフ制度を導入し、「しつこい営業電話、メールは一切いたしません」と記述しているため、売り手の不安に寄り添った取引をしてくれそうだ。
美術品・絵画買取センター
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対策
美術品・絵画買取センターではLINE査定も行っている。自社のオークションを毎月開催し買取だけでなく販売にも強みがある。田村能里子作品も高価買取の記載があり、「たゆたふ」の買取実績がある。
出張買取に対応している買取業者
おいだ美術
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おいだ美術は画廊の聖地・銀座に店をかまえて30年余、日本画、洋画から現代アートまで絵画作品を中心に年間2000点を越える豊富な買取実績がある。買取した美術品は多くのチャネルで販売するため高価買取が可能とされている。田村能里子の作品買取実績として、多数の油彩やリトグラフがHPに掲載されており、販売ベージでも多くが売約済みとなっている。
アート買取協会
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美術品専門店による高額買取査定、年間3万点の買取実績、専門スタッフによる丁寧な鑑定・査定、全国出張買取・宅配買取を実施しており、LINE査定にも対応しているアート買取協会。買取・作品一覧として田村能里子がホームページで紹介されている。買取実績として「風の彩」「時に染め」「ときの旅人」が実際に掲載されており、買取に力を入れていることがわかる。
田村能里子の作品を売却する場合について
田村能里子の作品を売却する場合は、買取業者に売却する、オークションに出すなどの方法が考えられる。それぞれ、長所、短所があり、この方法が絶対にいい、というものはないが、絵画の売買に慣れていない場合は、買取業者に売却したほうがいいだろう。
オークションは、相場以上の価格で売却できる場合があるが、相場以下の価格で落札される場合が多いのが現状である。また、オークションに出品する時や落札された場合などには、その価格に応じた手数料が必要で、絵画の価格によっては高額となる場合もある。
さらに、質問者や落札者に対する対応をしなければならず、本物であることの証明や絵画の状態などの説明も必要である。そのため、オークションの利用者に対応するために、絵画について豊富な知識が求められる。もし、知識をそれほど持ち合わせていない場合は、クレームをつけられる場合も考えられ、トラブルに発展する可能性もあるだろう。オークションにて絵画を売却するのは、なかなか大変な作業になる場合もあるのだ。
買取業者に売却する場合は、買取業者の商売で買取をしているため、買取価格が相場以上になることは少ないといえるが、絵画についての知識があまりなくても買取業者にてすべて対応するため、オークションのような面倒な作業はあまりないといっていいだろう。買取価格が相場以上にならないといっても、業者毎に買取価格に差がある場合もあるため、複数の買取業者に見積を依頼して、得られた見積を比較して、一番高額の見積を提示した買取業者を交渉すれば、より高額で売却できる可能性が出てくるといえる。
そのため、買取業者に売却を依頼する場合は、1社だけに見積を依頼するのではなく、複数の買取業者に見積を依頼したほうがいいだろう。