篠田桃紅は、「世界の最も尊敬する日本人 100人」に選ばれたことがある画家である。水墨画が高く評価されており、高額査定を期待できる画家の一人と言えるだろう。本記事では、絵画作品の価値や評価、買取市場での相場や査定ポイントなどを紹介していく。
本記事のポイント
- 篠田桃紅はメトロポリタン美術館、大英博物館、ボストン美術館に収蔵されるほど人気
- 篠田桃紅は水墨画が高額査定になりやすい
- 中でも高額査定になりやすい人気作品の傾向は?
CONTENTS
このコラムには、合法的な広告・宣伝が含まれている可能性があります。また、当社のサービスである「ヒカカク!」と「magi」の紹介も含まれています。
篠田桃紅(しのだとうこう)の略歴
篠田桃紅(読み方:しのだとうこう)は、関東州大連(今の中華人民共和国遼寧省大連)生まれの芸術家である。最初は書を制作し個展なども開いていたが、次第に従来の書の概念から外れた独特の作品を製作するようになった。戦後、渡米し作品を制作していくうちに、墨象と呼ばれる抽象的な水墨画に行きつき、高く評価されるようになった。
帰国してからも精力的に作品を制作し、書、墨象だけでなく壁画、随筆まで様々な分野で芸術作品を制作。その活躍は日本にとどまらず世界に及んでおり、世界各国で個展を開催しているほか、作品は、メトロポリタン美術館、大英博物館、ボストン美術館に収蔵されている。近年では、リトグラフなどの版画作品も制作するようになった。
篠田桃紅の作品に対する評価は高く、2006年のニューズウィーク「世界の最も尊敬する日本人 100人」に選出されたほどである。
篠田桃紅の代表作品
- 「arrived wind」
- 「泉」
- 「月読み」
篠田桃紅の絵画作品の評価
墨象など独自の作風が高く評価されている。日本のみならず世界でも活躍している篠田桃紅の作品は人気が高く、高額で取引される場合もある。
墨象と呼ばれる水墨画は、作品の内容は状態にもよるが、数十万円で取引されることが多く、人気の高い作品は、100万円を超える価格で取引されることもある。
篠田桃紅は、1960年に刷師アーサー・フローリーの勧めでリトグラフの制作を開始して以来、リトグラフやシルクスクリーンなど多くの版画も制作しており、作品の内容は状態にもよるが、数万円から数十万円で取引されているようだ。
買取相場・買取価格例
- 「人よ」150〜200万円(アート買取協会)
- 「作品」30〜50万円(アート買取協会)
- 「DUET」23万円(ミライカ美術)
- 「Inprovise」23万円(ミライカ美術)
- 「ある晴れた日 Someday」21万円(SHINWA AUCTION)
- 「For Thee A」10〜15万円(ミライカ美術)
- 「Ascant B」10万円(八光堂)
- 「李白」リトグラフ7.5万円(緑和堂)
- 「作品」リトグラフ?3万円(SHINWA AUCTION)
篠田桃紅の作品の値段を決めるポイントについて
世界的に活躍し数々の賞を受賞している篠田桃紅の作品は人気があり高額で取引されることも多いが、作品の価値を決める要素は様々である。したがって、篠田桃紅の作品であっても、場合によっては思ったような価格で取引できない場合もある。
ここに篠田桃紅の作品の価値を決めるポイントについて簡単に記載していく。
水墨画の原画は高い価格で取引される
篠田桃紅は、前述のように水墨画、リトグラフ、シルクスクリーンなど様々な技法の作品を制作しているが、作品の価値としては、水墨画が高くなる傾向にある。所有している篠田桃紅の作品がどのような技法の作品か確認をしておけば、取引前にある程度の作品の価値の把握はできるだろう。
人気作品や著作の買取価格相場は高くなる
その作家の特徴をよく表す作品、代表的な作品は、同じ作家の作品の中でも人気が高く、より高額で取引される傾向にある。
篠田桃紅の作品の中では、墨の濃淡が描かれた中に朱が入っている作品が篠田桃紅の代表的なものとして人気を集め、高額で取引される可能性がある。作品の人気については、時期により変わることもあるため、事前に篠田桃紅のどのような作品が人気なのか確認しておいたほうがいいだろう。
篠田桃紅の署名や落款がある作品
作中に篠田桃紅の署名や落款がある作品は需要が高く、取引価格も高くなる傾向にある。
作中に篠田桃紅の署名や落款がなくても、贋作やレプリカではなく篠田桃紅の作品と証明できていれば、作品の価値に影響を与えることはない。ただ、署名や落款は、作品が完成した時に入れられるものであり、署名や落款があることで、完成品と見る向きもあり、収集家などは署名や落款が入った作品を好む傾向にある。
なお、作中に署名や落款がなくても、作品の裏や作品が入っていた箱などに署名されていることもあるため、所有している篠田桃紅の作品のどこに署名や落款があるのか、確認しておいたほうがいいだろう。
共箱、共シールがある作品は価値が高くなる
日本画は、絵画を保管に優れた桐箱に収める場合が多いが、その桐箱に前述のように作者の署名や作品名などが書かれている場合がある。この署名などが書かれた箱は、共箱(ともばこ)と呼ばれる。この共箱が作品と共にある場合、作者が、自分が手掛けた作品と認めた証拠となる場合があることから、共箱がある作品の価値は、無い作品より高くなり、取引価格も高くなる傾向にある。
箱に収められない場合は、作品の裏側に署名や作品名などを記載した紙片を貼る場合があり、これを共シール(ともしーる)と呼ぶ。この共シールも前述の共箱同様に、作者が自分が手掛けた作品と認めた証拠となる場合があることから、共シールが貼ってある作品は、貼っていない作品より作品の価値が高くなり、取引価格も高くなる傾向にある。
状態が良い作品は価値が高くなる
高額で取引される作品であっても、状態が悪くなれば、作品としての価値は下がり、取引価格も下がってしまう可能性が高い。高額で取引されることがある篠田桃紅の作品であっても例外ではなく、作品の状態は、作品の価値に大きく影響する。
作品の状態が悪い場合としては、高温多湿な状況で発生することが多いカビやシミ、日光が当たったことによる日焼け、作品を取り扱う過程で発生する可能性がある破けや欠損などがある。いずれも、作品の保管する環境や方法、作品の取り扱いが、作品を保管するのに適していない場合に発生した可能性が高い。
作品の状態を悪化させて作品の価値を下げないためにも、作品を保管する環境や方法、取り扱いについては十分に注意したほうがいいだろう。
篠田桃紅の作品を売却する場合について
篠田桃紅の作品を売却する場合、買取業者に売却する、オークションに出品するなど様々な方法がある。どの方法も一長一短があり、これが一番良い、と言えるものではない。
オークションに出品する場合は、相場以上の価格で落札されることもあるが、相場より低い価格で落札される場合や、落札されない場合もある。また、出品から質問への対応、入金の確認、落札者への発送など煩雑な作業をすべてこなさなくてはならず、手間がかかる事が多い。さらに、質問へ対応する場合は、美術品について高度な知識が必要な場合もあり、美術品の取引などに慣れていない場合は、なかなか大変であるといえる。
買取業者に売却する場合は、相場以上で売却できることはあまりないかもしれないが、作品の査定や売却の手続きなどは買取業者が実施するため、オークションに比べれば、手間はかからないという利点がある。また、買取業者毎に買取価格が異なることも有るため、複数の買取業者に見積を依頼して、入手した見積価格を比較し、一番高額の見積を提示した買取業者と買取について交渉すれば、より高額で売却できる可能性も出てくる。
売却する方法については、前述のように「これが一番良い」と言えるものではないが、美術品の取引などに慣れていない場合は、買取業者に売却したほうが無難であるといえるだろう。
LINE査定に対応している買取業者
【ヒカカクおすすめ店】総合美術買取センター
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
あらゆるジャンルの絵画をはじめ、中国美術、骨董品、西洋アンティークなど、幅広い美術品の買取を実施している総合美術買取センター。さまざまな買取方法で日本全国対応している。クーリングオフ制度導入し、各ジャンルに専門の鑑定人が在籍しているため篠田桃紅の作品の査定も安心して依頼が可能だ。
アート買取協会
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
アート買取協会では美術品専門店による高額買取査定、年間3万点の買取実績、専門スタッフによる丁寧な鑑定・査定、全国出張買取・宅配買取を実施しており、LINE査定にも対応している。篠田桃紅の作品買取を強化中でホームページには篠田桃紅の作品の買取相場も表示されている。
出張買取に対応している買取業者
北岡技芳堂
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
日本全国からあらゆる骨董品、美術品を鑑定・買取りしている北岡技芳堂は篠田桃紅の作品買取を強化している。米『Newsweek』誌の「世界が尊敬する日本人100人」に選出されるなど、世界的な人気を誇る美術家、篠田桃紅をホームページでも紹介している。
おいだ美術
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
画廊の聖地・銀座に店をかまえて30年余、日本画、洋画から現代アートまで絵画作品を中心に年間2000点を越える豊富な買取実績があるおいだ美術は篠田桃紅の作品を高価買取している。買取実績もあり一部がホームページで紹介されている。
美術品の売却は慎重に
篠田桃紅は特に水墨画が高額になりやすい作家であるが、高額な美術品は買取業者によって査定額に乖離が生まれやすい。それは販売ルートを持っているかどうかという要素や、相場を把握することの難しさが要因となっている。
売却を考えたときには、できるだけ複数者に見積もりを出そう。販売方法は買取業者の他にフリマアプリやオークションなどもあるが、トラブルが多い上に適正価格がわからずに損をしてしまう可能性が高い。買取業者に買い取ってもらうか、美術品を専門とするオークションサイトを利用することをおすすめする。