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買取した後に修理・メンテナンス・クリーニングすると儲かるのか

読了目安:9分
更新日:2020/12/15
公開日:2018/12/05
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買取依頼者から仕入れた商品は、そのままの再販が難しい状態であるケースが多く、何らかのメンテナンスが不可欠だ。それに要する時間と労力、さらには費用を考えれば、販売価格をアップしなければ利幅を確保できず、どの程度まで手を入れるのか、その判断が難しいのが現状である。

店側とすればより状態の良い商品を提供したいところだが、ここでポイントとなるのが、メンテナンスを施せば確実に儲かるのかどうかを冷静に経営者目線で見極める作業なのだ。

仕入れた現状での再販

買取で仕入れた商品をそのまま値付けして直ぐに店頭販売できれば、商品管理に費やす時間と労力と費用を最大限軽減でき、売り手としては理想的な販売スタイルだ。ただし、これにはメリットとデメリットがある。

デメリット

仕入れた商品をそのまま値付けして直ぐに店頭販売するには、より状態の良いアイテムだけをチョイスする買取時の吟味が不可欠となり、買取を断らざるを得ないケースの増加は否めないのがネックである。結果として依頼客の心象を害してしまい、確保したい商品まで引き上げされてしまっては本末転倒だからだ。

現状販売である以上、エンドユーザーが格安感を覚える売価設定が必要だ。手入れが行き届いた同一あるいは同程度の商品が、他店で変わらぬ価格、あるいはより格安で販売されていれば、売上につながる以前に顧客離れのリスクが高まる。

販売に際しては、あくまで現状渡しであること、後々の保証の有無やその内容など、トラブルを防ぐ事前のインフォメーションも重要だ。販売後に不良品であるとの理由で生じたクレーム対処に時間や労力や費用を負担せねばならない場合、自店の利益を食い潰してしまう金銭的ダメージのみならず、大きなマイナスが避けられない。

また店構えや主力取扱い商品の種類、立地条件や主な顧客層とのマッチングも重要だ。清楚で綺麗な店内で、汚れが付着したままの衣類や小物類をお買い得感のメリットを前面に打ち出す形で、仕入れたまま現状販売すればこれは明らかなミスマッチである。

対して決して明るく綺麗とは言い難い店内で、十分に手を入れた商品が相応の価格で展示販売されていたとしても、見向きもされない可能性が想定されこちらもミスマッチだ。

メリット

仕入れた状態のまま敢えて手を施さず、低予算での仕入れから低価格での販売を軸に添えるのであれば、それにマッチした店の雰囲気と商品の種類の見極めが重要だ。

ひとつ間違えば商品以下の不用品と来店客の目に映ってしまうリスクを踏まえ、現状販売に適した店内環境の整備イメージの構築が必要なのだ。そしてこれらが上手に合致し、広くエンドユーザーに店側の販売姿勢とお買い得感が周知されれば、労せず十分な利幅を十分確保できるのも中古品販売店経営の「強み」なのだ。

メンテナンスを施しての再販

買取で仕入れた商品を極力新品に近づけるべく、十分な清掃や修理などのメンテナンスを施すスタイルは今日多くの中古販売店が実践しているスタイルだ。

購入者からすれば、こうした店側の商品に対する愛情もまた、購入意欲を刺激されるポイントであり、薄汚れた商品と比較すれば格段に手が伸びるのもこちらの商品だ。

デメリット

販売して利幅を確保するためには、メンテナンスに費やした時間や労力や費用を見据え、その分を販売価格に上乗せせざるを得ないのが現実だ。

結果お買い得感を煽る格安価格での販売は難しく、あくまで商品の状態の良し悪しが購入の決め手となる価値観のエンドユーザー向けの商品に位置付けられる。

衝動買いにはつながりにくい売価設定のため、時に中長期在庫となるリスクもあり、最終的に処分価格での現金化となれば十分な利幅が確保できないのもデメリットである。

メリット

一方、よりしっかりとした状態での販売は、店に対する信頼感につながる大きなメリットがあり、保険のひとつとも解釈できるのだ。良質な中古商品を最優先に値段は二の次の顧客層を掴むことができれば、競合他店の店頭販売価格を過剰に意識せず自店独自の商圏を構築できるのもこちらの販売スタイルなのだ。

ただしこうした客層の確保に際しては、相応の店構え品揃え、そして接客レベルなどクリアすべきハードルが見過せない。自店をどのレベルの店に設定し、そこに近づけるのかが鍵なのだ。相場より高目の販売価格でも商品がコンスタントに動くようになれば、より大きな利幅の確保も十分に可能である。

メンテナンスは確実に利幅を確保する

買取りした商品のなかで、とりわけ修理調整などのメンテナンスが不可欠なのが、実際に操作する電化製品や楽器類、家具類などの実用品である。

目立つ汚れを落とし傷をかくす、緩んだネジを締めるなど、特別な知識や技術を要しない作業であれば店側で積極的に施すべきである。店のスタッフの手による作業であれば、それに対する新たな費用は発生せず、よりよい状態に蘇生した商品だからこそ、現状販売と比較して高目の売価設定が可能となるからだ。

メンテナンスは利益率への影響を考える

メンテナンスを外部の第三者に委ねる、あるいはチェーン展開する店舗の場合、支店や自社の修理センターに依頼するとなれば運送費などの費用負担が避けられない。買取時にはこの金額を冷静に見極め、査定額を提示する姿勢が必要だ。

また価格が高額な商品であれば、そこに含まれるメンテナンスに要した費用の比率も低く、最終的な利益率への影響も抑えられるが、単価が安い場合は注意が必要だ。

たとえば100円で買い取った刺しゅう入りのジーンズの修理を外部の専門家に依頼しメンテナンスの総費用に3,000円要した場合、3,500円で販売すれば粗利は400円だ。これは同じく100円で買い取り、980円で現状販売した際の粗利の880円と比較して、半分以下の儲けである。

十分に手の入った3,800円と、現状販売の980円、はたして自店ではどちらが売れやすいのか、さらには同一の利益を確保すべく、3,800円を4,480円で販売した場合にはどうなるのかなど、何パターンもの見極めが求められるのだ。

メンテナンスをする際に大切なこと

このように買取りした商品にメンテナンスを施す場合、最終的な原価を算出し、それに対する売価設定を多角的な視点から検討する前作業が重要だ。エンドユーザーは単純に、値札に記載された金額が小さければお買い得感を覚えるものである。

一方で店側の舞台裏は必ずしもその限りではない事実を、何より経営者を含めた関係者全員が見過してはならないのだ。確実に利幅を確保するのであれば、一定金額以上の商品であること、メンテナンスを施したメリットを売価に上乗せしても十分説得力がある状態であることなど、要着目点のチェックが不可欠なのだ。

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状態の格差が顕著なジャンル

商品の状態の格差が顕著なジャンルが中古品の中には存在する。どのようなものが当たるのか、また、その商品を扱うメリットやデメリットは何なのか紹介していこう。

商品の状態の差が顕著なジャンル

さまざまな中古品のなかでも、商品の状態の差が顕著なジャンルに楽器類があげられ、同業界の各店の販売状況は買取商品の再販方法を見極めるうえでも有益だ。

マニアックなグッズを求めるエンドユーザーのなかには、1円でも格安で現物を確保のうえ、自身あるいは自らのネットワークで好みにあったメンテナンスを施したい人の比率が高いからだ。

そしてこうしたマニアックグッズの場合、いわゆる難あり品は買取査定がつかないケースも多く、こうした商品は格安買取が期待できる店側にとっての掘り出し物なのだ。

マニアックグッズを扱う中古ショップのメリット

楽器類に限らず熱心なマニア層を持つ中古専門店の中には、他店が買取を拒む商品を格安で仕入れ相場より格安での現状販売を通じ、十分な利益を確保している店舗も繁盛しているのだ。売価設定の格安感が、お買い得感最優先のいわゆる一見さんユーザーの衝動買いを誘発し、商品の回転率をアップさせる効果もこの販売スタイルのメリットのひとつである。

十分なマニアックグッズを扱う中古ショップは、ジャンクショップとは一線を画す専門店としての位置づけをファン層から周知されるメリットが魅力である。商品の状態の良さや稀少性を謳うことで、プレミア価格での販売を実践し、大きな利幅を稼ぐことも十分可能だ。

買取仕入れプラス修理調整に要した原価の総額も大きく販売価格も高目と、各々の金額が大きくなる仕入れからの販売である。熱心なリピーターが確保できれば、自店で販売した商品を買い戻せば、ふたたび十分な利益を乗せて再販することで、1つの商品で複数回利益を稼げるのも専門店ならではのメリットなのだ。

マニアックグッズを扱う中古ショップのデメリット

熱心なマニア層を持つ中古専門店では「」が二の次であり、熱心なお店のリピーターを育てる、コンスタントに買取依頼客を増やす効果は期待薄である。

また、敷居が高いイメージから初訪客が入りづらい、お買い得感が薄いことから中長期的な不良在庫が生じる可能性が高いなど、お金が動かない状態も想定され、これらはデメリットに属する特徴である。

単発で高額商品が売れた際にまとまった利益が入るメリットと、ひとつ間違えば細かく日銭が稼ぎづらい商品構成、これら双方のバランスの見極めと運営手法が重要である。

手入れを利益アップにつなげるには

買取商品を右から左的に転売できた場合、それは商品自体の価値は二の次の「処分品」「目玉品」として購入者の目にとまった衝動買いでの売上であるケースがほとんどである。

この販売スタイルで大きな利幅を期待するのは矛盾しており、安価で仕入れて安価で現金化する店頭商品と現金の流れ、双方の活性化を主目的とした商品と位置づけるのが賢明である。だがこうした商品だけで店舗を運営するのは困難であり、一定金額以上で販売される自店にとっての主力商品が不可欠なのが中古品店すべての共通点なのだ。

こうした売り急がず、販売時に十分な利益を確保すべき商品に関しては、費用対効果を見据えたうえでの十分な手入れの実施がオススメだ。しっかりとした商品の販売は何より店の信用につながり、それが間接的に客を選び、より好ましい客層が集う店へとつながるからである。

すべてのジャンルに共通するとは言えずとも、小売店としての清潔な店内に手入れの行き届いた主力商品が並び、時にイレギュラーで現状処分の超特価品と遭遇できればベストである。

まとめ

買取商品のメンテナンスは、あくまでひとつの作業であり、ポイントは「する」「しない」にあらず、どの商品に対してどこまで施すのか、その冷静な見極めが鍵である。

店全体の利益アップは、特定の商品だけに委ねては叶わず、店全体の商品の動きをコントロールできてこそ実現するのである。

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運営会社

会社名
株式会社ジラフ/ Jiraffe Inc.
設立
2014年10月29日
資本金
11.6億円(資本金・資本準備金含む)
株主
East Ventures、TLM、アドウェイズ、ドリームインキュベータ、アナグラム、ポケラボ創業者 佐々木俊介、アイ・マーキュリーキャピタル、GREE、アドベンチャー、メルカリ、hey代表取締役 佐藤裕介、Amazon Japan創業者 西野伸一郎、DGベンチャーズなど
E-mail
info@jiraffe.co.jp
代表者
代表取締役社長 麻生輝明
所在地
〒164-0001
東京都中野区中野5-52-15 中野ブロードウェイ218号
企業理念
2030年のスタンダードをつくる
事業内容
インターネットサービスの企画、開発、運営
従業員数
40名
古物商許可番号
東京都公安委員会 第303311606477号
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