大切な書類や品物を安全に保管するために金庫を持っている人もいるだろう。金庫にはダイヤル式だったり、テンキー式だったりと、いろいろな施錠方式があり、選ぶときに目移りする。しかし、金庫を購入するときに、すでに処分のことを頭においている人は少ないのではないだろうか。
じつは、金庫の処分は予想以上に面倒が付きまとうのだ。捨てるくらいなら、買取専門店に買い取ってもらうほうがまだ手間がかからない。今回は金庫の処分にまつわる話と、買取査定に関する情報を紹介しよう。
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金庫は粗大ごみに出せない?
金庫の処分はなぜ面倒なのか、その答えは、金庫は粗大ごみとして処分できないからだ。金庫には気泡コンクリートや特殊合金などといった素材が使われている。これらの特殊な素材が使われているため、通常の粗大ごみとして処分することが難しいのだ。自治体のホームページでごみの回収を確認してみれば、回収できないものとして扱われているだろう。
例外として、〇〇センチ以下の小型な金庫は可、となっているところもあるが、一定のサイズをこえた金庫に関しては回収対象には載っていないはずだ。
さて、捨てようにも捨てられないのは歯がゆいばかりだが、処分する手立てがないわけではない。不要になった金庫を手放すためには、次の4つの方法がある。
金庫を購入した店で引き取ってもらう
店舗によっては、購入した金庫の引き取りをしているところもある。大型金庫の回収をしていない場合もあるので、まずは金庫の幅、高さ、奥行きを測っておいて、大きさを問われたらすぐに回答できるようにしておくのがスマートだ。次に電話を入れて、金庫の回収を行っているか確認してみよう。回収をやっていることが確認できたら、店舗に金庫を持っていこう。
不用品回収業者に依頼する
金庫を購入した店がもうなかったり、金庫の回収を行っていなかった場合は、不用品回収業者に依頼する手がある。不用品回収業者は、手数料を支払うことで、要らなくなった家具などを自宅まで回収しに来てくれる業者だ。
金庫の回収にかかる手数料は業者によってことなるが、サイズ30×30×40の家庭用金庫で10,000円~12,000円程度かかるという情報がある。また、運び出しに作業員が2人必要になる中型の金庫になると、回収費用は12,000円~15,000円程度になる。電話等で回収を依頼するときに、金庫のサイズを聞かれるので、そのときに料金が決まる。
金庫の回収は一般的な家具・家電よりも割高だ(テレビ、洗濯機などは10,000円未満で回収してくれるところが多い)。業者によっては「軽トラ積み放題プラン」という、〇〇円支払えば軽トラックに不用品を積めるだけ積んで回収してくれるサービスをしているところがある。そのプランを利用して、ほかの不用品と併せて回収して出費をおさえるという工夫もできる。
買取専門店に買い取ってもらう
不用品回収業者に依頼すると、処分にどうしてもお金がかかってしまう。出費を避けたいなら買取専門店に買取を依頼しよう。出費もなく、逆に幾ばくかの収入になる。ただし、必ず買い取ってもらえるという保証はない。年数がかなり経過した古い金庫は、品質が劣化しており、買い取ってもらえない可能性もある。また買取に当たって、メーカーを限定している業者もあるので気をつけよう。
ヤフオク、メルカリなどに出す
金庫を売って収入を得たいのならば、買取専門店のほかに、ヤフオクやメルカリなどネットを通じて売りに出すことも方法の一つだ。メーカーや型番を明記しておかないと買い手がなかなかつかないので注意しよう。また、売約が決まって品物を送ったあとのトラブルがないように、傷やサビ、扉の開閉をしにくいといった点があれば、併せて明記しておくのがよい。
金庫の買取査定実績や相場情報
不要な金庫を売却する場合は、その金額が気になるだろう。買取をしてもらえる確率の高い金庫は「セントリー」「エーコー」「ダイヤセーフ」「アイエスケー(元キング工業)」といったメーカーが製造したものだ。これらのメーカーの金庫は人気が高いが、すべての型番が買取対象になるわけではない。
先ほども少しだけ述べたが金庫は経年劣化を起こす。耐火金庫に使われている気泡コンクリートという素材は、火災が起きても中の品を守るために水分を含んでいるのだが、その水分は10年、20年と時間がたつとともに蒸発してしまうのだ。減少する割合としては10年で10%の水分がなくなってしまう。業者によってはこの10年のラインを買取可能期限としているところもある。製造から10年経過している金庫の買取を行っている業者もあるが、当然その分査定金額は安くなる。
以上のように、金庫の状態で買取価格は変化する。これから提示する買取金額はあくまで参考程度に留めておいてもらいたい。
セントリー製金庫の買取相場
セントリーの「ポータブル耐火保管庫2460」は、未使用のもので1,000~2,000円の値が期待できるが、使用された品になるともっと値段は安くなる。耐火性と耐水性をそなえた重量約39kgの「JFW123GEL」は1,000~3,000円で買い取られている。
販売終了モデルとなっているファイアー・セーフ アドバンス シリーズの「JA0806」は5,000~7,000円だ。ビッグボルトシリーズの1つである「JF082ET」の買取相場は5,000~10,000円となっている。1時間の耐火性能を誇るテンキー式の金庫「JSW5860」は8,000~12,000円程度が相場だ。
エーコー製金庫の買取相場
小型の耐火金庫で、ピッキングに強いディンプルを採用した「ES-9-2KW」は、未使用で1,000~2,000円程度の値がつく。電子ロック式になっている「ES-9PK」も、未使用で1,000~2,000円程度だ。テンキー式で黒いボディが美しい「BES-2PK」は、未使用状態で5,000~8,000円となる。
テンキー式に加え内蔵シリンダー錠が取り付けられて、シックなデザインが特徴な「DFS2-E」の買取価格は5,000~8,000円だ。扉をいちいち開けなくても、ポストに投函するように物を入れられる「PS-20」は、5,000~8,000円で買い取られている。
ダイヤセーフ製金庫の買取相場
老人ホームや病室での個人の貴重品保管に便利な「DS23-K1」は、1,000~2,000円で取引されている。A4用紙の文書保存に最適な「CK30」の買取価格は、1,000~2,000円が相場になる。最大6桁の暗証番号を入力でき、コストパフォーマンスにも優れた家庭用金庫「MEK30-1」は未使用品で5,000~8,000円となっている。
アイエスケー製金庫の買取相場
シリンダータイプの小型金庫「X-10」は1,000~2,000円で買い取られている。テンキー式で容量20リットル、重量約50kgの「KS-20E」は未使用であれば2,000~3,000円が相場だ。スリムボディで隙間空間にも置くことができる「CPS-E-A4」は、2,000~4,000円程度の価格になる。マグネットキーによるワンタッチ解錠ができる中型金庫「KS-50M」は、3,000~5,000円で買い取られている。
ヤフオクやメルカリでの相場
ヤフオクの金庫の落札相場を見ると、平均落札額は5,807円となっていた。また、メルカリに出品されている金庫の価格は3,000円~15,000円が多い。ネットで金庫を売却する場合は送料をよく考える必要がある。金庫はとにかく重量がある品物なので送料が高くなる。出品者が送料を負担すると収入より支出が多くなる場合も考えられ、落札者が負担するならば買い手がつかない可能性もある。
買取相場まとめ
買取専門店の買取査定額はほとんどが10,000円以下というのが実情だ。3,000円を下回る型番もかなり多いが、それでも不用品回収業者に依頼して10,000円程度の出費になることを考えれば、お得といえるだろう。
買取相場だけ見ると、買取業者に依頼するよりもヤフオクやメルカリに出品するほうが高い値がついている。しかし、ヤフオクなどは送料の関係もあるので、最終的に利益としてあがる金額はもっと少なくなるだろう。
あと、必ずしも小さい金庫よりも大きな金庫が高く売れるわけではないので、そこは勘違いしないようにしよう。逆に重すぎる金庫は値段がつかない。100kgをこえる大型金庫は、買取業者も手が出しにくい品ということを覚えておこう。
金庫の買取を行っている業者
金庫の買取を宣伝している業者は「アシスト」「パワーセラー」「高く売れるドットコム」といったところが挙げられる。各業者の特徴について説明していこう。
アシスト
アシストは、東京都と神奈川県を活動拠点としているリサイクルショップだ。家具・家電から物置・中古車と幅広いジャンルの品を買い取っている。一人で持ち運べないような金庫は出張買取で、自宅まで査定に来てもらうのが便利だろう。ただし、出張対応範囲は東京と神奈川が中心となる。
他の地域に住んでいる場合は、買い取ってもらいたい品を送る宅配買取を利用しよう。宅配買取は、概算査定のためにまず連絡を入れてメーカーや型番、製造年月日などを伝える必要がある。ただし、物によっては宅配買取を受け付けていない品もあるので、事前に問い合わせて聞いておくべきだろう。
パワーセラー
パワーセラーは不用品回収もやっているが、買い取れるものは買い取るスタンスをとっている。アシストと同じく出張買取と宅配買取を行っている。出張可能地域は、東京、神奈川、埼玉、千葉の一都三県だ。宅配買取には「らくらく買取」というプランがある。宅配業者のスタッフが2人で荷物を取りに来てくれるサービスになっているので、重い中型金庫の宅配もらくらく行える。
ドットコム
高く売れるドットコムは、北は北海道、南は福岡にまで店舗が存在しおり、スピーディな対応を売りにしている買取専門店だ。過去の買取品目は10万種類以上にも及ぶので、売れるかどうか自信がない金庫もまずは相談してみよう。出張買取範囲が広く、その地域は34都道府県に及ぶ。宅配買取サービスには、パワーセラーの「らくらく買取」に似たプランがあるので、中型金庫の買取も期待できる。
まとめ
今回は金庫の処分を検討している方におすすめの、金庫の処分にまつわる話と、買取査定に関する情報を紹介した。金庫は大切な書類や品物を安全に保管するために金庫を持っている人もいるだろう。じつは、金庫は粗大ごみとして処分できず、処分は予想以上に面倒が付きまとうのだ。
金庫を購入した店で引き取ってもらう、不用品回収業者に依頼する、買取専門店に買い取ってもらう、ヤフオク、メルカリなどに出すなどの方法がある。業者も多数あるので、あきらめずに処分の方法を検討しよう。本記事の買取情報をフル活用して処分の一助としていただきたい。