帯留めは、いわゆる和装小物のひとつであり、現在の和装で使用される帯留めは、おもに女性が帯締めに通す形で使用される、飾り用の和装小物になっている。
今回は、現代の和装でも利用されている銀の帯留めを売却する手段と、買取相場などの情報をまとめてみた。
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帯留めとは
帯留めは、和装小物の1つで、現代では主に女性が帯締めをする際に、帯紐に通したりクリップ式の金具で挟んだりという形で使用されている。
江戸時代
帯締めが使用され始めたのは、江戸時代の後期とされており、当時は胴締めや、上締めと呼ばれていた。
初期の帯締めは、現在とは異なり、主に紐と一体型になった丸ぐけと平ぐけと呼ばれる紐で固定するタイプのものと紐の先端に留め金具と呼ばれる金属部品がついている留め金具式の帯留めの二種類があった。これが現在の帯留めの原型となっている。
江戸時代では、現在のように女性が使用する飾り用の小物ではなかった。現代の帯留めの装飾性を重視したものではなく、どちらかといえば実用性が高い、帯を固定するためだけの紐として利用されていた。主に男性が使用していたが、幕末にかけて次第に女性に広がっていき、最終的に男性用の帯の固定具ではなく、女性用の装飾品となった。
明治時代
明治時代に入ってからは、西洋文化の影響もあり、パチン留めと呼ばれるようになった。
明治時代初期に政府によって、廃刀令と呼ばれる武器の携帯を禁止する法令が出されたことによって、これまで使用されていた刃装具が転用され、これまで以上に帯留めが普及し、帯締めには必ず帯留めが使用されるほど、庶民の文化の一つとなっていった。廃刀令によって職業を失ってしまった職人たちは、その技術を利用し帯留めを製造する職人になったと言われている。
しかし、明治時代中頃になると、現在のような帯を通して固定する、装飾性を重視した紐通し式の新しい帯留めが作られるようになり、それが新しく爆発的に庶民に広がり、旧式の紐と金具で固定するタイプの実用的な帯留め、いわゆるパチン留は次第に使用されなくなり、帯を固定する目的から、飾りとしての帯留めとして発展していったと言われている。
現在
今では、新しいタイプの装飾具としての帯留めは帯締めを固定するための器具としての役割を果たすことができないということで、古いタイプ、フック式の帯締めと併用されることもあるようだ。現代の帯締めでは、主流となっている帯紐を通すタイプだけではなく、帯締めの上から金属製のクリップで押さえつけるクリップ式や開閉式のものも存在している。
ここまで帯留めの起源、歴史を見てきたが、ここからは実際に帯留めを売却する場合の売却する手段、帯留めなどの和装小物を取り扱っている買取店を紹介していく。
銀 帯留めの買取事情
銀製のものだけでなく、帯留めは着物の買取を専門としている買取業者はもちろん、和装小物を取り扱っている買取業者やリサイクルショップ、中にはアンティークショップで骨董品として買取をしてもらえる場合もある。
不要になった帯留めを売却する手段をここでは紹介する。
着物の買取店・買取サイト
着物の買取をおこなっている専門店や買取業者は、当然ながら和服についての専門知識も豊富で、査定価格の面でも安心して買取をしてもらえるという大きなメリットがある。
着物買取の専門業者は、中古和装用品の販売店などともつながっているため、着物関連のアイテムであれば、着物そのもの以外の小物類も買取をおこなうことができる。
着物の専門店は、しっかりとした着物を購入したい人からの需要がとても大きく、小物類も同時に購入されるというニーズがあるため、比較的高値で小物類も買い取ってもらえるというメリットがある。
また、着物の専門の業者は、一般的な買取店やリサイクルショップに比べて、専門知識を持ったスタッフが多く、アイテムの価値をわかっているため適正な価格で買い取ってもらえる。
驚くような安値を付けられることがないという安心感がある上に、リサイクルショップなどでは買い取ってもらえなかったり、二束三文になってしまうようなものでも買い取ってもらえる可能性が高いので非常におすすめだ。
リサイクルショップでの買取
リサイクルショップは、店舗がどこにでもあるということと、価格は別にしていろいろなものを買い取ってもらえるという特徴がある。
今回は、銀の帯留めなので、銀の小物としての価値が評価され高値が付く可能性はあります。だが、前述した通り、着物の専門店のように専門知識を持ったスタッフは居ないため、買取をおこなう担当者によっては価値を理解してもらえず、残念ながら想像以上の安値をつけられてしまう可能性は十分にあります。
リサイクルショップは帯留めなどの和装小物に限らず、宝石や伝統的な工芸品などは買取をおこなうスタッフによって価値の理解に差があり買取価格が上下してしまうというデメリットが存在する。
リサイクルショップの店舗によっては専門知識がまったくないスタッフに査定され、二束三文で売却してしまうと後々後悔してしまうので注意が必要だ。
ブランド品や貴金属の買取業者
よくある買取業者である、ブランド品や貴金属などを扱っている買取業者だが、これらはリサイクルショップよりは専門知識に関してはマシという印象だ。
着物の専門店に比べると劣ってしまうが、こればかりは仕方がない。必要に応じてこれらの買取業者も利用すると良いだろう。
フリマアプリ・ネットオークション
メルカリやラクマといったフリマアプリや、ヤフオクなどのネットオークションサイトだが、これらは小物を売却する手段としてはなかなか使いやすいという特徴がある。
メリット
出品者も購入者も一般の個人なので、価格などに融通が効くというメリットがあるうえ、小物類のサイズでは送料もそこまで高くないので大きな負担にもならない。
3cmや2.5cm以下の商品を発送できる配送手段としては、日本郵便のクリックポスト、レターパックライト、スマートレターや、ヤマト運輸のネコポスなどが存在する。非常に小さく軽いものであれば定形郵便物、定形外郵便物として発送することも可能だ。
また、フリマアプリやネットオークションサイトの他のメリットとしては、セット販売が容易で需要が大きいというということだ。
和装であれば、行事などで必要になった方からのまとめて一式購入したいという需要がある。まとめて販売すれば、そのまま一つのコーディネートとして成立するため、初心者層に購入してもらえる可能性が高い。今回の帯留めの他に着物やカバンといった和装用品があり、一緒に売却する予定があるならば、フリマアプリやネットオークションはおすすめできる。
デメリット
注意点としては、フリマアプリやネットオークションでは手数料が発生する。例えばメルカリでは金額に関係なく10%の取引手数料が発生し、販売額からこの取引手数料が差し引かれた金額が売上金として手元に残る。
これらサービスを使って売却する場合は、手数料でどれくらいの金額が持っていかれるのかをあらかじめ計算しておいて、それを加味した値段で出品するようにしたい。
また、オークションの場合は想像していたよりも金額が上がらなかったというケースもある。ある程度取り引きの経験を積んでから出品するようにしたほうが良いのかしれない。
骨董品店・アンティークショップでの買取
骨董品店やアンティークショップの中には、販売と同時に買取もおこなっている店舗もある。
帯留めなどの着物関連のアイテムは、和装に使用されるという特徴から、骨董品店やアンティークショップでの買取をしてもらえる場合もある。
どんなものでも買取をおこなってくれるアンティークショップも存在しているため、一度帯留めの買取を取り扱っているか確認すると良いだろう。
銀 帯留めの買取相場はどれくらい?
帯留めに関しては、材質や状態で大きく価格が変わっている。中には20万円から30万円という超高額で取引されるものあるが、これらは珊瑚などといった特殊な材質の物だ。銀の帯留めの一般的な買取相場は、安いものなら1,000円から3,000円ほど、高いものなら7,000円から10,000円ほどとなっている。
これらはあくまでも一例で、状態の程度などによって価格は変わってくるが、一度インターネットで相場を調べてから売却する手段を考えるのが良いだろう。また、リサイクルショップや買取業者を利用する場合は、一度査定に出すようにしておきたい。
買取業者によって値段の上下があり、あとから買い取ってもらった業者より高く買い取ってくれる業者を発見してしまったときの絶望感は酷いものだ。特に、リサイクルショップの場合は前述した通り、和装や着物に関する専門知識がまったくないスタッフに買取の査定をされてしまった場合、相場から大きく逸脱した低価格で買い取られてしまうリスクも大きい。
あとから後悔しないため、そして正しい相場を理解しておくためにも、あらかじめインターネットで買取相場を確認したり、複数の買取業者を回るようにしておきたい。
また、フリマアプリやオークションサイトの落札価格を確認することも、正しい相場を理解しておくことに役立つためおすすめだ。
帯留めの買取業者
ここからは、帯留めの買取をおこなっている買取業者を紹介していく。今回は専門知識が豊富で安心して買取をしてもらえる、着物の専門買取業者を紹介する。
福ちゃん
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
和服・和装小物の買取を専門におこなっている買取業者、福ちゃんは、着物だけでなく、小物類の買取にも力を入れている。
買取方法は、出張買取、宅配買取、店頭買取の3つに対応し、さまざまなニーズに答えることができるようになっている。福ちゃんでの買取は、出張買取がメインで、取引数も出張買取が多いようだ。
出張買取
福ちゃんの出張買取は出張費が完全無料なため、気軽に申し込むことができる。
出張買取の流れは、電話かメールで申込みをし、品物の状態や数などを伝え、訪問日を決定する。訪問日に査定士が自宅に来るので、そこで一点一点買取価格を提示してもらうという形になっている。訪問時に、行商従事者証を提示するなど、安全性・信頼性の確保には徹底しているようだ。
買取価格に納得できる場合はそのままその場で現金支払いをしてもらえる。価格に納得できずキャンセルする場合でも、出張料やキャンセル手数料などは一切発生しないので、安心して査定してもらうことができる。
宅配買取
宅配買取はも送料、手数料などは完全無料で、ジャンルごとの専門の査定士が安心の査定をしてくれる。
宅配買取の場合の流れは、出張買取と同じように電話もしくはメールで申し込みをおこない、無料の宅配用の梱包キットが用意されているので、通販などをあまり利用しないためダンボールや緩衝材などの梱包材がない方でも安心して利用できる。
宅配キットが到着したら、査定を希望する品物を梱包し、同梱されている買取希望の商品を記入する査定申込書に必要事項を記入し、身分証明書のコピーと共に封をして発送するという形になっている。
店頭買取
店頭買取は、公式サイトから近くの店舗を確認して、自宅の近くに店舗がある場合は利用すると良いだろう。出張買取や宅配買取も完全無料のため、そちらを利用したほうが良いかもしれない。
バイセル(BUYSELL)
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
バイセルは、テレビでもCMをよく放映しているため、知名度がそれなりに高い買取業者だ。着物の買取にはかなり力を入れているため、安心して依頼することができる。
買取方法は出張買取、宅配買取、店頭買取の3つがある。出張買取、宅配買取も手数料、送料、出張料は完全無料なので、他の業者にも査定してもらう予定の場合でも気軽に申し込むことができる。公式サイトにも帯留めに関する記述があり、着物に対する専門知識の多さが伺えるものとなっている。
まとめ
今回は、帯留めの買取相場、売却する手段、買取をおこなっている着物・和装の専門業者をいくつか紹介した。
不要になった使用済みの帯留めでも、材質や製造時期などによっては価値が評価され高値が付く場合もある。今回は銀の帯留めなので、それなりの額になる可能性は十分にある。使い込んだものだから大した額にならないでしょと考えず、一度査定してもらうべきだ。