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2020年・2021年のリユース・中古市場規模は?コロナは?環境省の最新データは?

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更新日:2021/11/26
公開日:2021/10/26
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フリマアプリや越境ECサイトの普及によって、近年リユース・中古市場規模は右肩上がりに成長している。また、中古事業者だけでなく、個人間での売買も盛んになっており、今後さらなる成長が見込まれているのが事実だ。

しかし、2020年頃からコロナが世界経済に打撃を与え、リユース・中古市場規模などにも大きな影響を与えている。そこで当コラムでは、2020年・2021年のリユース・中古市場規模はどのように変化しているのか、環境省のデータを交えながら詳しく解説していく。

2020年・2021年のリユース・中古市場規模は?コロナは?環境省の最新データは?

3Rについて

まずはリユースに欠かせない3Rについて解説しておこう。3Rとは、「リデュース・リユース・リサイクル」3つのRの総称であり、循環型社会形成推進基本法によって2000年に導入された考え方である。リデュースとは、製品をつくる時に使う資源の量や廃棄物の発生を少なく取り組みのことを指し、リユースは中古品や部品などを繰り返し使用することを指している。これにはリサイクルショップ(販売店)やフリマアプリも該当する。

そして最後のリサイクルとは、廃棄物を原材料・エネルギー源として有効利用することだ。たとえば、廃棄されたペットボトルで別の製品をつくる、などが挙げられるだろう。

リユース・リサイクル業界の盛り上がり

リユース・リサイクル業界とは、中古品を売買・交換することで再利用を促す産業を指す。これにはリサイクルショップや、フリマアプリでの中古品販売もリユース・リサイクル業界に分類され、近年スマホやPCの普及を一因として、事業者だけでなく、個人間での中古品売買が盛んになっている。

特にフリマアプリの利用者は年々急増しており、今後もさらなる盛り上がりが期待されているのがわかる。

リユース・中古市場規模は拡大している

近年、世界中で「もったいない」の意識が浸透し、近年リユース・中古市場規模が拡大している。中古品を「再利用」するという価値観のもと、今後も拡大が予想されているのだ。

ここからは、2020年・2021年のリユース・中古品市場規模について解説していく。

2020年は前年比2.5%増

2020年の中古市場規模は2兆4169億円となっており、前年比2.5%増である。これに伴い、日本のリユース・中古市場規模は2009年以降、11年連続で拡大している。そもそも、日本の中古市場が成長を始めたのは2000年頃と言われており、1990年代初頭にバブルが崩壊、小売業の弱体化によって日本では物余りが起こった。

そして、それまで「お古」と呼ばれていた中古品をリサイクル業者が買取、販売したのをきっかけに中古品事業者が急増したのだ。また「中古市場」と言えば、以前までは「自動車分野」が多く取引されていたが、近年では、フリマアプリの普及によって個人間での売買が可能になり、化粧品やホビーなどの小物も多く取引されている。

2021年も拡大が予想

2021年以降のリユース市場規模の推計としては、コロナによる販売形態や商品の増減はあったが、2021年も拡大傾向となっている。過去10年間の年平均成長率は7.5%と、11年間増加を維持しているのが事実だ。リユース・中古市場は世界的にも注目されている市場であり、越境EC含めさまざまな販売形態によって、市場規模の拡大が予想されるだろう。

2022年には3兆円規模のマーケットに

2016年に環境省が発表した推計では、「2025年には2兆500億円規模」が見込まれていた。しかし、2020年度には大幅に上回っている。さらに、今後のリユース市場は「2022年には3兆円規模」、また「2025年には3兆5000億円」が見込まれるとの声も多い。

CtoCの市場規模がBtoCを上回る見込み、かつこれまでの市場成長率による予測と指定る。

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フリマアプリの普及によるリユース・中古市場規模の拡大

日本におけるリユース・中古市場規模の拡大は、フリマアプリの普及が大きく影響している。フリマアプリが登場したのは、スマホが浸透しはじめた2012年頃。登場から急速な成長を続け、現在では店頭販売を凌ぐ勢いだ。

ここからは、フリマアプリが与えるリユース・中古市場規模への影響について解説していく。

フリマアプリの普及

2012年頃に登場したフリマアプリは、Amazonメルカリラクマなどが急速に普及している。ニールセン デジタルが発表した「オンラインショッピングサービス」と「フリマサービス」の利用状況は下記のとおりだ。

2019年4月時点のPCとスマートフォンの重複を除いた「トータルデジタル」でオンラインショッピングサービスの利用者数をみると、「Amazon」が5,004万人(昨年同月比+10%)、楽天市場が4,804万人(同+8%)と堅調な成長を見せた。フリマサービスでは、「メルカリ」が2,216万人(同+33%)、「ラクマ」が1,115万人(同+34%)とそれぞれ大きく利用者数を伸ばしたようだ。

フリマアプリの普及は、BtoCだけでなくCtoCの取引を格段に向上させた。「不要品を売る」「中古品で安く買う」といった意識が、リユース・中古市場規模の拡大に大きな影響を与えたと言っていいだろう。

ホビーや家具家電の需要が上昇

リユース・中古市場規模において、手軽に売買できるホビーや家具家電の需要が上昇している。販売者側は、断捨離目的で不要品を出店するケースや、副業目的で販売をおこなう場合が多く、ほかにも巣ごもり需要によるところが大きくなっている。また、テレワークの普及でパソコン関連機器も人気が高まっているのが事実だ。

女性間では化粧品が人気で、使いかけの基礎化粧品や有名ブランドのサンプルなどは数日のうちに売り切れるようだ。

コロナがリユース・中古市場規模に関係している?

2020年頃から、日本でも新型コロナウイスルが蔓延し、経済に大きな影響を与えた。多くの産業が苦戦を強いられ、実際に売上が落ち込んでいる企業も数多く存在する。一方、リユース・中古市場規模はコロナ後も成長を維持。巣ごもり需要の高まりによって、今後の成長も期待できる。


コロナ後も続く市場の拡大

さまざまな業界で売上減が生じているが、リユース・中古市場規模においてはコロナ後も拡大が続いている。

リサイクル通信が発表した「リユース業界の市場規模推計2020(2018年版)」では以下のように述べられている。

ネット販売全体では、1兆2152億円と昨年に店頭販売を上回り、リユース市場の半分以上を占める。今後もネット分野を主体に市場は拡大していくことになりそうだ。

引用:リサイクル通信

フリマアプリの存在は大きく、今後もネット分野の市場拡大が予想される。コロナの影響により、CtoC需要のさらなる高まりも期待できるだろう。

コロナによる巣ごもり需要

リユース・中古市場において、コロナによる巣ごもり需要も規模拡大の後押しとなっているようだ。2017年頃から個人間売買は、フリマアプリやECサイト、ネットオークションが主体である。

コロナによる緊急事態宣言で巣ごもり需要は高まり、今やフリマアプリも若者のものではない。ITツール比較サイトであるSTRATE[ストラテ]が実施したアンケートでは、2021年7月時点で「60代の25%がメルカリやラクマ等のフリマアプリの利用経験あり」と回答している。

年齢層の高い世代にも、需要が広がるリユース・中古市場は、コロナによる売上低迷とは程遠い存在と言えそうだ。

環境省の最新データから見るリユース・中古市場規模

続いて、環境省の最新データを用いて、リユース・中古市場規模を見ていこう。ここからは、事業者のインターネット利用、商品や越境ECの拡大まで、幅広く解説する。

リユース事業者のインターネット売上比率

環境省の「平成30年度 リユース市場調査 報告書」では、リユース事業者の国内小売におけるネット売上比率は、2011年の10.5%から2016年の23.5%と13ポイントの伸び率を示しており、インターネットを介したリユース市場が拡大していると述べられている。

2016年のリユース市場は1兆7,743億円だったが、2020年は2兆4169億円のため、約7,000億円も売上が拡大しているのがわかる。また、前述したとおり、2017年にはネット販売全体が店頭販売を追撃。売上比率は、今後も変貌を遂げると予想される。

商品別の市場規模

環境省のデータによる「商品別の市場規模」を見てみると、2016年のリユース市場1兆7,743億円のうち、もっとも多いのは「ブランド品」13.5%(2,401億円)である。次いで「衣料・服飾品」が10.5%(1,869億円)、「バイク・原付」が10.1%(1,795億円)となっている。コロナによって需要の高まりを見せたパソコンや生活雑貨などは、ともに2%程度と低い水準だ。

ただし、環境省の最新データでわかるのは2016年までであり、リサイクル通信による2017年以降のデータでは、2016年時点とは大きく異なる点が存在しているのを注意しておこう。

2020年の商品別市場でもっとも多いのは「衣料・服飾品」が4,010億円、次いで「ブランド品」が2,464億円だ。ただし、ブランド品はインバウンドの激減によって、前年比−13.2%に留まっている。

越境ECの拡大

リユース・中古市場規模は、国内だけでなく世界で広がりを見せている。そしてリユース・中古市場規模の拡大において、越境ECは外せない要因だ。2020年でEC市場規模がもっとも多いのは、中国(22,970億USドル)である。次いで米国(7,945億USドル)、日本は4位で1,413億USドルとなっている。

世界の越境EC市場規模の拡大予測は、4兆8,200億USドル。衣服や家具家電の輸出が多く、今後のリユース・中古市場規模に大きな影響を与えると予想される。

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まとめ

当コラムでは、2020年・2021年のリユース・中古市場規模はどのように変化しているのか、環境省のデータを交えながら詳しく解説してきた。少し前まで「お古」と呼ばれた中古品は、現在多くの人たちから高い評価を獲得している。大手リサイクルショップが多数展開し、スマホやインターネットを使えば自宅でも簡単に購入可能な時代だ。

またコロナによる「収入減」を補填するため、リユース・中古品市場に興味を持つ人も少なくなくない。リユース市場は、私たちの生活に浸透してきている。今後もさらなる拡大を期待できるだろう。

また、リユースや中古市場に関してもっと詳しく知りたい人は、以下のコラムを読んでみよう。

「リサイクル業」「中古リユース業」の海外市場への成長余地と新規参入
更新日 : 2020/06/17
コロナウイルスがリユース企業に与えた影響
更新日 : 2020/06/09
【2020年7月更新】コロナを乗り切る資金繰り、リユース企業のための給付金・融資一覧
更新日 : 2020/07/10

参考サイト

リサイクル通信「リユース業界の市場規模推計2021」

リサイクル通信「リユース業界の市場規模推計2020」

ニールセンデジタル

STRATE[ストラテ]

環境省

経済産業省「令和2年度 電子商取引に関する市場調査」

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運営会社

会社名
株式会社ジラフ/ Jiraffe Inc.
設立
2014年10月29日
資本金
11.6億円(資本金・資本準備金含む)
株主
East Ventures、TLM、アドウェイズ、ドリームインキュベータ、アナグラム、ポケラボ創業者 佐々木俊介、アイ・マーキュリーキャピタル、GREE、アドベンチャー、メルカリ、hey代表取締役 佐藤裕介、Amazon Japan創業者 西野伸一郎、DGベンチャーズなど
E-mail
info@jiraffe.co.jp
代表者
代表取締役社長 麻生輝明
所在地
〒164-0001
東京都中野区中野5-52-15 中野ブロードウェイ218号
企業理念
2030年のスタンダードをつくる
事業内容
インターネットサービスの企画、開発、運営
従業員数
40名
古物商許可番号
東京都公安委員会 第303311606477号
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