数年間に及ぶ海外留学を終えて帰国する際は、引っ越しをする時と同じように、大量の不用品が出て処分に困るという問題に直面する人が多いことでしょう。そして、長距離では輸送費が高くつくため、まだ使えるものであっても日本に持ち帰るより現地で処分したほうがコスト削減になるものが多いことが、近距離の引っ越しとの違いです。
それでは、海外留学における不用品処分をスムーズに行うためには、どのようなことに注意したら良いのでしょうか。不用品を処分する方法の紹介とともにお伝えします。
More packing / Kirsty Meddings
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海外留学から帰国する際に出る不用品の種類とは
海外留学は最短でも1年、長ければ数年間に及ぶことが多いので、質素な生活を心がけていたとしても、どうしても生活用品が増えてしまいます。たとえば洗濯機や冷蔵庫、電子レンジやコンロなど生活に不可欠な家電から、通学や買い物の足となる自転車・バイク・自動車。リフレッシュや情報収集ツールとしてはテレビやラジオ、DVDプレーヤーなども必要になるかもしれません。それらは重くてかさばるため、帰国の前に留学先で処分するほうが良いでしょう。
また、留学生活の数年間着用して着古した服や靴なども、輸送費をかけて日本に持ち帰るよりは現地で処分し、帰国後に新品を買いなおしたほうがリーズナブルです。その他、学習のために使用した教材や参考書、辞書なども、帰国後に使う機会がないなら現地で処分したほうが良いでしょう。
不用品を処分する3つの方法と、処分する前に行うべき準備とは
不用品を処分する方法
海外留学を終えて日本に持ち帰らないものを処分する方法としては、「捨てる」「無料で誰かにあげる」「売る」の3つがあります。それぞれの具体的なやり方については後述します。
処分方法ごとに分類する
不用品を処分する際はまず、処分するものをいくつかに分類すると良いでしょう。そして、それぞれのジャンルに合った処分方法ごとに必要なアクションを起こすことが、効率よく不用品処分を進めるコツです。分け方としては「捨てるもの・無料で譲るもの・安価で売るもの・なるべく高く売りたいものに分ける」「日本人向けと外国人向けに分ける」などの基準がいくつかあるので、自分に合ったやり方で分類してみてください。
できるだけ良い状態で出品するための準備
海外留学生活で出た不用品を無料で譲渡するにしても有料で買取してもらうにしても、できるだけ新品に近い状態で出品するほうが引き取り手が見つかりやすいです。特に買い取りしてもらう場合、ちょっとしたことで買取価格に差がつくことも少なくありません。そのため、以下の点に注意し、出品前にもチェックを行ってください。
まず、品物を購入し使用を開始する段階から、数年後の帰国の際には売却することを意識して綺麗に使うように心がけると、処分する場合もスムーズです。また、汚れや劣化を最小限にするために、日頃からこまめに手入れをしておくようにしましょう。出品前には改めて清掃を行い、傷や部品の欠損などで修理できるものは済ませておくとベターです。
また、購入時に付いていた箱や取扱説明書、保証書はきちんと分類して保管しておくと、出品する場合も作業がはかどります。さらに、附属品や消耗品がある場合はセットにして一緒に出品すると価値が上がります。
もう一つ、新品にないメリットを付加する方法もあります。その方法とは、買ってくれそうなターゲットに合わせて取扱説明書を翻訳したり、使い方の手引きを自作したりすることです。その品物に関心を持つ人は日本人かもしれませんし、現地の人あるいは外国人かもしれません。いずれにせよ、わかりやすい言葉で書かれた説明書が付いていると品物の評価が上がります。ですから、英文や現地語のみで書かれている説明書は和訳を、逆に日本語のみで書かれた説明書は現地語に翻訳を行い、出品に添えると良いでしょう。また、出品の際はそのようなサービスについてもアピールをしましょう。
たとえば、日本製の電気炊飯器は海外居住の日本人にはもちろん、日本文化や和食に興味を持っている外国人にも人気がある家電製品のひとつです。外国人に売れる可能性があるような場に出品する場合は、お米の研ぎ方や水の量、炊飯器を使って調理できるレシピ、白米のご飯に合う簡単な和食レシピなども作成して添付すると、購入モチベーションが増すのではないでしょうか。
リサイクルショップに出す場合は複数店舗で見積もりを取る
家電などもともとの価格が高いものの場合、なるべく高価で買い取ってもらいたいものです。そしてリサイクルショップによって査定価格が異なる場合もあるので、「これは高く売れそうだ」と思う不用品に関しては、複数の業者に鑑定してもらってから決めたほうが良いでしょう。不用品を少しでも高く売りたいなら、手間を惜しまないことが大切です。
インターネットを利用して売る場合、写真の撮り方も重要
インターネットの掲示板やSNS、フリーマーケットなどを利用して不用品を売る場合は、出品する不用品の写真も掲載することが多いですが、その写真の良し悪しは閲覧者の目を惹くかどうかを大きく左右します。ですから、掲載する写真は吟味しましょう。
まず、品物全体が写った写真と、重要な部分のクローズアップ写真が必要です。余計なものの写り込みがないほうがスッキリと見えて印象を良くします。また、じゅうぶんに明るい場所で撮影し、細部までクリアに撮れている写真を選ぶことが望ましいです。
捨てる場合は自治体の不用品回収制度や不用品回収業者へ依頼
ヨーロッパやオーストラリアなどではリサイクル意識が進んでいるため、自治体が不用品の回収を積極的に行う制度を設けているところも多くあります。まずは、どんなものを回収してもらえるのか、回収してもらう方法、回収にかかる料金などを自治体のホームページなどでリサーチしてください。回収日時が限定されていたり事前に申し込みが必要だったりする場合もあるため、早めに調べたほうが良いでしょう。
自治体の他、不用品を回収する業者がいる国も多いので、自治体の制度が利用しにくい場合は検討してみてください。特定の品目だけ回収する業者もいますが、なかには一定料金でコンテナに入るだけの量を回収するプランを出している業者もいるようです。
海外留学から帰国する際の不用品を無料で譲渡する3つの方法
通行人に持ち帰ってもらう
次に無料で人に譲る方法ですが、上記のような不用品回収に出す際にまだ使えるものを一緒に出しておくと、それを見つけた人が持ち帰ってくれることがよくあります。日本においてはゴミ集積場に出したゴミの所有権は自治体に移るため、出されているゴミを持ち去るのは違法です。
また、人が捨てたものを拾うのはみっともない、という意識も日本では根強いでしょう。しかし、外国では捨てられたものを持ち帰ることが違法ではないケースもありますし、「まだ使えるものをゴミにしてしまうのはもったいない、リサイクルするのは正しいことだ」という意識が日本よりずっと普及している場合が多いので、まだ使えるような良いものを出しておくと、すぐに誰かが持って帰ってくれることも多いようです。
ゴミとして出したものを他人に使ってもらうのは申し訳ないと感じる場合は、「ご自由にお持ち帰りください」と貼り紙をして置いておくのも良い方法でしょう。
友人知人の口コミや掲示板などで「譲ります」の告知をする
近所の住民や学校の友人知人などに、「帰国するので欲しいものがあったら譲りますよ」と声をかけておいたり、口コミで広げてもらうのも良いです。その他、個人が貼り紙をしても良い掲示板やフリーペーパー、SNSなどに告知を出す方法もあります。
チャリティーリサイクルショップやバザーに出す
欧米では、非営利目的で運営されているリサイクルショップや慈善バザーなどが日本よりも多いです。そういった施設やイベントに寄贈することで、不用品を活用してもらうことができ、社会貢献できます。思い出のある品を捨てるのはしのびないが売れそうにない場合、引き取り対象品となるかどうか、問い合わせてみると良いでしょう。
海外留学から帰国する際の不用品を売却する場合の3つの方法
ガレージセールで売る
ガレージセールという言葉を聞いたことはないでしょうか。自分が住んでいる家の前などに不用品を並べて売る方法で、欧米ではよく見られる光景です。特に引っ越しのために行うガレージセールを「ムービングセール」と呼び、不用品を処分する理由がはっきりしているため、買う側からの信頼度も高いと言われています。品物を並べて売るスペースさえあれば、最も手軽にできる売却方法です。
ただし、近所の人や偶然通りかかった人にしか見てもらえないのでは売却のチャンスは限られてしまいます。あらかじめガレージセールを行う日時場所を記載したフライヤー(チラシ)を作成して配布したり、SNSや掲示板などで告知しておくとベターです。
フリーマーケットで売る
集合住宅などガレージセールを行うスペースがない場合は、近くでフリーマーケットを開催している場所やフリーマーケットを企画運営する団体がないかを調べてみてください。人が集まる公園や広場などで定期的に・または不定期にフリーマーケットが開催されることがあり、一般人も出店することができます。
ガレージセールと比べるとフリーマーケットに出品するほうが売れやすいようです。その理由としてはまず、決まった場所で定期的に開催されるフリーマーケットには知名度があるため訪れる人が多いことが言えます。そうでない場合でも主宰団体が手広く告知を行っていることが多いです。
また、一個人が行うガレージセールとは比べ物にならないほどバラエティに富んだ品ぞろえとなるため、少し離れた場所からわざわざ見に来る客を見込めることも理由となります。
ところで、フリーマーケットに参加するためには車が必要になるケースが多いです。というのは、第一に運搬の手段として、第二に販売スペースとして、車での参加を前提としているからです。たとえば、イギリスにおけるカーブーツセールは、車のトランクを販売コーナーにするスタイルのフリーマーケットとして知られています。自分で車を所有していない場合でも車を持っている友人に協力を求めるという手段もあるので、普段から人間関係は大切にしておきましょう。
リサイクルショップに売る
日本と同様、海外でもリサイクルショップは存在します。原則として店舗に不用品を持ち込んで査定してもらい、その場で支払いを受ける形式となりますが、車を持っていない場合や大量の場合などには出張鑑定をしてもらえることもあるので、問い合わせてみてください。
また、前に述べたように、業者に買取してもらう場合は複数の店に鑑定してもらったほうが良い値段で売ることができます。そのためには、不用品売却の準備や見積もり依頼は早い時期から始めたほうが良いでしょう。
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