陶磁器は紀元前の時代から製造されてきた。料理を盛ったり花を挿したりと、実用的な存在であるとともに、美術工芸品としての価値が高い製品も数多く存在している。
このコラムでは陶磁器の世界高額ランキングなどについて述べている。当記事を読むことによって、高額陶磁器に関する知識や業者に高く買取ってもらうためのコツなども把握できるようになっている。もし、自宅などに使用していない陶磁器が眠っているような方は、ぜひ、参考にしてほしい。
CONTENTS
- 陶磁器の歴史
- 高額な陶磁器の特徴
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陶磁器の世界高額ランキング
- 第10位:セーブル『花瓶デクール11(MR648)』2,160,000円
- 第9位:セーブル『飾り皿 ニュージーランドのユーカリの森壁掛』2,160,000円
- 第8位:『総瑠璃五爪龍紋大皿 龍紋様 竜紋様』2,200,000円
- 第7位:ヘレンド『フィギュリン トゥルール』2,640,000円
- 第6位:セーブル『コーヒーカップ コベア』2,700,000円
- 第5位:『薩摩焼 武者絵 特大皿』2,750,000円
- 第4位:『薩摩焼 七福神絵 特大皿』2,750,000円
- 第3位:『半球形鉢と受け皿(2客set)ユニ』4,320,000円
- 第2位:セーブル『花瓶 エトルリアセーブルブルー』8,100,000円
- 第1位:『黒釉金彩天目茶碗5碗セット(金彩文字天目)』10,780,000円
- 陶磁器買取のおすすめ業者
- 買取業者の選び方
- 高く買取ってもらうためのチェックポイント
- まとめ
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陶磁器の歴史
陶磁器は粘土をこね、形づくったものを高温の火で焼き、釉薬を塗って完成させる。東洋においては文明が生まれる前の時代から製造されてきたと考えられている。
時代を経て、技術が世界中に広まっていき、細工や彩色の技術も発展していった。日本においては中国や朝鮮半島から陶磁器の技術が伝来。備前焼や信楽焼など、地域の特色が顕著な陶磁器も多数登場し、室町時代から安土桃山時代にかけては茶道の発展に関わっていく。
陶磁器は衛生的で耐久性もあることから、植木鉢、茶碗、花器など生活と密着する形で幅広く活用されている。一方で、美術工芸品としての価値が認められ、高額な値段で取引される陶磁器もある。中には国宝として美術館に所蔵されている作品もあるほどだ。
高額な陶磁器の特徴
美術工芸品としての陶磁器の価値は、素材、作家名、時代背景、トレンドなど、さまざまな要素から決まっていく。概して、希少性が高く由緒ある陶磁器は高く評価されやすい。ある程度の相場はあるものの、価値の判断は鑑定士の目利き次第で上下する。
作家においては、伝統的な技術を受け継いだ有名作家による陶磁器は高い値段が付きやすい。鑑定士は陶磁器そのものや付属品などから真偽を鑑定する。作家名が不明の作品でも高評価されるアイテムもある。例えば、古い時代に製作されて保存状態のよい陶磁器などだ。歴史的価値が評価されるからだ。
陶磁器の世界高額ランキング
美術工芸品としての陶磁器の価値は参考価格として明確に表しにくい面がある。なぜなら、作家の人気やトレンドは時代によって変化していくものであるし、個人の思い入れや価値観は数字に表せないものだからだ。
以下のランキングは、2020年11月現在における各種通販サイトの情報をもとに作成した高額陶磁器のランキングである。上記したことをふまえ、参考のひとつにしてみよう。
第10位:セーブル『花瓶デクール11(MR648)』2,160,000円
第10位は花瓶デクール11(MR648)で、2,160,000円の値が付いている。フランスの国窯セーブル(SEVRES)にて、1999年に白樺の薪を使用した焚火窯で焼成された1点物。希少価値は高い。
第9位:セーブル『飾り皿 ニュージーランドのユーカリの森壁掛』2,160,000円
フランスの国窯セブールの飾り皿 ニュージーランドのユーカリの森壁掛が第9位の2,160,000円。装飾家ドミニック ムルトンによる手描きの装飾で縁線、縁模様は24金仕上げである。
第8位:『総瑠璃五爪龍紋大皿 龍紋様 竜紋様』2,200,000円
第8位は、総瑠璃五爪龍紋大皿で2,200,000円の値を付けている。中国の金または元時代につくられた作品だと考えられており、総瑠璃の大皿に五爪の龍紋が現れているレアなアイテムだ。
第7位:ヘレンド『フィギュリン トゥルール』2,640,000円
第7位はフィギュリン トゥルールの2,640,000円。ハンガリーの名窯として知られるヘレンドが建国神話に現れる伝説の大鳥(トゥルール)をモチーフに建国1100年を記念して制作した限定品だ。
第6位:セーブル『コーヒーカップ コベア』2,700,000円
国窯セーブルのコーヒーカップ コベアが第6位の2,700,000円。素材には白磁アントワーヌダルビが使われている。セーブル古文書保管所で発見されたデッサンと水彩画を元に3年の歳月をかけ復刻。
第5位:『薩摩焼 武者絵 特大皿』2,750,000円
第5位は薩摩焼 武者絵 特大皿で2,750,000円の値が付いている。直径は1m7cmもある。1mを越える大皿を焼ける窯は珍しいとされており、細密な武者絵が描かれていることから歴史的価値も高い。
第4位:『薩摩焼 七福神絵 特大皿』2,750,000円
直径1m7㎝ある薩摩焼 七福神絵 特大皿が第4位の2,750,000円だ。大黒天、恵比寿、毘沙門天など七福神が生き生きと描かれている作品で、縁起物としても美術品としても注目されている。
第3位:『半球形鉢と受け皿(2客set)ユニ』4,320,000円
第3位は幻の陶磁器と称されるフランスの国窯セーブル(SEVRES)による半球形鉢と受け皿(2客set)ユニが4,320,000円。ブルーラピスラズリと白地に花輪文様が施され、24K金彩による縁飾りも美しい。
第2位:セーブル『花瓶 エトルリアセーブルブルー』8,100,000円
国窯セーブルの花瓶 エトルリアセーブルブルーが第2位の8,100,000円だ。18世紀より受け継がれたろくろによる成形法や数1000種類の絵具を駆使した絵付けなど、熟練の技が光る名品である。
第1位:『黒釉金彩天目茶碗5碗セット(金彩文字天目)』10,780,000円
南宋または元時代に制作された中国陶磁器である黒釉金彩天目茶碗5碗セット(金彩文字天目)が第1位の10,780,000円の値を付けている。セットという形で5碗が揃っている状態は奇跡的で、歴史的価値も高い。
陶磁器買取のおすすめ業者
世界には陶磁器の名品を収集する熱烈なコレクターも多く存在しており、買取市場も活発だ。業者においても積極的に陶磁器を買取っている店舗が少なくない。ただ、鑑定士によって価値を査定する基準が異なっており、査定額には差が生じるのが実情だ。
つまり、業者選びを間違えたら、仮に価値ある陶磁器が不当に安い値段で見積もられてしまうリスクがあると言える。そこで、陶磁器の買取実績が豊富で、かつ、評判もよいおすすめの業者を数社取り上げる。業者選びに迷っている方は、ぜひ、チェックしておこう。
福ちゃん
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
福ちゃんは骨董品、食器、着物などを取扱っている業者で、過去の買取実績は600万点にも及ぶ。陶磁器の買取にも力を入れており、陶磁器に詳しい査定士が多数在籍しているので安心だ。
査定額についてはマーケティングアナリストによる市場分析や幅広い流通網によるデータも加味されたもので精度が高い。人気の出張買取は全国どこでも出張費無料で査定料やキャンセル料もかからない。
八光堂
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
八光堂は創業40年以上の老舗で、骨董品や美術品などの取扱いが豊富な業者である。自社でオークションを開催するなど、販売ルートも豊富。骨董品のスペシャリストも在籍し、商品管理システムによるデータ管理も定評がある>。
相談料、出張料、鑑定料、査定料など無料。商品によっては、1点からでも出張買取に対応している。出張買取の場合、まとめて査定してもらうのに便利であるし、買取後8日間はキャンセルが可能なので安心だ。
日晃堂
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
日晃堂は骨董品、茶道具、絵画、刀剣などを取扱っている業者である。専門知識が豊富な査定士が多数在籍しており、相続品など作家不明のアイテムの査定も得意としているので安心できる。
買取方法は店頭買取、出張買取、宅配買取に対応している。出張買取の場合でも出張費、キャンセル料など手数料は一切かからない。幅広いアイテムに対応しているので、まとめて査定してもらうのも便利だ。
くまねこ堂
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
くまねこ堂は骨董品、古美術品などの買取を得意としている業者である。陶磁器も積極的に買取っており、国内のブランドメーカーによる作品のほか、中国、朝鮮の陶磁器などの買取にも対応している。
出張買取は東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県内を中心に対応し約1万件の買取実績がある。懐かしのおもちゃから無名作家による作品、人間国宝による高額アイテムまで目利きのある査定士が対応してくれる。
買取業者の選び方
陶磁器を売却しようか検討されている方のなかには、業者選びを自分でしてみたいという方もいらっしゃるだろう。そこで、適正な査定を受けるためにはどのような観点から業者を選べばよいのかについて以下では述べる。
骨董品など専門業者を選ぶ
陶磁器の買取を行っている業者は数えきれないほど存在している。ただ、業者とひと言で言っても、それぞれ得意としているジャンルが異なっている。特に陶磁器の場合、精度の高い査定には専門的な知識をベースにした目利きが求められる。
もし、陶磁器に関する知識があまりない業者に査定を依頼してしまえば、担当するスタッフがアイテムの価値を見抜けない可能性が高い。一方、目利きのできる鑑定士なら、作家、産地、年代などの知識からアイテムの価値を見抜き、場合によっては高額査定につなげてくれる。したがって、陶磁器の査定には骨董品や古美術品を扱う専門業者を選ぶのがよいというわけだ。
買取実績が豊富にある業者を選択する
買取業者の鑑定士は、対象物を手に取って得られた情報のほか、過去の買取データも加味しながら査定額を算出することが多い。つまり、買取実績が豊富にある業者の方が精度の高い査定をしてくれる可能性が高いと言えるのだ。
また、買取実績が豊富にある業者は、それだけユーザーに選ばれていることも示す。買取件数だけでは一概には言えないが、信用されている優良業者である可能性が高いとも言えるだろう。なお、現時点で買取実績が乏しくても、良心的で堅実な買取を行っている業者はたくさんあることは頭に入れておこう。
出張買取に対応している業者を選択する
買取業者の多くは、店頭買取、宅配買取、出張買取の3種類の買取方法を設けている。どの買取方法がベストなのかは、もちろん人によりけりだが、陶磁器を買取ってもらう場合、おすすめの買取方法は出張買取である。
なぜなら、陶磁器は持ち運びすることによって破損しやすいアイテムだからだ。例えば、人間国宝による高い価値のある陶磁器であっても、移動時に破損してしまえば、作品としての価値は大幅に低下してしまう。その点、出張買取の場合、破損のリスクが低いので安心だ。
手数料が無料の業者を選ぶ
陶磁器を業者に買取ってもらう際にチェックしておきたいことのひとつに手数料の有無がある。特に出張買取を依頼する場合、出張費や売買が成立しなかったときのキャンセル料など別途手数料がかからないか、事前に確認しておくようにしよう。
宅配買取においては、キャンセルした場合の返送料はどちらが負担するのかもチェックしておきたい。売却した場合の支払いが振り込みの場合、振込手数料も確認しておくことで思わぬトラブルを避けることができるだろう。
高く買取ってもらうためのチェックポイント
業者は陶磁器を査定するとき、さまざまな観点から作品を評価し、査定額を決定する。ここでは業者がチェックしている査定のポイントをふまえ、高く買取ってもらうために押さえておきたいポイントを紹介する。高価買取を狙っている人は、ぜひチェックしておこう。
付属品も揃えて査定に出す
陶磁器を査定に出すとき、箱や鑑定書など付属品も揃えた状態で出すようにしたい。付属品をできるだけ揃えた状態のほうがコレクターも求めやすく、業者も再販しやすいためだ。特に鑑定書には作家名や制作年代など、作品が本物であることを示す情報が詰まっているので重要である。
さまざまな製品をまとめて出す
業者の取扱アイテムを確認した上での話だが、遺品整理や倉庫整理も兼ねていろいろなアイテムを売りたい場合、まとめて査定に出すこともおすすめだ。例えば、陶磁器のほかに、掛軸、絵画なども一緒に査定に出すといった具合にだ。
なぜなら、まとめて査定に出すことによって、業者はお得意様になってくれるかもしれないと判断し、査定額を上乗せしてくれるケースがあるからだ。
複数の業者で査定してもらう
あらかじめ特定の業者に依頼先を決めていないならば、売却する前に複数の業者に査定してもらうのがおすすめだ。特に高価な陶磁器の場合、一点物が多く、熟練の鑑定士同士でも査定額に差が生じるからだ。
また、優良業者でも、たまたま経験の浅い鑑定士に当たった場合、不当に安い査定額を算出される可能性もある。リスクを回避する意味でも、まずは、いくつかの業者に査定してもらい、最も好条件を提示してくれた業者に絞ることで査定額アップにつなげやすくなるだろう。
まとめ
このコラムでは、陶磁器の世界高額ランキングや高く売却するためのポイントなどについてまとめた。陶磁器の査定額は作家名や産地、制作年代、トレンドなど、数多くの要素から決定される。陶磁器の売却を検討している方は、骨董品などを扱う専門業者に査定を依頼するのがよいだろう。
高価買取を目指すならば、付属品も揃えることや複数の業者に査定を依頼こと、まとめて査定に出すことなど、ひと手間かけて査定に出すことを意識してみよう。
【参考サイト】