カメラは時代の経過とともに高性能なものが増えてきたが、さまざまな理由から昔のフィルムカメラをあえて使いたいという人が増えてきている。フィルムカメラには、デジカメにはないレトロ感や独特のデザイン、写真の写り方などが魅力だ。
レンジファインダーカメラもフィルムカメラのひとつで、綺麗に写真を撮れる一眼レフよりも軽い点や自分でピントを合わせる技術的要素を必要とする点から需要が高まっている。中でも、写真を趣味や仕事で撮る人が、技術的にも他者との違いを出せるレンジファインダーカメラを購入する人も少なくない。この記事では、レンジファインダーカメラで有名なアルコ写真工業のカメラを売りたい人に向けて、おすすめの買取業者や買取相場について解説していく。
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アルコ写真工業とは
アルコ写真工業は、当時のレンジファインダーカメラ業界では他社が真似できないほど一目置かれるカメラを製造していた会社だ。当時のカメラ業者では、二眼レフカメラが流行していた中、アルコ写真工業ではレンジファインダーカメラを販売し、カメラ業界でもっとも近い距離で写真を撮れるカメラとして有名となった。
ちなみに、アルコ写真工業が販売していた代表的なカメラであるアルコ35は、カメラと対物までの距離を35cmまで縮められる。二眼レフの需要も高かった当時でも、レンジファインダーカメラでありながら装備であるビューアルコを付けることで二眼レフと同じレベルで写真を撮れることから市場に多く出回ったカメラである。
1961年にアルコ写真工業は、一眼レフの登場などにより廃業したが、2019年現在でも高い技術力と魅力的なデザイン性でファンがついているほど人気の会社だ。
アルコ写真工業レンジファインダーカメラの種類
アルコ写真工業では、数十種類のレンジファインダーカメラを販売しているので、フィルム別に違いを確認しておこう。
135フィルムカメラ
135フィルムカメラは、1952年から1956年までに販売されたモデルで、アルコ写真工業が作ったカメラの中では古いモデルである。主に、アルコ35を主軸としたモデルが特徴で、作られたレンジファインダーカメラの種類は以下を参考にしてほしい。
- ・アルコ35
- ・アルコ35J
- ・アルコオートマット3.5
- ・アルコオートマット2.8
- ・アルコオートマットD
大きな特徴は、アルコ35J以降からオートマット式に変った点で、以前のアルコカメラよりもシャッターやファインダーの利便性や精度が各段にアップしている。
8mmフィルムムービーカメラ
1956年から1960年の間に作られたカメラが、8mmフィルムムービーカメラで国産カメラ業界では3社目と当時の時代では最先端のモデルだ。さらに、8mmフィルムムービーカメラは、当時の国産カメラ業界では技術的に難しいとされていたシャッター開角度機構を備えている。3本ターレットも備わっていることから、国産業界の中では注目されていたカメラだといえる。
8mmフィルムムービーカメラの主な種類は以下の9種類だ。
- ・アルコエイト
- ・アルコエイトK
- ・アルコエイトS
- ・アルコエイト
- ・アルコテクニカ
- ・アルコエイト804
- ・アルコスーパーメカニカCR-8
- ・アルコCH-8トリオマット
- ・アルコズームS
ちなみに、アルコ写真工業が廃業する前に作った最後のカメラは、16mmフィルムムービーカメラのアルコTV-アルコエイト804だが、制作数が50台と少ないため希少性は高い。もし、アルコTV-アルコエイト804の需要が高騰すれば高額買取にも期待できるだろう。
アルコ写真工業レンジファインダーカメラの買取相場
アルコ写真工業のレンジファインダーカメラは、知名度の高いフィルムカメラに比べるとあまり市場に出回っていない。レンジファインダーカメラの中でも相場を調べるのは大変なので、以下を参考にしてほしい。
買取業者
多くの買取業者では、カメラの買取価格をサイト上にアップしているが、アルコ写真工業の買取価格を掲載しているサイトは確認できなかった。市場として出回っているアルコ写真工業のカメラ数が少ないのか、メーカーとして人気がないのかはわからないが、買取業者から買取相場を確かめることは難しいといえる。
オークション
ヤフオクでは、アルコカメラが多数出品されており、落札額の平均は7,727円で最高額は125,000円という結果だった(2019年7月時点の調査)。相場としては、どのモデルのアルコカメラでも単体だと3,000~5,000円で取引されており、専用ケースやレンズとセットになっていれば数万円を超える金額が目立つ。
しかし、最高金額である125,000円で落札されたカメラは、アルコ35のビューアルコ付きと単品だったため、需要があり写真を撮ることが可能なものであれば価値が跳ね上がる可能性は高い。2019年7月時点では、アルコ写真工業のカメラが取引されていた件数は59件と少なく、フリマアプリでは出回っていないことから、多少高額で販売しても予想外の値段で売れる可能性はあるだろう。
アルコ写真工業レンジファインダーカメラを買取ができる業者
レンジファインダーカメラの買取が可能な業者は多いが、アルコ写真工業のカメラを名指しで買取可能と表記している業者は少ない傾向にある。そのため、アルコ写真工業のレンジファインダーカメラを確実に買い取ってもらえる買取業者を5社ピックアップしたので参考にしてほしい。
有馬堂
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
有馬堂は、兵庫県に店舗を構えている買取業者で、古いカメラだけでなく骨董品や切手などさまざまなジャンルの商品を取り扱っている。カメラのジャンルは、一眼レフや二眼レフなど最新のモデルから古いモデルまであり、公式サイトの取り扱いメーカーの中にはアルコ写真工業も含まれていた。
しかし、具体的な買取金額の記載はなく、2019年7月時点では買取価格表が見られない状態だったため、今の段階では事前に買取金額を調べることはできない。そのため、アルコカメラの具体的な金額を知りたい人は、有馬堂へ電話をして確認する必要がある。
アルコカメラの買取を有馬堂にお願いするメリットは、アルコ写真工業の商品を取り扱っている点と出張買取サービスが全国対応だということだ。有馬堂では、買取方法に店舗買取・宅配買取・出張買取があり、中でも出張買取は業者の中でもめずらしく北海道から沖縄まで対応しているほど対応範囲が広い。宅配買取は、荷物を業者まで送る手間がかかる一方、出張買取ならば日時指定をするだけで業者が来てくれるので便利だ。
アルコカメラの価値も状態によって大きく査定額が変わってしまうことを考えると、輸送中に壊れる心配のない出張査定がおすすめ。そのため、できるだけ現状の状態を保ったままアルコカメラを査定に出したい人は、有馬堂を利用することがベストだ。
カメラのリサマイ
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
カメラのリサマイでは、アルコ写真工業のアルコ35とビューアルコを買取強化中として公式サイトに掲載していた(2019年7月時点)。買取可能の範囲は、アルコ35のみなのかアルコ35シリーズも含めるのかはわからないが、複数のレンジファインダーカメラを取り扱っているのは事実だ。そんなカメラのリサマイは、一眼レフやデジタルカメラなどカメラを専門に取り扱う買取業者で、店舗も全国各地に点在している。
アルコカメラのような古いカメラは、買取をおこなう査定員によって数十万円単位で値段が変わるため、信頼できる店舗に依頼することが大切だ。カメラのリサマイでは、カメラ専門のスタッフが査定をおこなうため、信頼度も高く査定額によっては交渉することも可能。
そのため、他社では低いと査定されたアルコ写真工業のレンジファインダーカメラでも、カメラのリサマイだと高額査定の期待も高まるだろう。もし、アルコカメラの買取相場が知りたい場合は、的確な査定額を出してもらえるのでおすすめだ。
いわの美術株式会社
買取価格
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手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
いわの美術株式会社は、神奈川県に店舗を持つ美術品やアンティークを取り扱っている買取業者で、アルコ写真工業カメラも含まれていた。公式サイトでは、アルコ写真工業カメラの具体的な査定額は記載されていなかった(2019年7月時点)が、自宅で簡単に査定額を調べるサービスをおこなっている。
主に、無料査定として利用できるサービスは、LINE査定とオンライン査定の2種類。手順は、査定方法を選んで写真や詳細をメールで送信するだけだ。上記のサービスを利用することで、アルコカメラを店舗へ持って行かなくても買取価格を把握できる。
アルコカメラだけでなく、自宅に眠っている美術品なども一緒に買い取ってもらうことも可能なので、複数ジャンルの商品をまとめて売りたい人にもおすすめだ。
F.V.Recycle
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
F.V.Recycleは、カメラや楽器などを取り扱う出張買取専門の業者で、対応範囲は神奈川県と東京都の2県。F.V.Recycleの公式サイトでは、買取実績を公開しているもののアルコ写真工業のカメラは確認できなかった(2019年7月時点)。しかし、取り扱いメーカーにアルコ写真工業が含まれていたため、買取は可能だ。
カメラの査定では、カメラ専門部と呼ばれる専門知識の高いスタッフが買取金額をつけるので信頼度は高い。アルコカメラ1台からでも対応は可能で、査定や出張費はかからないのもうれしいサービスだ。ただ、F.V.Recycleの対応地域は、神奈川県と東京都に限定されている点だけ注意しておこう。
アース買取センター
買取価格
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ウイルス
対策
アース買取センターは、埼玉県に店舗を構える買取業者で、フィルムカメラやブランド品・宝石類など複数ジャンルを取り扱っている。ただ、アース買取センターの公式サイトでは、アルコ写真工業を取り扱いメーカーとして掲載してはいなかった(2019年7月)。
しかし、公式サイトによる2016年11月5日の投稿では、アルコエイト8mmカメラの買取をおこなった記事が掲載されていたので、アルトカメラを買い取ってもらえる可能性は高い。アース買取センターでは、1950~1960年代のカメラは中古需要が高いと判断していることもあるため、アルコカメラも高額査定に期待できるかもしれない。
しかし、買取方法は店舗買取と出張査定しか確認できず、出張査定の範囲は東京都と埼玉県のみで宅配買取をおこなっていない。そのため、遠方の人は店舗に直接持っていく手間がかかることを頭に入れておこう。
アルコ写真工業レンジファインダーカメラを高く売る方法
アルコ写真工業のレンジファインダーカメラを、少しでも高く売るための方法を3つ解説していこう。
フィルムカメラに詳しい店舗を選ぶ
アルコ写真工業が作ったカメラはレトロカメラと呼ばれており、写真が撮れなくても人気度によっては高値で取引される。しかし、古いカメラの価値を理解していない買取業者も中にはいるため、フィルムカメラの知識を持った人に査定してもらうことが大切だ。
実際に、フィルムカメラの買取額がA社とB社で1~10万円も違ったという事例もあるほど。そのため、アルコカメラを少しでも高く売りたい場合は、できるだけ古いカメラの知識を持った業者に依頼するように心がけるとよいだろう。
複数の店舗で比較
カメラに限った問題ではないが、商品の買取価格は業者によって大きく変わるケースが多い。というのも、買取価格は業者側の在庫状況や査定レベルに応じて異なってしまうからだ。
たとえ、カメラ専門の買取業者だったとしても、複数社で査定してもらうと全く同じ金額になることは少ない。つまり、アルコカメラの査定額を上げるためには複数社の査定額を比較する必要があるということだ。ヒカカクを利用すれば一括査定も可能なので、しっかりとリサーチを重ねた上で買取先を決めるようにしよう。
保管方法の工夫
アルコカメラの価値を下げないためには、フィルムカメラの特性を理解した保管方法が大切。古いカメラでも写真が撮れる状態のものは、通常よりも高値で取引される傾向にある。しかし、フィルムカメラは、カビが発生しやすい点やレンズが曇りやすいといった特徴があるのだ。
いくら正常に動くカメラだったとしても、状態が悪ければ減額査定の対象となってしまう可能性は高い。そのため、カビを防ぐために湿気の少ない場所に保管することや、定期的な手入れをするようにしよう。ちょっとした工夫だが、カメラの状態によって査定額は大きく変わってくるので、ぜひ実践してほしい。
まとめ
アルコ写真工業のレンジファインダーカメラは、オークションでは数千円から数万円で取引されていたので、買取を依頼する際の目安にするとよいだろう。しかし、アルコカメラの具体的な買取金額は、買取業者に査定を依頼してみないとわからないため、一括査定サイトなどからリサーチをおこなう必要がある。中には、高値で取引されるほど需要の高いものもあるので、古いカメラに精通した買取業者に買取依頼をしてみてはいかがだろうか。