メガネ職人の「ヤンセン父子」によって発明された顕微鏡は、400年以上もの時を経てさまざまな研究シーンで欠かせない光学機器へと成長を遂げた。また、STAP細胞やiPS細胞の報道を通して研究所内の光景がニュースに映しだされている近頃は、一般人には馴染みの薄い光学顕微鏡などもテレビを通して目にする機会が多い時代と考えて良いだろう。
そんな専門性の高い顕微鏡という機器には、意外な中古品としての需要がある。廃棄して処分してしまうのは待って欲しい。今回は、さまざまなシーンで活躍した古い顕微鏡が高く売れる理由から、この商材の高価買取情報を紹介していきたい。
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顕微鏡が高く買取してもらえる理由とは?
これから紹介する4つの要因が、顕微鏡のリセールバリューを高めている。
技術革新が少ない
「微小な物体を視覚的に拡大すること」を主目的とする顕微鏡の分野は、パソコンやスマートフォンといった日進月歩の業界と比べて遥かに技術革新が遅い傾向がある。また長年同じ製品を作り続ける生産工場や学校で活躍する顕微鏡の場合は、際立った性能向上を求められない特性があるため、結果として中古品であっても十分にその能力を発揮することができるのである。
このように古い製品でも活躍のシーンが多い顕微鏡市場には、「古かろう悪かろう」という常識が当てはまらないのだ。
マニアやユーチューバーの存在
ミクロの世界の動画を投稿し続けるユーチューバーや、精密なプラモデル作りに興じるマニアも、リーズナブルな価格で購入できる中古の顕微鏡の愛用者である。
彼らの中には、プラモデル制作ブログの中で中古顕微鏡のレビューをしている人たちも多く見受けられるため、ネットの世界に生息する宣伝マンの存在が顕微鏡買取市場を活況に導いているとも言えるだろう。
低コスト開業ブーム
冬の時代が到来している医療業界では、初期費用を抑えてクリニックをオープンする「低コスト開業ブーム」が流行している。この方法で開業するドクターの多くは、中古の医療機器を進んで購入する傾向がある。そのため、医療業界の流行が顕微鏡業界にも好循環をもたらしているのだ。
専門買取業者の存在
近年では専門買取業者の存在により、メンテナンスの行き届いた質の良い顕微鏡やレンズが多く市場に出回るようになった。このような業者の存在により、顕微鏡に修理やオーバーホールといったメンテナンスが可能であることを知る人も多いため、「安かろう悪かろう」と思われがちな中古市場に良い意味の信頼性が生まれているのである。
廃棄処分よりも率先して売るべき理由
顕微鏡を廃棄処分する際は、水銀ランプの産業廃棄物としての処理が必要となる。この点のわずらわしさを考えると出来るだけお店に売ってしまう方が得策と言えるだろう。
特に、以下のような不具合がなく、条件に当てはまる顕微鏡は高い査定額を期待できる。
高く売れる顕微鏡の条件
- 年式が新しいもの
- 汚れや使用感がないもの、買ってからほとんど使っていないもの、新品
- 購入した際の箱など付属品などが揃っているもの
- 別売りのレンズも揃っているもの
- ステージが歪んでいないもの
- 本体に傷や変形、汚れ、べたつきがないもの
- クレンメルやストッパーの不良、ネジ等の破損がないもの
- ベースゴム部分の破れ、変形がないもの
- 鏡筒や光軸に不具合の無い物
- レンズにヒビや欠け等の損傷がないもの
- 接眼スリーブに差し込んだ際に安定するもの
- レンズが曇っていないもの
- パソコンやモニターと問題なく接続できるもの
- SDカードに正確に画像を保存できるもの
- ライトに不具合の無いもの
- リボルバー・レボルバーで倍率が変わるモノ
- コンデンサーや絞りが効くもの
- 電子顕微鏡で電源を正常に起動できるもの
- ヒューズが切れていないもの
- 液晶モニターがしっかり写っているもの
- 接眼レンズの目幅を調節できるもの
- フレキシブルアームが正常に動くもの
おすすめの買取業者をチェック
では、実際に買取依頼を考えるなら、どこの買取業者が良いだろうか。顕微鏡を高価買取しているおすすめの業者を紹介するので、ぜひ参考にしてみてほしい。特に、エコランドなどリサイクルショップ等では医療用顕医療の買取を行っていない・査定不可のケースもあるため、専門店で売るべきだ。
以下の事項を査定依頼時は伝達するとより正確な査定結果を知ることができる。
査定依頼時に伝達するべき事項
- メーカー
- 製品名
- 型式(記号やハイフンなど正確に記載してください)
- 購入時期
- 新品か中古品か(中古品の場合:使用頻度や使用回数)
- メーカー保証期間の有無
- ステージ昇降式か鏡筒昇降式か
- 生物顕微鏡か実体顕微鏡か
顕微鏡・理化学機器買取ネット
買取価格
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許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
顕微鏡のほか理化学機器などを専門に買い取っている「顕微鏡・理化学機器買取ネット」。再販ルートを豊富に持っているため、デジタルマイクロスコープや3Dレーザー顕微鏡などをはじめ、幅広い製品の対応を可能としている。また、海外での需要も把握しているので、国内では価値がつかない製品でも高価買取ができるケースも。他社で買取不可となったものでも、諦めずに査定依頼してみてはいかがだろうか。
買取は、埼玉と東京にある実店舗でのほか、出張・宅配なら全国どこでも対応。どの買取方法でも、出張料や送料などの手数料が発生しないのが魅力だ。もし査定額に納得できなかった場合でも、キャンセル手数料が無料なので、気軽に利用できるだろう。
顕微鏡リサイクルセンター
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対策
顕微鏡リサイクルセンターはイーマイクロ株式会社が運営している専門査定サービス。熟年技術者が1台ずつメンテナンス、修理などを行っている専門店。自社通販で高く売ることができるため、高く査定することができる。以下のような買取カテゴリーが用意されている。
顕微鏡関連の買取対象商品
- 実体顕微鏡…本体(固定・変倍式)、本体(ズーム式)、本体(研究用)、照明装置、架台、拡大鏡
- 生物顕微鏡…正立型(普及型)、正立型(研究用)、倒立型
- 金属顕微鏡…正立型、倒立型
- 測定顕微鏡…Z(1軸)、X,Y(2軸)、X,Y,Z(3軸)、投影機、付属品
- 写真撮影装置…銀塩フィルムカメラ、デジタルカメラ、アナログTVカメラ、アダプタ関連
- レンズ関連…対物レンズ(オリンパス)、対物レンズ(ニコン)、対物レンズ(他メーカ)、接眼レンズ(オリンパス)、接眼レンズ(ニコン)、接眼レンズ(他メーカ)、写真撮影レンズ
- アクセサリー・特殊…ビデオマイクロスコープ、小物アクセサリー関連
人気メーカーと参考買取相場まとめ
顕微鏡の買取実績情報を調べてみると、医療機関や研究所で使われるような機種の多くは買取店が査定額を非公開にしていることがわかる。これに対して自宅や学校用といった子供向けの顕微鏡は、リサイクルショップや質屋で買取られることも多いため、簡単に参考買取相場を調査できる存在なのだ。
顕微鏡買取は企業イメージや信頼性に依存する部分も非常に大きいため、これから紹介するメーカーを中心に売買をおこなってみても良いかもしれない。
オリンパス
医療機器同様、顕微鏡の分野でも国内トップのシェアを誇るメーカーである。顕微鏡本体だけでなくレンズについても高価買取の対象となるため、買い替えの際にはセット売りに挑戦してみても良いだろう。
またBH2-UMAなどの場合は落射照明装置のみの需要もあるため、ジャンク品でも査定が得られるラインナップの多いメーカーと捉えて良さそうだ。
ビクセン
埼玉県所沢市に本社を置く、人気の光学機器メーカーである。天体望遠鏡におけるシェアが国内トップという理由で、入学祝いなどのタイミングで望遠鏡と顕微鏡が一緒に購入される特徴がある。また「高機能な製品を低価格で売ること」をモットーにしているため、リーズナブルな価格帯がユーザに嬉しいメーカーと言えそうだ。
そんなビクセンの学習顕微鏡SC-700は、古くても3,000円~5,000円の査定額が付いている。
カールツァイス
炭疽菌発見で知られるロベルト・コッホをはじめ、さまざまな研究者に愛されるカールツァイスはドイツ発祥の光学機器メーカーである。レンズ付きの光学顕微鏡であれば3~6万円前後の値がつくため、買い替え前に一度査定依頼をすべき存在と位置づけて良いだろう。
また耐久性の高いカールツァイスの家庭用顕微鏡は、一見アンティークに思える商材にも4,000円~8,000円もの高値が付いている。
ニコン
携帯型光学顕微鏡「ネイチャースコープ ファーブルシリーズ」で知られる、国産メーカーである。カメラレンズで培った技術を顕微鏡にも注ぎ込むニコンは、中古市場でも高い需要を維持する存在となっている。
そんなニコンの実体顕微鏡は、査定基準Bに属する低めのコンディションであっても2万円~3万円前後の高値がつく。またニコンの顕微鏡はカメラと同様に壊れにくい特性があるため、リセールバリューという意味では他メーカーよりも高いと考えて良いだろう。
島津理化
島津製作所の子会社である島津理化も、高いリセールバリューで知られる顕微鏡メーカーである。人気シリーズSTZ-40TBITaNの買取実績の中には、35,000円といった高額査定も多く見受けられる。
また島津製作所は日本初の電子顕微鏡を商品化したことでも知られているため、国内での認知度という意味でも高価買取に繋がるラインナップの多い企業と考えて良いだろう。
まとめ
学者や研究者といった専門家が使うイメージの強い顕微鏡について、意外なリセールバリューが生まれる理由を紹介した。当サイト「ヒカカク!」では、顕微鏡のメーカーや型番を入力するだけで上限買取額を検索可能なサービスを提供している。また、ヒカカク!から買取業者への見積もり依頼もできるため、売却先が見つからないみなさんもぜひ活用してみてほしい。
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