1960年代にカリブ海の島国ジャマイカで誕生したレゲエ。多様な音楽の要素を取り入れて成立した、比較的新しいジャンルの音楽だ。
ジャマイカの有名人というと、最近では陸上短距離のウサイン・ボルトがいるが、最も有名なのはやはりレゲエミュージシャンのボブ・マーリーだろう。1970年代にボブ・マーリーが世界的な成功を果たしたことで、レゲエという音楽スタイルがジャマイカという国の枠を越えて広く知られるようになった。
日本ではまだまだマイナーなジャンルであるものの、コアなレゲエファンは存在する。また、ジャパレゲと呼ばれるレゲエも発展中なこともあり、レゲエの中古レコードの需要がじわじわと高まっている。
この記事では、レゲエのレコードの買取について、さまざまな角度から総合的に紹介していく。
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レゲエについて
買取関連情報の前に、まずはレゲエの基本をひととおりおさえておこう。
レゲエとは
レゲエ(Reggae)は、1960年代後半にジャマイカで発祥したポピュラー音楽だ。レゲエ誕生以前からジャマイカで親しまれていたスカやロックステディをベースに、ジャマイカのフォーク音楽であるメントや、アメリカのリズムアンドブルース、トリニダードトバゴのカリプソ、アフリカのクミナやジョンカヌーなど、多様な音楽の要素を取り入れて発展した。
4分の4拍子の第2拍目と第4拍目をカッティング奏法で刻みオフビートでリズムをとるギター、3拍目にアクセントを置くドラム、うねるようなラインを奏でるベースなどの音楽的特徴を持つ。レゲエという名称の由来には諸説あるが、ジャマイカ英語のスラングでぼろ、ぼろ布、または口げんか、口論という意味を表す言葉、またはパトワ語のレゲレゲ ("rege-rege")が転じたもの、とする説が有力である。
レゲエは反抗の音楽(rebel music)であると言われる。レゲエは歌詞の中にしばしば社会、政治、物質主義、植民地主義などへの批判や反抗といった内容を含んでいるからだ。ラスタファリ運動の影響を受けているとされる。また、大麻やホモフォビアなどへの言及がしばしば見られる。
2018年に、国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)の無形文化遺産に登録された。
レゲエの有名ミュージシャン
世界で最も有名なレゲエミュージシャンといえば、やはりボブ・マーリー(Bob Marley、1945年2月6日 - 1981年5月11日)をおいて他にいないだろう。彼が1970年代に世界的な成功をおさめたことが契機となり、レゲエという音楽が広く一般に知られるようになった。
ボブ・マーリーの生涯
年表形式で彼の活動をざっと追ってみる。1979年4月には来日し公演を行っており、彼のSNSページでは大阪の駅で撮影した写真を見ることができる。
- ・1945年:2月6日、イギリス海軍の大尉であり、ジャマイカ最大の建設会社であるマーリー・アンド・カンパニーを経営していた白人のノーヴァル・マーリーと、ジャマイカ人のセデラ・ブッカーとの間に誕生。両親はボブの誕生後まもなく離婚。
- ・1955年:離婚後もボブ一家に経済的な援助をしていた父親ノーヴァルが死去、首都キングストンへと移住。バニー・ウェイラーらと音楽活動を開始する。
- ・1959年:音楽活動に専念するため学校を中退。
- ・1963年:ピーター・トッシュらとティーネイジャーズ(後にウェイラーズへと改名)を結成しデビュー。
- ・1973年:アルバム「バーニン」をリリース。同アルバム収録のアイ・ショット・ザ・シェリフ(I Shot the Sheriff)をエリック・クラプトンがカバーし、全米ビルボードチャート1位を獲得。
- ・1974年:バニー・ウェイラーとピーター・トッシュがウェイラーズから脱退、ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズとして新たに活動を開始。
- ・1976年:政治キャンペーンに参加したことから、人民国家党(PNP)とジャマイカ労働党(JLP)の対立抗争に巻き込まれ、狙撃される。亡命を余儀なくされた。
- ・1979年:日本、オーストラリア、ニュージーランドで公演。
- ・1981年:以前より発症していた悪性メラノーマの腫瘍が全身に転移。療養先のドイツから故国ジャマイカへの帰国途中で容態が悪化。5月11日、アメリカ・フロリダ州の病院で死去。5月21日、ジャマイカの首都キングストンにて国葬された。
その他の有名ミュージシャン一覧
ボブ・マーリー以外にも、たとえば以下のような有名ミュージシャンがいる。すでに亡くなった人もいれば、今も現役で活動している人もいる。彼らの生み出したレゲエレコードの名盤や最新盤は、高価買取の対象になることが多い。
- ・ピーター・トッシュ(Peter Tosh, 1944年10月19日 - 1987年9月11日)
- ・ジミー・クリフ(Jimmy Cliff, 1948年4月1日 - )
- ・ホレス・アンディ(Horace Andy, 1951年2月19日 - )
- ・オーガスタス・パブロ(Augustus Pablo, 1954年6月21日 - 1999年5月18日)
- ・マキシ・プリースト(Maxi Priest, 1961年6月10日 - )
- ・ガーネット・シルク(Garnett Silk, 1966年4月2日 - 1994年12月10日)
- ・ショーン・ポール(Sean Paul, 1973年1月9日 - )
- ・ブジュ・バントン (Buju Banton, 1973年7月15日 - )
- ・ダミアン・マーリー(Damian Robert Nesta Marley, 1978年7月21日 - )※ボブの息子
- ・マヴァド(Mavado, 1981年11月30日 - )
レゲエ レコードの買取価格・相場
さて、いよいよ本題のレゲエのレコードの買取価格・相場について述べていく。流通量が多い一般的なレゲエのレコードでは、1,000円ほどの買取価格となる。一方、廃盤、初版盤などで流通量が少なかったり希少価値のあったりする盤の場合、5,000~10,000円ほどの高めの買取価格になることがある。
具体的な買取価格をウェブで探してみたところ、ディスクユニオンで、REGGAE LP&CD 高価買取リストというものがあった。
買取価格
スピード
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許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
2018年の夏に発行されたもので、多数のレゲエレコードとその買取価格が掲載されている。期間中はSTUDIO ONEレーベルのレコードを最低でも1,000円以上で買い取る旨が書いてある。
買取価格では、1,000~3,000円のものが最も多い。ただ、10,000円や15,000円での買取になるものもいくつか載っていた。STUDIO ONEのレコードで、シルクスクリーンジャケットのものはとても稀少らしく、20,000~50,000円もの買取価格が設定されていた。
個別の盤やジャケットの状態によっても買取価格は変わりうるし、廃盤になっていたものが再発になったりすると買取価格が大幅に変更されることがあるようだ。状態のよいものや希少なものの買取価格が高くなる、というのは買取における一般的な法則だが、これはレゲエレコードの買取においても同様となっている。
レゲエ レコードの買取店
いきなり出鼻をくじくようだが、レゲエの中古レコードは、一般のレコード買取専門店に買取依頼をしても、買取対象になっていないことがある。これは、音楽ジャンルとしてのレゲエが、現時点の日本ではややマイナーなことが理由であると推測される。一般的なレコードショップにおいて、中古のレゲエレコードはあまり売れず、したがって買取の需要が低いのだ。
ネットワークを通じた音楽配信が主流の時代となり、CDですら一昔前と比べて販売枚数が大幅に減少している昨今、レコードという形態がすでに相当マニアックであることも一因だろう。つまり、レゲエレコードはマニアック中のマニアック、かなりのマニア向けのニッチ商品ともいえるのだ。
ただし、あらゆる買取店で買取お断りになっているわけではない。逆に、レゲエなどのマニア向けジャンルの音楽に特化しているような買取店もあるからだ。レゲエのレコードには、廃盤となったようなレコードや、初版盤のレコード、流通量の少ないレコードなど、マニア垂涎の希少なレコードがたくさんある。
レゲエ音楽専門店であれば、査定の知識や経験の豊富な専門スタッフがきちんと評価して、その価値にふさわしい買取価格を提示してくれるだろう。そしてそのような店に、貴重なレゲエのレコードが多く集まり、レゲエマニアの需要を満たせるようになる。以下にレゲエレコードの買取店としておすすめの4店を紹介する。
レゲエコレクター.com
買取価格
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許可番号
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対策
レゲエのレコードやCDを取り扱う専門店としては、レゲエコレクター.comは外せないところだ。レゲエ以外の音楽も扱っているが、特にレゲエ関連のアイテムは、他店では査定が難しいコアな部分まで高額査定することができる。新譜や再販のものから、高額のコレクターズアイテムまで、ひとつずつ丁寧に査定してもらえる。
レコード(シングル、LP、78SP)のほか、CD、DVD、書籍、写真、ポスターなど、あらゆる音楽アイテムが買取対象となっている。数百点以上の大規模なコレクションなど、買取を希望する点数が多ければ多いほど、高い買取評価になる。
店頭買取は新宿の店舗まで持ち込み。宅配買取は基本的にはレコードなど50点以上の場合となる。高額盤が多い場合は少量でも可能だ。
また大量の場合は、売却枚数・出張先エリアを考慮した上で、出張買取してもらえることがある。買取に出す前に、メールや電話で問い合わせておいたほうがいいだろう。
ディスクユニオン
買取価格
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ポリシー
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対策
上記のレゲエレコードの買取価格のところで登場したディスクユニオンは、さまざまなジャンルのCDやレコードを総合的に扱う音楽専門店だ。販売している商品の品揃えが豊富で、高価買取してくれる買取店としても知られている。東京(新宿、渋谷、お茶の水など)、神奈川、千葉、埼玉、大阪に多数の店舗を展開している。
レゲエレコードの扱いでは、ディスクユニオン渋谷Jazz/Rare groove館が有名だ。Jazz、Soul/Funk/Rare groove、Brasil、Reggae等のレア盤が集結している中古レコードコーナーは、質・量ともに世界トップクラスを誇っている。それはつまり、買取店としての人気があることの証拠ともいえるだろう。
買取にあたっては、事前にメールや電話で連絡ができる。買取方法は、店頭買取、宅配買取、出張買取の3つ。宅配買取では梱包キットと送料、キャンセル品の返却送料、振込手数料の全てが無料で、出張買取は出張費や交通費がかからない。気軽に買取を申込むことができ、高価買取もしてくれるおすすめの買取店だ。
Stamina Records
買取価格
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ポリシー
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対策
Stamina Recordsは、レゲエ風のデザインやイラストが印象的なウェブサイトを一目見ればわかるレゲエ専門店。専門店ならではの査定で、レゲエレコードを高価買取してくれる。愛知県長久手市に店舗がある。
買取の流れとしては、まずメールや電話で内容やコンディションなどを連絡し、仮の見積もりを行う。その後、来店か郵送での買取となる。郵送で買取キャンセルの場合、返送料はStamina Recordsの負担となる。査定希望の枚数が多い場合は出張サービスもある。
アトミック・レコード
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
アトミック・レコードはレコード、CD、DVDの販売と買取を行っている。大阪府東大阪市に店舗がある。各国輸入盤やコレクターズアイテムもきちんと査定してくれ、レア盤、廃盤、貴重盤、帯付CD、レコードなどを高価買取してくれる。
以下の場合は、日本全国どこからでも送料無料での買取となる。
- ・レコードのみの場合は50枚以上
- ・CDのみの場合は100枚以上
- ・DVDのみの場合は50枚以上
- ・レコード、CD、DVDを合計して150枚以上(各枚数の内訳を問わず)
また、100枚以上で、大阪・京都・神戸・和歌山・奈良・三重・滋賀など関西近郊エリアであれば、無料で出張買取も行っている。
レゲエレコードの買取の際のポイント
レゲエレコードをできるだけ高く買い取ってもらうポイントを、以下に3つ紹介していく。
きちんと保管しておく
まだしばらく保有するにせよ、買取に出すにせよ、レコードの保管には気をつけておきたい。レコードは温度湿度に敏感で劣化しやすい上、直射日光にも弱い。
また、縦に積み重ねて保管すると、重みで下にあるレコードが変形してしまうおそれがある。レコード表面に指紋がついたままだと、カビが生えてしまうこともある。
当然ながら、レコード盤の状態が良ければ良いほど高値がつきやすい。多少の傷や汚れであれば減額ですむこともあるが、大きな傷や汚れや変形があったりして再生不可能にまでなってしまうと、買い取ってもらうことは非常に難しくなる。
また、レコード本体だけでなく、付属品も大事にしよう。ジャケットや歌詞カード、その他購入時に付属していたものは全てきちんとそろえて保管しておいたほうがよい。特にジャケットは最も重要で、ジャケットがないと買取不可という買取店さえあるのでとりわけ気をつけるようにしたい。
どんなレコードなのか把握しておく
レゲエは現時点の日本ではややマイナーなジャンルの音楽なため、どんなものでも買い取ってくれる買取店もある一方で、人気のあるものだけを選別しての買取になる買取店もある。つまり、買い取ってくれない買取店もあることに注意が必要だ。
人気アーティストが新しくリリースしたレコードであったり、比較的最近の期間で来日してライブを行ったアーティストのレコードであったりすると、高値買取になりやすい。もちろん、ビンテージ的な価値のある古いレコードも高値買取になりやすい。もしジャケットにアーティストのサインがあったり、限定版であったりなどの付加価値があれば、忘れずに査定スタッフに伝えよう。
買取店を見極める
レゲエレコードを買い取ってもらうなら、ただのリサイクルショップではなく、やはりレゲエジャンルに強い専門の査定スタッフがいる買取専門店がおすすめだ。古いレコードの中には貴重で価値の高いレコードが含まれていることもあるため、そのレコードの真価がわかるスタッフに査定してもらう必要があるからだ。
また、同じレコードでも買取店によって買取価格に差がつくことがある。そのため、1店だけでなく、複数の買取店で見積もってもらうのが必須といえる。これによって買取相場を把握することができるし、買取店同士を比較検討できることになるからだ。
もし複数の買取店に一括査定を申込めるサービスがあれば、積極的に利用してみることをおすすめする。そのようなサービスは基本的に無料だし、ひとつひとつの買取店に査定依頼をするよりも大幅に手軽だからだ。
まとめ
レゲエレコードの買取について紹介してきた。レゲエはジャマイカ発祥の音楽で、1970年代にボブ・マーリーが成功したことによって世界中に広まった。
レゲエのレコードはややマニアックなため、レゲエ専門の買取店に買取依頼したほうがよい。買取価格は一般には1,000~3,000円ほどだが、希少価値のあるレコードでは10,000~50,000円にまでなることもありえる。
レゲエのレコードを買取に出す際には、複数の買取店に一括して査定を申し込めるサービスを利用するのがおすすめだ。この記事がレゲエレコードの少しでも高い買取につながったなら幸いだ。