冷蔵庫などの大型家電は、普通に購入するとかなりの出費になってしまう。買いたいときに買えなくて困っている人は多いだろう。そこで、ヤフオクなどのオークションを利用して手頃な価格で手に入れる人は多い。
ただし、ヤフオクでは出品者と落札者の間でトラブルも絶えないため注意が必要だ。冷蔵庫がヤフオクに出品されている時点で、問題がありそうな取引には関わらないようにしよう。この記事では、ヤフオクで冷蔵庫を取引する際に起こりえるトラブルについて解説していく。
CONTENTS
このコラムには、合法的な広告・宣伝が含まれている可能性があります。また、当社のサービスである「ヒカカク！」と「magi」の紹介も含まれています。
故障している冷蔵庫を買ってしまった
故障している冷蔵庫を買ってしまうトラブルについて紹介していこう。
ヤフオクの情報にだまされることも
出品者が必ずしも正しい情報を載せてくれるとは限らない。ヤフオクでは虚偽情報によるトラブルも起こっている。不良品を落札してしまうのは代表例だろう。確信犯的に、すでに故障している冷蔵庫を出品する悪徳ユーザーもいる。しかも、出品者からのコメント欄では故障について触れていないため、知らずに落札するユーザーが出てくるのだ。
しかし、出品者が「欠陥があります」と明言していないにせよ、「使用年数」などについてしっかり記載していたのであれば、一概に不正行為とまでは決めつけにくい。故障した冷蔵庫を落札者は自費で修理しなければならなくなり、予想外の出費を強いられるのである。
保証期間は超えていないか
しかも、故障した冷蔵庫が届いた際には「保証期間」も問題になる。家電メーカーは保証期間の範囲内なら無償で修理や部品交換を行ってくれるため、製品にハプニングがあっても大きな痛手にはならない。
ただし、保証期間を過ぎると持主が自腹で修理をしなくてはいけない。ヤフオクで落札した冷蔵庫が保証期間外で、しかも故障していたなら落札者の負担はさらに大きくなる。
また、冷蔵庫は自宅にないと家事が滞ってしまう家電でもある。落札者が古い冷蔵庫を処分してしまったなら、すぐにでも新しい冷蔵庫を入れたいところだ。それにもかかわらず、冷蔵庫を修理に出してしまうと、予定は大幅に狂い出す。自宅に食料を買い置きすることができなくなるし、生物や冷凍食品が無駄になるだろう。
オークション時から出品者のコメントに注意
もしも不良品を落札してしまっても、出品者との交渉次第で返金してもらったり、出品者に修理代を負担してもらったりできる可能性はある。ただし、ヤフオクでは原則として、ユーザー間のトラブルはユーザー同士で解決しなくてはいけない。ヤフオクが仲裁してくれるわけではないので、いわゆる「水かけ論」を招きがちだ。
そもそも、不審な出品者には関わらないようにするのが無難である。たとえば、出品者のコメントが「情報不足」、もしくは「誇張表現」だと感じたら入札しないようにしよう。
出品物の鮮明な写真がない取引も危険だ。冷蔵庫はヤフオクでも決して安い買い物ではないため、慎重に優良な品物を見極めよう。
出品者の形跡が残っている冷蔵庫
出品者の形跡が残っている冷蔵庫はトラブルの元である。どのようなことに注意すべきか紹介していこう。
確かに欠陥はなくても我慢できない冷蔵庫
出品者が「欠陥なし」「問題なく使える」とうたっている冷蔵庫でも、いざ落札してみるとトラブルを呼ぶことがある。たとえば、「生活臭」は大きな問題になりがちだ。あらゆる家は、独自の生活臭を持っている。どんなに家をきれいにしていても生活臭を完璧にはなくせない。
そして、生活臭は住人が自分で気づけないものである。決して悪臭ではないために、生活臭のしみついた家電がヤフオクに出品されているケースも多いのだ。ただし、出品者にとってはなんともない臭いでも、他人からすると強烈な違和感を覚えがちだ。
ヤフオクでは、機能的に正常な家電でもしみついた生活臭に辟易してしまうことがよくある。冷蔵庫のように、食べ物を保管する家電ならなおさら臭いは気になるだろう。
冷蔵庫では細かいポイントが許せなくなる
そのほか、冷蔵庫では他の家電なら許せるようなポイントでも、トラブルの原因になりがちだ。以下、具体例を挙げる。
汚れやシミ
食べ物を入れておく家電だけに、ささいな汚れやシミすら落札者は許せなくなるだろう。
音
冷蔵庫はわずかだが音のする家電である。また、製氷中に「ガラガラ」と大きな音がする冷蔵庫もある。静かな冷蔵庫に慣れていた人からは、音の大きい冷蔵庫は不評を買う傾向にある。
たてつけ
冷蔵庫の扉や野菜室などをスムーズに開けられないと、毎日の家事は大きなストレスとなる。また、前の持主の癖がしみついている冷蔵庫を使うのを、快適に感じない人は少なくない。
ヤフオクの冷蔵庫で不愉快な思いをしないためには
冷蔵庫を入札するときに難しいのは、出品者が気にしていないポイントが入札者にとっての欠陥になりえるからだ。「生活臭」「たてつけ」などは、出品者が慣れてしまった要素なので問題視していない。また、客観的に見ても欠陥とはいいがたい。
それでも、落札していざ使い始めれば気になって仕方がない要素である。こうしたトラブルを避けるには、徹底して写真の充実した出品物を探して、外観も内観もよく確認することが大切だ。
そして、「クリーニング完了」とコメントされている冷蔵庫を選んで入札しよう。クリーニングによって生活臭は払拭できるし、汚れもきれいになる。ヤフオクで気持ちよく買い物をするには、手入れの行き届いた品物を探すようにしよう。
支払いや発送のトラブル
ヤフオクは個人間のやり取りなのでトラブルが起きやすい。どのようなトラブルが挙げられるのか紹介していこう。
いつまで経ってもお金が支払われない
ヤフオクのおおまかな流れは、まず出品者がコメント付きで品物をオークションに出すところから始まる。それを入札者が見つけ、ほしいと思ったら金額を提示する。出品者はオークション期間に入札された条件の中から、もっともいいと思ったものを選び、取引が成立する。
後は、期日までに商品を送って代金を支払ってもらうだけだ。ところが、商品の郵送や支払い段階になってからのトラブルが多発している。冷蔵庫のような高額商品になると、支払いが遅れるのは大問題だろう。
古い冷蔵庫をオークションで売り、そのお金で新しい冷蔵庫を買おうとしている出品者も大勢いる。支払いの遅れは、出品者の生活を揺るがしかねない。
なかなか品物を送ってこない出品者も
一方、取引が成立しているのもかかわらず、なかなか冷蔵庫を送ってこない出品者もいる。ヤフオクでは原則として、代金を受け取ってから商品を郵送する仕組みになっている。つまり、品物が送ってこないとき、落札者からすれば「お金をだましとられたのではないか」と不安になってしまうだろう。
このとき、考える理由はまず「商品を送るのがおしくなった」ということだ。また、冷蔵庫のように大型の商品であれば、毎日が忙しいと郵送の手続きを行う時間を確保しにくいときもある。
とはいえ、いずれも出品者側の一方的な理屈であり、落札者には何の関係もない。あまりにも商品が送られてこないようなら、落札者は警察に訴える権利もある。
未着・未入金トラブルお見舞い制度
ヤフオクでは基本的に、運営がユーザーの間に入って未着・未入金のトラブルを解決することはない。そのかわり、一部のユーザーに対しては「未着・未入金トラブルお見舞い制度」を実施している。
これは、ヤフオクで取引が成立したにもかかわらず、未着や未入金で損をしてしまったユーザーに対し、ヤフオクが金銭的な補償をしてくれる制度だ。50万円以内であれば、被害額を100%取り返すことも可能である。
未着・未入金トラブルお見舞い制度を利用する際には、まず運営側に被害を報告する。そして、ヤフオク側の審査結果を待つ。審査によっては未着・未入金トラブルお見舞い制度の対象外とされることもあるが、問題がなければお見舞金が支払われる。ちなみに、お見舞い制度には限度がなく、被害にあうたび申請できるのも魅力だ。
怪しい出品者や入札者には気をつける
ヤフオクには怪しい出品者や入札者もいる。そのような人たちとのやり取りでは、どのようなトラブルに巻き込まれる危険性があるのかについて紹介していこう。
ヤフオクを不正利用するユーザーもいる
一部のユーザーはヤフオクを不正利用し、利益を手にしている。こうしたユーザーを撲滅するためにヤフオクも対策は練っているが、完璧に見つけ出すことは難しい。そこで、怪しいユーザーとは取引しないように心がけよう。
以下、冷蔵庫を取引する際に考えられる不正ユーザーのトラブル事例である。
送料に関するトラブル
冷蔵庫のような大型商品では送料も高額になりやすい。そして、ヤフオクでは落札者が送料を負担するシステムである。出品価格には送料も含まれているため、多少高くても「そんなものか」と納得してしまう入札者は多いだろう。
しかし、中には現物を持っていないのに冷蔵庫を出品しているユーザーもいる。落札者へのギフトとして、ショッピングサイトから注文すれば出品者は送料を負担せずに済む。それどころか、送料分、利益を得られるのだ。
ただし、こうした行為はヤフオクの規約に反するため、出品価格に違和感を覚えたら入札しないようにしよう。
盗品の転売
組織的な犯罪になると、盗品をヤフオクで転売していることもある。どうせ元では無料なので、出品者は落札価格で丸儲けできる仕組みだ。
ただし、こうした犯罪に関わってしまうと落札者も一味だと疑われかねない。出品者の身元はよく確認して入札しよう。
写真と現物が違う
冷蔵庫は「清潔感」「機能性」など、チェックポイントの多い家電だ。そのため、現物の詳細な写真を載せてしまうと入札者が食いつかないこともある。とはいえ、そもそも写真のない出品物は入札者から相手にされない。
そこで、現物とは異なる写真をメーカーのサイトやブログからコピーしてきて載せている出品者もいる。ヤフオクで妙に写りがきれいな写真を見かけたら、出所を疑うようにしよう。
ヤフオクでは出品者の素性もチェックする
不正な取引を避けるために、ヤフオクでは出品者の素性を慎重に調べておくのが得策だ。ヤフオクでは過去、取引が成立した人物について評価コメントが掲載される。出品者であれば落札者から、商品の状態や対応について細かく評価を受けるのだ。
評価コメントが芳しくない人物とは取引しないようにしよう。なお、同じ人物とばかり取引している出品者も不正行為に手を染めている危険がある。
まとめ
ヤフオクでは不正利用するユーザーもおり、送料に関するトラブルや盗品の転売など、様々なトラブルに巻き込まれる可能性がある。トラブルを事前に防ぐためには、出品者の素性もチェックすることが大切である。
また、ヤフオクで冷蔵庫を買う際は「保証期間」「出品者のコメント」に注意することで、優良品を見極めることもできる。決して安い買い物ではないので慎重に品物を見極めよう。
