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【専門家監修】河原温 絵画作品の価値・買取相場・査定ポイントまとめ

読了目安:10分
更新日:2021/06/24
公開日:2017/05/01
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2014年に亡くなったコンセプチュアル・アートの第一人者・河原温は、絵画作品の買取市場でも大注目の人気作家だ。オークション市場における十数%を占める現代アートには、近年世界中のコレクターが関心を示している。また特に美術品を資産とみなす中国では、日本とは全く異なる視点で絵画収集や投資が行われているため、こういったアジアにおけるアート市場の動きによっても、河原温を中心とした日本の現代美術作品の買取相場に好循環が生まれつつあると捉えて良いだろう。

今回は、河原温のプロフィールや作品の価値を確認しながら、日本初の現代アートにおける買取相場や査定ポイントなどについて、皆さんと一緒にまとめていこう。

本記事のポイント
  • 河原温は生年月日や詳細な経歴が不詳で、正規の美術教育を受けた形跡もない人物
  • 日付絵画という特徴的な作品を残している
  • 買取額は数百万や1000万円以上になることもある
自身でアンティーク古物を扱うかたわら、古物査定士認定協会広報担当をしているフリーライター。現在は『手続きドットコム 古物商』『和樂web』等で執筆をしているほか、古物商系企業で出資を目的として投資家向けに動画原稿を作成している。国語(中高)、書道(高)、司書教諭、司書免許所有。「日本の伝統文化の保持」に関する論文で受賞経験あり。 古物査定士認定資格証会員番号:1179026007
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河原温とは?

前衛芸術運動とも訳されるコンセプチュアル・アートの第一人者・河原温は、国際的にきわめて高い評価を受ける現代美術家だ。日本出身の現代美術家において世界で最も著名な人物と言われる彼には、公式なバイオグラフィーが「29,771 days」だけという少し変わった特徴がある。

1950年代・日本における活躍

日本国内で活躍していた頃の河原温は、「物置小屋の出来事」や、若干グロテスクな「浴室」シリーズといった鉛筆素描の連作によって高い評価を受ける作家だった。絵画を始めたきっかけなどに関する資料の一切ない彼は、正規の美術教育を受けた形跡のないアーティストとしても有名だ。一貫して具像画を描いていた日本時代の河原温は、油彩画において変形キャンバスに遠近法を極端に強調した「黒人兵」などの作品を描いていた。

1959年代・メキシコにおける活躍

1959年に離日した河原温は、1962年までメキシコで制作を続けていた。しかしこの時期における彼の活動については、あまり明らかになっていない。またメキシコ時代の作品については河原温自身によって破棄されたとも言われているため、彼の絵画作品全般において現存数が少ない実態も納得できると言えるだろう。

1965年以降・渡米後の活躍

1965年以降、ニューヨークを拠点に活動をするようになった河原温は、彼自身の代表作となる「日付絵画」を中心に、空間や時間をテーマとした作品に取り組むようになる。この時期の絵画作品の中には、ニューヨークとパリで制作した196枚ものドローイングや、1965年作となる「Location」、「Title」、といった白抜きの活字体を描いたものがあるようだ。

表に出ない作家・河原温

「美術手帖」という雑誌では、美術評論家の本間正義のニューヨーク訪問によって実現した彼のアトリエや河原温自身に関する記事が掲載されている。しかし彼への写真撮影やインタビューはこれが最後の機会と言われているため、河原温は1966年以降自身が表に出てくることのない作家として知られるようになった。また展覧会カタログなどでも彼の経歴は一切書かれていないため、現在では「作者本人が姿を見せない」という徹底した姿勢も表現活動の一環だったのだろうと推測されている。

神崎 なつめさん
河原温氏は生年月日等も明らかになっていない画家で、経歴に不明点が多い方となっています。

日付絵画とは?

河原温の代表シリーズは、「Today" Series」という日付絵画だ。単色に塗られたキャンバスの上に制作当日の日付だけが白抜きアルファベットと数字で描かれた日付絵画は、1966年1月4日に制作がスタートした。彼が亡くなるまで続いた日付絵画の基本形式は、最後まで変わることはなかったと言われている。

日付絵画における制作ルールとは?

作者・河原温が制作に携わった当日の日付を描く「Today" Series」は、それぞれの絵画を単独で見れば、大変シンプルな作品のように感じられる。しかし日付絵画には画面に描かれた当日中に仕上げなければならないという基本ルールがあるため、日付の切り替わる午前0時までに完成しなかった絵画作品については、破棄される仕組みとなっているのだ。頻度については、少なくとも月1回以上となっており、最も制作の多かった1970年1月~3月にかけては3ヶ月間1度も休まずに日付絵画が描かれていた。

日付絵画の制作技法

日付絵画は、アクリル絵の具の一種・リキテックスを用いて描かれている。日付の文字については、背景色の上にきちんと下書きを行った上で、手描きで描かれていたようだ。また最後には、エグザクトのアートナイフを使って微細な修正が行われているため、筆跡が見えないレベルの完璧な仕上がりになることも納得の作業工程だと言えるだろう。またこうした河原温のアートに対するこわだり姿勢が、彼の絵画作品における高い価値や評価に繋がっているとも考えられる。

神崎 なつめさん
日付絵画は、レディ・メイドという美術手法だと考えられており、マルセル・デュシャンが確立した現代美術の分野です。

日付絵画以外の作品における収蔵先

世界の買取市場に出品されている河原温の絵画作品は、ここまで紹介してきた代表作・日付絵画以外の作品が多い傾向がある。ここからは、実際に高価買取や高額落札に繋がった作品などの情報から河原温の買取相場などを見ていきたい。

収蔵先は大きな美術品ばかり

1950年代に制作されていた頃の油彩や鉛筆画は、東京国立近代美術館や大阪市立近代美術館といった日本を代表する施設で所蔵されている。こうした著名な美術館に収蔵される作品は、作家の知名度が高いというだけでなく資金力の高い施設でしか購入・落札ができないとも考えられる。また有名美術館の作品は世界のコレクターや富裕層、美術館なども注目する傾向があるため、河原温は国内外で確実に高く売れる現代美術家と位置付けて良いだろう。

回顧展での展示は1963年以降の作品のみ

1980年代以降に開催された河原温の回顧展では、メキシコを後にした1963年以降の作品に限定した展示となっている。メキシコ時代に制作した文章による作品「接続法」などは雑誌に掲載されたこともあるようだが、少し変わった作風だった1950年代~1963年の絵画作品が展示・公開されるシーンが少ない実態から考えると、彼の作品に高額落札が多い実態も納得できると言えるだろう。

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河原温の買取相場

「死仮面」の買取相場・落札実績

鉛筆素描連作となる「死仮面」は、日本国内の美術品オークションにも多く出品される作品だ。1995年制作の「死仮面」には、345,000円747,500円の落札実績がある。河原温の作品全体から見れば若干低い買取相場と言えそうだが、こうした複数実績が存在することによって美術品オークションでも十分に受け入れられる作家と捉えることもできるだろう。

買取業者のアート買取協会も、「死仮面」(30枚セット)を310,000円で買い取っている。販売するための利益を想定した買取と踏まえると、妥当と言える。

「無題」の乖離相場・買取実績

SBIアートオークションという日本の美術オークションでは、東京国立近代美術館所蔵の連作「浴室」(1953)28点のうち数点と、類似性を持つ人物が描かれた作品が650万円で落札された。

「浴室」という作品を制作していた時期に書いたものと思われ、日本で活動していた頃の河原温の手がかりとなることから、歴史的価値が評価されたと考えられている。

「One Million Years」の買取相場・落札実績

1993年にニューヨークのディア美術センターで展示された「One Million Years」は、さまざまな国内オークションハウスで落札実績のある作品だ。具体的な落札額を見てみると、172,500円300,000円の値の付いたことがわかる。エディション500の作品における落札予想価格は250,000円~350,000円となっているため、ミクストメディア絵画の中では比較的高値で売れる存在と言えそうだ。

サザビーズにおける買取相場・落札実績

サザビーズ・ロンドンで開催された現代美術オークションでも、河原温の絵画作品が落札されている。個人ブログでの紹介となるため、詳しい作品タイトルはわからない。しかし「27.AG.1995」という文字から推測すると、この作品は間違いなく河原温を代表する日付絵画と判断して良いだろう。落札価格については日本円で1,000万円以上とされているため、世界レベルの美術品市場でも河原温の価値は高く評価されていると言えそうだ。

河原温の絵画作品を高価買取に繋げる査定ポイント まとめ

最後に、日本の現代美術において欠かせない存在とも言える河原温について、絵画作品を高価買取してもらうコツをご紹介しておこう。

現代アート・アジアのアートは今が売り時

中国人富裕層の勢いにより、アジアにおける美術品オークション市場は良い形で盛り上がりを見せている。また前述のとおりその15%前後が河原温を中心とした現代美術となるため、アジアのアート競争が活発なうちに絵画作品の買取査定にチャレンジするのが一番良いと言えるだろう。

河原温の査定に適した買取業者の特徴とは?

河原温の買取査定に適しているのは、現代美術に詳しく資金力の高い専門店だ。こうした業者に問い合わせをすれば、河原温の絵画作品に対して積極的とも言える査定を付けてくれる。また現代美術に力を入れる専門店では、市場動向や作家の特徴に詳しい査定士も在籍しているため、売却に向けた不安材料についても解消しやすくなると言えるだろう。

絵画作品の売却には出張買取という選択も

場合によっては数千万円の査定がつく絵画作品は、出張買取を使った売却も検討したい。このサービスの申し込みを行なえば、依頼主が自ら梱包や自宅からの運び出し、店舗への持ち込みなどをする必要がなくなる。また良心的な買取業者では全国の出張買取を無料対応しているため、自宅近くに現代美術に詳しい専門店が見つからない皆さんにも気軽に依頼のできる存在になることだろう。

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【ヒカカクおすすめ店】総合美術買取センター

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買取のほか、自身のサイトでも絵画を販売しているおいだ美術は、店頭・宅配・出張のいずれかで買取をおこなっている。サイトには、「河原温の油彩画や版画などの作品を幅広く買取しております」と明記されている。

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本郷美術骨董館

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大手・本郷美術骨董館は、買取ナンバーワンを誇っている。そのため、メディア露出も少なくない。買取方法は、店頭・会場を借りての無料鑑定会への持ち込み、出張買取となっている。

まとめ

河原温は謎の多い人物である。それゆえに、手がかりとなる絵画が高額となったり、日付絵画が注目されたりしていると考えられる。場合によっては、持っている作品が思わぬ高額査定になることもあるかもしれない。

売却を考えた場合には、慎重に売る場所や売り方を考えよう。損をしないよう、慎重にことを運びたいところだ。

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