浅井忠(読み方:あさい・ちゅう)は、妙技二等賞を受賞した経験を持ち、日本における西洋画の普及に大きく貢献したと言われている画家である。そのため、高額で取引されるケースも少なくない。売買額は数万円〜数百万円と、かなり幅がある。実際の取引事例を追いながら、浅井忠の価値や評価を紹介する。
本記事のポイント
- 浅井忠は日本における西洋画の普及に大きく貢献した人物
- 妙技二等賞を受賞するなどの実績を持つ
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画家・浅井忠という人物と評価
浅井忠(あさいちゅう)は、明治期に活躍した洋画家である。1856年7月22日(安政3年)に下総国印旛郡佐倉(現在の千葉県佐倉市)にあった佐倉藩の藩士の家にうまれた浅井忠は、佐倉藩において南画を学び絵画に対する才能を開花させた。その後、1873年に上京してからは西洋画を学び、1895年の第4回内国勧業博覧会で妙技二等賞を受賞するなど活躍した。
また、日本国最初の洋風美術団体である明治美術会の発足に携り、京都高等工芸学校(現在の京都工芸繊維大学)や聖護院洋画研究所(後の関西美術院)にて後進の指導にあたるなど、日本における西洋画の普及に大きく貢献した。
浅井忠の代表作品や有名作品
- 「収穫」
- 「春畝」
- 「グレーの秋」
- 「藁屋根」
- 「漁婦」
- 「八王子付近の街」
浅井忠の絵画作品の特徴・価値
明治時代の日本洋画界の黎明期に活躍した洋画家として、作品の制作のほか様々な活動を通して洋画の普及を図った浅井忠の作品は人気が高く、高額で取引されるものもある。
浅井忠の作品としては、油彩、水彩、鉛筆画、デッサン、水墨画などがあるが、技法や図柄、絵画の状態などにより、数万円から数十万円で取引されており、人気の作品となると、百万円以上で取引されることもめずらしくなく、数百万円で取引されたこともある。
浅井忠の買取相場・落札事例
- 「吉野風景」530万円(MAINICHI AUCTION)
- 「農家」185万円(SHIWNA AUCTION)
- 「仁川港」105万円(SHIWNA AUCTION)
- 「海岸」64万円(SHIWNA AUCTION)
- 「大悟徹底画幅」開始20万円で複数回落札なし(古裂會)
浅井忠の作品の価値・価格を決めるポイントについて
明治期の洋画家として人気の高い浅井忠の作品は、前述のように高額で取引されることもあるが、絵画の価値を決めるポイントは作者だけでなく様々なものがある。もし、それらの中で価値に悪影響を及ぼすようなものがあった場合、高額で取引される浅井忠の作品であっても、絵画としての価値を低く見積もられ、期待したような価格で取引されない場合がある。ここに、浅井忠の作品の価値を決めるポイントについて簡単に記載していく。
技法は油絵、水彩の価値が高い
浅井忠の作品としては、油彩、水彩、鉛筆画、デッサン、水墨画などがあるが、価値として高いのは油彩や水彩であり、その他の技法に比べると、数十倍の価格で取引されることが多い。技法を把握しておけば作品としての価値がわかる場合があるため、所有している浅井忠の作品の技法を調べておけば、取引時の価格の参考となるかもしれない。
浅井忠のサインがある作品
作品中に浅井忠のサインがある場合は、需要が高くなり、取引価格も高くなる場合がある。作品の中に入れるサインは、通常、作品が完成した後に入れられるものであるが、中にはサインがない作品が存在する場合もある。
作品として完成していれば、サインの有無は、作品の価値には影響することはないが、前述のようにサインは作品が完成した後に入れられることから、サインがあって作品は“完成した”、とも考えられる場合があり、サインがある作品を好む人もいる。
作品を収集するコレクターは、そのように考える人が多いことから、結果としてサインがある作品の需要が高くなり、取引価格も高くなる場合がでてくるのである。所有している浅井忠の作品のサインがあるかどうか確認をしたほうがいいだろう。洋画の場合は、作品中だけでなく、作品の裏にサインが入れられる場合もあるため、作品中だけでなく、作品の裏も確認をしたほうがいいだろう。
作品の状態は作品の価値に影響を与える
高額で取引されることもある浅井忠の作品であるが、作品の状態が悪い場合は、作品としての価値が下がることから、作品の取引価格も下がる可能性が高い。作品の状態は、作品の価値に影響を与えることがあるためである。
作品の状態が悪い例としては、結露などの湿気により発生するカビやシミ、日光などがあたることにより色あせが発生する日焼け、保管する環境の温度の変化が大きい場合などに発生する絵具の剥離、作品の破れ、折れ、一部がなくなる欠損などがある。
状態が悪くなる原因としては、作品が制作されてから長い時間が経過することにより発生する経年劣化などもあるが、作品を保管する環境や取扱いが悪いことにより発生する場合も多い。そのため、作品の状態を悪化させて作品の価値を下げないためにも、作品の保管や取扱いには十分注意したほうがいいだろう。
鑑定証は非常に重要
高名な作家となると、その作家が制作した偽物の作品でもある贋作が流通することがある。
テレビの鑑定番組で、浅井忠の作品として鑑定を受けた作品が、贋作と鑑定されたこともあい。贋作は、作品の出来は関係なく浅井忠の作品と偽っている時点で、作品の価値としては限りなく低い評価となる。もし、贋作を浅井忠の作品として取引した場合は、取引に費やした費用は、無駄になってしまうことだろう。そのため、取引の際には、鑑定証が必要となる場合がある。
鑑定証は、所定の鑑定機関が、その作品は浅井忠が手掛けた本物の作品であると証明した証拠となるもので、鑑定証があれば、浅井忠の作品として安心して取引ができる。所有している浅井忠の作品の鑑定証の有無について確認をしておいた方がいいだろう。
鑑定証については、本物であれば前述の所定の鑑定機関に依頼することにより取得は可能であるが、手続きなど色々手間がかかるため、鑑定証の取得代行をしている業者に依頼する方法もある。
LINE査定に対応している買取業者
古美術永澤
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
古美術永澤ではLINE査定に対応しており、浅井忠作品を高く評価し買取を行っているとの記載がある。代表作品として『春畝』『収穫』『グレーの秋』『グレーの洗濯場』『雲』『農家(日傘のある風景)』『八瀬の秋』など多くの作品名を紹介している。浅井忠の紹介もしており高高価買取が期待できる。
おいだ美術
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
おいだ美術は日本画、洋画から現代アートまで絵画作品を中心に年間2000点を越える豊富な買取実績がある。買取した美術品は自社の店舗、ウェブサイトや業者の市場など多くのチャネルで販売するため高価買取が可能。ホームページでは浅井忠の略歴を紹介しており高い評価の作家として紹介されている。
出張買取に対応している買取業者
エコリング
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
関東・中部・関西エリアを中心に出張買取を行っているエコリング。買取実績や金額の記載はないものの、浅井忠は買取強化中の作家として紹介されている。浅井忠の略歴など紹介ページもあり高値での買取が期待できる。
アート買取協会
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
アート買取協会では年間3万点の買取実績、専門スタッフによる丁寧な鑑定・査定、全国出張買取・宅配買取を実施している。LINE査定にも対応しており。現在浅井忠の作品買取に力を入れている。ホームページでは『山峡』『湖畔風景』『小丹波村』などの買取実績が紹介されている。浅井忠やその作品紹介もあり買取に力を入れていることがわかる。
浅井忠の作品の売却について
浅井忠の作品を売却する場合だが、高額で取引されることも多い作家であるため、できるだけ専門家に依頼したほうがいいだろう。買取業者であれば、浅井忠のような明治期の洋画家の作品の取引について豊富な実績がある業者、オークションであれば、専門家が対応するアートオークション、もしくはオークションの出品代行を行う業者などである。
美術品を取引する場合は、煩雑な手続きやトラブルなどの対応が必要であり、それらをスムーズに実施するには、美術品の取引に対する豊富な経験や美術品に対する深い知識が必要であり、そのためにも専門家に取引を依頼したほうがいい、となるのである。
専門家に依頼するとそれなりの費用が必要な場合もあるが、安心して取引を成立させるためには、かかる費用も計算しよう。