フランスの画家ロジェ・ボナフェは、大胆に赤色を使うことで有名だ。日本各地で個展を開催した経験もあり、元フランス大統領ジャック・シラクはロジェ・ボナフェ作品のコレクターの1人でもある。今回はそんなロジェ・ボナフェ作品の買取相場や価値が、どの程度のものなのか徹底調査してみた。
本記事のポイント
- ロジェ・ボナフェは「成熟の赤」と評される画家
- 有名な芸術家を輩出した地で育っている
- 取引事例から見る原画・版画の買取相場は?
CONTENTS
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画家 ロジェ・ボナフェとは?
有名な芸術家を輩出した地・モンマントルで生活
ロジェ・ボナフェは、1932年にフランスのモンペリエという学園都市に生まれた。ここは19世紀の建築物や造形物などが今でも残るきれいな街で、美的観点を養うには申し分ない土地と言えるだろう。ロジェ・ボナフェが18歳のとき、パリで一番高い丘モンマルトルに引っ越すことになる。
モンマルトルと言えば、多くの美術家が愛してやまない場所でもあり、美術家が集まる場所でもある。何より有名な芸術家を輩出した場所だ。パブロ・ピカソやフィンセント・ファン・ゴッホ、エドガー・ドガなど、他にも多くの美術家が愛した場所でもある。
赤の成熟と評される
ロジェ・ボナフェもモンマルトルで若いときを過ごし、多くの美術家と出会い、作品を描いていった。初の個展を開催したのは1960年のときで、日本で初めて個展を開いたのは1991年の頃だった。このときに元フランス大統領のジャック・シラフがロジェ・ボナフェの作品を赤の成熟と評した。
作品の特徴
ロジェ・ボナフェの作品の特徴は、少し暗めの赤を作品の多くの部分に使った特徴ある作品になっている。チカラ強さを感じるのはもちろん、どこか無邪気な子どもが描いたような柔らかさを赤色から感じることもできる。世界的に評されていることもあり、フランスだけでなく、日本でも個展を開催。世界的にもコレクターが多い画家の1人と言って良いだろう。
ロジェ・ボナフェ 作品の買取価格について
ロジェ・ボナフェ 作品の買取相場を調べてみた。しかしこのような絵画はロジェ・ボナフェの作品がいくらなのか断定することは難しい。そしてほとんどの買取業者や画廊で買取金額を公開していないのも金額がわからない原因だ。
そこで自分の持っているアイテムの売り時がわかるというサイトのURIDOKIでロジェ・ボナフェ作品の参考買取価格が公開されていた。URIDOKIで公開されている金額をここに記していく。ロジェ・ボナフェは数多くの作品を残しているが、URIDOKIで公開されていたのは、たった3つの作品のみだった。
- ・ロジェ・ボナフェ 「花束」 164,000円
- ・ロジェ・ボナフェ 「茜色の空」 189,000円
- ・ロジェ・ボナフェ 「海岸の松林」 189,000円
どの作品も赤を基調としていて、吸い込まれそうに美しい。そして買取価格は150,000〜200,000円だということがわかった。この金額はURIDOKIのサイト上で公開されている金額であるため、だいたいの参考価格としておいてほしい。
そしてロジェ・ボナフェの販売価格を探してみてとよくわかったことだが、数万円で売られているものや数百万円で売られているものもあるのが現状だ。絵画は誰が描いたかも重要だが、作品そのものの価値も取引額に影響してくると言える。またロジェ・ボナフェの絵画は数百万円で取引されるものばかりではないということも覚えておこう。
ネットオークションでのロジェ・ボナフェ
今は買取業者などに依頼しなくてもネットで個人で売ることができる時代だ。特にメルカリやヤフオクは利用もしやすいため多くの人に使われている。メルカリとヤフオク、そして美術品などを専門に扱っているオークションサイトのアンシャンテでロジェ・ボナフェは、どのくらいで販売されているのかを調べてみた。
メルカリ
フリマアプリとして日本の頂点に君臨しているのがメルカリだ。メルカリでは、出品者が指定した金額で販売できるため、ある程度満足のできる取引が可能だ。メルカリでは、ロジェ・ボナフェの作品は取引済みのものはなかった。以前には、版画が161,000円で出品されていたが、購入されなかったようだ。
買取業者でも同じくらいの金額だったため、ロジェ・ボナフェの作品を取引するとなると150,000円〜200,000円くらいが妥当なのだろうか。メルカリでは取引実績を確認できなかったため、実際はどのくらいの金額で取引されるかはわからない。
2021年7月23日現在では、定価80.3万で展示会で購入したものとのことで、同価格で「 ROGER BONAFE 油彩」が販売されている。展示会で売られていた価格というのは、売却価格を予測する上で参考になるのではなかろうか。
ヤフオク
ヤフオクはオークションサイトなので、美術品や価値あるものはオークションサイトの方が高い値段がつくイメージがある。しかしヤフオクで取引済みのロジェ・ボナフェ作品はかなり安価で取引されていた。
- ・リトグラフ:30,500円
- ・リトグラフ:31,000円
買取業者と比べるとかなり格安になっていた。さらにこの金額でしっかりとロジェ・ボナフェのサイン入りだと言う。かなり安価で取引されているため、ヤフオクではとりあえず売らない方が良いかもしれない。ちなみにリトグラフとは、水と油の反発作用を利用して描く方法だ。
アンシャンテ
オークションサイトにも特定のものに特化したものがある。それがアートや絵画などをメインに取り扱っているオークションサイトのアンシャンテだ。ここでもいくつかロジェ・ボナフェの作品がオークションに出品されていたので見ていこう。
- ・作品名 村の道:アクリル350,000円
- ・作品名 梨と砂糖壺:アクリル250,000円
- ・作品名 LES TULIPES ET LA LAMPE BLEUE:アクリル221,000円
- ・作品名 大きな松のある家:油彩・アクリル180,000円
- ・作品名 水差しとテーブルクロス:油彩・アクリル156,000円
- ・作品名 アニバーサリー:シルクスクリーン75,000円
- ・作品名 青い松林:リトグラフ50,000円
- ・作品名 夕暮れの糸杉:リトグラフ42,000円
- ・作品名 海辺のテラス:リトグラフ40,000円
- ・作品名 黄色の野原:リトグラフ40,000円
- ・作品名 ローズ色のコーヒーポット:リトグラフ30,000円
- ・作品名 海岸の松林:リトグラフ15,000円
他にも出品されているものや取引済のものがあったのだが、割愛する。詳しく見たい場合には、アンシャンテのサイトを参考にすると良いだろう。
美術オークションにおいては、買取業者と同様に、ロジェ・ボナフェの原画作品は150,000円〜200,000円で売買されることが多いことがわかる。場合により、200,000円を超えるケースも見受けられる。一方、リトグラフなどの版画作品の場合に、数万円での取引になることが多いようだ。
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
高く売れる絵画のポイント
絵画を少しでも高く売るために、重要なポイントをまとめてみた。もちろんロジェ・ボナフェの作品に関わらず絵画なら全てに当てはまることであるため、参考にしてみてほしい。
売る絵画の詳細な情報を知っておく
絵画の詳細な情報は必ず知っておいた方が良い。例えば購入したときのことだ。いつどこでいくらで買ったのかを知っておくだけでも、高額買取につながることがある。
絵画は本物かどうかを見極める重要なポイントになるため、本物である確証がほしいのだ。百貨店などで購入することも多いと思うが、そのときの領収書などがあると良いだろう。また作者が本物かどうかを判断するために、キャンバスの裏や額縁にサインがあるか探そう。
画家なら必ずサインがあるため、ウェブ査定などに出す場合は、サインの写真を撮ってから送るようにしよう。
劣化をさせないために
美術品は価値があり、傷をつけることはもってのほかだ。そこで管理が非常に大事になってくる。高額で購入した絵画なら美術館のような空調まで管理されているようなところにおきたいところだが、家ではそれは難しいため、最低限守るべきことをやっておこう。
- ・高温多湿
- ・紫外線
- ・通気口付近
この3つは絵画にとって大敵だ。高温多湿はシミやカビをまねく可能性が高い。また紫外線や通気口付近から侵入するガスも色に影響を与える可能性がある。
太陽光が当たらない空調管理できる部屋に置くなどして、管理することが重要なポイントだ。絵画は本当にデリケートだと言える。
画廊や古美術店を探す
買取業者やオークションサイトを紹介してきたが、美術品なら他にも買い取ってくれるところがある。それが画廊だ。このようなところは美術品に対する知識が豊富ということもあり、適正な価格を判断できる。
下調べをしないような人は、大手の買取業者に持っていけば良いと思うかもしれない。また最悪な場合、リサイクルショップでも良いと思っている人もいるだろう。リサイクルショップは絵画に対する知識などほとんど持ち合わせていないケースがほとんどのため、絶対に避けよう。
多く比較した方が良い
多く比較するとは、買取業者や画廊を比較するということだ。買取業者の数はとにかく多いため、どこに売ったら良いかわからないという人も多いだろう。そのようなときは、美術品を高額で買い取ってくれそうなところ全てで査定してもらうことがオススメだ。
美術品を専門にしている買取業者でも買取金額がかなり違う。オススメの買取業者を絞ることはできるが絵画の状態によって、買取業者の判断が違うため、実際に比べてみるしかない。
LINE査定に対応している買取業者
絵画を売りたいなら、絵画や美術品をメインに扱っている専門の買取業者を知っておくべきだろう。ここではヒカカクが蓄積してきたデータから、美術品や絵画の買取に強みのある買取業者を紹介していく。
【ヒカカクおすすめ店】総合美術買取センター
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
総合美術買取センターという名前から美術品に特化していることがわかるだろう。もちろん絵画以外にも扱っているが、知っておきたいポイントは専門の鑑定士がいることだ。絵画にもさまざなジャンルがあるが、そのジャンルごとに専門の鑑定士が在籍している。
そのため適正な価格で買い取ってもらえると言っても良い。また買取金額に納得ができない場合は、クーリングオフ制度が利用できる。買取の日付から8日以内なら買い戻しも可能という店で、八光堂と似ている部分がある。
ライン査定や電話査定をしてから全国どこでも対応してくれるため、美術品が好きな人の間では知っている人も多い買取業者だ。
八光堂
買取価格
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許可番号
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ウイルス
対策
八光堂は買取を始めてから40年以上がたつ、買取業者の中の老舗だ。さらに骨董品や絵画などの美術品に特化した専門買取業者になっている。もちろん40年という長年蓄積したデータに加えて、専門の鑑定士が適正な金額で買取をおこなってくれるようだ。
良いポイントが出張買取に限り買取後8日間までキャンセルが可能だということだ。またメディアへの露出が多いこともあり、安心と言える。全国に店舗をかまえているため、絵画を売りたいならとりあえず査定だけしてもらうというのも良いかもしれない。
出張買取に対応している買取業者
美術品・絵画買取センター
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対策
口コミが良いためオススメしたいのが美術品・絵画買取センターだ。口コミが良いのはお客様志向を掲げていて、その言葉通りの営業をしていることだろう。全国どこでも出張買取に伺い、その場で買取してくれる。
また買取方法も宅配買取や店頭買取もおこなっている。お店は日本橋だ。そして査定した金額がを買取金額にしてくれるのは、安心宣言と言える。
業者の中には、査定金額を出した後にいろんな理由づけをして、査定額よりも定額で買い取ることが多い。美術品・絵画買取センターではこのようなことをしないと言い切っているので、安心できる買取業者だ。
アート買取協会
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対策
アート買取協会は、美術品を幅広く扱っている総合美術品買取業者だ。もちろん絵画も専門の目利きで買取をおこなってくれる。このような総合買取業者の場合は、絵画以外にも売りたいものがあると利用価値も高くなる。
なぜなら大量に売りに出した方が、高額で買い取ってくれることが多いとも言われているからだ。例えば出張査定の場合は、大量の査定を一気にして買い取った方が出張費がかからない。そのためたくさんのものを一気に出したいときは利用しよう。また全国にお店をかまえているため、店頭で査定してもらうのも良いだろう。
本郷美術骨董館
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対策
東大赤門前で40年の実績をキャッチフレーズに、長年美術品を買い取ってきた老舗の買取業者だ。全国に15店舗をかまえる大きな企業となっている。本郷美術骨董館には、鑑定士が27人も在籍し、さまざまなジャンルに特化した鑑定士が目利きの鑑定をしてくれる。
店頭買取や出張買取、宅配買取だけでなく、電話買取や写真買取でだいたいの金額がわかるのも良いポイントだろう。さらに多くのメディアへ露出していることもあり、安心度も高いのが特徴だ。全国に店舗をかまえているため、ぜひ家の近くの店舗を探して査定だけでもしてもらうようにしよう。
まとめ
ロジェ・ボナフェは元フランス大統領が「成熟した赤」と評したほど、赤色をたくみに使う画家だ。世界的にも好評を得て、日本でもボナフェコレクターがいる。しかし今回、ロジェ・ボナフェの作品を徹底的に調べてみたが、日本ではそもそも取引数が少ないようだ。
絵画自体が常に取引されているものではなく、たまに取引されるものだからこそだいたいの値段までしかわからなかった。もしロジェ・ボナフェの絵画を持っているなら、まずは美術品を専門に扱っている買取業者で査定してもらうようにしよう。間違っても大手の買取業者やリサイクルショップに売ってはいけない。
そしてネットオークションなどで取引するのもあまり高額な値段はつかないと言えるだろう。美術品ということで、美術品に特化したサイトや買取業者を選ぶことが重要なポイントだ。