いわゆる輸入転売は本当に儲かるのか。興味があるけどいざやってみたら損をするかもしれないと思っている方もいることでしょう。とある物品を日本より安く輸入して、いざ手に入れたら品質が悪く売り物にならない、という失敗談も聞きます。そして輸入する際に物品にかかる税金など、輸入転売には色々な問題があります。
今回は金貨をインターネット経由で輸入して転売すると利益になるかどうか、そしてどうやって金貨を高額買取してもらえるかについて紹介します。
One Ducat / Theo Crazzolara
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輸入転売の注意点
輸入転売で利益を出すためには、当たり前ですが「安く買って高く売る」ことです。そのため品物を日本にあるものより安く仕入れることが何よりも大事ですが、ネットショップ経由で輸入をする際に一番心配なのが、その輸入した品物の品質です。
日本にいながらにして海外の好きなものを購入できるのがネットショップの便利なところですが、実際に品物を見たりさわったりして確認できないのがデメリットです。そのためネットショップのサイトに掲載されている写真を見た限りでは新品のように見えても、いざ自分の手元に届いたものは売り物にならないもの、というケースも輸入転売の失敗例としてあるようです。
また輸入転売のもう一つの問題として、関税があります。関税とは輸入品に課される税金のことで、輸入する品物、その量や大きさ、あるいは輸入目的が個人使用か商業使用のどちらか、などによって関税の税率は変化します。いくら安い品物であっても、その品物にかかる関税の税率によって、転売した場合に黒字になるか赤字になるか決定されるのです。
また輸入品には関税だけでなく消費税もかかります。輸入品の品質や関税のことを考えずに「たくさん売れば儲かるだろう」と安易な考えをして安い品物を大量に輸入すると、大赤字になる可能性もあるのが、輸入転売なのです。
金貨、本当に高く売れるの？
海外のネットショップから金貨を輸入して転売をした場合、儲けは出るのでしょうか。
金貨とは文字通り金で形成された貨幣です。日本では昭和天皇御在位60年記念などで発行されていますが、貨幣なので法律上は市場で通貨として使用はできます。主に記念品、コレクションとしての意味合いが強い品物が金貨なのです。金貨は素材そのものが金という価値のある品物です。
そして金貨そのものはそれほど市場には出回っていないので、記念品としての価値が高い品物として位置づけされています。素材そのものが高級な品物ですから、品質が悪いなどの問題とはまったくの無縁の物が金貨なのです。
また金そのものは年々価値が上がっており、世界的に金のインフレといわれグラム単位での価格が上昇しています。そのため純粋に金そのものが価値があることに加え、特殊な加工が施され市場に出回った数が少ない金貨はさらに価値があるということになります。だからこそ金貨はネットオークション、買取専門店ではニーズのある品物なのです。
また今では古くからある古銭専門店だけではなく、金貨、プラチナ高価の買取専門店も多く見られます。金貨の買取専門店が多くあるということは、それだけニーズがあるという証拠です。金貨は金そのものが高価ですから、最初に購入するときにそれなりの投資をしなければいけません。しかし輸入転売の品物としては高い値段で買取をしてもらえ、儲けられる可能性があるといえるでしょう。
金貨、輸入するとき税金はかかるの？
金貨を転売するためには海外のネットショップで購入しなければいけませんが、輸入する際にかかる税金はどうなるのでしょうか。先述した通り輸入する品物には関税という税金がかかり、その税率は輸入する品物によって変化します。金貨のような高価な品物を輸入したらそれに比例して税率も高いのでは、と考えてしまいますが、実際の税率はどうなるのでしょか。
法律では、個人がネット経由の輸入をした場合、その輸入した品物が商用でも個人使用が目的であっても、原則的に関税と消費税がかかる決まりになっています。
品物の税率は財務省が制定し、発表している「実行関税率表」という表に記載されています。実行関税率表とは別名・輸入統計品目表とも呼ばれ、あらゆる品物、動物、植物などを輸入した場合、それらにかかる税率がわかるデータ集で、インターネットでも観覧が可能です。
この実行関税率表によると、金貨の関税は無税の扱いになっています。そのため金貨を輸入しても関税が引かれる心配はないのです。しかし金貨は関税はかかりませんが、消費税は8%かかるので、金貨を購入の際は消費税のことも考慮することが必要です。輸入で購入の際に関税がかからず、余計な出費が必要のない金貨は、金貨そのものの価値も含め買取にふさわしい品物であるといえるでしょう。
少しの努力で査定額が上がる！
輸入で金貨を買い揃えたら、いよいよ買取をしてもらいます。
買取をする手段は、古銭や金貨などの専門店で鑑定してもらう、中古品全般を扱う買取専門店で査定してもらう、リサイクルショップでの買取などの方法があります。またネットを利用する場合はヤフオクなどのネットオークション、メルカリなどの売買専門のアプリの経由での買取となります。または業者やネットを介さないで、身近にコレクターがいる場合は、個人で売買のやり取りをするというのも買取の一つの手段です。
金貨を転売するための目標は、購入した際に支払ったお金を上回る買取価格を出すということです。そのためには、手持ちの金貨をただ買取してもらうのではなく、今より少しでも高額買取をしてもらうために工夫をすることが必要です。
買い取りの査定額を少しでもあげるコツの一つは、付属品を捨てずに揃えることです。金貨の場合は、金貨が収められている箱、保障証などが付属品になります。箱とかは邪魔だから捨てて本体の金貨だけあればいいだろう、という考えはいけません。買い取りは、購入時と同じ状態であればあるほど査定額が上がる世界です。そのため付属品は捨てずにしっかりと揃えて金貨と一緒に買い取りに出す必要があります。
また金貨に限らず買い取りに出す時期によって買取価格の変動することがあります。わかりやすい例では、冬の寒い時期には暖房器具の家電が高額査定される、という具合です。そして世間のブームも買取に影響します。今はこの製品が流行っているから買取価格が高いということもあります。
金貨の場合は、記念金貨が発行されたときに世間が金貨に注目するので、そのような時期があったときに買取に出すと、より高い査定額が期待できます。また大手の買取業者は、キャンペーンをひんぱんに行っているところもあります。少しでも査定額をアップさせたいのなら、その時期を見て買取に出しましょう。
そして買取先一つを決めて、お金欲しさにすぐに買取に出すのはやめましょう。先述した通り、買取業者は全国展開の大手から金貨を扱う専門店までさまざまな店があります。その店を比較してどの業者が一番高い査定額を出してくれるか、じっくりと検討することが大事です。今では買取の査定額をどの店がいくら出すのか、という業者数店の比較を一括でしてくれるサービスもネット上であります。そのようなサービスを利用して、どの業者に買取をしてもらうか考えましょう。
また金貨複数枚を輸入で購入した場合、金貨一枚はあの業者で、もう一枚はネットオークションで、というバラ売りよりも、セットで買取してもらった場合の方が得をすることもあります。玩具などはシリーズで出ているものをまとめて買取に出すと、査定額が上がることがあります。漫画の単行本でも、バラバラの単行本よりも全巻揃っている状態で出すと高額買取をしてもらえる例もあります。金貨も同じ種類のものが揃っていた場合は、まとめて査定に出した方が査定額が上がる可能性があります。
時間に余裕のある方は、ヤフオクなどのネットオークションを利用するのもいいでしょう。金貨はコレクター人気が高いので、入手したい方々も確実にいます。そしてネットの場合は、自分の住む近辺だけでなく全国のコレクターとの交渉が可能です。またコレクターは、魅力的な品物には高いお金を惜しみなく出す方々が多いといわれています。そのような本当に金貨を入手したいという方々とじっくりと交渉するのも、高額買取を実現するための手段です。ネットオークションも複数あるので、自分が所有している種類の金貨がどれだけの相場なのか、色々なオークションを覗いて調べることも重要です。
汚れを拭き取り、メンテナンスで買取価格を上げよう
また通常の買取の査定額を上げる方法に「買取をしてもらう品物の状態を良くする」という方法があります。ずっと放置してほこりをかぶったものをそのまま買取に出しても、当然ながら高い査定額は期待できません。しっかりと汚れを拭き取って傷がついていないか、など細かいところをチェックし、できる限りメンテナンスをしてから査定に出すと、少なからず査定の印象はよくなります。
しかし金貨にその方法をやってはいけません。金貨の素材である金はデリケートなものなので、ブラシなどでゴシゴシとこすると表面に傷がついてしまいます。柔らかいクロスで軽く拭く、またはぬるま湯に中性洗剤を少し入れてつけ置きするくらいで十分です。
また買取業者の店舗に直接行って買取をする暇がないという方は、買取業者の出張買取、宅配買取がおすすめです。出張買取は、店員に自宅まで来てもらいその場で査定をしてもらい、査定額に合意が出たらすぐに支払いをしてもらうという方法です。そして宅配買取は、業者へ買取して欲しいものを郵送して、到着次第に査定をしてもらうという方法です。どちらも直接店舗に出向かずに買取をしてもらえるというメリットがあります。宅配買取の場合は、宅配用のダンボールなどを一式無料で郵送してもらえるサービスを行っている業者もいます。
以上、金貨は高額買取が期待できるアイテムです。そのニーズのある金貨の査定額をいかにして少しでもアップできるか、あらゆる買取手段を把握してどの業者に買取依頼をするか、しっかりと考えることが大切です。
