世界5大ウイスキーをご存じだろうか。スコッチ・ウイスキー・アイリッシュ・ウイスキー・アメリカン・ウイスキー・カナディアン・ウイスキー、そしてジャパニーズ・ウイスキーのことだ。そのジャパニーズ・ウイスキーの代表格のひとつと言えるシングルモルト・ウイスキーがサントリーの山崎である。
山崎ミズナラ 2017 EDITIONは、2017年10月3日、国内向けには1,500本限定で販売された。世界中の山崎ファンからの注文が殺到、あっというまにプレミアがつき、買取市場も活発だ。
本記事ではそんな「山崎ミズナラ 2017 EDITION」の買取方法や買取相場についてご紹介する。
Whisky Warehouse/by Toukou Sousui 淙穂鶫箜
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山崎18年ミズナラ2017エディションについて
2017年10月3日、日本国内向けに1,500本、海外向けに3,500本が販売された「山崎ミズナラ 2017 EDITION」。一瓶の容量は700mlだが価格はなんと108,000円(税込)。発売当初の価格ですでにそれだけの高額にもかかわらず世界中から注文が殺到。あっという間に完売した。
世界的に大人気のこのウイスキーは、いったいどんなお酒なのだろうか。
山崎ミズナラ 2017 EDITIONとは
山崎ミズナラ 2017 EDITIONには、主に18年以上熟成されたミズナラ樽の原酒が厳選されて使用されている。さらに50年以上熟成されたミズナラ樽原酒も少量ながら使用され、奥深い香味のある逸品となっている。
アルコール度数は48%で、色はこはく色。ビャクダンやキャラのようなオリエンタル風の華やかな香り。ココナッツとオレンジマーマレードのなめらかで濃厚な甘さと、芳醇な味わい。スパイシーさが長く豊かに伸びてゆく余韻。
1口だけでも数千円以上だが、それだけの価値が充分にあるウイスキーといえる。それゆえ買取市場でも、すでに販売価格の数倍以上のプレミアがついた価格で活発に取引がおこなわれている状況となっている。
ミズナラについて
さて、ミズナラとは何なのか、気になっている方もおられるかもしれない。ミズナラはブナ科コナラ属の落葉広葉樹で温帯の落葉広葉樹林の代表的構成種だ。ミズナラエディションとは、このミズナラの木から作られた樽で熟成されたウイスキーということになる。
ウイスキーの熟成に使われる樽材は、主にオークが使われる。しかし第2次大戦の前後、オークなどの樽材の調達が困難になり、その代替品として日本産のミズナラを使って樽をつくるようになった。しかし、このミズナラの樽でつくった原酒は木の香りが強すぎ、泥臭くクセが強かったため、当初はあまり高い評価を得られなかった。
ところが、その後も熟成を続けているうちに、強すぎた木香が、ビャクダンやキャラを思わせるような香味に変化していったのである。長年熟成させたミズナラ樽の原酒が醸しだすこの独特のオリエンタルな香味は、まさに熟成の神秘。この香味は今やシングルモルトウイスキー「山崎」に欠かせない特長となり世界的にも高い評価を受けている。
ただ、熟成には長い年月がかかり、熟成の途中でアルコール分が蒸発して量が減少してしまう。このため、長年熟成させた樽の原酒は大変稀少で価値の高いものとなる。山崎ミズナラ 2017 EDITIONでは、ミズナラ樽で熟成させた原酒のうち、18年以上のものだけを使用している。
「18年」とは、ヴァッティング(混ぜ合わせ)した原酒の中でもっとも年数が短いものを表記するきまりだからであって、実際には少量とはいえ50年熟成させた超高酒齢のミズナラ樽原酒も使用している。原酒を考えただけでも、高価な理由が納得できるウイスキーといえよう。
山崎蒸留所について
ここで、山崎がつくられる山崎蒸留所についても触れておこう。山崎蒸留所は大阪と京都の県境(大阪府三島郡島本町山崎)にあり、水生野(みなせの)と呼ばれる名水の里にある。霧で煙る竹林の中にあの千利休が茶室を構えたことでも有名な場所だ。
その山崎で1923年、日本初のモルト蒸留がおこなわれた。ジャパニーズ・ウイスキーの発祥の地とも言われている水生野の澄んだ水を使って、シングルモルト・ウイスキー「山崎」はつくられている。ちなみに、「シングルモルト」とは、大麦麦芽(モルト)だけを使用してつくられ、1カ所(シングル)の蒸留所で瓶詰めされたものであることを表している。
2003年におこなわれた「インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ 2003」において、「山崎12年」がジャパニーズ・ウイスキーとして初めて金賞を獲得した。これにより、「山崎」はジャパニーズ・ウイスキーを代表する銘柄としての名声を確立した。今や「山崎」は日本国内だけでなく、世界中のウイスキーファンに知られ、愛されているのだ。
山崎ミズナラ 2017 EDITIONの買取の方法
このように「山崎ミズナラ 2017 EDITION」は、世界中のウイスキーファン垂涎の一品となっている。本数限定で極めて入手困難であるがゆえに、もし手元にあれば、高額で買い取ってもらえる可能性が非常に高い。以下、買取方法について紹介する。
買取店に買取ってもらう方法
山崎ミズナラ 2017 EDITIONのような、高額であるにもかかわらず誰もが欲しがるウイスキーには、当然ながら取引市場が形成される。昨今はウイスキーはじめとするお酒の買取をしている買取店が多数生まれている。
一般的に買取店での買取り方法には、店頭持込みでの買取のほか、宅配買取や出張買取がある。つまり、もしお住まいの地域に買取店がなかったとしても、宅配買取や出張買取によって買い取ってもらうことが可能なのだ。
しかもこれらの宅配買取や出張買取は、無料であることがほとんどだ。宅配買取では梱包素材を発送してくれ、査定金額に不満であれば返品してくれるところもある。
さらに、基本的にこれらの買取店では、お酒の査定に関する知識や経験が豊富な、専門の鑑定士が査定を担当している。それゆえ、商品ひとつひとつを正確に査定してもらえるため、トラブルの心配が少ない。お手元にあるウイスキーについて金額査定してもらうだけでも検討の余地があるだろう。
買取店の査定を受けるときは、できるだけ複数の買取店に査定を依頼するとよい。高額商品の場合、買取店によって価格に数万円、場合によっては数十万円の差がつく可能性があるからだ。また、査定価格を比較できるだけでなく、査定交渉の材料にもなる。一括で査定依頼できるサービスがあるので、ぜひ利用してほしい。
さらに、買取店では買取強化商品が設定されていたり、買取額がアップされるキャンペーンをおこなっていることがある。高額商品では買取額が10%アップすれば相当な金額になる。一括査定するだけでなく、買取店のウェブサイトなどをチェックされてみるとよいだろう。
個人間取引を利用する方法
買取店に買取り依頼する以外では、個人間取引を利用する方法もある。これは、いわゆるネットオークションやフリマアプリを利用する方法である。具体的には、ネットオークションではヤフオク、フリマアプリではメルカリやラクマといったところになる。
メリットとしては、売値などを自分である程度自由に設定でき、買取店に買い取ってもらうよりも多少高く売れるというところがある。ただ、適切な価格設定をする必要がある。低ければ然るべき対価を受け取れないし、高ければ買い手が付かないからだ。
一方、デメリットとしては、出品や発送などの手間がかかること、トラブルがあった場合の対応を基本的に自分でやらなければいけないことがある。また、利用するサービスにもよるが、おおむね販売価格の10%程度を販売手数料として徴収されることにも注意が必要だ。
高く売るためのポイント
買取店に買い取ってもらうにせよ、個人間取引を利用するにせよ、高く売却するために注意しておきたいポイントがある。3つだけ紹介しておこう。
保存に気をつける
ウイスキーは長期間の保存に適したお酒ではあるが、熱や光に弱い。直射日光の当たらない、涼しい場所で保管するのがおすすめだ。また、臭いがせず、ホコリやカビの少ない状態で保管するようにしたい。中身だけでなく、箱やラベルにも悪影響のない環境に置いておくことが大切だ。
ラベルや付属品を大切に
山崎シリーズのようなウイスキーの場合、ボトルの中身だけではなく、ラベルや箱などにも価値があり、査定の際に重要になる。山崎ミズナラ2017 EDITIONのラベルには、約1500年の歴史を持つ越前和紙が使用されている。楮(こうぞ)100%の厚みのある和紙で、「山崎」の筆文字にはふくらみのあるエンボス加工がなされている。
そして木箱にはウイスキーの熟成に使用していた樽材が使用され、専用の化粧箱となっている。ラベルや木箱にもこだわりがあるわけだ。その他、説明が書かれた冊子もきちんと保管しておこう。これらの有無や状態によって買取査定額が大きく変わってきそうなのは、容易に想像できるだろう。
きれいにする
もしも汚れている場合には、査定や出品をする前にあらかじめきれいにしておくようにしよう。汚れているのは「保存状態が悪かった」と自己申告しているようなものだからだ。
できるだけきれいにしたほうがよいが、きれいにしようとして過ってラベルをやぶってしまったりしないように、細心の注意でおこなおう。改めて言うが、山崎は超高額品だ。少しの状態の違いで買取価格に有意な差がつくことがある。
なお、箱や付属品に少々の汚れがあっても、ないよりははるかにマシである。これらは絶対に処分せず、保管しておくようにしよう。買取店に査定依頼する際には同封し、個人間取引に出品する際には汚れについて丁寧に説明すればよい。
山崎18年ミズナラ2017エディションの買取相場
本数限定販売、質の高いシングルモルトウイスキー、山崎ブランド、などの理由で、山崎ミズナラ 2017 EDITIONは驚異的な高値で取引されている。実際にはどのくらいの値段が取引相場になっているのだろうか。ここからは、買取店や個人間取引での取引相場を紹介していく。買取や売却をする際の参考にしてほしい。
買取店での取引相場
山崎などのお酒を積極的に買い取っている買取店はたくさんある。しかし、山崎ミズナラ 2017 EDITIONは、超がつくほどの稀少なウイスキー。信頼できる買取店に、なるべく高値で買い取ってもらいたいところだ。
品物の状態などにもよるが、買取店によって数万円程度の買取査定額の差が生じる場合がある。事前に複数の買取店に一括査定を申し込むなどして買取相場を把握しておけば、買取交渉を優位に進められるだろう。以下では主な買取店とその買取金額を紹介する。
大黒屋
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
腕時計や宝石、バッグやカメラなど、多種多様な商品の買取をおこなっている大黒屋。お酒に関しても、ウイスキー、ブランデー、ワイン、シャンパンを積極的に買い取っている。山崎シリーズについても、数万円程度の比較的入手しやすいものから、数百万円以上のビンテージものまで幅広く買取対象品目としている。
山崎ミズナラ 2017 EDITIONを見てみると、買取参考価格は290,000円だった。宅配買取と店頭買取に対応している。あくまでも参考価格なので、個別の商品の状態などで上下する可能性がある。LINE査定やメール査定で気軽に査定だけでも申し込んでみてはいかがだろうか。
ライフバケーション
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
株式会社ライフバケーションはお酒買取の専門店。買取相談から無料見積もりまで、専門スタッフに丁寧に対応してもらえる。無料宅配キットにより、全国を対象に郵送買取をおこなっている。査定金額に納得がいかない場合の返却も無料。そのほか、電話やLINE、オンラインでも買取の相談ができる。
さて、山崎ミズナラ 2017 EDITIONの買取価格だが、2017年10月の発売直後は、箱付き完品の状態のものを定価の約3倍の330,000円で買い取っていた。しかし発売後5ヵ月ほど経過した2018年3月頃には、買取相場が200,000円から250,000円に下がったようだ。また、ラベルダメージや付属品の欠品がある場合、減額になるおそれがある。
エコリング
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
エコリングでは、アパレル品、装飾品、電化製品、骨董・美術品など、さまざまな商品が買取対象となっている。店頭買取のほか、出張買取や宅配買取、電話やLINEでの査定などに対応している。さまざまな買取キャンペーンが常時おこなわれているため、都合のよいタイミングで買取依頼するのがおすすめだ。
山崎ミズナラ 2017 EDITIONでは、2018年12月に南越谷店にて買取実績があった。買取金額は300,000円だった。
ネオプライス
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
ネオプライスは、ワイン、ブランデー、ウイスキーなどのお酒を専門に買い取っている大阪の買取店だ。さまざまな査定方式と買取方式に対応している。出張買取は関西圏・関東圏対応で、エリア内出張査定費は無料。店舗買取では、京阪香里園駅から徒歩5分の店舗にまで来れば査定額5%アップとなっている。
山崎ミズナラ 2017 EDITIONの買取参考価格は、300,000円前後。他店と比べても、おおむねこのあたりが平均的な買取相場といえそうだ。
ウイスキーに縁遠い人たちから見れば「たったウイスキー1本が30万円も」と思われがちだが、山崎ミズナラ 2017 EDITIONはウイスキーマニアにとっては1度は味わってみたいと思わせる憧れの銘酒。たしかに高価ではあるが、それだけの価値を認める人たちにとってみれば納得できる金額なのだ。
個人間取引での取引相場
買取店に買取依頼するほかに、個人間取引での売却も考えられる。ここではヤフオクとメルカリ、Amazonマーケットプレイスを紹介する。ただ、国内で1500本しか発売されていないことなどから、取引や出品の件数はあまり多くはなかった。
ヤフオク
山崎ミズナラ 2017 EDITIONは国内向けには1,500本限定だが、ヤフオクでは意外と多くのオークション実績があった。
2本セットで898,000円で落札されたのが最高で、以下380,000円から300,000円ほどとなっている。また、空き瓶や木箱も、6万円から7万円ほどでいくつか落札されている。買取店に買取依頼するよりも多少高めであり、空き瓶や木箱でも買い手がつくことがあるようだ。
メルカリ
国内最大のユーザー数を誇るメルカリだが、それほどたくさんの出品があるわけではなく、取引実績は2件だけしか見つからなかった。
まず、お酒本体が390,000円。写真を見るときれいな状態で箱などもそろっており、ほぼ新品状態といえる。買取店に買取依頼すると300,000万円前後なので、個人間取引の方がやや高めになるといえる。
そして、もうひとつは空き瓶と木箱で、これは50,000円で取引成立している。なお、個人間取引にあたっては、相手方ユーザーの評価を慎重に確認するようにしたい。
Amazonマーケットプレイス
Amazonマーケットプレイスには、498,000円、538,000円、540,000円、600,000円で新品が出品されていた。高額商品ゆえに利幅も大きい。いわゆる転売をしている買取店やせどりをしている個人も大勢いると考えられる。
まとめ
国内だけでなく世界中で高く評価されているウイスキー山崎。山崎ミズナラ 2017 EDITIONは2017年10月に本数限定で発売された。まだ発売から間もないとはいえ、需要が大きく稀少価値が高いため、買取では予想以上のプレミア価格がつきやすくなっている。もし山崎ミズナラ 2017 EDITIONが手元にあり、ご自身で飲まれる予定がないなら買取店に買取ってもらったり、個人間取引で売却したりすることも選択肢になる。
買取店では、お酒買取の専門業者に査定をしてもらえる。宅配買取や出張買取も無料で利用できることが多い。高価な品物なので、信頼できる業者に依頼するようにしたい。個人間取引では、ヤフオクやメルカリなどを利用できる。買取店に買い取ってもらうよりも高値で売却できることが多いが、手間や手数料がかかる。利用にあたっては慎重な検討が必要だ。
買取や売却をするにあたって保管をきちんとしておくこと、ラベルや箱などの付属品が完全にそろった状態にしておくこと、ウイスキーをきれいな状態にしておくことが大切になる。現時点での取引相場は、1瓶でおよそ300,000円ほどだった。なにしろ稀少なウイスキーだ。大事に保管して、ベストのタイミングで買取や売却をしてほしい。