日本酒を嗜む人にとっては、希少価値があり入手困難な銘柄ほど魅力を感じるものだろう。しかし、日本酒が飲めない人からすると、貴重なお酒をもらってもそこまで価値を見いだせないことが多い。そこで、処分に困って自宅で保管している日本酒があるのなら、買取に出すことをおすすめする。ここでは、人気の日本酒「十四代」について、買取相場や査定情報をまとめた。
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「十四代」の概要
そもそも「十四代」とは、どのような日本酒なのだろうか。買取時に損をしないためにも、まずは基本的な知識を身につけておこう。
江戸時代から続く蔵元が造る日本酒
「十四代」を造っているのは、高木酒造という老舗の蔵元である。山形県村山市の山奥に蔵を構えており、創業は江戸時代初期の1615年、つまり400年以上もの歴史を持っている。「朝日鷹」という銘柄を山形県内を中心に出荷していたが、「十四代」のヒットにより全国的にも有名な蔵元となった。
辛口な日本酒が主流だった当時では、甘みがあってフルーティーな「十四代」は非常に珍しく、瞬く間に人気に火が付いたのだ。これは、1994年頃のできごとである。
斬新な日本酒は十五代目蔵元が手掛けたもの
かつてはデパートで日本酒のバイヤーをしていた十五代目蔵元だったが、高齢を迎えた杜氏の引退を機に、デパートを退職して実家の酒造りを手伝うことになる。父である十四代目から蔵元を引き継いで十五代目に就任し、それと同時に杜氏として酒造りに取り掛かったのだ。
十五代目蔵元は東京農業大学(醸造科)を卒業していることから、学生時代の恩師らの協力を得て、試行錯誤の末に理想の日本酒を完成させた。フルーティーな甘みを特徴とする、それまでの常識を覆す新しい日本酒の誕生であった。
「十四代」の特徴
十四代目蔵元が現役だった時代には、「朝日鷹」を主力銘柄としていたが、実は「十四代」という特別な古酒も時折出荷していた。この特別な古酒の名称を、十五代目蔵元は自身の新しい日本酒に名付けたのであった。フルーティーで甘みのある「十四代」は、暗い場所でも視認性が高い箔押しのラベルが特徴的でもある。
また、江戸時代から続く老舗の高木酒造では、昔ながらの酒造りの精神が根付いている。一本一本丁寧に製造しているため、生産量が圧倒的に少ないのだ。驚くことに、ホームページも存在しない。そのため、「十四代」は希少性が非常に高く、プレミアがついて価格も高騰している。
「十四代」の人気銘柄
「十四代」には、さまざまな銘柄がある。新商品の開発も盛んにおこなわれており、すべての銘柄を把握することは難しいといえよう。ここでは、人気の銘柄を5つ厳選して紹介する。バラエティー豊かな銘柄があることも、「十四代」のコレクターが多い理由の一つだといわれている。
最も入手困難だといわれている「純米大吟醸龍泉」
人気を博している「十四代」の中でも、最も入手することが困難だといわれているのが「龍泉」である。龍の落とし子という酒米を35%まで精米した、純米大吟醸酒だ。
とろけるような甘みがありつつも、後味がすっきりしているのが特徴。通常の四合瓶に変わってしまったが、発売当初は赤いデキャンタで販売されており、この赤いデキャンタの「龍泉」はさらに希少価値が高く高額で取引されている。
限定品の「純米大吟醸龍月」
「龍月」は、山田錦(2009年11月出荷分以降)を40%まで磨いて、氷温熟成させて造った限定品である。
2009年11月出荷分より前は、愛山という酒米が使われていた。変更前の愛山は味わい深く、変更後の山田錦はキレがあり、米が変わるタイミングで味の違いを楽しむことができる点も魅力の一つだろう。品質を安定させるためにガラス瓶の中で貯蔵(斗瓶囲い)しており、「七垂二十貫」の記載はそれを証明するものとされている。
知る人ぞ知る「七垂二十貫(1800ml)」
「七垂二十貫」(しちたれにじゅっかん)は、フルーツのような上品な甘さを特徴としており、その飲みやすさから女性人気も高い。袋吊りのもろみから斗瓶という容器に少しずつ集めていく製法(斗瓶囲い)を採用しており、非常に手間がかかるそうだ。
加えて、毎年7月・10月限定で販売されるという希少性でも人気を高めている。そのため、特別な贈答品として選ばれるケースも多いという。
厳選した米を使用した「中取り大吟醸播州山田錦(1800ml)」
「中取り大吟醸播州山田錦」には、酒造好適米の山田錦の中でも、兵庫県特A地区で栽培されたものを厳選して贅沢に使用している。
さらには、「ふね」という機器で丁寧に手しぼりされており、長期低温発酵によって、芳醇な香りと甘みを引き出しつつ、キレのある味に仕上げられているのだ。手間ひまかけてじっくり造られた、プレミア感のある純米吟醸といえよう。
十四代の火付け役「本丸秘伝玉返し」
芳醇旨口の代表作「本丸秘伝玉返し」は、十四代がヒットするきっかけになった特別本醸造酒である。本丸という名は、城にたとえて名付けられたそうだ。フルーティーな香りと上品な甘さがあり、それでいて後味はすっきりとしている。
発売当初、価格は本醸造酒だが、味わいは本醸造酒を超える美酒であると評判になった。コスパの良さから幅広い層に支持されていたが、プレミアがついて価格は高騰している。
「十四代」の買取相場
ここでは、「十四代」の買取相場を人気銘柄ごとに検証していく。酒類専門の買取業者とネットオークションのヤフオク!、フリマアプリのメルカリの3つの買取価格を例にあげる。
「純米大吟醸龍泉」の買取相場
酒類専門の買取業者に「純米大吟醸龍泉」を売った場合は、350,000円前後が相場となる。ネットオークション・ヤフオク!では、101,000円~370,000円で落札された実績があり、平均すると約295,000円であった。フリマアプリ・メルカリでは、30,0000円~348,000円で売買された実績があった。
「純米大吟醸龍月」の買取相場
酒類専門の買取業者に「純米大吟醸龍月」を売った場合は、150,000円前後が相場となる。ネットオークション・ヤフオク!では、70,999円~180,000円で落札された実績があり、平均では約143,000円であった。フリマアプリ・メルカリでは、安いもので80,000円、高いものになると150,000円や158,000円で売買されていた。
「七垂二十貫(1800ml)」の買取相場
酒類専門の買取業者に「七垂二十貫(1800ml)」を売った場合は、80,000円前後が相場となる。ネットオークション・ヤフオクでは、38,900円~90,000円で落札された実績があり、平均すると約78,000円であった。フリマアプリ・メルカリでは、安いもので18,000円、高いものでは80,000円、その間には65,000円で売買された実績があり、価格差が大きくなっていた。
「中取り大吟醸播州山田錦(1800ml)」の買取相場
酒類専門の買取業者に「中取り大吟醸播州山田錦(1800ml)」を売った場合の相場は、38,000円前後となる。ネットオークション・ヤフオクでは、32,000円~45,000円で落札された実績があり、平均すると41,000円くらいである。フリマアプリ・メルカリでは49,000円と50,000円という売買実績があった。
「本丸秘伝玉返し」の買取相場
酒類専門の買取業者に「本丸秘伝玉返し」を売った場合は、26,000円前後が相場となる。ネットオークション・ヤフオクでは、15,000円~32,800円で落札された実績があり、平均では約28,000円となる。落札された実績数も、人気5銘柄の中では一番多い結果となっていた。フリマアプリ・メルカリでは安いもので20,000円、高いものでは32,000円で売買されていた。
「十四代」をより高く売るには
ただでさえ希少性のある「十四代」を少しでも高く売るには、どのような点に注意すると良いのだろうか。ここでは、「十四代」をより高く売るためのポイントを3つ紹介する。
「十四代」の価値や相場を把握しておく
高木酒造にはホームページがないため、「十四代」は限られた販売店にしか卸されていない。そのため、定価で手に入れることが難しく、そもそも定価がいくらなのかも不明だろう。「十四代」のほとんどはインターネット上で販売されており、その価格も販売媒体や時勢などによって様変わりする。
中古市場でもニーズの高い「十四代」は、だいたいどのくらいの価格で取引されているのか、買取価格の相場や価値を把握しておくことが重要だ。たとえば、酒類専門の買取業者で鑑定してもらった結果が相場より大きくかけ離れていても、相場を知っていれば交渉することができる。素人だからといって損しないためにも、「十四代」の価値や相場を調べよう。
複数の買取業者を比較する
買取業者と一言でいっても、さまざまである。日本酒の知識に明るい鑑定士が在籍しているところもあれば、幅広い販路を確保しているところもあるだろう。仮に、日本酒の知識に乏しく、販路も少ない買取業者に査定を依頼したとしたら、適正な価格で買い取ってもらえるだろうか。
少しでも良い条件で「十四代」の買取を成立させるためには、より多くの買取業者を比較した方が有利になる。業者によっても異なるが、ウェブサイト上で簡易的な無料見積もりをおこなっているところも少なくない。査定を依頼したい「十四代」の画像さえあれば良く、一斉に見積もりをもらい比較することができる。その中でベストな業者を見つけ、本格的な査定をすると良い。
保存状態をチェックする
査定に出す前には、「十四代」の状態をチェックするようにしよう。当然ながら日本酒は、開封したら劣化してしまうので、未開封品の方が高価買取される傾向にある。また、購入時についてきた外箱などの付属品も、一緒にそろえて査定に出した方が減額されにくい。
ラベルや瓶が汚れていたり、傷がついていたりすると、減額されてしまう恐れがある。そのため、軽い汚れであれば、きれいに掃除してから買取に出すようにしよう。中身の品質はもちろん、見た目の美しさも買取価格には影響するのだ。
「十四代」のおすすめ買取店とは
では、実際に「十四代」を売却したい場合、どのような買取業者に依頼すれば良いのだろうか。ここでは「十四代」の買取をおこなっている業者の中から、おすすめの買取店を紹介していく。
ファイブニーズ
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
ファイブニーズは、全国に店舗を展開中のお酒買取専門店である。ほかの買取店では対応できないような低価格のお酒から、レアな銘柄のお酒まで、さまざまな商品を取り扱っている。
また、ファイブニーズでは、コレクターや飲食店に独自のルートを持っているため、高価買取が実現できるのだ。せっかく買取をするからには、少しでも買取額が高くなってほしいもの。まずはファイブニーズに相談してみてはいかがだろうか。
大黒屋
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
大黒屋では、ブランド品などのほかにもお酒の買取をおこなっている。大手買取店のため、知っている人も多いのではないだろうか。全国展開している大黒屋は、店頭にもアクセスしやすく、さまざまな買取方法を選べるのがメリットである。
「対面で査定を依頼したい」「店頭に持ち込みたい」という人だけでなく「初めての買取は大手を利用したい」という人のニーズにも応えられるのが、大黒屋の強みといえるだろう。
レッドバッカス
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
「まずはお酒の査定額が知りたい」という人におすすめなのはレッドバッカスでの査定である。
レッドバッカスでは、査定料・宅配送料・キャンセル料などがすべて無料となっているため、宅配で査定だけ依頼することも可能なのだ。万が一、査定額に納得できなかった場合でも無料で返却してくれるため、負担なく査定額を知ることができる。
また、無店舗経営をすることでコストカットを実現し、他店よりも高価買取ができるのがレッドバッカスの特徴といえる。「まずは査定額が知りたい」という人は、ぜひレッドバッカスを利用してみてはいかがだろうか。
ジョイラボ
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
ジョイラボでは、ユーザーのニーズに合わせてさまざまな査定方法を用意している。電話・FAX・オンライン・メール・店頭など、その査定方法の豊富さは中古市場でも珍しいものとなっているのだ。
さらに、ジョイラボは東証一部上場企業が運営していることもあり、ユーザーからの信頼が厚い買取業者である。また、日本全国に展開しているため、地方のユーザーにとっても店頭にアクセスしやすいのが支持されている理由だ。
ブックオフ
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
本の買取で知られているブックオフだが、日本酒の買取などもおこなっている。
ラベルの傷みがあるもの・古いもの・液面が下がっているものでも買取可能となっているため、他店での買取ができなかった人は、ブックオフに相談するのがおすすめだ。古いものも買取可能だが、開封済みのものはもちろん買取不可となっているため、持ち込みには注意しよう。
福ちゃん
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
福ちゃんでは、お酒だけでなく着物や古銭、切手など、コレクターに人気の商品を中心に買取している。
買取実績が600万点を超えているため、豊富な買取経験が強みであるといえる。また、不定期で買取アップのキャンペーンをおこなっているので、少しでも高く買取をしたい場合には普段からチェックしておくのがおすすめだ。
まとめ
老舗の酒造で製造されており、そもそもの出荷本数も少ない「十四代」は、入手することが困難であり中古市場でも高いニーズがある。銘柄の種類も豊富であることから、全種類を制覇しようと考えているコレクターも存在するようだ。自宅で持てあましている「十四代」があるのなら、買取業者へ一度査定を依頼してみると良いだろう。思わぬ臨時収入が手に入る可能性も大いにある。