PSAは世界最大のトレーディングカード鑑定会社でカードの真贋鑑定をおこなうだけでなく、コンディションに基づいたランク分けもおこなっている。PSAが付ける評価は世界的に信頼されており、トレードの際の参考になっているほどだ。海外の会社であるPSAだが、2018年に満を持して日本進出を果たしている。今回は、日本ではまだなじみの浅いPSAについて紹介していく。
引用:PSA
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PSAについて
ここでは、PSAの歴史や特徴を紹介していく。
PSAとは
正式名称をProfessional Sports Authenticator(プロフェッショナル・スポーツ・オーセンティケーター)といい、PSAはその頭文字をとったものだ。この会社がおこなう鑑定はPSA鑑定とよばれ、世界的なスタンダードになっている。メインとして扱っているのは、野球やバスケットボールといったスポーツ系のものが多いが、MTGなどのカードゲームの鑑定でも有名な会社である。
PSAの歴史
PSAの創業は1991年。事業内容であるトレーディングカードの真贋鑑定は、それまでになかったものであり、鑑定に基づいたグレーディングという概念を市場に持ち込んだ初めての会社だ。
本社はアメリカだが、パリ、上海、香港、東京に支社を持っている。これまでに3,000万枚以上のカード鑑定をおこなってきており、評価した鑑定額は1,000億円を超えるという規模の大きさだ。
PSAの特徴
PSAの特徴はブランド力の高さだ。品質管理を徹底しており、厳格に決められたグレーディングの基準は世界中で通用する。カードに関するセキュリティーの高さも大きな特徴だろう。
PSA鑑定に出したカードは、特殊なホルダーに入った状態で戻ってくる。このホルダーは、超音波を使って溶接加工されているので普通の方法で開けることはできない。中のカードを偽物とすり替えることができないので、このホルダーに入ったカードは本物であるという証明になるのだ。また、このホルダーは、汚れや湿気といったカードの大敵にも強く、開封されない限りその評価価値が変わることはない。
グレーディングの種類
PSAが認定するグレーディングは細かく分けられている。同じ種類のカードでもグレーディングによって価格は大きく変わってくるのだ。ここではグレーディングの種類について解説していく。
ランク10Gem Mint(ジェムミント)
ジェムミントは、完璧なコンディションのカードにつけられる。カードが未開封、もしくは限りなくそれに近い状態でないと、この評価を得ることはできないだろう。少しのマイナス要素も許されず、たとえ新品であったとしても印刷のズレやセンタリングのズレがあった場合は、ジェムミントに選ばれない可能性がある。
ランク9Mint(ミント)
ミントは、ジェムミントに及ばないものの最高ランクの評価であることは間違いない。カードの裏面にちょっとした汚れやシミがあった場合はこの評価になる。プリントミスに関する基準も厳しく、パッと見ただけで気づくことはできないだろう。特に問題のない新品のカードを鑑定に出した場合は、ミントかジェムミントどちらかの評価が付くことになる。
ランク8Near Mint-Mint(ニアミントミント)
ミントよりも傷や汚れが目立つ場合はこの評価になる。カードの角に擦り切れがあったり、印刷ズレの基準も多少緩くなってはいるが、十分上位ランクであるといえるだろう。
ランク7Near Mint(ニアミント)
カード表面の光沢は初期状態を保っているが、汚れや傷が少し目立つ場合はこの評価が付けられる。ニアミントでもカードとしての評価は悪くないので、コレクション目的なら何の問題もないだろう。
ランク6Excellent-Mint(エクセレントミント)
エクセレントミントは、カードの光沢が少し落ちる場合につけられる評価だ。シミや汚れに関する基準も緩くなってはいるが、このランクではまだ、それほど目立たないだろう。印刷のズレもレイアウトが崩れていなければ許容範囲となる。
ランク5Excellnt(エクセレント)
エクセレントあたりになると、使用感が目立つようになる。カードの角が丸まっていたり、光沢にも摩耗感を感じることが多い。カードゲームなどで数回使用すると、このランクになるだろう。
ランク4Very Good-Excellent(ベリーグッドエクセレント)
エクセレントからさらに一段落ちた評価。汚れや傷だけでなく、カードに小さな折れ目があったりもする。この辺りになると、コレクション目的には厳しいものがある。
ランク3Very Good(ベリーグッド)
ベリーグッドは、カードの光沢がほとんどなくなった状態だ。汚れも目立ち、印刷のズレが大き目のものにこの評価が付く。カードの角も丸みを帯びているものが多い。コレクションとしての価値はだいぶ下がる。
ランク2Good(グッド)
グッドになるとカードから光沢を感じることがないだろう。全体が変色していたりすると、この評価になる。印刷ズレも一目でわかるくらいのものがあるだろう。コレクションとしての価値は皆無と考えたほうが良い。
ランク1Poor(プアー)
カードに重大な欠陥がある場合につけられる評価。水に濡れたことがあるカードや破れがあるとこのランクになる。逆に、ここまでひどいカードは鑑定に出さないので、ある意味レアといえるだろう。
PSA鑑定のやり方
ここでは、実際にPSA鑑定に出す方法を紹介していく。特に難しいことはないので、興味があるのなら一度鑑定してもらうのも良いだろう。
出すカードを選ぶ
そもそも鑑定に出すカードを選ぼう。この時、センタリングや傷の状態を確認しながら、高ランクを狙えるカードをしっかりと吟味しておかないと後で期待と外れた評価結果となってしまうので厳しい目線で選定しよう。尚、センタリングチェックをしっかり行う場合はセンタリングツールを利用することをおすすめする。遊戯王とポケモンカードのセンタリングツールはmagiで購入できる。
申込書をダウンロードする
PSA鑑定は日本支社でも受け付けている。申請書は、ホームページにダウンロードする項目があるので、そちらから手に入れれば良いだろう。その後は、記入例を参考にしつつ必要事項を書くことになる。
鑑定を希望するカードの申告価格も記入しなければならないので、忘れないようにしよう。これは、カードに損害保険を掛けるために必要な情報なので、嘘を書いてはいけない。
カードを梱包する
鑑定に出す際には、カードをスリーブに入れて保護しなければならない。PSAにカードを送るときに傷や折れが出ないようにするためだ。この他にも細かなレギュレーションが決められており、それを守らないと鑑定を受け付けてくれない可能性があるので注意しよう。発送に関する情報もホームページからダウンロードできるので、申込書と一緒に手に入れておくと役立つだろう。
鑑定にかかる料金
PSA鑑定は、カードを買い取ってもらうものではないので、料金が発生する。その金額は、申告するカードの価格によって変わるので間違えないようにしよう。
申告価格が10万円以下の場合は、レギュラーで3,000円。10万円~100万円以下の場合は、プレミアムとなり6,000円。100万円を超えると、プレミアムプラスというクラスになり、料金はその都度PSAに問い合わせる必要がある。
鑑定までの期間
カードを送って鑑定が終わるまでには、平均して2~3ヶ月かかる。これ以上早くなることは、ほとんどないと思っていいので、そのことを頭において鑑定に出すようにすると良いだろう。
代行店に依頼する
PSA鑑定は、カードショップによっては、代行してもらうこともできる。店頭にカードを持ち込むと、梱包や発送などをショップがおこなってくれるので手間は減るだろう。もし、自分ですべての手続きをするのが面倒くさいというのなら、代行を依頼するのも手かもしれない。
PSA鑑定のメリットとデメリット
PSA鑑定には、良い面が沢山あるが、多少のデメリットも存在するため確認しておこう。ここでは、その両方を紹介していく。
メリット
PSA鑑定における最大のメリットは、カードの真贋がはっきりとわかるということだ。トレーディングカードは世界中にコレクターがいるので、資産的な価値もある。そのため、高価なものになると精巧な偽物が出回ることもある。PSA鑑定で出された結果は、世界中で通用するものなので、カードを売買するときにも安心の目安となるのだ。
同じ種類のカードで、コンディションも似たような場合、PSA鑑定を受けたカードのほうが高い値段が付くことも珍しくない。高価なカードが手元にあるのなら鑑定に出しておくと良いだろう。
もう一つのメリットとしては、カードを最高な状態で保存できるということが挙げられるだろう。カードを保存するアイテムは、数多くのものが市販されており、個人で手に入れることは容易である。しかし、それらは自己責任で使用するものであり、中に保存したカードの価値までは保証していない。
その点、PSAが使用しているカードホルダーは、最高品質のものだ。この中にカードが入っている限り、一度つけられたランクが落ちることもないので、資産としての価値も保証してくれる。
デメリット
では、PSA鑑定のデメリットとは何なのだろうか。一番は、料金が発生することだろう。それなりの値段がするので、手元にあるカードのすべてを鑑定してもらうのは難しいかもしれない。
しかも、せっかく鑑定してもらったカードのランクが低かった場合はショックを受けるだろう。なので、鑑定に出すカードは自信のあるものを厳選しておくと良いだろう。
鑑定に時間がかかるのもデメリットの一つだ。日本支社にカードを送っても鑑定は海外でおこなうため、時間がかかるのは仕方ないともいえるが、手元に戻ってくる期間が長ければ長いほど、不安感も生まれるだろう。しかし、こればかりは避けられないことなので、素直に受け入れるしかない。
参考:PSA10を狙って出せる割合は70%?!PSA鑑定品専門店「THE CARD」が語るPSA鑑定の付加価値
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PSAは世界的に有名なトレーディングカード鑑定会社だ。日本でもトレカファンの間では知られていたが、2018年に待望の日本支社が誕生した。PSAの鑑定は世界的な信頼があるので、カードの価値を決定づけてくれる。PSAが付けるグレーディングは、それ自体がカードの付加価値になるので、手元に高価なカードがある場合は鑑定してもらうと良いだろう。