グレート・モスは原作遊戯王のストーリーの中でも有名なモンスターのひとつであり、インセクター羽蛾のエースモンスターとして活躍した。遊戯王オフィシャルカードゲームでも最初期に登場した大型モンスターのひとつであるが、ヤフオクではどのような価格で取引されているだろうか。グレート・モスの売買相場を詳しく紹介しよう。
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グレート・モスとは
原作遊戯王ストーリーで昆虫族モンスター使いのデュエリストとして登場したインセクター羽蛾だが、そのモンスターのほとんどは小粒な軽量モンスターであった。そんな軽量モンスターを装備カードによって強化したりすることで主人公である武藤遊戯と渡り合っていた。
軽量モンスターの中にあったプチモスが進化の繭を装備して時間が経つと進化するという能力が明かされると、武藤遊戯は進化の繭を破壊する。そのときに繭が割れて現れたモンスターこそ、グレート・モスである。本来は、より長いターン数をかけて究極完全態 グレート・モスへと変化する予定であったため、グレート・モスは進化途中で産み落とされた不完全な姿であると言える。
では、遊戯王オフィシャルカードゲームに現れた「グレート・モス」がどのようなモンスターなのかというと、レベル8という大型モンスターであり、攻撃力2,600を誇る昆虫族では屈指のパワーを持ったカードとしてリリースされた。
『進化の繭が装備され、自分のターンで数えて4ターン以上が経過したプチモス1体をリリースした場合に特殊召喚できる』という効果を持っている。召喚条件は厳しい代わりに、多くのモンスターを戦闘によって破壊できる攻撃力がある、というライバルのエースモンスターらしい準備の面倒さと制圧力を有したカードであると言えるだろう。
問題は、その準備の面倒さがカードのパワーに見合ったものであるか、という点である。召喚のために必要なプチモスは攻撃力300の貧弱なモンスターであり、何らかの方法で自身の破壊を免れる効果がついているわけでもない。
このモンスターを自分のターンで数えて4ターン維持しなくてはならず、このためにたくさんのカードや労力を要した割に初代からパワーカードの代名詞である青眼の白龍の攻撃力である3,000を上回ることもない。端的に言って、見合わぬ苦労を強いるカードであるために、余程インセクター羽蛾に思い入れがあるなどでないのであれば、デッキに入れることも無いだろうカードである。
グレート・モスの買取価格
前述のとおり、やや労力に見合わない程度のパワーしか持たないグレート・モスのカードゲーム上の評価はそれほど高くはない。しかしながら、遊戯王初期に登場した有名カードで美品が残存している数が大変少なくなっていることから、希少性のために美品には思いもよらない値がついている。
保存状態が良い最初期のパラレルレアは1枚10,000円はくだらず、ものによっては20,000円をつけることもある。実際のプレイではかなりの努力とデッキ構築力を求められるために実用的ではないカードではあるが、コアな遊戯王ファンにとってグレート・モスはコレクションとして持っておきたい1枚なのである。
一段階レアリティは下回るものの、同じ最初期に収録された際のシークレットレアのグレート・モスは美品であれば3,000円程度で取引されている。しかし、このパラレルレアとシークレットレア以外、つまり後に再録された分に関してはレアリティがノーマルのものも多いために値がつかない状態になっている。
ノーマルのグレート・モスは4枚セットであってもヤフオクでは100円程度の価格で売買されている。これらの再録分はなかなかコレクションに加えるにも格落ちであり、単に使いづらいカードとしての価値しか認められていないのである。
もう1枚のグレート・モス
コナミが遊戯王オフィシャルカードゲームを発売する以前に、バンダイが遊戯王カードを販売していたことを知っているだろうか。オフィシャルカードゲームよりも原作遊戯王のカードデザインに近いバンダイ版は、コナミから遊戯王オフィシャルカードゲームが販売されると暫くして販売を取りやめた。
カードダスと呼ばれ、2019年現在においてほぼ見られなくなった販売形態をとっていたため、新品は今や手に入ることは無いと言って差し支えないうえ、販売が古すぎてもはや美品はおろかキズありさえ一生懸命探さなければならない代物となりつつある、遊戯王の歴史を語るうえでは欠かせないカードゲームである。
グレート・モスも、このバンダイ版遊戯王のなかに収録されている。召喚条件などの記載もなく、ただ攻撃力と『攻撃力の方が高い場合は敵のカードを倒せる』というルールが記載されているだけのカードとしてリリースされ、漫画のストーリーやオフィシャルカードゲームで見られる進化ギミックは再現されていない。
そんな遊び方すらなかなか分からないカードゲームであるバンダイ版遊戯王に登場したグレート・モスは、絶版となった今では1枚300円前後で取引されている。限定カードではないため、比較的流通量が多いこともあって価格は高騰しづらいが、それでもノーマルよりは高値がついているようである。
究極完全態グレート・モスの評価と売買価格
もし順当にプチモスが進化していたら、最終進化形態であるモンスターが究極完全態 グレート・モスである。遊戯王オフィシャルカードゲームでは昆虫族最強の3,500という攻撃力を持つ代わりに、グレート・モスよりも長い6ターンを経過したプチモスからのみ出すことのできるモンスターである。
単体での制圧力はグレート・モス以上であるものの、やはり攻撃力以外に特筆すべきステータスは存在していないのがデッキに採用するうえで頭が痛いポイントである。攻撃力が上がったものの、グレート・モス以上のターンをプチモスに生存して貰わなければならない、という手間はそう無視できるものではない。
レアリティカード
では、究極完全態 グレート・モスはどのような価格で取引されているだろうか。実はこのカード、パックに収録されていたものではなくゲームボーイ用ソフトである「遊戯王デュエルモンスターズII 闇界決闘記Dark Duel Stories」の付録カードなのである。
10種類のうちの1枚がこのカードであるが、ソフトひとつの購入につき10種類中の3種類だけしか手に入らないうえ、究極完全態 グレート・モスは最高のレアリティに設定されていることもあって出づらかった。こういった背景から、そもそもこのカードを持っていることそのものが珍しいことであることが分かるだろう。
これだけ古いカードで、それも付録であれば世にある美品の数はたかが知れている。そのため、美品には高額の値が付いているし、多少のキズがあっても比較的高額で取引されている。
売買価格
具体的には、ゲームボーイ用ソフト付録のシークレットレア仕様である究極完全態 グレート・モスは8万円から10万円で美品が、多少のキズであっても2万円から4万円で取引されている。その後、パックに再録されたものはレアリティがアルティメットレアへと変更されていたが、このアルティメットレア仕様の究極完全態 グレート・モスは5,000円程度で取引されていることを鑑みるに、いかにシークレットレア仕様のこのカードが希少なものかが分かるだろう。
その後もウルトラレアでの再録、スーパーレアでの再録を経験しているが、やはり一番の値段をつけていて入手の特に困難なカードは最初期のアルティメットレアである。
古いカードほど美品は希少
これまで解説してきたことからもわかるように、古いカードであればあるほど美品は希少であり、高い金額で取引される傾向がある。もし手元に美品の古いレアカードがあるのであれば、扱いの悪さで無用な傷がつかないように細心の注意を払う必要がある。
そのためにはまず、スリーブというカードを保護する袋をカードごとに着けることが望ましい。キズは何もイラストが記載されている表面だけではなく裏面についてもカードの価値を引き下げる可能性があるため気を抜いてはならない。特にアルティメットレアの加工はカードの表面に微細な凹凸を伴うため、不用意な扱いで知らずにキズをつけてしまう可能性があるため、特に注意が必要である。
理想的なのはインナースリーブ、というカードの大きさギリギリのサイズのスリーブをまず使用し、その上からカードプロテクターやハードスリーブなど頑丈でカードの折れを防止できるものを重ねる多重装備である。それだけの注意を払って初めて、美品と胸を張って言うことが出来るし、オークションでも高額の入札が期待できることだろう。
また、カードは湿気にも弱くヨレヨレになってしまうこともあるため、湿度をコントロールすることができれば更にカードを長持ちさせることが可能である。ずっと取っておきたいコレクション向けにカードを売るためには、ずっと持っていてもカードが劣化しないような万全の保管体制が必要なのである。
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オークションのように他者の入札に怯えたり、亢進を逐一確認するなどの手間が必要ないのがフリーマーケットアプリの良いところである。特にmagiはカードゲームに特化したフリーマーケットアプリであり、スマートフォンひとつでカードの売買が可能である。
一方、ユーザーの多くがカードゲームに精通していることから、大会環境や希少価値などを加味した適正な価格での出品が求められるなど、売買者双方にとってフェアな市場となっている。カードゲームごとにカテゴライズされた検索画面の使いやすさも魅力であり、間違った検索結果に引っ掛かりづらいのも特徴である。
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まとめ
グレート・モス、究極完全態 グレート・モスは決して強いカードではない。しかし、原作のストーリーを彩ったレアカードの1枚であり、その人気や希少価値は価格に現れている。これまでは使いづらいカード、としか認識していなかった人であっても、このような背景について知ったときに、もしかしたらカードを見る目が変わるかもしれない