最近は、フリマアプリやオークションサイトで自分の物を売って、別の物を買うというスタイルが一般的になった。ある意味では、誰もが中古品販売業者になれる時代になったといえるのかもしれない。
そしてそのなかでも、市場が大きいAmazonで中古品の販売を始めたいと考えている方は多いのではないだろうか。
そこで今回は、Amazonに中古品を出品するときの注意点を中心に、Amazonマーケットプレイスの仕組みや出店のメリットとデメリット、出品方法をお伝えする。
Amazon boxes / theglobalpanorama
CONTENTS
このコラムには、合法的な広告・宣伝が含まれている可能性があります。また、当社のサービスである「ヒカカク!」と「magi」の紹介も含まれています。
Amazonマーケットプレイスで中古品販売
まずは、Amazonの中古品販売の仕組みとメリットとデメリットをお伝えする。
Amazonマーケットプレイス
Amazonマーケットプレイスとは、Amazonが運営している中古販売サイトのことである。Amazonの新品商品販売ページに連結して、中古品も表示されることで購入者が新品か中古品が同じページで選べてしまうという利点がある。
通常、中古品販売と聞くと、中古の扱いに慣れた業者がやっているというイメージではないだろうか。
確かに一昔前までは中古販売を生業としてやっている業者がAmazonに出店しているということが一般的であったのだが、最近ではメルカリなどのフリマアプリの登場で「自分が持っている物を売るスタイル」が主流になりつつある。
これまで中古品を業者に売る場合は、「まとめて売らなければならない」、「思ったより買い叩かれる」というデメリットがあったが自分が出品者になることにより、1品からでも出品できる、価格を自分で決められるというメリットが得られるようになった。
Amazonのマーケットプレイスは、このような「自分で売るスタイル」にも適したサイトなのだが、フリマアプリやオークションサイトとは違った特徴もある。具体的には以下のような特徴だ。
- ・自分で価格を決められる
- ・購入者とのやりとりはアマゾン側がおこなう
- ・Amazonにすでに出品されている商品を売る
まず、オークションサイトでは、自分で価格設定ができない。最低価格は決められるがどれくらい値があがるかは需要次第といったところだ。他方、フリマアプリでは、自分で購入者とやりとりをする必要性がある。これが意外と面倒という方も多いはずだ。
しかし、Amazonでは、購入者とのやりとはAmazon側がおこなうため、中古品出品者は基本的にやりとりをおこなう必要がない。さらに、Amazonマーケットプレイスの特徴としては、すでに出品されているものを売るという点がある。
フリマアプリやオークションサイトのようになんでも売れるというわけではないのだ。
手数料
手軽に始められる中古販売としてはAmazonがおすすめだが、実際のところ、手数料が気になるという方も多いだろう。まず、Amazonでは出品時点で手数料がかかることはない。
原則として、成約時に利用料として販売手数料、成約料がかかることになっている。つまり、商品が売れるまでは一切お金はかからないが、売れた時点でいくらかAmazonに売り上げを持って行かれるということだ。
販売手数料は売る物によって異なるが、基本的には販売価格の8〜15%となる。また、成約料は小口の場合で一律100円、これとは別にカテゴリー成約料というものがかかる。カテゴリー成約料の価格は、物によって異なる。例としては以下の通りだ。
- ・書籍 80円
- ・ミュージック、DVD、ビデオ 140円
また送料に関してだが、送料はAmazonが定式の送料を支給してくれる。もっとも、配送方法は自分で決める必要があり、番号追跡できるものでなければならない。
Amazonの定式の送料だけでは足りないことも多いため、送料、梱包料、利用手数料部の部品が紛などを含めた価格設定をする必要があるだろう。ちなみに、大口出品として登録する場合は、基本成約料100円が月額登録料4900円で固定に変わる。
個人で始める場合は、小口からスタートするのが賢明だろう。
メリットとデメリット
次に、Amazonマーケットプレイスに出品するメリットとデメリットをお伝えする。メリットしては以下があげられるだろう。
- ・利用者が多いため、売れる可能性も高い
- ・自分で販売ページを作らなくていい
- ・利用方法が簡単
- ・購入者とやりとりしなくてよいためトラブルが少ない
Amazonでの中古品販売は、とにかく利用方法が単純で簡単だ。利用者も多いため、成約の可能性も高まる。購入者とのやりとりなどを気にする必要もないため、手軽に利用できるのがメリットといえる。
デメリットとしては以下が考えられる。
- ・まとめて売ることができない
- ・Amazonにすでにある商品しか売れない
- ・返品対応をしなければならない
- ・クレジットカードを登録しなければいけない
デメリットとしては、まとめ売りができないことだろう。1つずつ出品しなければいけない手間がある。また、Amazonにある商品しか売れないため、それ以外は他の販売サイトを利用する必要がある。
フリマサイトなどのように返品不可にできないのも面倒な点といえるだろう。さらに、クレジットカードが利用できない状況にある登録できない。
Amazonで中古品を出品するときの注意点
次に、Amazonで中古品を出品するときの注意点やコンディションの説明方法についてお伝えする。
出品のときに注意すべきこと
Amazonで中古品を出品する場合は、最低限注意すべきポイントがある。具体的には、以下の点に気をつけて出品の準備を行ってほしい。
価格設定を考えてから出品する
先にお伝えしたように、Amazonでは成約時に利用手数料がかかることになる。100円、80円などの手数料の額が並ぶと、安く感じるが売るものによってはこの値段は高くなる。500円の本を売ることを考えれば簡単にわかるはずだ。
必ず、売れた場合にかかる手数料を計算してから出品をおこなうようにしよう。とりあえず出品してしまうと、手元に売り上げがほとんど残らない状態となってしまうことを防ぐためだ。
ガイドラインをしっかりと読むこと
Amazonマーケットプレイスには、出品してはいけないものなどに関する細かいガイドラインがある。これを事前にしっかり読むようにしよう。Amazonのガイドラインに反すると出品停止となり、アカウントが閉鎖されてしまうこともある。
コンディションに気をつけること
またAmazonに出品する場合は、コンディションを記載する必要がある。コンディションがよいほど高く売れるが、嘘をつくと問題となる。
適当にコンディションのランクをつけてしまうと、後で出品停止などの事態を招くため、ここは慎重にランク付けと説明をおこなうようにしたい。ちなみに、価格のつけ方は、同じ商品の同じコンディションレベル(例、非常に良い)のものと合わせた価格帯にするのが一般的だ。
発送は2営業日以内
最も注意すべきは発送だ。発送は購入から2営業日以内と決まっており、これに違反するとアカウント停止に追い込まれてしまう。Amazonは発送までのスピードを非常に大事にしている。
そのため、梱包などの方法も事前に決めておき、注文が入ればすぐに発送できる状態にしておくべきだ。うっかり忘れてしまわないように、ここは十分に気をつけたい。
コンディション説明の方法・ランク付け
Amazonの中古品出品で一番大事な部分といっても過言ではないのが、コンディションの説明だ。商品を登録するとき、コンディションに関する説明とランク付けが必要になる。
ここでもAmazonが細かいガイドラインを設定しているので事前に調べておくべきだ。コンディションの説明に関しては、「何も書かない」人もいるようだ。
しかし、中古品であるからこそ、傷の状態や場所、程度についてしっかりと説明しておく方がユーザーのためになる。ユーザーに好印象を与えることができれば売れるため、必ずコンディションの状態説明を書くべきだ。また、汚れが簡単に取れる場合は拭き取っておくべきである。
さらに、コンディションのランク付けもAmazonでの中古品出品では重要だ。ランク付けとしては、「ほぼ新品・非常に良い・良い・可」の4つがあるが、それぞれのコンディションのランク付けには根拠が必要だ。
具体的には、商品本体の状態、同梱品や部品があるか、パーツの汚れや傷の程度によって、それぞれのランク付け決められている。Amazonがガイドラインで解説しているため、必ず確認しよう。
商品カテゴリによって、コンディションランクのつけ方は異なるが、以下を参考にしてほしい。
「ほぼ新品」のコンディション
使用状態は、見た目は使用済みであることがわからない程度。商品本体、同梱品、部品、パーツに汚れや傷は全くない状態。新品購入時の同梱品(取扱説明書を含む)、新品購入時の部品やパーツ、新品購入時のメーカー純正の箱もすべてある状態。
製品保証および動作保証については、メーカー保証有効期限が切れている場合は最低30日間の動作保証が必要となる。30日以内に動作しなくなった場合は返品の受け入れが必要である。
「非常に良い」のコンディション
使用状態は軽度で、商品本体等すべての汚れや傷も軽微であること。新品購入時の同梱品や取扱説明書に関しては、商品は購入時とほぼ同様に機能し、動作には全く問題がない状態である必要があるが、一部の部品が紛失していてもOK。
新品購入時の部品やパーツ商品は購入時とほぼ同様に機能し、一部の部品が紛失または交換されているものの、動作には全く問題がない状態である。メーカー純正の箱が必要であり、保証に関しては「ほぼ新品」と同じ。
「良い」のコンディション
使用状態は重度であり、商品本体等すべての汚れや傷が多い状態。新品購入時の同梱品や取扱説明書に関しては、「非常に良い」と同じ。
新品購入時の部品やパーツ商品はに関しても「非常に良い」と同じ。メーカー純正の箱は必要であり、保証に関しては「ほぼ新品」と同様。
「可」のコンディション
使用状態は重度であり、商品本体等すべての汚れや傷が多い状態。新品購入時の同梱品や取扱説明書に関しては、「非常に良い」、「良い」と同じ。
新品購入時の部品やパーツ商品に関しては、消耗部品が交換されておらず使用制限などがあり、使用前に作業が必要。メーカー純正の箱は、紛失または不ぞろい。保証に関しては、他と同様。
Amazonで中古品を売るための手順
最後に、アマゾンで中古品を販売する場合の手順について説明する。Amazonで中古品を出品する方法は、4つの手順にわけることができる。まずは、売りたい商品がサイトにあるかどうかをチェックしよう。
Amazonで物を購入するときと同様に、販売サイトへ行き、ページ上部にある検索窓から自分が売りたい商品名、型番などを入力する。自分が売りたい商品が出品されていれば、中古品を販売できるということだ。
次に、その販売ページから出品アカウントを作成する。商品ページの右下部に「マーケットプレイスに出品する」というボタンがあるため、そこをクリックして出品用アカウントを作成しよう。購入用とは別のアカウントが必要になるので注意が必要だ。
氏名、メールアドレス、パスワード、住所、電話番号、クレジットカード番号、銀行口座番号などの登録が必要になるため、事前に用意しておこう。アカウントができたら、出品の登録をおこなう。
ここでは、販売価格、在庫数、商品のコンディション、配送方法を記入、登録する。ちなみに、海外へも配送できるが、慣れていない人は国内配送のみにしておく方がよいだろう。出品登録ができたら、あとは売れるのを待つだけだ。
売れたらメールで連絡が入るので、すぐに出荷準備にかかろう。出品用のアカウントから、納品書と宛名などを印刷し、梱包した商品とともに配送する。最後に、注文管理ページから発送通知を送信すれば作業完了となる。
まとめ
中古品の販売は、コンディションが売れ行きを左右する。Amazonで中古品を出品する場合も、コンディションチェックが大切であるため、ガイドラインをよく読み、適切なランク付けをするようにしよう。
また、自分の持っている物が順調に売れ始めたら、大口出品や仕入れなども考えるべき時期だ。新たなビジネスチャンスにつながるだろう。