シャープ製スマホなどのAQUOSブランドには、海外メーカーなどと比べて遥かに品番・型番の調査がしやすい特徴がある。また命名規則に使われるサブネームの意味もきちんと定められているAQUOSには、モデル名から製品の特徴を推測しやすい利点もあるようだ。
今回は、AQUOSの主力となるスマートフォン、タブレット、液晶テレビに関心を抱いている皆さん向けに、製品の特徴と、命名規則、型番・品番の調べ方をわかりやすく解説していきたい。
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AQUOSブランドの特徴とは?
AQUOSは、ラテン語の「Aqua(水)」と英語の「Quality(品質)」から発想されたブランドだ。このネーミングには、シャープの主力商品である液晶の持つイメージを強く込められている。アクオスというカタカナ表記でブランドが登場した2001年頃は、喜多俊之の設計により多くの製品のプロダクトデザインが行われていた。
AQUOS製品の種類・カテゴリ
2017年10月現在でAQUOSブランドの付いている製品は、大きく分けてスマートフォン、タブレット、液晶テレビのカテゴリとなる。このブランドが始まった2001年より続いている液晶テレビの分野では、ホームページ上でも未だに「アクオス」というカタカナ表記が使われることもある。これに対して近年人気の高いスマホやタブレットについては、アルファベット表記のブランド名AQUOSが多く使われる傾向があるようだ。
スマホとタブレットは2014年よりAQUOSブランドに統一
AQUOSの主力商品スマホとタブレットは、2014年にこのブランドへの統一化が図られたばかりだ。かつてのシャープでは、下記のとおりスマートフォンとタブレットに対して別なブランド名を使っていた。
- Android搭載スマートフォン → AQUOS PHONE
- Android搭載タブレット → AQUOS PAD
2017年夏モデル以降は更なる名称の統一化が進む
AQUOSでは2017年夏モデル以降、これまでキャリアごとにバラバラだった製品名をフラッグシップモデル名称で統一化する取り組みも行っている。こうした形でキャリアにとらわれない名称がつくと、ユーザは自分の欲しいシリーズとキャリア名称の違いに頭を悩ませにくくなる。またこうした機種の多くはキャリアならではのアプリやロゴマークを除いてほとんど同じ仕様となるため、シャープが行なった取り組みは意外と合理的な変更だと捉えて良いだろう。
液晶AQUOSの現行モデルとシリーズ
2017年10月現在、SHARPでは下記3カテゴリでAQUOSシリーズの液晶テレビや映像関連機器を取り扱っている。
AQUOS 8K
2017年8月31日に発表されたばかりのXシリーズには、現在予約受け付け中のLC-70X500というモデルがある。AQUOSの最上級シリーズとなるこのシリーズでは、究極のリアリズムを追求する8K対応液晶テレビ・X500ラインだけの販売となっている。8K高精細液晶パネルを搭載したこのテレビには、実物が目の前にあるような立体感、臨場感、実物感を楽しめる特徴があるようだ。
AQUOS 4K
国産テレビのスタンダードとなりつつあるAQUOS 4Kのカテゴリには、XU、XG、XD、UH、USといった6つのシリーズが並んでいる。このシリーズの最上位とも言えるXUシリーズには、4Kを超える解像度で話題のLC-80XU30というモデルがある。また同製品の紹介ページを見ていると、TU-UD1000やBD-UT3200といったレコーダー類にもAQUOSというブランド名が付いていることに気付かされる。
AQUOS
スタンダードモデルのAQUOSには、W、S、H、P、Kといったアルファベット1文字のシリーズが並ぶ形となる。無線LANを搭載したWシリーズには、下記のように多彩な製品が並んでいる。
- ・LC-45W5
- ・LC-40W5
- ・LC-32W5
- ・LC-55W35
- ・LC-50W35
- ・LC-40W35
- ・LC-32W35
こうした形でモデル名を並べてみると、AQUOS液晶は「LC+ハイフン+画面サイズ+シリーズ名」の命名ルールで型番・品番が付けられていることに気付かされる。
AQUOS液晶テレビの型番・品番の調べ方
AQUOS液晶の型番は、本体正面下、本体裏側、保証書などの付属品から調べることができる。
本体正面
シャープのホームページでは、「画面下中央のSHARPロゴ近く」もしくは「画面右下」のいずれかに形名の記載があると案内されている。基本的に専用台や壁などに設置しておくだけの液晶テレビの場合、持ち運びの多いノートパソコンなどと比べて擦れや汚れによって型番が消えるトラブルに見舞われにくい傾向がある。またSHARP製液晶テレビの型番はその全てがLC始まるとなっているため、初めて確認をする人でも容易に情報入手ができることだろう。
本体裏側
AQUOSブランドの液晶テレビの場合、大半のモデルの裏側に製造番号やモデル名の書かれたシールが貼られている。この表示を確認すれば、形名、メーカー名、製造番号などを把握することができる。
保証書・取扱説明書
新品購入時に付いてくる保証書や取扱説明書にも、型番・品番に繋がる情報の記載がある。SHARP製テレビの保証書には、形名と製造番号が大変大きく書かれている。これに対して取扱説明書の場合は、同シリーズで異なるサイズのモデル名で1冊という作られ方となっているため、型番・品番の調査をする際には注意をして欲しい。
AQUOSスマートフォンの製品名・サブネーム・命名規則
続いてご紹介するAQUOSスマホやタブレットは、全てのキャリアに共通するサブネームによって型番・品番の調査がしやすくなっている。
現行モデルの製品名とサブネーム
2017年夏以降のモデルは、全てのキャリアで「AQUOS R」というフラッグシップ名称が使われるようになった。サブネームと呼ばれるRには、Reality、Response、Robotics、Reliabilityという4つの意味が込められている。こうした形で2017年以降、AQUOSスマホの共通名の一部を構成しているRなどのアルファベットは、サブネームと呼ばれている。
過去のドコモ製AQUOSの製品名とサブネーム
AQUOS Rの登場する前、2017年冬モデルまでのドコモ向けモデルには、下記のような意味を持つサブネームが付けられていた。
- ・AQUOS EVER(Ever ready sharp pencilからとったサブネーム)
- ・AQUOS Compact(その名のとおりコンパクトなモデル)
- ・AQUOS ZETA(ギリシア文字のZには究極・最終の意味がある)
過去のau製AQUOSの製品名とサブネーム
au(沖縄セルラー電話およびKDDI)のAQUOSスマホについても、過去には下記の意味を持つサブネームが付いていた。
- ・AQUOS U(使い勝手に秀でた、Usabilityの頭文字)
- ・AQUOS K(ケータイ・携帯電話の頭文字)
- ・AQUOS SERIE(最高峰の意味)
過去のSoftBank製AQUOSの製品名とサブネーム
SoftBankブランド(ウィルコム沖縄・Y!mobile)でも、下記サブネームでAQUOSスマホが展開されていた。
- ・AQUOS CRYSTAL(水晶(クリスタル)の意味)
- ・AQUOS Xx(ダブルエックス、卓越した素晴らしさ、extreme excellenceの意味)
AQUOSスマートフォンの型番・品番のルール
ここまで紹介してきたサブネームは、AQUOSスマホのモデル名や製品名につくものとなる。この他に各キャリア会社では、他社製品との差別化をするために特殊なルールにもとづく型番・品番を設けている。
ドコモ製AQUOSの型番・品番ルール
NTTドコモでは、2016年〜2017年までの間に下記3つのAQUOSスマホを発売している。
- ・SH-04H(AQUOS Compact)
- ・SH-02J(AQUOS ZETA)
- ・SH-03J(AQUOS EVER)
こうして型番を並べてみると、ドコモ製AQUOSスマホの先頭にSHARPをあらわす「SH」が付いていることに気付かされる。そこに続く2桁の数字は、その年の冬モデルを01として発売されたSHARP製品に連番が付く形となっている。そして最後のアルファベットは、Hが2016年、Jが2017年をあらわすルールとなるようだ。
au製品AQUOSの型番・品番ルール
続いて紹介するauは、下記のとおりドコモ以上にシンプルなルールで型番を付けるキャリアとなっている。
- ・SHV35(AQUOS U)
- ・SHV37(AQUOS U)
- ・SHV38(AQUOS SERIE mini)
- ・SHV39(AQUOS R)
auスマホについても、型番の先頭にはSHARPをあらわす「SH」がつく。その後に続く「V」には、VoLTE対応という意味がある。ドコモのように連番の切り替え時期のないauの場合、年が変わってもSHARPならではの流れで型番・品番が付けられていく形となる。
SoftBank製AQUOSの型番・品番ルール
SoftBank製AQUOSについても、auと同じように大変シンプルなルールで型番が付いている。
- ・603SH(AQUOS Xx3 mini)
- ・604SH(AQUOS R)
- ・605SH(AQUOS ea)
simフリーAQUOSの型番・品番のルール
最後にご紹介するSIMフリー端末においても、下記のとおり「SH」から型番が始まっている。
- ・SH-M03(AQUOS mini)
- ・SH-N01(AQUOSケータイ)
- ・SH-M04(AQUOS)
「SH」の後に続くアルファベットについては、スマートフォンに「M」、折りたたみ式のガラケーに「N」が付く仕組みとなっている。その後に続く2桁の数字に関しては、スマホ・ガラケーそれぞれで連番が付けられているようだ。
AQUOSスマートフォンの型番・品番・製品名の調べ方
AQUOSスマホの型番・品番に繋がる情報は、下記の2方法で調べられる。
設定
普段使っている完動品のAQUOSの場合、Androidの設定メニューより型番の確認ができる。この方法を使う場合は、設定→端末情報→という流れでタップをしていく。端末情報タグの一覧にあるモデル番号が、一般的に型番と呼ばれる存在となる。これに対して、それぞれの端末によって異なるシリアル番号を確認する時には、端末情報から更に1階層深いところにある端末の状態タグの中でIMEに書かれた番号をチェックして欲しい。
保証書・取扱説明書
AQUOSスマホの場合についても、液晶テレビと同じように保証書や取扱説明書から型番の調査を行える。端末によって仕様の異なるスマートフォンの場合、1モデルに1冊の形で取扱説明書が作られている。また保証書についても非常に大きく形名が書かれているため、保証書もしくは取扱説明書のいずれかを持っていれば、AQUOSスマホが壊れてしまっても型番の確認は可能と捉えて良いだろう。
まとめ
ここまで紹介した内容をまとめると、スマホや液晶テレビを中心多彩な商品を展開するAQUOSは、型番・品番・モデル名を含めた商品情報の収集を行いやすいブランドと捉えて良いだろう。型番やモデル名の把握は、中古市場でスマートフォンの売買をする時にも欠かせない作業となる。また今の時代は当サイト・ヒカカク!のように便利に使えるWEBサービスも増えているため、効率よくスマホ売買に繋がるためにも早い段階で型番や製品名を把握するようにして欲しい。