自転車ブームの真っ只中にある日本では、自転車の中古売買が盛んに行われている。その中でも、ロードバイクやクロスバイクなどのスポーツバイクは高値での取引がされる商品群だ。
今回は、ロードバイクの売却時や中古での購入時の情報収集に役立つ、型番・モデル名の調べ方を紹介する。ここでは、ロードバイクの中でも人気のあるメーカー、BMC(ビーエムシー)にスポットを当ててみよう。
BMC bikes ready to go / smthcriminal29
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BMC(ビーエムシー)というブランドについて
BMC(ビーエムシー)は1994年に設立された、スイスのブランド。他のヨーロッパメーカーに比べると歴史は浅いが、数々の有名レースで入賞するなどその実力は折り紙つき。2011年には、BMCのレーサーがヨーロッパの老舗レース「ツール・ド・フランス」にて総合優勝を果たすなど、自転車ファンにはおなじみのブランドとなった。
この高い技術力は、プロのレーサーからのフィードバックを積極的に取り入れる姿勢にある。実際に乗ったレーサーが感じた意見を真摯に受け止め、妥協なく設計に活かすその姿勢が、若いブランドながらレーサー達の信頼を集める要因となっているようだ。
レース色の強いブランド
上記のように、カジュアルな街乗り用バイクというよりは“レース向けブランド”のイメージが強いBMC(ビーエムシー)。日本で起きた「自転車ブーム」に影響を受けてロードバイクを購入したようなライト層(初心者)は、あまり乗っている印象がない。
入門機(エントリーモデル)であっても20万円近い値段がする価格帯を考えても、やはり競技としてロードバイクに乗っている人や、趣味として週末などに長距離を走る(ロングライド)人など本格的な中〜上級者が乗っているブランドのようだ。
大人気漫画の主人公が愛用するブランドとして高い知名度
自転車ファンにとっては、「プロのレーサーが乗っているバリバリのレーシングバイク!!」のイメージが強いが、一般層は全く異なった印象を持っているようだ。
実は、自転車ブームの火付け役となった漫画「弱虫ペダル」の主人公がBMC(ビーエムシー)のロードバイクを愛用しているのだ。主人公が初心者からロードバイクを始めた背景があるため、漫画を読んだ人は「初心者が乗るロードバイク」という印象を持つことがあるそうだ。しかし、実際にはエントリーモデルであってもかなり高額な商品しかないので、自転車屋などにいって他のブランドを勧められる初心者が多いのだという。
「弱虫ペダル」以外にも、自転車を題材にした漫画はあるものの、登場人物に合わせてブランドを使い分けるなどして、バイクそのものにフォーカスした漫画は少ない。そういった意味でも、「弱虫ペダル」が自転車ブームに与えた影響は非常に大きいものだと言えるだろう。
BMC(ビーエムシー)のロードバイクの型番・モデル名について
ロードバイクの型番・モデル名の調べ方を紹介する前に、まずは番号の成り立ちについてみておこう。家電などの商品とは少々異なる部分があるので、注意してほしい。
モデル名、型番はフレームにつけられる
多くの場合、ロードバイクのモデル名はフレームを基準にして考えられる。ロードバイクの完成車は、フレームと各種パーツを組み合わせて作り上げられる。パーツは自分の好みのものに付け替えることが可能だが、フレームは基本的に改造等ができない一点もの。そのため、モデル名はフレームに対してつけられることが多いのだ。
例:BMC(ビーエムシー)のモデル名
- ・teammachine SLR01
- ・teammachine SLR01 DISC
- ・teammachine SLR02
- ・teammachine SLR02 DISC
- ・teammachine SLR03
- ・Roadmachine 01
- ・Roadmachine 02
- ・Roadmachine 03
- ・timemachine 01
- ・timemachine 02
- ・timemachine Road 02
コンポーネントによって名前が変わることも
上記が代表的なモデル名となっている。これに加えて、各モデルのコンポーネント違いの商品があり、名前も変わってくる。
例:teammachine SLR01の種類
- teammachine SLR01 TWO
- teammachine SLR01 THREE
- teammachine SLR01 MOD
上記は、「teammachine SLR01」というモデルのバージョン違いだ。これらの違いは、それぞれ使われているコンポーネントが違うという部分。(teammachine SLR01 MODに関しては、フレームセット+パーツキットなので、少々意味合いが異なる) 「teammachine SLR01 TWO」は、メインコンポーネントに「Sram Red 22」。「teammachine SLR01 THREE」は、メインコンポーネントに「Shimano Ultegra」を使って組み立ててある完成車となっており、コンポーネントの性能に比例して値段も高くなる。
中古での購入時は〇〇に注目
正規店舗にて、新品として購入するのであればあまり関係ない話かもしれないが、中古での購入時は「ロードバイクの発売年式」も確認しなくてはならない。ロードバイクは、たとえ同じモデル名であっても発売年式が違うことで作り(使用した材質や設計)が異なる。そのため、中古での購入時には発売年も検討要素として考慮しなくてはならないのだ。
フレームが綺麗かどうか、色が気に入ったかといった基本的な部分に加えて“発売年式”もしっかり調べるようにしよう。
BMC(ビーエムシー)のロードバイクの型番・モデル名の調べ方
最後になったが、BMC(ビーエムシー)のロードバイクの型番とモデル番号の調べ方を紹介する。BMC(ビーエムシー)以外のブランドも、基本的には同じ形でモデル名を調べることができるので参考にしてみてほしい。
保証書記載の情報を確認
ロードバイクの情報を知りたい時は、保証書を確認するのが最も確実で間違いのない方法だ。購入時についてくる保証書には、ユーザーは自転車に乗る上で必要になる情報の多くが記載されている。もちろん、当記事で話題となっているモデル名・型番に関しても確実に記載されているはずだ。ブランドによっては、フレームにモデル名が書かれている場合もあるが正式なものではないためあまり当てにならない。
型番・モデル名・シリアルナンバー・購入店舗・購入日などが知りたい場合は、保証書を確認するといいだろう。
保証書を使うタイミングとは
保証書は、あらゆる場面で必要になる書類だ。例えば、中古でロードバイクを売る時。保証書がないと、正規ルートで購入したという証明ができないため売却できない可能性もある。また、メーカーに修理依頼を行う際も同様の理由で保証書が必要になってくる。購入してからしばらくは使わない書類かもしれないが、捨てずに大切に保管しておいてほしい。
シリアルナンバーは車体に記載あり
シリアルナンバーに関しても、保証書に記載があるが、実はフレームにも記載がある。ほとんどのモデルで、ボトムブラケットの裏側に刻印がしてあるか、シールが貼られていて、そこにシリアルナンバーが記載されている。
カスタマー登録する際などに、シリアルナンバーの提示を求められるので、いざという時のために確認しておくといいだろう。
まとめ
以上のように、BMC(ビーエムシー)を含むロードバイクの型番やモデル名は保証書を確認することで把握することができる。その他の方法としては、シリアルナンバーを頼りにメーカーに問い合わせるなど、複合したやり方でしか確認ができない。保証書はあらゆる場面で必要になってくる大切な書類だ。高額売却を目指すためにも、しっかりと保管しておくようにしよう。