Corfield（コーフィールド）カメラの買取相場・査定情報まとめ

デジタルカメラやスマホ内蔵カメラなど進歩が著しい現在、フィルムを使用するクラシックカメラも注目されているのをご存じだろうか。1950〜60年ごろまでに作られたいわゆるクラシックカメラの王道は、おそらくライカだろう。カメラに詳しくない人でも、ライカの名前は知っている、という人も多いのではないだろうか。

ライカは質の高いカメラを作り上げることで有名だが、ライカの影響を受けたメーカーも数多く、「ライカコピー」と言われるライカに似せて作られたカメラも多い。ライカコピーは本家のライカに比べて価格が安いが、品質は非常に良いものも多くフィルムカメラとして十分楽しむことができる。

デジタルとは全く違う、味のある質感と深みのある描写が楽しめるフィルムカメラは、愛好家が多く有名メーカーのカメラは高値で取引されている。今回は、Corfield（コーフィールド）というメーカーのカメラについて、ご紹介したい。コーフィールドもライカコピーの1つだ。どのようなメーカーか、どういうカメラか、買取相場や高く売るポイントなどわかりやすくまとめたので、参考にしてほしい。

Corfield（コーフィールド）はどのようなカメラメーカーか

Corfield（コーフィールド）は、イギリスのグレートブリテン島中部に位置するバーミンガム近郊にかつて存在したフィルムカメラメーカーだ。スタッフォードシャー（現ウェスト・ミッドランズ州)）Wolverhampton（ウォルバーハンプトン）という街で、ケネス・コーフィールド卿（Sir Kenneth G. Corfield： 1980年ナイト称号拝受）が第二次世界大戦後間もない1948年に自分の家で家内工業的に創業した。

製造の始まりは引伸用露出計「ルミメーター」からであった。さらに距離計「テレメーター」などカメラのアクセサリーを製造。またエクサクタの輸入代理店もおこなっていた。最初のカメラが登場するのは1953年で、ペリフレックスという布幕横走り式フォーカルプレーンシャッターを内蔵したフルメタル製の35mmフィルム（ライカ判）のカメラだった。

コーフィールドは、ライカスクリューマウントをそなえたレンズ交換可能なカメラを製造し「ライカコピー」の1つとして数えられるようになる。同じクラスのイギリス製カメラはリード（Leid）やウィットネス（Witness）がある。やがて日本製カメラに押されて経営難になり、ギネス傘下に入り1971年に閉鎖となってしまった。

Corfield（コーフィールド）が作るカメラとは

コーフィールドのカメラは、ペリスコープという潜望鏡式のピント合わせ機構を内蔵し、レンズのピントを結像面で直接確認できるように作られている。これは世界中のライカコピーの中でも特別にユニークな作りとなっており、ライカスクリューマウントのフィルムカメラでは他に例をみない方式である。

交換レンズ群はシンプルなマウント構造となっており、距離計連動カムをそなえる必要がない。ただし内蔵されたペリスコープ機構（潜望鏡式のマニュアルフォーカス機構）と干渉してしまうような、レンズ後端がボディ内部に突出するレンズは使用できない。

ペリフレックスの交換レンズは35mmの広角レンズから、望遠レンズまでさまざまなものがある。ボディはフルメタル製で、左右端が半円形に仕上げられ、外装は茶色の豚革。これがオリジナルモデルの特徴となっている。

ライカコピーとして作られてはいるが、少し変わった独自の設計が各所に施されており、それがコーフィールドのカメラの奥深さ、面白さにつながっている。多少あつかいが難しいところはあるが、クラッシックカメラの愛好家であれば一度手にとってみたいカメラだろう。

Corfield（コーフィールド）カメラの種類

コーフィールドのカメラには、いくつか種類がある。そう多くはないが、まとめてみたのでご紹介しよう。

コーフィールド66シリーズボディー

120フィルム使用の6×6cm判一眼レフカメラで、フィルムマガジンは撮影途中で交換が可能。シャッターは布幕の横走り式フォーカルプレーンシャッターで1/10〜1/500秒。レンズは1種類のみの発売（ルマックス95mmF3.5 - 最短撮影距離は4ft）で、専用バヨネットマウントにより脱着できるが、他のレンズが発売されなかったので交換はできない。

ペリフレックスシリーズボディー

もともとは第二次世界大戦中軍用カメラとして製造されたカメラ。ライカが提出した軍用カメラの余ったレンズを生かすために製造されたと言われている。フィルムは135フィルムを採用しライカ判と呼ばれる24×36mm。

このカメラの特徴は、前述のようにペリスコープという潜望鏡式の機構を採用し、一眼レフのようにピント合わせを結像面で直接確認する方式をとっていること。ペリフレックスという名前は、このペリコープ（潜望鏡）が由来となっている。

ペリフレックス1

1954年発売。ファインダーは逆ガリレオ式。ペリスコープは自動ではなく押し下げることで降ろし、手を離すとスプリングで自動復帰する仕組み。フィルム巻き上げはノブ式。初期約200台は黒塗りに茶の豚革張りと珍しい仕様になっている。

ペリフレックス3

1957年発売。フィルムを巻き上げるとペリスコープが自動的に降り、シャッターを切ると自動的に上がるよう改良。ファインダーは対物レンズの交換で画角を変更できるようになった。

ペリフレックス2

1958年発売。ペリフレックス3のシャッター最高速を1/500秒に抑えた。ファインダー対物レンズは交換できない。

ペリフレックス3a

1959年発売。フィルム巻き上げがノブからレバー巻き上げに変更。ピント合わせのスクリーンがスプリット式になる。巻き戻しは巻き上げレバーを前方に押し込む方式。

ペリフレックス3b

1959年発売。ペリフレックス3aの黒仕上げ版。またFP接点（フォーカルプレンシャッター専用のシンクロ接点）をそなえた。

ペリフレックスゴールドスター

1961年発売。ドイツ製横走り布幕フォーカルプレーンシャッター。フィルム巻き上げはレバー巻き上げ。MX接点にシンクロ。

インタープランA

ペリフレックスゴールドスターからピント合わせ機構を省略した。

Corfield（コーフィールド）カメラの買取相場

2019年5月27日現在の、コーフィールドのカメラの買取相場を調査したので、参考にしてほしい。

ネットオークションやネットフリマ

現在、コーフィールドのカメラはメルカリにもヤフオク！にも出品がなかった。有名なメーカーではないため、市場ではほとんど見ることがない。またそのカメラの価値がわからなければ、価格をつけて出品するには難しいかもしれない。

ネットオークションやネットフリマは、高額での売却が狙えるところと、自分で価格を決められるという大きなメリットがある。価格のみで考えると、ネットオークションやネットフリマで売るのが一番高値になるかもしれない。しかし、出品手数料がかかること、換金時にも手数料がかかる場合があること、トラブルになる可能性があることなどから、十分気をつけて、それなりの覚悟を持って出品しなければならない。

また、落札されるまで時間がかかり、拘束される場合もあるため、低額の商品は割りに合わないこともあるだろう。出品するならこうしたネットオークションやネットフリマの特性をよく理解して、高値での売却を目指してほしい。

カメラを買い取ってくれる買取業者

買取業者の相場を調べたところ、ペリフレックスのシリーズであればおよそ5,000円〜15,000円ほどで買い取ってくれる業者があった。前述のとおり市場でもあまり見かけず、初期の頃の生産台数が少ない機種は高値がつくこともあるようだが、そうでないものに関しては先ほどの価格から大きく外れることはないだろう。複数の業者に確認したが、状態と機種により変動はあるものの数千円から数万円の範囲が相場だろうと予想される。

カメラの買取業者は、専門の鑑定士が豊富な知識と経験で査定してくれるので、価値を十分理解した上で価格を設定してくれる。査定後すぐに入金してくれるので、すぐに現金化できるのもメリットだ。また、どのような商品か実物を見て価格を決めるため、トラブルになりにくい。現在こうした買取業者は多く存在するので、複数の買取業者から査定をしてもらうと、高値での売却が狙えるだろう。詳しくは、次の項でも説明する。

高額買取を目指すためのカメラの査定ポイント

クラッシックカメラを売る際の、高く売るコツと注意してもらいたい点についてまとめてみた。参考にしてほしい。

ほこり、汚れがないかチェック

商品の第一印象は非常に重要だ。汚れがあるとそれだけで印象が悪くなり、査定額に影響が出ることがある。逆にきれいにすることで査定額がアップするなら、必ずやろう。

買取業者も、汚れがあれば売る前にきれいにしなければならなくなり、その分手間がかかってしまう。きれいな商品の査定額が高くなるのは、その手間が省けるので当然だろう。ただしできる限り、なので無理して汚れを落とそうとして破損したり傷をつけたりしないよう注意してほしい。

早めに査定に出す

置きっ放しになっているカメラは、それだけでも劣化する恐れがある。状態が良いうちに査定に出した方が賢明と言える。待っていて価格が高騰するかどうかは、わからない。売るのに適した時期を過ぎてしまうと、価格が下がるリスクが出てくる。売ろうを思った時が、売りどきと考えよう。

査定に出すなら複数の業者に

買取業者によって、査定額は大きく異なることがある。査定するスタッフの経験や買取実績によって、または査定依頼する時期によっても多少変動することがあるだろう。最低でも、3〜5社は比較したいところだ。

そこで、当サイトの一括査定をご紹介したい。この機能を使うと、最大20社から一括で見積もりを取ることができる。それから本格的に売ることを検討しても良い。フォームの入力も簡単なので、確実に高額買取を狙うために効率よく査定してもらおう。

店舗買取とネットで宅配買取を比較する

店舗買取と宅配買取では、価格が違うことがある。同じ買取専門店でも店舗へ商品を持ち込んでの買取と、ネットで申し込んで品物を送って査定してもらう宅配買取で価格を比べると、どちらかが高いということはありうることだ。

ネットを使っての買取は人件費がかからず、またネットならではの競争があり容易に価格比較ができるので、宅配買取の方を高く設定する業者と、店舗買取キャンペーンなどで店舗での買取の査定額を高く設定する業者がある。査定依頼をする際に買取方法で査定額が変わるかどうか確認し、少しでも納得のいく価格に近づけよう。

まとめて売る

買取業者の中には、まとめ売りキャンペーンをおこなう業者や、キャンペーンと言わないまでもまとめて売ると査定額をアップしてくれる業者がある。キャンペーンは他に初めてのお客様キャンペーン、SNS登録で買取金額がアップ、期間限定のキャンペーンなどもあり、業者によっては複数併用してくれるところもある。

まとめて査定依頼に出すと、1つ1つ依頼するより手間が省けるため、査定額に反映される。他に売りたい商品があるかどうか、部屋を整理して確認してからまとめて査定依頼を出そう。

修理歴は必ず伝える

クラッシックカメラは、買った時に故障をしていて修理をしないと動かない、ということもあるようだ。そういう時に修理に出して修理内容証明書や修理保証書などをもらったら、必ず査定時に一緒に出してほしい。そういった書類は、「ちゃんと動く」ことの証明になる。買取にはカメラがちゃんと動作することが前提となる場合があるため、査定依頼の際に業者に伝えておくことが重要になる。

買取業者のご紹介

カメラの買取業者をいくつかご紹介したい。査定依頼を出す際の参考にしてほしい。

カメラのリサマイ

デジタルカメラや一眼レフ、レンジファインダーカメラ、フィルムカメラなどカメラ本体と、三脚や露出計、照明、ストロボなどのカメラ用品などに特化して取り扱うカメラ買取専門店。過去の買取実績は1万点をこえる。複数店舗があり、関東、関西、中部、四国、九州に店舗を展開。出張買取、店舗買取、宅配買取をおこなう。

宅配買取は、電話で連絡し送料無料の宅配キットを送ってもらう→商品を梱包して送る→査定額の連絡がくるという流れ。事前に電話での買取相談をおこなっており、急ぎの場合は電話で相談するとスピーディに対応してもらうことができる（電話受付時間は9:15〜20:30まで）。土日祝日も対応可能。

カメラの買取屋さん

カメラ、レンズ、ストロボ、三脚などを取り扱う買取専門店。こちらでは、使用可能な商品だけでなくジャンク品でも修理可能であれば買取可能。出送料、手数料などは無料で出張買取・宅配買取は全国で利用できる。また店舗が近くにあれば店頭買取にも対応。

査定方法は3つ。電話査定、Web査定（Webからのフォームの入力）、LINE査定から選べる。こちらは年中無休で、電話での相談も10:00〜22:00と夜遅くまで対応してくれるので、仕事などで連絡できる時間が限られてしまう方でも利用しやすい。査定額アップキャンペーンを毎月実施しており、内容は毎月変わるため査定時には必ず確認したい。

トリオカメラ

カメラやレンズ、三脚やストロボなどのアクセサリー類を取り扱う買取専門店。遺品のカメラやレンズなどの大量買取もおこなう。大阪に拠点があり、ネットでの宅配買取もおこなうため日本各地から利用可能だ。宅配買取の送料は無料で、無料査定のフォームから入力→仮査定額の連絡→納得したら本査定依頼→梱包・配送→本査定額のお知らせ・入金という流れになっている。

査定は迅速でWebからの無料査定は早いと30分ほど、遅くても24時間以内に査定結果をメールで知らせてくれる。無料査定はWebから簡単にフォームの入力ができるようになっており、匿名でも利用できる。

まとめ

1940年代から1950年代にかけて、ライカコピーと言われるカメラが世界の各地で製造されていた。日本もまた、盛んにライカコピーが作られていた国である。日本の、または世界のカメラメーカーは、ライカの影響を色濃く受けて、ライカコピーはカメラ史上で非常に重要なターニングポイントとなっているのだ。

ライカコピーは、単なる模倣品ではなく、独自の機構を持ちそこから発展したメーカーもある。コーフィールドも、ライカコピーではあるがオリジナルの機構を持ち、それがコーフィールドのカメラの面白さにつながっている。

現在、フィルムカメラの良さが見直されているので、古いフィルムカメラでも値がつき買い取ってもらうことが可能だ。またクラシックカメラはすでに生産が終了していて、人気のメーカーは価格が高騰している機種もある。コーフィールドは、価格が高騰しているとは言えないが、買取可能なメーカーなので、使っていないクラシックカメラがあるという方はぜひ一度確認してほしい。

カメラの価値は、金額ではなくどのような写真を撮ることができるか、自分の好みの写真かどうか、美しいと思えるかどうか、というところが大きいように思う。使わずに眠らせておくより、必要な人の手に届くことがそのカメラの真価を発揮できるということなのかもしれない。