数あるフランスの白ワインの中でも最高峰と言われているのがモンラッシェ(Montrachet)だ。「三銃士」「巌窟王」などで有名な文豪アレクサンドル・デュマは、「脱帽し、ひざまずいて飲むべし」という賛辞を贈っている。
その生産量は非常に少なく稀少価値があるため、世界で最も高価な白ワインでもある。本記事では、モンラッシェの特徴や買取方法、買取相場について紹介していく。
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DRCモンラッシェ2008年とは
モンラッシェは、フランスのブルゴーニュ地方産の辛口白ワインの銘柄の一つ。DRC(ドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティ)によってつくられており、世界で最も偉大な白ワインとしても知られている。
モンラッシェの香りや味わいの特徴
淡く澄んだゴールドの色合いのモンラッシェ。口に含むと体中から香り立つような素晴らしい芳香があり、限りない深みと優雅さのある芳醇な味を味わえる。さらに適度な酸味とミネラル感に加え、スッキリした後味ながら余韻も楽しめる。飲んだ誰もがトリコにさせられるような、極上の白ワインだ。
モンラッシェの稀少性について
ブルゴーニュ地方コート=ドール県南部、コート・ド・ボーヌ地区の南部にあるモンラッシェ畑の面積はわずか7.7haだ。その畑をピュリニー・モンラッシェ村とシャサーニュ・モンラッシェ村が、ほぼ等分している。この畑は最上級のブドウを生産しているとして、ワイン畑として最高ランクとされるグラン・クリュ(Grand Cru)に認定されている。
この地域は日あたりが良く、土壌地質はキンメリジャンと呼ばれる泥灰土や石灰分の多いアルカリ性である。このため、シャルドネ種のぶどうの栽培に適しており、最高品質のシャルドネを作ることができる。
しかし、モンラッシェ畑の面積はそれほど広くない。しかも良質なシャルドネを育てるために、あえて生産量を減らしている。そのため、あまり多量のシャルドネを収穫できず、結果としてワインの生産量も少なくなっている。
モンラッシェの平均の年間製造量は250ケース(ボトル3,000本)程度であり、生産量が少ないことで知られるロマネコンティよりもさらに少ない。結果として稀少性が非常に高くなり、750mL瓶の平均価格が4,400ドル(約530,000円)にも跳ね上がることになる。
高級ワイン会社として有名なロマネコンティ社において、DRCモンラッシェは、最高銘柄の「ロマネ・コンティ」に次ぐランクに位置している。生産年によってはロマネ・コンティよりも高値になる場合があるほどで、DRCモンラッシェもまた、幻の高級ワインの一つとなっている。
買取方法について
世界中にその名声が知られ、人気があるにもかかわらず、生産・販売数が極端に少ないDRCモンラッシェ。供給量が明らかに需要を満たせておらず、非常に稀少価値の高いワインであると言える。
もし手元にあるDRCモンラッシェを売りたいなら、買い手を探すのに苦労することはない。それどころか、予想外の高値で売れる可能性が高い。特に「あたり年」と言われている、2002年、2004年、2005年、2007年、2008年、2009年のモンラッシェは、有利な条件で売れるはずだ。
買取方法には、買取店に買い取ってもらう方法と、個人間取引による売却の方法の2通りが考えられる。以下、それぞれの特徴を見ていこう。
買取店に買い取ってもらう
モンラッシェのような高級ワインになると、やはりそれなりの鑑識眼のある専門家に査定してほしいもの。その点、買取店ではワイン買取の知識や経験が豊富なプロの鑑定士がおり、適正価格での買取が期待できる。高価なワインを売る際、リスクが少ない方法と言えるだろう。
手順としては、まずは電話やオンラインなどで簡易査定を依頼する。査定は無料のところがほとんどだ。ここで買取の目安となる金額を知り、対応などのサービス面も考慮の上で、買取先の買取店を絞り込む。
もし少しでも高い価格で売りたいのなら、一括無料査定をおこなうとよい。店舗ごとに査定を依頼するよりも、手軽に多くの買取店を比較することができる。複数の買取店に査定を依頼すると、買取店によって買取価格に多少の差があることに気付けるだろう。また、ここでの査定価格は交渉材料にもなりうる。より高値での買取を希望するなら、ぜひ一括買取査定を利用したい。
個人間取引で売却する
買取店に買取依頼する方法以外に、個人間取引で売却する方法もある。これは、いわゆるネットオークションやフリマアプリを利用する方法だ。これらは売値などについて自分でコントロールできるのと、結果的に買取店に買い取ってもらうよりも高値で売れることが多いというメリットが特徴だ。実際に高級ワインの取引にも活発に使用されている。
しかし、DRCモンラッシェのような特に高額なワインになると懸念材料もないわけではない。それは、個人間での取引では、万が一トラブルが起きた場合に、基本的に全て自分で対応しなければいけないところだ。
それ以外にも、出品や梱包・配送などの手間もかかる。安価な商品なら何でもない作業でも、高額商品ゆえに非常に神経を使うことになるだろう。ワインが温度などに繊細であり、割れやすい物でもあることを考えると、梱包や発送は簡単ではなさそうだ。
そのほかにも、販売価格の10%程度を手数料として徴収されることや値段設定が高すぎれば買い手がつきにくいことなどにも注意が必要だ。なお、買取店は、買い取った商品をネットオークションに出品して販売することもあるようだ。
高値買取のポイント
非常に稀少なDRCモンラッシェ。少しでも高く売却するコツを紹介するので、ぜひ参考にしてほしい。
保管に気をつけよう
ワインは非常に繊細で保管の仕方が良くないと温度や湿度などによりワインが劣化し、見た目や味が変わってしまう。良い状態で保管する必要がある。年間を通じて温度が10℃〜16℃、湿度が70%前後で、振動や匂いがない場所がワインの保管に適した環境だ。できればワインセラーに寝かせた状態にしておきたい。
逆に、温度変化が大きく、直射日光などがあたり、立てた状態にしておくのは望ましくない。繰り返すが、DRCモンラッシェは稀少で高価なワインである。その状態によって買取価格は大きく上下するので、保管には特に留意しよう。
早く売りに出すのもおすすめ
ワインの買取価格は、銘柄などだけでなく、その状態によっても左右される。当然ながら、保管状態が良ければ査定額は高くなり、悪ければ低くなる。自宅での保管に問題がありそうなら、良好な状態が保たれているうちに売ってしまうのも有力な選択肢となる。今後飲む予定がないのであれば、思い切って早めに買取に出すことをおすすめしたい。
基本的にワインはウイスキーやブランデーとは違い、古いほど買取価格が高くなっていく商品ではない。古さよりは銘柄と生産年(いわゆる「あたり年」)かどうか、および商品状態が大事だ。例えば高級銘柄のヴィンテージワインでも、澱(おり)が多く、ワインの色が抜けてしまっているような状態の商品は買い取ってもらえないこともある。
ラベルは大事に
ウイスキーなどと同様に、ワインでもラベルはとても重要だ。重要な情報が記載されており、そのラベルが貼ってあることが本物の証明にもなりうる。また、ラベル自体に意匠が凝らされており、コレクターも多い。保管をするときは、ラベルが痛まないように注意したい。買取に出す際はきれいにしたほうが良いが、無理は禁物。ラベルが破損したりはがれたりすると、マイナス査定されてしまう可能性もあるからだ。
また、ラベル以外でも、付属の箱や木箱、説明などがかかれた紙や冊子なども、処分せずにきちんと保管しておこう。これらの有無は査定額に大きく影響する。購入時のレシートもとっておくとよい。
あたり年かどうか確認する
ワインにはブドウの作柄が良いあたり年とそうでない年とがある。あたり年や、生産数が少ない年のDRCモンラッシェは、そうでない年のものと比べ、買取価格に差がつきやすい。
DRCモンラッシェのあたり年とされているのは、2000年以降では2002、2004、2005、2008、2010の各年である。手元のモンラッシェの年数を確認しておこう。
査定ポイントを知っておく
買取店がどのようなところを見て査定しているのかを知っておくことも大切だ。
一般的に
- ・銘柄(ブランド)
- ・造り手(メーカー)
- ・輸入代理店(インポーター)
- ・年代(ビンテージ)
- ・キャップシールの有無、コルクの状態
- ・ワインの色調、澱の有無
- ・液面の高さ
などがチェックされる。
査定の際、特にチェックが厳しいのは内容量が減っていないかどうかで、次に色調の変化や濁りの有無を確認される。また、コルクやラベルの状態も念入りに見られる。買取査定に出す前に、自分でも確認しておきたいところだ。
DRCモンラッシェ2008年の買取相場
さて、「DRCモンラッシェ2008年」の具体的な買取相場を見ていこう。モンラッシェはいくら位で売れるのか、相場価格を事前に把握しておけば、お手元のモンラッシェを実際に売るときに参考になるはずだ。
買取店での買取相場
ワインを売りたいなら、やはり買取店に買い取ってもらうケースが多くなる。まずは、いくつかの買取店とその買取価格を紹介する。
千葉鑑定団
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
千葉鑑定団は全国からさまざまな商品を高価買取しており、お酒も取扱っている。メール査定とLINE査定ができ、宅配買取にも対応している。八千代店では他店で値段がつかなかった商品でも買い取れる可能性があるそうだ。
気になるDRCモンラッシェの完品・美品での買取参考価格は150,000円だった。他店と比べるとかなり低めの価格となっている。
SPANA
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
お酒の買取専門のSPANAは、ワイン、ブランデー、シャンパン、ウイスキー、焼酎、日本酒などを取扱っている。電話、FAX、LINEなどでの査定は無料。東京都新宿の実店舗で店頭買取をおこなっているほか、宅配買取や出張買取にも対応している。
DRCモンラッシェの買取参考価格が、高価買取一覧のところに掲載されていた。
- ・ロマネ・コンティ モンラッシェ 2002 750ml 280,000円 *あたり年
- ・ロマネ・コンティ モンラッシェ 2004 750ml 260,000円
- ・ロマネ・コンティ モンラッシェ 2005 750ml 275,000円 *あたり年
- ・ロマネ・コンティ モンラッシェ 2007 750ml 260,000円
- ・ロマネ・コンティ モンラッシェ 2008 750ml 280,000円
- ・ロマネ・コンティ モンラッシェ 2009 750ml 260,000円
状態によって買取価格は大きく変動するが、このあたりの生産年であれば、おおむね270,000円前後と考えて良さそうだ。
大黒屋
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
大黒屋は宝石やブランド品などさまざまな商品を扱っている買取店。お酒に関しても、さまざまなウイスキー、ブランデー、ワインなどを買い取っている。国内外に多くの流通ルートを持っているため、再販力があり、買取価格が安定している。このため、買取価格が高めになりやすい。
DRCモンラッシェの買取参考価格を見ると、
- ・1999年 400,000円
- ・2000年 300,000円
- ・2001年 300,000円
- ・2002年 300,000円 *あたり年
- ・2003年 350,000円
- ・2004年 350,000円
- ・2005年 400,000円 *あたり年
- ・2006年 380,000円
- ・2007年 300,000円
- ・2008年 370,000円
- ・2009年 390,000円
- ・その他年代 ask
となっている。
これまで見てきた中で最高値である。生産年によって100,000円もの差があることも確認できる。ただ、2002年はあたり年のはずだが価格はそれほど高くなかった。以上の3店のほかには、価格の記載はなかったが、以下の買取店でもモンラッシェの取扱いが確認できた。
ライフバケーション
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
ワイン買取コンシェルジュ
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
ジョイラボ
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
ファイブニーズ
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
福ふく
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
個人間取引での取引相場
次は、個人間取引での取引相場だ。ネットオークションの代表格のヤフオク、フリマアプリの代表格のメルカリでの実績を見て行く。
ヤフオクでの落札価格
ヤフオクでは落札実績が多数見つかった。最高値圏では2015年のモンラッシェが多く、720,000円から800,000円で落札されていた。次いで2005年や2006年、2000年などが550,000円から700,000円ほどで続く。ただ、残念ながら2008年のものは見つからなかった。
ところで、澱があるものでも400,000円を超える価格で落札されているものもあった。買取店では買い取ってもらえない可能性があるものでも、こちらでは高額で落札されているようだ。
メルカリでの取引価格
国内最大のユーザ数を誇るメルカリだが、DRCモンラッシェ関連の出品はごくわずかしかなかった。中身のワインが入ったものでは、2014年のモンラッシェが1,100,000円で出品されていたが、買い手はついていなかった。また、空き瓶が多く出品されていたが、こちらもほとんど買われていなかった。
まとめ
最高峰の白ワインと言われる、DRCモンラッシェについて見てきた。生産量が少ないために非常に稀少な商品であり、買取市場での人気も高いため、高額での買取りが期待できる。
買取店での買い取りでも、個人間取引で売却するにしても、手元にある間は保管に充分気をつけるようにしたい。少しの状態の違いで、受け取る金額が大きく変わってくるからだ。なお、買取相場はおおむね300,000円〜400,000円程度であった。
できるだけ高い価格でのモンラッシェ買取に、この記事が少しでも役に立てたのなら幸いだ。