DRCモンラッシェは、世界トップレベルの白ワインとも称される価値のある逸品だ。それゆえに、買取市場でも比較的ニーズが高く、年代によっては高額査定も期待できる。もし、DRCモンラッシェを自宅で眠らせているのであれば、価値があるうちに買取に出すのが得策だろう。そこで今回は、DRCモンラッシェ1999年を中心に、モンラッシェの買取相場や査定情報についてまとめた。
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モンラッシェについて
まずは、モンラッシェに関する基本的な情報を押さえておこう。モンラッシェとはどのようなワインなのか、わかりやすく解説する。
フランスを代表する最高級の白ワイン
モンラッシェ（Montrachet）とは、フランスのブルゴーニュ地方で生産されている白ワインの銘柄のことだ。シャサーニュ・モンラッシェ村とピュリニー・モンラッシェ村のブドウ畑で育ったシャルドネ種が使用されている。この地域の土壌には石灰分や泥灰土が豊富に含まれており、加えて日照条件も良いことから、良質なシャルドネが収穫できるのだという。
村には複数のブドウ畑があるが、その中でもモンラッシェに認定されている特級畑で栽培されたブドウでなければ、世界最高峰といわれるモンラッシェの味わいは生まれない。モンラッシェの名がつくワインは複数あり、特級銘柄と呼ばれるのは以下の6種である。
- ・モンラッシェ
- ・ル・モンラッシェ
- ・バタール・モンラッシェ
- ・シュヴァリエ・モンラッシェ
- ・クリオバタール・モンラッシェ
- ・ビアンヴニュ・バタール・モンラッシェ
19世紀の文豪も認めた白ワイン
フランスを舞台にした小説「三銃士」の中に、モンラッシェを賛辞するシーンがあるという。「帽子をとって、神に祈るようにひざまずいた状態でモンラッシェは飲むべきだ」と主人公が語っているのだ。三銃士は19世紀の文豪アレクサンドル・デュマ・ペールが書いた小説であり、彼がモンラッシェを高く評価していたことがうかがえる。
100年以上も前から絶賛されていたモンラッシェは、世界トップレベルの白ワインとして確固たる地位を築いているといっても過言ではない。出来が良かった年のワイン、いわゆるあたり年のものは、数十万円という高値で取引されることもある。
DRCについて
モンラッシェを生産しているDRCとは、いったいどのような会社なのだろうか。ここでは、DRCについて簡単に解説する。
ブルゴーニュ地方を代表するワイン醸造所
お酒を飲まない方でも、ロマネ・コンティという名を一度は耳にしたことがあるだろう。ロマネ・コンティは、世界で最も高価な赤ワインとして広く知られている。そのロマネ・コンティを製造しているのがDRCなのだ。DRCは頭文字をとった略称であり、正式にはDomaine de la Romanee-Conti（ドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティ）という。
ブルゴーニュ地方にあるワイン醸造所で、ロマネ・コンティの畑を入手したことがすべての始まりだ。ちなみにブルゴーニュ地方では、畑の名称がそのままワインの名称にもなる。つまり、ロマネ・コンティと呼ばれる畑のブドウで製造したワインは、ロマネ・コンティという名前のワインとして販売されているのだ。
DRCが手がける唯一の白ワイン
DRCでは、モンラッシェの他にも以下のワインを製造している。
- ・ロマネ・コンティ(romanee-conti)
- ・ラ・ターシュ(la-tache)
- ・リシュブール(richebourg)
- ・ロマネ・サン・ヴィヴァン(romanee-st-vivant)
- ・グラン・エシェゾー(grands-echezeaux)
- ・エシェゾー(echezeaux)
これらはすべて赤ワインであり、モンラッシェはDRCの中では唯一の白ワインなのだ。適度な酸味を特徴とする辛口の白ワインだが、ハチミツのように芳醇な香りと凝縮された味わいから、世界中のワイン愛好家たちを魅了している。後味はすっきりとしつつも、濃厚な香りの余韻を楽しめるのだという。
世界的に有名なワイン評論家の1人は、「DRCモンラッシェは最も凝縮感がある白ワインで、なかには気を失いそうなほど素晴らしいものもある」というような評価をしたそうだ。このようにDRCモンラッシェは、プロも認めた最上級品なのである。
DRCモンラッシェの買取相場
ここでは、DRCモンラッシェ1999年を中心に、他の年代も含めたDRCモンラッシェの買取相場を紹介しよう。DRCモンラッシェが高額で取引されている理由についても触れる。
あたり年は高値で取引されやすい
ブドウの良し悪しは天候にも左右されるため、その年の状況によってワインのできも変わる。したがって、天候に恵まれた年ほど良質なシャルドネを収穫しやすく、クオリティの高いモンラッシェが生産できるというわけだ。
DRCモンラッシェのあたり年は、2002年・2004年~2005年・2007年~2008年・2009年といわれており、これらは高値で取引される傾向にある。その中でもDRCモンラッシェ2005年は、フルーツの芳醇な香りが広がる、ずばぬけて優れたヴィンテージであると高評価なのだ。DRCモンラッシェ1999年は、甘めの味わいとハチミツ香を楽しめる芳醇な仕上がりで、ファンの間でも人気の逸品とされている。
DRCモンラッシェの買取価格の一例
2019年7月29日時点での大黒屋の買取価格表は以下の通りだ。大黒屋とは、全国に約200店舗を構える買取専門店で、ワインの買取だけでなく、ブランド品や電化製品、楽器など幅広い商品の買取をおこなっている。DRCモンラッシェを査定に出す際の目安になるだろう。
- ・DRCモンラッシェ1999年~450,000円
- ・DRCモンラッシェ2002年~450,000円
- ・DRCモンラッシェ2004年~450,000円
- ・DRCモンラッシェ2005年~600,000円
- ・DRCモンラッシェ2007年~450,000円
- ・DRCモンラッシェ2008年~460,000円
- ・DRCモンラッシェ2009年~500,000円
DRCモンラッシェが高額で取引される理由
DRCモンラッシェに高値がつくのは、そもそもの生産数が非常に少ないからだ。同じく生産数が少ないことで知られるロマネ・コンティだが、モンラッシェはそのロマネ・コンティの半分以下の本数しか生産されていない。
その数は年間に約2700本といわれており、一般的には入手困難な白ワインとして希少性が高まっている。そのため、当然ながらプレミアがついて、DRCモンラッシェの価格相場はロマネ・コンティに次いで高くなっているのだ。DRCモンラッシェが製造された年代によっては、ロマネ・コンティよりも高い買取価格がつくケースも決して珍しくはない。
DRCモンラッシェを売る方法
DRCモンラッシェ1999年を売るとしたら、どのような方法があるのだろうか。ここでは、一般的に利用しやすい方法と、それぞれの注意点を説明する。
便利な宅配買取
多くの買取業者では、宅配買取というシステムを用意している。買取業者の店舗までわざわざ足を運ぶ必要はなく、遠方にお住まいの方でも便利に利用できるだろう。大まかな流れとしては、売りたいワインを買取業者へ配送して、査定が完了したらメールなどで連絡がくる。買取価格に納得できれば、その金額が後日銀行口座などに振り込まれて完了だ。
便利な宅配買取だが、梱包の仕方にはくれぐれも注意しよう。配送中にワインボトルが衝撃で割れてしまったら、取り返しのつかないことになる。1本ずつ緩衝剤で包み、立てた状態で段ボール箱に詰め、箱の中で動かないように緩衝剤で隙間も埋めるようにしたい。
自宅まで来てもらう出張買取
出張買取とは、買取業者のスタッフに自宅まで来てもらい、その場で鑑定をおこなってもらう方法だ。自宅で待機していればよいだけなので、前述した宅配買取と同じく便利なサービスである。ワインを梱包する必要もないので、貴重なワインが割れてしまわないかと不安に思うこともない。
ただし、出張費用の有無については注意が必要だ。出張費用が無料の買取業者もあるが、交通費を別途請求されるケースもある。査定額に納得できずにキャンセルした場合、出張費用が請求されてしまうと一方的に損をすることになってしまう。出張費用の有無に加え、キャンセル時の対応についても事前に調べるようにしよう。
ネットオークションやフリマアプリに出品する
DRCモンラッシェを買取業者へ売るのではなく、ネットオークション・ヤフオクやフリマアプリ・メルカリなどに出品するという方法も考えられる。ネットオークションやフリマアプリは、ダイレクトに個人間でやり取りすることになるため、場合によっては買取業者よりも高値で売れるケースもあるようだ。
しかし、個人間での売買は、しばしばトラブルに発展することもある。希少価値の高いDRCモンラッシェだからこそ、トラブルは何としてでも避けたいものだろう。ネットオークションやフリマアプリに不慣れな方にとっては、少々ハードルが高いかもしれない。このようなリスクを考慮した上で、総合的に判断するようにしよう。
ワインの査定額アップのポイント
DRCモンラッシェを買取業者へ売る場合、少しでも査定額をアップさせるためには、どのような点に注目するとよいのだろうか。一般的に有効とされているポイントをいくつか紹介しよう。
査定前にきれいに掃除する
あたり年などワイン自体のクオリティだけでなく、ワインボトルの外観も査定額を左右する。ラベルに目立つ傷が入っていたり、ボトルが著しく汚れていたりすると、減額されてしまう可能性があるのだ。簡単に落とせそうな汚れであれば、査定に出す前にきれいに拭き取るなどして、できる限り掃除するようにしよう。
買取業者を比較する
一口に買取業者といっても、それぞれに強みや特徴は異なるだろう。ワイン専門の買取業者もあれば、ワイン以外の商品も幅広く買取している業者もある。少しでも高い金額でDRCモンラッシェを売りたいのであれば、複数の買取業者を比較するとよい。画像を送信するだけで簡単に見積りができる簡易査定を活用して、どのくらいの買取価格が提示されるのか調べてみよう。
まとめて複数売る
DRCモンラッシェを1本だけ売るよりも、複数のワインをまとめて査定に出したほうが、一般的には査定額アップが見込める。買取業者にとっては、複数のワインをまとめて鑑定するほうが効率は良いからだ。買取業者のウェブサイト上で、まとめ売りで査定額をアップすると大々的に掲載しているところもあるが、掲載されていない場合でも交渉の余地はある。
まとめ
DRCモンラッシェは、世界的に有名なワイン評論家も認めるほどの上質な白ワインである。あたり年のDRCモンラッシェとなると、500,000円を超えるような高値で取引されることも珍しくない。
DRCモンラッシェ1999年は、芳醇な味わいでファンを魅了している逸品であり、状態の良いものは約450,000円の値がつく可能性もある。査定額アップのポイントを踏まえつつ、まずは買取業者へ査定を依頼してみよう。
