ワイン愛好家なら知らない人はいないブルゴーニュワイン・ロマネコンティを生産するDRC。度肝を抜かれるような販売価格で注目がそちらにばかり集まりがちだが、その裏で着々と高評価を得ているのがラ・ターシュである。そのひとつ、ラ・ターシュ2000年の飲みごろが2010~2020年であることをご存知だろうか。
この記事でワインの特徴を解説し、買取相場やおすすめの買取業者を紹介するので、未開封であるなら悔いのない選択をしてほしい。
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DRCとは
DRCの正式名は、Domaine de la Romanee-Conti(ドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティ)。フランスのブルゴーニュ地域圏にあるヴォーヌ・ロマネ村にワイン製造業者だ。世界でもっとも高価なワインを作る醸造所として知られ、ワイン好きはもちろん、そこまで知らない人でも聞いたことがあるほどに名が知れ渡っている。
まずはラ・ターシュ2007年を手がけるDRCについて詳しく紹介していこう。醸造所を知ることはワインそのものの知識につながり、それは買取業者へ依頼するときやオークションに出品するときに役立つ。
DRCの歩み
DRCは、ブルゴーニュ地域圏にあった畑・ロマネコンティを買取したジャック=マリー・デュヴォー=ブロシュが創設した。購入当時は会社形態ではなかったが1942年に体制が整い、現在オベール・ド・ヴィレーヌとペリーヌ・フェナルのふたりが運営をしている。
ロマネコンティとは
DRCの名前にもついたロマネコンティは、赤ワイン用ブドウ品種であるピノ・ノワール種のブドウ畑だ。ローマ時代にすでにブドウ畑として大切にされてきたようで、1232年からはフランス中等部に位置するコート・ドールの街にあるヴォーヌのサン・ヴィヴァン修道院が手に入れ、ブドウの栽培がおこなわれるようになっていく。実は当時の名前はロマネコンティではなく、クルー・デ・サンク・ジュルノーだった。
1631年にクローネンブール家に所有権が渡ると、非常に良質なブドウが採れるという理由とブドウの栽培を伝えてくれたローマ人に敬意を払うという意図から、ローマ人にちなんでロマネという名前となる。その後、コンティ公ルイ・フランソワ1世が競売に勝って所有権を得たことで、ロマネコンティと呼ばれるようになった。
数々の名作を生産
DRCは現在、ロマネコンティをはじめさまざまな畑を所有して数々の名作を作りつづけている。代表的なシリーズはやはり、世界でもっとも高いブルゴーニュワインと呼ばれるロマネコンティ。次いでロマネコンティの腕白な弟と表現されるラ・ターシュだ。
ほかに当たり年(ブドウの品質がいい年)にはラ・ターシュと同等のおいしさを持つと言われるリシュブール、比較的軽めなのが特徴のロマネ・サン・ヴィヴァン、複雑な味を持つグラン・エシュゾーやそれより単調なエシュゾー、世界で最も偉大な白ワインと知られるモンラッシェなどがある。
ラ・ターシュについて
DRCが手がける銘柄の中で、ロマネコンティに次いで有名なラ・ターシュ。ワインはその年に収穫されたブドウによって品質が変わるお酒だが、ラ・ターシュは毎年品質が安定しているのが特徴である。ときにロマネコンティを上回るとさえ言われるこの腕白な弟について、ここで詳しく紹介していこう。
畑の名前は最上級の証
ラ・ターシュはDRCがモノポール(単独所有)している畑のラ・ターシュから生産されるワインだ。この銘柄が畑と同じ名前になるということこそ、そのワインが最上級である証でもある。それにはブルゴーニュワインとブドウ畑に深い関係があるからにほかならない。
ブルゴーニュワインと畑の関係性
ワインの呼び名にブルゴーニュをつけるためには、赤ワインであればピノ・ノワール、ガメ(ガメイ)、ピノ・リエボーなどのブドウ品種を使わなければならないとされている。そのうち、ブルゴーニュワインの主要品種となっているのがピノ・ノワールだ。この品種は栽培する土地を選び手間もかかる品種で、造り手やテロワール(土壌や気候)などによって品質が微妙にかわり、そのままワインの個性につながる。
したがってどの畑で作られたのかというのが非常に重要になっているのだ。
畑の格付け
フランスでは粗悪な類似品が出回ることを防ぐために、それぞれの畑に対して格付けがおこなわれていて、それにもとづいてワインの名前をつけるように定めされている。格付けと名付けのルールを以下で紹介する。
グラン・クリュ(Grand Cru)
この格付けがされた畑は特級畑と呼ばれ、ワインの名前には畑の名前をつけることができる。
プルミエ・クリュ(Premier Cru)
格付けされた畑は第1級畑と呼ばれ、ワインの名前は村名の後に1er Cru、もしくはPremier Cruを入れ、最後に畑名を入れる。
コミュナル(Communales)
ひとつの村にある畑が対象となるランクで、これに格付けされた場合村名を名付けることができる。
レジョナル(Regionale)
ブルゴーニュ地方全域の畑を対象にしたランク。ワインのラベルにはそのままブルゴーニュという名前がつく。
ラ・ターシュの特徴
フランスのこうした格付けは、金属加工商品が日本産よりも新潟産、新潟産よりも燕三条産のほうが価値が高くなるように、当然ながら範囲が狭くなるほどに価値が高くなっていく。DRCが単独所有するラ・ターシュはグラン・クリュという位置づけで、すなわち国が数あるブルゴーニュワインの中でも最上級銘柄であることを認めている、ということだ。しかし実はラ・ターシュから生産されるワインには、ほかにも特筆べきものがある。
味と共に紹介していこう。
ラ・ターシュの味
滑らかで繊細な舌触りと、果実(チェリーやベリーなど)とスパイスの強烈なアロマが魅力。濃い味わいで凝縮感を強く感じるフルボディタイプで、飲みごたえがあるのも特徴だ。
毎年高品質なものが登場
ワインには上述のとおり、ブドウの品質によってワインの質が左右される。その年に収穫されたブドウの質がよければ当たり年と呼ばれ、ファンからの注目を浴びやすい。ラ・ターシュの場合、畑の形が縦長なこと、50mの高低差があること、約6.1haと比較的広い畑であることから毎年高品質なラ・ターシュを生産できる。
DRC ラ・ターシュ2000年の査定情報
当たり年のワインは一般的に不作の年よりも段違いに価格が高くなる。しかしラ・ターシュの場合、安定して品質の高いワインを生産できるため、当たり年ではないDRC ラ・ターシュ2000年も高価格でやりとりされている。ここでDRC ラ・ターシュ2000年の販売価格と買取価格、オークションの出品価格を見ていくことにしよう。
なお価格はすべて2019年4月6日現在のものである。
販売価格
DRC ラ・ターシュ2000年の平均販売価格は約30万円。平均価格約146万円のロマネコンティと比べるとやや低いように見えるが、それでも一般的なワインよりは十分に高い。ちなみにDRCシリーズの中では、ロマネコンティ、モンラッシェ(平均価格50万円)に次いで3番目となっている。
なおシャトー・トーキョーでは約50万円、ワインとお宿 千歳では約84万円で販売。業者によって大きな開きがあり、そのときの市場や輸入経路によって価格が大きく変動しやすい銘柄だと言える。
買取価格
大黒屋ではDRC ラ・ターシュ2000年を最大で約24万円で買取している。ちなみに当たり年と言われる2003年は最大で約27万円、2005年は約25万円、2009年は約27万円。多少買取額が高いもののそれほど大きな差はなく、ラ・ターシュの品質が安定していることがここでもわかる。
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
一方、お酒の買取専門店SPANAではDRC ラ・ターシュ2000年の買取価格は表記していなかったものの、当たり年のラ・ターシュは約13~16万円で買取しているようである。
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
オークションの出品価格
ヤフオク!でのDRC ラ・ターシュ2000年の出品価格は約25~35万円前後とばらつきがあった。ちなみに2003年や2005年のラ・ターシュは約40~50万円で落札されていて、オークションの場合は当たり年の要素が売却価格を左右すると言えよう。
買取依頼するときの注意点
DRC ラ・ターシュ2000年の査定情報では、業者によって大きく買取価格が変動することがわかった。このためDRC ラ・ターシュ2000年の買取依頼をするときは複数の業者に査定を依頼し、そこから高いところを選んでいくと大損は避けられるだろう。ただしどの業者であれ、査定を依頼するときに注意したいポイントがいくつかある。
この点を知っておかないと、場合によっては思ったよりもずっと低い金額が出されたという事態にもなりかねない。また、このポイントを把握しておけば、オークションの出品時にも無用なトラブルを避けられる。買取ではなく出品を考えている人もぜひ目を通してほしい。
商品状態が大きなポイント
査定額は商品状態によって変わる。どのお酒も口にするものなので言えることではあるが、ワインは特に注意深く見られる傾向が強い。
液面低下に注意
ワインはコルクで栓がされているため完全密閉にはなっていない。そのため未開封でもボトルとコルクのわずかな隙間から水の分子が通り抜け、一般的な経年変化として10年で1cm程度液面が下がっていく。ところがコルクが著しく劣化していたり高温が発生する場所に置いていたりすると、液漏れが発生してそれ以上に目減りする。
その場合、ワインの品質が劣化していると見られてしまうので査定額にも大きく響くことになる。品質劣化による査定額ダウンを防ぐためには、ワインセラーに入れておくのがベストだ。最適な温度と湿度管理がされているので、安心して保管ができる。
もし持っていないときはDRC ラ・ターシュ2000年を高く売却するためだけに買うのも本末転倒なので、新聞紙や緩衝材にくるんで保存しよう。ポイントは寝かせておくことと、なるべく動かさないこと。それによってある程度の長期保存が可能になる。
ボトルをきれいに拭いておく
業者に買取されたワインは、他のコレクターや飲食店で販売されることになる。当然そのまま商品として扱える状態であればあるほど好まれ、査定額の上乗せにつながる。ホコリや指紋などがついている場合はできるかぎりきれいにしておこう。
ただ汚れを拭きとることに躍起になって、ラベルを破ってしまうことのないように注意したい。ちょっとだけなら大丈夫だろうと液体の洗剤を使うのもNG。ラベルの状態のほうが重要なので、どうしても落ちない汚れに関してはそのままにしておこう。
ほかに知っておきたいこと
買取業者がワインを査定するとき、中身の質やボトルやラベルの状態以外に必ず確認するところがある。そのワインを日本のどの業者が仕入れているか、という部分だ。この点は自分でどうすることもできないが、ワインの買取で知っておいて損はないので説明しよう。
正規品と並行輸入品
現在日本に流通しているワインには、正規品と並行輸入品の2種類がある。正規品はその業者が海外の生産者から直接仕入れているもの、並行輸入品は流通経路が不明なものを呼ぶ。例えば別の国に一度運ばれている場合もあれば他の店に一度並べられている場合もある。
もしそうであれば長い時間をかけて日本にやってきていることになり、正規品に比べて劣化している可能性が高い。
DRC ラ・ターシュ2000年の正規輸入元
すべての並行輸入品がそうであるとは限らないが、残念ながら判別する術がないため並行輸入品の査定額は正規品に比べて著しく落ちる傾向にある。DRC ラ・ターシュ2000年の場合、裏のラベルの輸入者氏名にサントリー株式会社と入っていれば正規品なのでチェックしてみてほしい。ちなみにサントリーの子会社である株式会社ファインズが2003年に創立してからは、ファインズの名前がラベルに記載されるようになっている。
おすすめの買取業者
DRC ラ・ターシュ2000年は、冒頭で紹介したように飲み頃が2010~2020年となっている。直近で飲む予定がないのであれば、高額で買取してもらえるよう今すぐにでも買取業者に依頼しよう。スピーディーに査定をしてくれることを基準に、おすすめの業者を3つピックアップしたので参考にしてもらえれば幸いだ。
バイセル(BUYSELL)
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
坂上忍さんをイメージキャラクターに起用しているバイセル(BUYSELL)。さまざまなジャンルの買取をおこなっているが、お酒買取の実績も十分。業界一の速さで査定してくれるので、まずはこの業者から始めてみるのもいいだろう。
ファイブニーズ
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
お酒買取専門店ファイブニーズは、極限までコストを削減して買取査定額に反映させている業者。ラ・ターシュの買取実績もあることから高く売れる相場を把握していると考えられ、満足のいく査定額をだしてくる可能性は高い。
リサイクルショップ出張買取24時
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
年間110万件の問い合わせを受け付けているリサイクルショップ出張買取24時。関連各社の取引データと国内外の販売ルートを駆使し、高い査定額をだしてくれることに定評がある。テレビでの出演も精力的におこなっており、今いきおいのある買取業者のひとつだ。
まとめ
DRCが展開するシリーズの中でも非常に人気のあるラ・ターシュ。その信頼はやはり品質に安定感があることであり、2000年は不作の年と言われていたが唯一DRC ラ・ターシュ2000年だけは違ったとも評されている。しかしいくら高品質と言えど、時期が経てば劣化して査定額も下がっていく。
ぜひ今から複数の業者に査定を依頼し、納得のいく金額で売却できるようにしてほしい。