世界中のワイン愛好家の中で人気が高いとされている DRC ラ・ターシュ。いくつもの優れた畑を所有しているドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティが手掛けた傑作の一つでもある。凶作の年でも安定した品質が保たれるのが人気の秘密だ。そこでロマネコンティをしのぐこともあるというDRC ラ・ターシュの2004年の買取価格の相場、高く売るためのコツについて紹介する。
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DRC ラ・ターシュとは
DRC ラ・ターシュはフランスのブルゴーニュにあるドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティが制作しているワインだ。ワインの種類は赤ワインで、アルコール度数は11.5度から15度。容量は750ミリリットル。
ドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティが持っている畑から収穫したブドウを使ったワインで、力強さや複雑さを持ち合わせた商品となっている。ラ・ターシュに使用されるブドウはピノ・ノワール種というもので、黒ブドウの女王としても知られている。ピノ・ノワールが無い世界には住めないと言わしめるほどワイン造りに欠かせないブドウだ。
ロマネコンティ用のブドウを栽培している畑から小道を挟んだ位置にあり、6ヘクタールの畑で育てている。元々はロマネコンティの畑よりも面積が少なかったのだが、隣接する畑と併合したことでこの広さまで拡大したのだ。ドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティの代表作でもあるロマネコンティをしのぐ勢いのあるワインでもあり、「ロマネコンティの腕白な弟」という愛称で呼ばれている。
ラ・ターシュの由来
ラ・ターシュの由来はいくつかの説があり、一つは労働や請負を意味する「la tache」から、もう一つは斑点を意味する古語の「tache」の二つだ。労働や請負の意味の方は「造るのにとても大変なワインだ」という意味が、斑点の方は小さな畑で作られていた頃に畑自体が小さな斑点に見えたからという意味がある。
市場にはあまり出回らない
色が濃く、濃縮された印象があり、ワインの中でも柔らかい酸味を醸し出している。これはブドウを育てる畑の土壌が石灰質で、保水力や排水性に優れているからだ。
乾燥する季節にはしっかり水を貯え、雨が降ったら余分な水分はきちんと排出される。適度な水分量を維持することで、上質なブドウが出来上がる。ワイン用のブドウに欠かせない酸性度も維持することができ、ワイン造りにぴったりなブドウを生み出すのだ。
畑の斜面が上下に分かれていて、上の部分で育てた力強いブドウと下の部分で育てた繊細なブドウの味が違うことから複雑な深みを出している。ブドウを収穫して加工し、それぞれに個性が現れるまで10年以上熟成させるものもある。
年間で約1800本製造されており、1929年には1本 88,125ドル という高値が付けられた記録も残っている。市場にはあまり出回らないこともあり、高額で取引されるのも珍しくない。
ラ・ターシュの当たり年
ラ・ターシュの当たり年と言われているのが1999年と2005年、2009年などだ。当たり年の中でも名品と呼ばれているのが1999年。買取価格も高騰していて、ワイン評論家からも高い評価を受けている。
2005年は1999年くらい素晴らしいワインが出来上がった年とも言われ、角がない柔らかな味わいで、鼻から抜ける香りもロマネコンティのようだと表現されるほどだ。2009年は1999年と2005年と違い、濃厚な香りと重厚な味わいがある。
市場に出回る機会は限られているため、愛好家の中でも所有している人は少ないと考えられている。もちろんこの年以外にも素晴らしいワインが数多く誕生している。
ロマネコンティ社の歴史
DRC ラ・ターシュを製造しているロマネコンティはフランスのブルゴーニュ地方に拠点を置く、世界的なワインを作り出す企業だ。ロマネコンティが作り出す商品は高品質であるにも関わらず、生産量が少ない。生産量が少ないということは市場にはあまり出回らず、飲むことができる人は限られる。
ロマネコンティの歴史はローマ時代まで遡る。ローマ人が統治してくれたことへのお礼やブドウ畑でのお礼などから、村にブルゴーニュという名前を贈り、ローマ時代からブルゴーニュでブドウの栽培がスタートする。10世紀の初頭にはサン・ヴィヴァン修道院が所有することとなり、18世紀にはルイ14世はここで育てられたロマネコンティを飲んでいたという歴史もあるのだ。
1760年になるとコンティ公爵が畑を所有することになりワイン造りをしていたが、フランス革命によって畑を没収されてしまう。村にはロマネコンティという地名だけが残ったのだ。1868年に現在の所有者のもとに渡り、ロマネコンティ社の経営を始めたのである。
ロマネコンティ社のブドウ栽培にはいくつかの特徴があるが、その中でも特徴的なのがビオディナミ農法を採用していることだ。ドイツの学者によって提唱された方法で、化学肥料を一切使わない。月の満ち欠けによって農作業をおこなうという独自の方法だ。
スピリチュアル的な要素もあり、播種カレンダーという星の位置が書かれているものを参考に自然由来の肥料を使いながら大切に育てる。ビオディナミ農法によってブドウを作ると生命力がアップし、ブドウ本来の味が楽しめると言われているのだ。
収穫された貴重なブドウは厳しい審査を通過しなければならず、限られた量のブドウだけが発酵されるのだ。熟成には新樽が使用され、ワインの移動の際もポンプは使わずにワイン本来の重力を利用する。
DRC ラ・ターシュ2004年の特徴
2004年はブルゴーニュが天候に恵まれなかった年とも言われているが、生産者が手間暇かけて育てたことから2004年のDRC ラ・ターシュだけは安定したクオリティーを維持している。DRC ラ・ターシュ2004の色合いはかなり濃く、深いルビー色。力強い香りが特徴で、バラやすみれなどの花の香りに近く、グラスに注いでから少し経つと香りが出現する。
少し粘り気があり、アセロラやチェリー、アプリコットのような濃厚な果実の味わいが魅力だ。濃厚な味わいの秘密は水分が少なく、エキスがたっぷり含まれているブドウを使っているからだ。濃厚な味わいだからといってしつこくなく、舌触りも滑らかに仕上がっている。余韻を長く楽しめるのもラ・ターシュならではで、その時間を「クジャクの尾」と表現される。
買取の流れ
ワインなどのお酒の買取には店頭買取や宅配買取などがある。店頭買取ではラ・ターシュを売りたいと考える業者に直接持って行くやり方だ。スタッフにその場で査定して貰い、買取金額を決めて貰う。双方が同意すれば買取が成立となり、お金が支払われる。
店舗によっては身分証明書が必要な場合もあり、事前に確認してくと安心だ。店頭での買取のメリットはその場で交渉することができることであり、交渉次第では金額のアップも夢ではない。
宅配買取はまずインターネット上で査定をして貰い、査定額に納得することができたらお酒を買取業者に郵送するのだ。業者によっては査定のときにワインの写真を送ることができたりと、より正確な金額が出るような工夫もされている。お問い合わせフォームなどから売りたいと思っているお酒の名前や容量、付属品などの情報を提供すればその場で査定額を知ることが可能だ。
お酒を郵送するときには割れないように丁寧に梱包し、買取業者が指定している配達サービスを利用すれば完了だ。郵送してから数日で現金が受け取れる仕組みである。宅配買取の魅力はやはり手軽なことだ。自宅に居ながら査定が受けられ、忙しいときでも気軽に利用することができる。
買取相場や高く売るためのポイント
DRC ラ・ターシュ2004年の買取価格の相場は 285,000円前後。付属品やラベルの状態によって査定額は変化する。ヤフオク、ネットオークションなどラ・ターシュ全体での相場は約280,000円前後だ。
見た目を綺麗にしておく
DRC ラ・ターシュをなるべく高く売るためには、まず見た目を綺麗にしておくことが大切だ。ワインは中身も大事だが、見た目でも査定価格が変わることがある。ホコリを被っていたり、汚れが付着していると価格が下がる。ワイン愛好家の中にはワインをコレクションとして飾っておく人も居ることから見た目も重視される傾向にある。
ホコリや汚れが付着していたら柔らかい布でふき取って、清潔にしておく。ただし無理矢理汚れを落としたり、ラベルを剥がしたりしないことが重要だ。また化学成分が配合している洗剤を使うことも避けなければならない。
複数の買取業者に査定を依頼する
複数の買取業者に査定を依頼するのも一つの手だ。買取業者によっては得意不得意があり、ワインの買取に強い業者もあれば、経験が少ない業者もある。それを見極めるためにも複数の業者に査定をお願いするのだ。相場通りの価格を出してくれているのか、きちんと知識があるのかを調べるためにもいくつかの業者に依頼する方が良い。
付属品をそろえる
付属品をそろえることもポイントである。DRC ラ・ターシュのような高級なお酒には化粧箱や元箱が付いてきている。それと一緒に査定を受けることで査定額がアップするケースもあるのだ。
できるだけ早く売る
できるだけ早く売ってしまうのも査定額アップに繋がる。お酒は未開封のままでも、長い間そのままにしていると蒸発してしまうこともある。古ければ古いほどそのリスクが高まることから、早く売ってしまうことが大事だ。
破損に気を付ける
査定を受けるときや店頭に持ち込むときにも注意が必要だ。ワインの瓶は割れやすいものも多く、持ち運んでいるときに破損してしまうこともある。きちんとした包装をしてワインを守るようにするのだ。
ラ・ターシュは1本1本緩衝材で包み、外からの衝撃に耐えられるようにする。液漏れのリスクがあることから、横にしないようにすることも大切なコツだ。宅配買取などで郵送するときも縦向きで送るようにする。
売りどきを見極める
売りどきを見極めることも価格アップになる。ワインの需要が高まる時期であるクリスマスや年末、お正月が狙い目だ。業者側も高価買取などの特別なキャンペーンを実施することもある。せっかく売りに出すのならそんな時期を狙うようにするのだ。
まとめ
常に安定した品質を保ち、世界中にファンが多いのがラ・ターシュだ。年々買取価格も高騰しており、市場に出回る機会が少ないことから貴重なワインとしても注目されている。
そんなラ・ターシュを売りたいと考えたらまず査定を受けて、納得した金額を提示してくれた業者に買い取って貰うようにする。複数の業者に査定を依頼して、見積もりを出して貰うのも高く売るためには欠かせない。