世界で最も高価なワインのひとつであるロマネコンティ。ワイン愛好家であれば一度は飲んでみたいと誰しもが願う、希少で高品質なブルゴーニュワインだ。
そんなシリーズのひとつであるDRC ロマネコンティ2007年も、他のワインを圧倒するほどの金額で販売されている。この記事ではロマネコンティの歴史から高額である理由を解き明かし、今なら一体いくらで売れるのか紹介していく。
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DRCについて
DRC ロマネコンティ2007年を売却する前に、醸造所のDRC(Domaine de la Romanee-Conti:ドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティ)の歴史や製造方法を見ていきたい。それによって、なぜロマネコンティがここまで高額で買取されるのかが自然とわかってくる。DRC ロマネコンティ2007年を高く売りたいと考えているなら、ぜひ目を通してほしい。
DRCの歴史
DRCは、1869年に創設されたフランスのヴォーヌ・ロマネ村にある会社だ。当時さまざまな社会的要因で所有者がなかなか決まらなかった畑のロマネコンティを、ジャック=マリー・デュヴォー=ブロシュが購入したことから歴史が始まる。
1942年に会社形態となったDRCは、ジャック=マリーの血を持つヴィレーヌ家と、経営権の半分を取得したアンリ・ルロワの血を持つルロワ家で共同経営を開始。第二次世界大戦の影響による農薬・肥料の不足によって一時生産が中止となるも立ち直り、現在はオベール・ド・ヴィレーヌとペリーヌ・フェナルのふたりによって運営されている。
DRCの製造方法
DRCのブドウは、オーガニックワインの部類にも入るビオディナミの栽培方法が採用されている。ビオディナミとはビオロジック農法(有機農法)がベースになっている農法で、オーストリアの学者ルドルフ・シュタイナーが20世紀に提唱した理論に基づき、土壌・植物・生物・天体の動きを判衣した独特な栽培方法だ。ちなみに英語読みではバイオダイナミクスと言う。
また茎(果梗)を取り除く除梗をしないこと、すべてのブドウの樹齢が高いことなどもDRCの特徴。高価格で売買されるのも納得できるような、強いこだわりが感じられる方法で生産されている。
ブドウ畑『ロマネコンティ』の概要
DRCにおいて代表的なワインは、やはり同じ名前を冠しているロマネコンティである。この高級ワインは、同社が管理しているブドウ畑の名前が由来となっている。
まさにこの畑こそが高価格を裏付けていると言っていいので、ここではブドウ畑のロマネコンティを紹介していく。深く知れば、買取業者へ依頼するときやオークションに出品するときに役立つだろう。
ロマネコンティの歴史
ブドウ畑のロマネコンティは、フランス中東部に位置するコート・ドールの街にあるヴォーヌのサン・ヴィヴァン修道院が1232年に手に入れ、ワイン造りを始めたのが最初とされている。1631年にクローネンブール家が畑を購入して所有権を得、その際にワイン造りやブドウ栽培の技術を伝承してくれた古代ローマ人に尊敬の念を込めてロマネという名前がつけられた。
1760年にクローネンブール家のひとりであるアンドレ・ド・クローネンブールが売りに出すと、コンティ公ルイ・フランソワ1世がフランス王ルイ15世の愛妾ポンパドゥール夫人に競り勝って所有権を獲得。そこでロマネは、ロマネコンティという名前を持つことになる。
その後フランス革命によって再度競売にかけられたロマネコンティは、ニコラ・デュフェール・ド・ラ・ヌールが購入するも、1819年にジュリアン・ウーヴラールの手に渡る。そして1869年にジャック=マリー・デュヴォー=ブロシュが畑を買い取って現在に至る。
ロマネコンティの位置づけ
ロマネコンティはフランスの旧ワイン法「A.O.C.(アペラシオン・ドリジーヌ・コントロレ)」によってGrand Cru(グラン・クリュ)という特級畑に格付けされている。これは簡単に言えば、そこのワインは高品質である、ということを意味する。Grand Cruを知る上では、ワイン法による格付けと地域による格付けを把握することが必須だ。
フランスの旧ワイン法による格付け
ワイン法とは、フランスがワインの品質を守るために制定された法律である。それぞれのワインはブドウ品種や原産地、栽培法、醸造法、アルコール度数をもとに、法が定めるランクに必ず位置づけされる。
2009年以降に収穫されたものから新しいワイン法が適用されることになっているが、今回紹介しているのはDRC ロマネコンティ2007年なので、2008年までに収穫されたものに使われていた旧ワイン法「A.O.C.」を紹介していく。 「A.O.C.」では以下の4つにワインが大別される。
- ・A.O.C.(Appellation d'Origine Controlee・原産地統制名称ワイン)
- ・A.O.V.D.Q.S.(Appellation d'Origine Vins Delimites de Qualite Superieure・原産地名城上質指定ワイン)
- ・Vin de Pays(地酒)
- ・Vin de Table(日常用テーブルワイン)
上にいくほど高品質なワインと認められ、このうちロマネコンティのブルゴーニュワインは「A.O.C.」に大きく関わっている。
地域による格付け
ブルゴーニュワインは、「A.O.C.」上で定めるブルゴーニュ地域圏で生産されたワインである。ブルゴーニュはフランス南西部にあるボルドーと並び世界で最も知られるワイン産地のひとつで、多くのファンに愛されるワインを生み出し続けている。
そのブルゴーニュワインを品質によって分けているのが、地域による格付けだ。なぜ地域によるのかと言うと、ブルゴーニュ地方の赤ワインがピノ・ノワールというブドウで作られ、土壌やその周辺環境(テロワール)によってワインの味が左右されるからである。分類は次のとおりだ。
- ・Grand Cru(グラン・クリュ)…歴史的な畑で最も格の高い畑(特級畑)が対象
- ・Premier Cru(プルミエ・クリュ)…特定の区域の1級畑が対象
- ・Communales(コミュナル)…ひとつの村が対象
- ・Regionale(レジョナル)…ブルゴーニュ地方全域が対象
上にいくほど範囲が狭くなるため個性が強くなり、市場価値が高くなっていく。
またこの格付けに従い、Grand Cruであれば畑の名前を、Premier Cruであれば村名、そのあとにPremier Cruと畑の名前をラベルに付けていいと定められている。従って畑の名前だけが付いているブルゴーニュワインは、非常に希少でハイプライスな銘柄となる。
ブルゴーニュワイン『ロマネコンティ』の特徴
ロマネコンティは、総称するとフランスの中で高品質なワインを生産し続ける格式高い畑と言うことができる。その畑から採れるブドウで生産された同名のワインであるロマネコンティは、現在ブルゴーニュワインの中で最も高価な銘柄だ。それは製造に使われるブドウや畑事情によるところも大きい。
ロマネコンティが栽培しているブドウは、ピノ・ノワール種。赤ワイン用ブドウ品種に位置づけられ、紫色を帯びた青色の皮が特徴である。この品種はわずかな気候や土壌の違い(ミクロクリマ)で香味がすぐに変化する性質があり、ロマネコンティのワインの希少価値を高めるのに一役買っている。
ロマネコンティの畑はわずか1.8ヘクタールほどしかなく、年に4,000~7,000本程度しか生産されない。さらにその多くが各王室や貴族などに優先的に渡っていく。
こうした事情から極めて希少で、さらに上で示したような品質の高さのためにロマネコンティの価格は最低でも100万円と破格となっている。2007年にアメリカ・ニューヨークで開催された競売では、ロマネコンティ1985年がなんと1本約220万円とブルゴーニュワインとしては競売史上最高額で落札された。
DRC ロマネコンティ2007年の買取相場
ロマネコンティは非常に高価なワインであるため、買取価格やオークションでの落札価格にも大きな期待ができる。では具体的にどのくらいの価格でDRC ロマネコンティ2007年を売ることができるのだろうか。まずは2019年4月5日現在の販売価格を確認し、その上で買取価格やオークションの出品価格などから買取相場を紹介していく。
販売価格
ロマネコンティは当たり年(ブドウのできがよかったワイン)が存在し、DRC ロマネコンティ2007年は最良のヴィンテージではないと言われている。そのため手頃な価格とされ、DRC ロマネコンティ2007年の販売価格は平均で約148万円という情報がある。
しかし一方で、ロマネコンティの専門店である勝田商店ではDRC ロマネコンティ2007年は約332万円、ロマネ ROMANEEでは約430万円で販売されている。そのときどきの相場や業者によって100万円単位で変動するようだ。
買取価格
大手買取業者の大黒屋が公開している買取価格表によれば、DRC ロマネコンティ2007年は90万円。他の年代のロマネコンティも100万円近い価格で買取しているので、当たり年に関係なく他のロマネコンティと同様の高額買取を期待していいだろう。
オークション
国際オークションの平均価格は115万円前後と言われているが、オークションの落札価格は一般的に業者の買取価格を上回るケースが多い。DRC ロマネコンティ2007年と似た評価がワイン評論家から与えられている2006年や2008年は、ヤフオク!で150万円前後で出品されているので参考にしてほしい。
空瓶も高く売れる
ロマネコンティは貴重なワインのために空瓶でさえ高額で売買され、買取業者でも精力的に買取を実施している。買取相場はメルカリで4万円で売却されているケースや他のロマネコンティなどの出品価格から、3~5万円が妥当なところだろう。
ちなみにヤフオク!ではロマネコンティの中でも特に希少な1976年や1985年の空瓶が、50万円近い価格で即落札されている。
高額買取が期待できる業者
DRC ロマネコンティ2007年は各業者ともに高額で買取してくれると考えられるが、業者によって差が出てくることはある。特にDRC ロマネコンティ2007年の場合は、もともとが高額なために数十万円単位の差が出る可能性も考えられる。そこで特に高額査定が期待できる業者を3社ピックアップした。少なくともこれらの業者に査定を依頼し、査定するようにしてほしい。
大黒屋
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
買取価格を公開している大黒屋には、やはり依頼しておきたい。公開しているということは、それだけ他の業者に負けないという自信の現れでもあるからだ。また大黒屋では年間買取実績150万件と、査定員の中でも経験豊富なプロが所属している。海外への販売ルートを持っていて国内外の相場を把握しているため、公開している価格以上の値段を提示してくれる可能性も高い。
査定方法は電話・メール・LINEの3種類。買取方法は宅配買取・出張買取・店頭買取の3種類で、査定と買取に料金は一切かからない。
レッドバッカス
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
レッドバッカスはさまざまなお酒を買取している専門店だが、特に高級ワイン・ウイスキー・ブランデーに強いことで有名だ。それはウェブサイトで多数の銘柄の買取価格を公開しているところからもわかる。他社の買取価格が高かった場合は返却するなど、依頼主を第一に考えた対応も魅力だ。
査定方法は電話・Web・FAX・LINEの4種類で、買取方法は宅配買取・出張買取・店頭買取の3種類。特に宅配買取に力を入れていて、クロネコヤマトの集配サービスを利用したコース、宅配キットコースを送ってくれるコース、自分で梱包する代わりに1,000円上乗せしてくれるコースの3種類が用意されている。どの方法も無料なので、一番手間のかからない方法を選びたい。
フードマインド・ジャパン
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
高級ワインの買取だけを15年以上おこなっているフードマインド・ジャパン。ソムリエ協会の資格保有者が多数在籍していて、ワイン愛好家がワインセラーで保管するようなワインの買取を積極的におこなっている。日本のワイン専門誌『Winart(ワイナート)』や『ヴィノテーク』との年間出稿契約をするなどワインそのものの知識が豊富なのも特徴で、適正な価格が期待できる。
査定方法は電話・Web・FAX・LINEの4種類で、買取方法は宅配買取・出張買取・店頭買取の3種類。いずれの料金もゼロ円である。
まとめ
DRC ロマネコンティ2007年の最適な飲み頃は2016~2050年とされており、つまり今まさに最適なタイミングを迎えていることになる。そのため今回紹介した査定額以上の価格が業者によって出る可能性も非常に高い。
ワインはワインセラーに入れるなどして適切な管理をしていても、時間が経ち過ぎれば品質はどうしても落ちてしまう。飲む予定がつかないのであれば、すぐに査定依頼に出すことをおすすめする。