メルカリに表示されている商品はさまざまだ。 一見すると誰が買うのかよく分からない商品から、人気の日用品・家電なども出品されている。
その中には、スマートフォン本体・周辺機器なども出品されており、iPhoneシリーズもすぐ見つかる。
SIMフリーのiPhoneは国内・海外問わず使用できることから、総務省が平成29年に出した「SIMロック解除に関するガイドライン」により、国内キャリアもその流れを無視できなくなっている。
質の良いSIMフリーiPhoneを手に入れたいという理由から、キャリア制限のない海外版を安く手に入れようと考えるユーザーもいるようだ。
今回は、iPhone5海外版SIMフリーについて、メルカリではどのような売買相場となっているのかご紹介していきたい。
CONTENTS
このコラムには、合法的な広告・宣伝が含まれている可能性があります。また、当社のサービスである「ヒカカク!」と「magi」の紹介も含まれています。
iPhone5海外版SIMフリー購入前の基礎知識
まず。iPhone5海外版SIMフリーをメルカリで購入する前に、SIMに関する知識を確認しておこう。個人間でスマートフォン・iPhoneをやり取りする場合に気を付けたいのは、相手が「業者」ではないことだ。
SIMやIPhoneの知識に乏しいユーザーは決して少なくなく、未開封の商品を出品している場合は、基本的に詳細を説明する気がない出品者もいる。ご存じのことも多いと思うが、今一度確認してほしい。
SIMロック・SIMフリーについて
メルカリの出品者は、たいていは商品タイトルなどに「SIMフリー」と明記するなどして差別化をはかっているので、SIMフリーのiPhoneを見つけること自体はさほど難しくない。
しかし、自ら大手キャリアのSIMカードを差し込んで動作確認していることを明記した出品者は、それほど多くないようだ。 宣伝文句として表記しているだけのユーザーもいるので、出品者にツッコミを入れる要素を頭に入れておくためにも、SIMロック・SIMフリーについてあらためて取り上げてみたい。
SIMカードとは、回線契約や固有番号情報が書き込まれたもので、利用者の契約情報が分かるものだ。 wifiなどを使う場合は別だが、基本的にはSIMカードがなければ、iPhoneをはじめとするスマートフォンで通話・ネット利用はできない。
このような機能を持つSIMカードを、通信事業者である大手キャリア側であらかじめ指定し、端末側に指定したもの以外のSIMカードは使えないよう設定しているスマートフォンがある。いわゆる「SIMロック」だ。
ユーザーとしては不便な機能であるが、スマートフォンには例外もある。
その一つが海外購入した機種で、もともと国内大手キャリアの制限を受けていない端末であることから、SIMカードの種類にとらわれず、通話・ネット利用がどのSIMカードでもできるようになる。これを「SIMフリー」の端末と呼ぶ。
iPhoneは、世界中で利用されているスマートフォンであることから、海外・ネットショップで購入すれば、SIMフリーの機種を気軽に手に入れられるのだ。
iPhone5の国内版・海外版との違いは?
次に、iPhone5の国内版・海外版との違いについて、機能面も含めて簡単にご紹介する。
まず最初に、モデル番号についての違いをお伝えしておく。 iPhone5のモデル番号については、日本国内であればいずれのキャリアも、iPhone5であれば【A1429】を販売している。
もちろん、必ずしも海外版の全てがこのモデル番号と異なるわけではない。 しかし、日本版と韓国版が同じモデルであるケースもあり、機能面での差異を確認するのに知っておくと何かと便利だ。
ちなみに、型が違っていると、周波数・通信方法などが国内版とは違う規格である場合もある。 購入したはいいが、日本国内で使えないというケースも十分考えられるのだ。
それでは、モデル番号が同様でSIMフリーであれば、問題ないと言えるのだろうか。 実は、日本国内で問題なく使用できるかどうかは、通信方式も関係している。
携帯電話の通信方式は、大きく分けてGSM版とCDMA版の2つがある。 そして、主に日本で用いられているのはCDMA版である。 海外主流のGSM版に対応した機種であれば、日本で使用できない可能性がある。
このように、海外版iPhoneのSIMフリー機種は、取り扱いに若干難がある。 それでもユーザーが海外版を求める理由は「シャッター音」だろう。
海外版は、シャッター音を設定で無音にできる。 しかし、日本や韓国で販売されている機種は、迷惑行為防止などの理由から、シャッター音を消せないように設定されている。
このシャッター音だが、iPhoneがせっかくカメラを使えるのに、結果としてその優秀な機能を阻害する要因になっている。 使っている側・聞いている側双方にとって、耳障りな音だからだ。 人が多い場所や静かな場所で写真を撮りたいとき、機能が邪魔になってしまうため、国内版を購入する際のネックになっている。
技適マークで日本国内の利用も安心
日本で海外版のiPhone5を利用する場合、技適マークをチェックすべきである。 技適マークは日本国内で海外版を使うなら比較的重要だが、出品者側が出品情報に記載していないケースもある。
技適マークとは「技術認証をクリアし、国内での使用が公的に認められた機器」であることを示したマークのことで、日本の大手キャリアでiPhoneを購入する場合は、特に気にしない部分である。 メルカリでは、どちらかというと国内版の取り扱いが多いことから、ユーザー自身にそれほど知識がないケースもある。
日本国内では、さまざまな業務に無線を用いている。 もし、技適マークがついていない機器を日本国内で用いた場合、それらの無線に何らかの障害が生じる可能性がある。 具体的には、放送業務用無線・防災無線などだ。
メルカリで出品されているiPhoneは、その多くが国内キャリアのiPhoneであることは先に述べた。 それに対して海外版SIMフリーの出品は、国内キャリアのiPhoneに比べて圧倒的に少ない。 国内版を販売するのであれば、技適マークの存在について知る必要はないだろうから、必然的に商品情報に技適マークの紹介をしているユーザーは少数になる。
メルカリは個人取引を行うフリマアプリであり、取り扱い商品のほとんどは中古品だ。 国内大手キャリアで販売されていたiPhoneであれば、技適マークについて気にする必要はないが、海外版は別だ。
日本版とは色々と違う部分が散見されるので、技適マークのチェックを怠ると、日本国内で使えないという事態に遭遇することも十分考えられる。
業者に比べて対応に心もとない点もあることから、諸々の不明点も含め、出品者に気になることは事前に確認するクセをつけておきたいところだ。
メルカリにおける、iPhone5売買での注意点
メルカリでiPhone5を購入する場合、購入者がもっとも注目する点は「値段」だろう。 しかし、出品者が気にするのもやはり「値段」なのだ。
なぜメルカリユーザーが、個人取引の場であるメルカリを利用するのかといえば、市販されている商品をより安値で購入したいという考えがあるからだ。
そして、なぜメルカリの出品者がメルカリで商品を出すかといえば、中古モバイルショップに売るよりもできる限り高値で売りたいと考えるからだ。 お互いに共通している要素は「値段」なのだが、その考え方は真逆である。
お互いに釣り合いの取れた値段になったとき、初めて品物が売れるのだ。
気になる値段の確認方法だが、メルカリの検索機能を使いこなすには慣れが必要だ。 ここでは、メルカリの機能性について触れていきたい。
ネックになるメルカリの検索機能
メルカリのメリットの一つに、商品数の豊富さがある。 しかし、いくら豊富とはいえ、検索結果にしっかり反映されなければ意味がない。。 iPhone5というキーワードだけで検索すると、類似した(とシステムで判断した)品物も一緒に結果として表示される。
メルカリでiPhoneを検索する場合、以下のようなカテゴリを選ぶと、商品をより絞ることができる。
- 【家電・スマホ・カメラ】
- ↓
- 【スマートフォン・携帯電話】
- ↓
- 【スマートフォン本体】
その後、キーワードを入力して検索すると、かなりの数が絞れるはずだ。 ただし、それで100%ということはなく、どうしても一部ノイズは混ざる。
これは出品者側にも原因があるが、商品情報を正しく入力していないことにより、周辺機器などが表示されてしまうこともある。 メルカリ側で自動修正とはならないため、利用者が気を付ける必要があるのだ。
希望価格帯を決めて検索し、ノイズを省く
iPhoneシリーズのシェアは世界的なものだ。 メルカリの出品数も多く、多少の型落ちなら強気な値段でSOLDとなっている品もある。 しかし弊害もあり、キーワード検索だけでは目的の商品以外も結果に上がってしまうこともある。
それでは、邪魔者を検索結果から省くことは難しいのだろうか。 実は、それほど難しくなく無関係の商品を検索結果から減らすことができる。
効果的な方法の一つに、一定の価格帯を入力して検索する方法がある。 もし、金額を入力せずにメルカリ上で検索すると、最小値~最大値が順不同で表示されることになる。
基準となる金額をどう決めるかだが、希望購入額を入力したり、モバイルショップの金額相場をもとに基準を決めたりする方法がある。 完璧とはいかないだろうが、それでも一つひとつ金額をチェックする手間が省ける。
メルカリで保護されていない「マイルール」
メルカリは、原則として個人取引をおこなう環境を提供している。 そのため、全てが厳密に運営側で管理されているわけではなく、比較的自由にシステムを利用しているユーザーが多い。
出品名のタイトルなどにも使われている「~様専用」というものがある。 これは、特定のユーザー名が出品名の前に載っているものだ。 特定のユーザーに購入してもらうことを想定しているため、このように出品名を利用しているのだ。
上記のような、一定のユーザー同士で共有されるルールを「マイルール」と呼び、ユーザーの間では暗黙の了解となっている。
しかし、これはあくまでもいちユーザー間のやり取りにすぎず、メルカリ自体が奨励・保護している使い方ではない。 文面を読めば専用の商品であることは分かりそうなものだが、過去には誤って購入された例もあるとのこと。
もし、出品物のタイトル・商品情報内に見慣れない表記がある場合、あらかじめ出品者にメッセージを送って内容を確認しておこう。 他に利用していて気になったものがあれば、以下「メルカリボックス」のサービスを使えば、過去に誰かが質問・回答済みの件を見つけられるかもしれない。
https://www.mercari.com/jp/box/iPhone5海外版SIMフリー(香港版・米国版)の、メルカリの売買相場
メルカリの基本的な使い方についてはお分かりいただけたことと思う。 ここからは、iPhone5のメルカリの売買相場についてお伝えする。
海外版の販売数は非常に少ない
2018年8月現在で、iPhone5を【iPhone5 海外版 SIMフリー】のキーワードで検索してみたところ、検索結果は5件であった。 しかし、検索結果として表示されたものにはiPhone5は含まれていなかったため、実質0件であった。
次に【海外版】という表記を除いて再度検索したところ、iPhone5は検索結果自体は240件以上だった。 ただし、一部異なる機種も結果に表示されており、実際にはSIMフリーとして出品されているものはほとんど見つからなかった。
価格帯は非常に幅広く、下は2,000~上は50,000円程度と、品質を考慮しなければかなり安値のものも見られた。
今回は、検索結果に表示された、iPhone5のSIMフリーについてご紹介しよう。
iPhone 5 White 32 GB SIMフリー
- 商品の状態
- やや傷や汚れあり
- 配送料の負担
- 送料込み(出品者負担)
- 配送の方法
- らくらくメルカリ便
- 配送元地域
- 大阪府
- 発送日の目安
- 2~3日で発送
- 金額
- 7,777円(送料込み)
ジャンク品として紹介されている。 ホームボタンの反応は悪いとのこと。 予備品として利用することを推奨している。国内版・海外版のいずれかは書かれていない。
SIMフリー iPhone5 64Gです。半年使用。
- 商品の状態
- やや傷や汚れあり
- 配送料の負担
- 送料込み(出品者負担)
- 配送の方法
- らくらくメルカリ便
- 配送元地域
- 埼玉県
- 発送日の目安
- 4~7日で発送
- 金額
- 17,000円(送料込み)
SIMフリーとして紹介されている。 アップル銀座で新品交換の後、半年利用したもの。 最初の段階でSIMフリー機を購入したとの旨がコメントに記載されている。
iPhone 5 White 16 GB
- 商品の状態
- 目立った傷や汚れなし
- 配送料の負担
- 送料込み(出品者負担)
- 配送の方法
- ゆうゆうメルカリ便
- 配送元地域
- 東京都
- 発送日の目安
- 2~3日で発送
- 金額
- 6,000円(送料込み)
SIMカードを入れずに音楽プレイヤーとして利用していたようだ。 ミュートボタンに接触不良あり。 SIMフリーとして出品しているが、出品者側があいまいなまま出品している。
米国SPRINT版 iPhone 5 White 16G【美品】
- 商品の状態
- 目立った傷や汚れなし
- 配送料の負担
- 送料込み(出品者負担)
- 配送の方法
- ゆうゆうメルカリ便
- 配送元地域
- 神奈川県
- 発送日の目安
- 1~2日で発送
- 金額
- 7,200円(送料込み)
米国版だが、SIMフリー化をしないまま日本に持ち帰ってきたとのこと。 SIMフリー化は自分でおこなって欲しい旨が出品情報にある。 自分でフリー化できたなら、もう少し高値で出せたのかもしれない。
コメント自体は活発なので、興味を示しているユーザーは多いようだ。
SOLD情報についても確認してみる
ご存知の方も多いだろうが、メルカリではSOLD商品のチェックもできる。 成約理由や値段などを把握できるため、今後の参考になる情報が多い。
海外版のSIMフリーについてSOLD情報を調べてみたところ、58件の検索結果が出た。 価格帯はジャンク品の4,000円から、もっとも高い値段で46,000円のものまでさまざまだ。
以下に、主だった成約例をご紹介する。
iPhone 5 White 16 GB SIMフリー
- 商品の状態
- 未使用に近い
- 配送料の負担
- 送料込み(出品者負担)
- 配送の方法
- らくらくメルカリ便
- 配送元地域
- 愛媛県
- 発送日の目安
- 2~3日で発送
- 金額
- 8,000円(送料込み)
海外版のSIMフリーで、ほとんど使っていない状態。 シャッター音については記載がない。 付属品はなく、本体のみでの販売。 比較的早い段階で買い手がついたようだ。
iPhone5 海外版simフリー 本体のみ
- 商品の状態
- やや傷や汚れあり
- 配送料の負担
- 送料込み(出品者負担)
- 配送の方法
- らくらくメルカリ便
- 配送元地域
- 神奈川県
- 発送日の目安
- 2~3日で発送
- 金額
- 12,000円(送料込み)
オーストリアのアップルストアで購入したiPhoneとの表記がある。 シャッター音はないことが記載されている。 コメントでは残債がないこと、バッテリーの状態などにも言及している。
おわりに
iPhone5は、海外品の品数はほぼ無い状態であり、国内版のSIMフリー化がなされていない機種がメルカリでは多く見られた。 しかし、古いモデルであることが幸いしたか、数が少ない割には10,000円を超える金額でもSOLD情報が見られたため、一定のニーズはありそうだ。