世界中のプロカメラマンやハイアマチュア層に愛用されているドイツの高級カメラメーカー・Leica(ライカ)だが、コンパクトカメラの市場においては、しばらくの間は提携する日本のパナソニック製カメラ(Lumix)のOEM供給を受け、それをライカのブランドで販売していた。しかし、2010年ついにハイクオリティな自社製のプレミアムコンパクトデジタルカメラ「Leica X1」を発売する。それが現在の「Leica X」のシリーズにつながる。
さらに2015年には、新たに「Leica Q」も登場。高機能高性能を誇るハイエンドコンパクトデジカメのシリーズがでそろってきた。ここでは、そのライカ製コンパクトデジタルカメラ「Leica X」と「Leica Q」のシリーズの型番とその特徴、命名規則などをまとめた。
なお、前述のパナソニック製品を由来とするライカのスタンダードなコンパクトデジカメのシリーズモデル(ライカD-LUX、V-LUX、C)、レンジファインダー方式のデジカメ「Mシステム」シリーズ、そしてやはりデジタル版のミラーレスカメラや中判サイズカメラなどその他のデジカメのシリーズモデルの型番一覧記事については、それぞれ別の記事があるので、そちらも参照していただきたい。なお、ライカの製品名とその型番については、ライカの日本版公式サイト(https://jp.leica-camera.com/)に記載のものを参照した。
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Leica(ライカ)とは
Leica(ライカ)とは、ドイツのカメラメーカーのカメラであり、プロやアマチュア問わず愛好者の多いブランドだ。1950年代に「ライカM3」と呼ばれる最高技術のカメラを販売し、一躍有名になったライカ。ライカは品質の良さで選ばれることが多い。まず、レンズは手作業で製作されており、精密に作られている。そのため、他社にはない描写力が実現できるのだ。
ライカXシリーズのモデル名と型番
まずは、ライカXシリーズにおける現行モデル(2017年11月現在)のモデル名と型番を紹介していこう。「圧倒的な高画質を実現する“Made in Germany”のカメラ」とカタログに紹介されているように、わざわざこれまでのOEM商品とは違うことをことさらにアピールしているところが印象的である。シリーズの基本は、コンパクトデジカメとしては大型となる、APS-CサイズのCMOSセンサーを採用し、さらに大口径のレンズを搭載することにより、高い表現力を確保した点にある。
- ①ライカX (Typ113):ブラック18440・シルバー18441
- ②ライカ X-U (Typ113):(ブラック)18435
- ③ライカX EDITION MONCLER:18423
- ④ライカXバリオ(Typ107):ブラック18430・シルバー18431
- ⑤ライカX-E(Typ102):(シルバー)18454
①は2014年に登場したプレミアムコンパクト「ライカX」の最新機種となる。高性能な大口径レンズ「ライカ ズミルックスf1.7/23mm ASPH.」(35mm判換算で35mm)を搭載し、あらゆる状況下で卓越した表現力を発揮する。電子ビューファインダーは別売り(外付け)。
②は⑴をライカ初のアウトドア仕様にしたモデル。レンズの水中保護フィルターと完全防水構造のボディにより、水深15m以内での撮影が可能。耐衝撃性能、防塵性能、耐寒性能も備えている。
③はファッションブランド・モンクレールとのコラボモデルで限定1500台。
④のスペルは「X VARIO」。すなわち「ライカ バリオ・エルマー f3.5-6.4/18-46mm ASPH.」が搭載された、初めてのズームレンズ装着のモデル。ライカMのデザインを取り入れているところがマニア心をくすぐる。2013年発売のモデルである。
⑤はシリーズ最小のコンパクトさが特徴。2014年登場で、レンズは「ライカ エルマリート f2.8/24mm ASPH.」。
ライカXシリーズの型番の特徴
ライカXシリーズの型番は、他のライカのコンパクトデジカメと同様に、「184××」というナンバーで統一されている。モデル名では、Xのタフモデルが「X-U」、 VARIOズームレンズ搭載モデルが「Xバリオ」、シリーズ最小モデルが「X-E」と単純な覚えやすさはあるものの、機能と型番には関連性はまったくないので、型番に関してはその数字を覚えておくなり、メモしておくなりするしかないだろう。
モデル名はボディに記されている
Xシリーズは各機種ともにモデル名はボディ上面に小さく、しかしはっきりと刻まれている。しかし、型番に関してはボディには書かれていない。ライカの型番=商品コードは、保証書やカタログに記載されている。モデル名はボディか購入時に同梱の取り扱い説明書に記載されているので、型番を確認したい時には、保証書か、カタログでモデル名と照らし合わせて確認しよう。もちろん、公式サイトでも確認することができる。
ライカQのモデル名と型番
次に、ライカのプレミアムコンパクトの最高峰とも言うべき「ライカQ」の型番を紹介する。ライカQは2015年に登場した、ライカ初の2400万画素のフルサイズセンサーを搭載するコンパクトモデルで、まだ派生モデルは登場しておらず、1モデルだけである。ただし、公式サイトには「コンパクトカメラの新シリーズ」と書かれており、今後のモデル展開の可能性は高い。
ライカ Q (Typ116)
- ブラック:19000
- シルバー:19022
35mmフルサイズCMOSセンサーに合わせられるレンズは、「ライカ ズミルックスf1.7/28mm ASPH.」の大口径レンズ。ISO感度は最高50000まで設定可能。最大記録画素で最高10コマ/秒の連写性能も擁する。368万ドットの電子ビューファインダーを搭載しつつも、そのボディはライカらしくコンパクトにまとまっている。シルバーは新しく設定されたボディカラーで、2017年12月の販売を予定している。
ライカQの型番の特徴
新次元のコンパクトカメラとうたっているように、型番も新しいまっさらな番号が与えられている。ライカM10に「20000」という番号が与えられたのと同様に、全く新しいシリーズの始まりを予感させる型番と言えるだろう。これに伴い、ライカQの専用アクセサリーも19000番台となっている。なおXシリーズと同様に、モデル名はボディに刻印されているものの、型番を確認したい時には、保証書やカタログでモデル名と照らし合わせて確認することになる。
生産終了したXシリーズのモデル名と型番
ここでは、生産が終了したXシリーズのモデル名と型番を記載しておこう。「Q」に関しては、現行モデルより古いシリーズは存在しない。
ライカX1(2010年発売)
- ブラック:10400
- レッドジャケット:10418
- グレー:10420
ライカX2(2012年発売)
- ブラック:18450
- シルバー:18452
「X1」が初のライカ製コンパクトデジタルカメラ。当時の一眼レフサイズのAPS-Cサイズの大型撮像素子を採用し、レンズは「エルマリート24mm F2.8」を搭載した。「X2」がその後継モデル。撮像素子の感度もバージョンアップされ、約140万ドットの液晶ビューファインダーが後付けできるようになった。
「ライカX」と「ライカQ」の買取相場とは
ここまで、「ライカ X」と「ライカ Q」のシリーズの型番とその特徴、命名規則についてまとめてきたが、型番を知ることは中古買取の際に役に立つ。査定の際に、型番を伝えることでスムーズな買取が実現できるのだ。
では、「ライカX」と「ライカQ」の買取相場はどのくらいなのだろうか。まず、「ライカX」について、お持ちの種類にもよるがおおよそ約10万~15万が相場と言えるだろう。「ライカQ」については、約30万円が相場である。ライカのカメラは愛好者が多いため一定の需要が見込め、通常のカメラの場合は新しいモデルが出ると大幅に買取価格が下がるのが一般的だが、ライカの場合はあまり下がらないのが特徴だ。中古市場でのライカのカメラの価値は高いほうだと言えるだろう。
「ライカX」と「ライカQ」をより高く売るためには
ついにお持ちのライカを買取に出そう!となった際に、より高く売るための方法をここでは紹介したい。少しでも買取価格を高くするためのコツを教えるので、参考にして欲しい。
状態を綺麗に保っておこう
中古品すべてに共通して言えることだが、査定に出す前に状態を綺麗にしておくことが大切だ。場合によっては、同じ商品であっても数千円単位で買取価格が異なってくることもある。レンズはメガネ拭きのような柔らかい布で指紋や汚れを拭いておくようにし、隙間などに溜まったホコリや汚れはつまようじなどで取り除いておくことがおすすめだ。また、使用している日頃からできる限り綺麗な状態で保存しておくのが良いだろう。
付属品を一緒に買取に出すようにしよう
買取に出す際に、付属品がないと買取不可とする業者もあるので注意したい。購入した際に、本体が入っている箱、取扱説明書、ケーブル類、充電器などがついてくるので、それらは必ず一緒に売るほうが良い。また、レンズなどを数種類持っている場合は、まとめて売りに出す方法も、高価買取に繋がりやすいのでおすすめだ。
複数社に査定をお願いするようにしよう
ライカのカメラは、愛好者が多いが、好き嫌いがはっきりと分かれるカメラであるとも言える。そのため、一社だけに査定をお願いし買い取ってもらうのではなく、複数社に査定を依頼したほうが良い。そうすることで、適正価格を知ることにも繋がり、ライカの価値を分かってくれる鑑定士に巡り合えれば高価買取に繋がりやすいのだ。自分が納得のいく価格で買い取ってもらうためにも、複数社に査定を依頼するようにしよう。
「ライカX」と「ライカQ」を売るのにおすすめの買取業者
ここでは、「ライカX」と「ライカQ」を売るのにおすすめの買取業者をいくつか紹介したい。カメラを専門に扱っている業者を中心に紹介するので、参考にして欲しい。
マップカメラ
デジタルカメラや交換レンズなどを専門に扱っている買取業者。上場企業が運営しており、傷やホコリがあっても表示価格で買取する「ワンプライス買取」という独自の制度を採用している。他社では、減額方式のため最初提示した表示価格よりも低い金額で買い取られるのが一般的だが、マップカメラの場合はそれがないので高価買取に繋がりやすいと言うわけだ。2016年の買取実績は約14万点と安心の実績も魅力だ。
カメラ高く売れるドットコム
カメラを専門で扱っている買取業者。宅配買取、店頭買取、出張買取の3つの買取方法を採用している。「スピード集荷サービス」という独自の制度を採用しており、無料査定に申し込み、査定金額に納得してくれた場合、最短当日のうちに集荷にきてくれるスピード感も魅力である。
まとめ
ライカの現行ラインナップにおけるレンズ一体型コンパクトデジカメは、大きく2つに分かれる。ここに紹介したライカ製プレミアムコンパクトのシリーズと、別記事で紹介した日本のパナソニック製品のOEMによるコンパクトデジカメ(ライカD-LUX、ライカV-LUX、ライカC)のシリーズである。しかし、コンパクトデジカメとしては非常に高い性能と表現力を誇るXシリーズに加え、新しい19000番という型番になった「ライカQ」の出現により、プレミアムコンパクトのラインナップは、充実の一途を辿っていると言えよう。今後の展開が気になるところだ。
なお、人気のプレミアムコンパクトカメラにおいて、現在新品でも手に入りにくいモデルもあるライカは、中古市場でも非常に高い人気を保っている。その意味では、たとえば「ライカQ」に買い替えるために、すでに持っていた「ライカX2」を買取査定に出してみたいと考える人も多くなると思われる。その際には、ぜひ当サイト「ヒカカク!」で買取相場を確認のうえで、買取業者に問い合わせてみてほしい。業者選択がうまくいけば、高値での買取も期待できる。