買取専門店やリサイクルショップへのMacBook売却時に欠かせないと言われるデータ削除やフォーマットは、正しい方法できちんと行う必要がある。パソコン売却における事前準備とも言えるフォーマットの目的や仕組みを知るユーザたちは、自分のPCライフに合った方法に向けて早く確実に用意を行う必要がある。
これに対してMacBook売却とデータ削除の関係を全く知らない方々の場合は、買取専門店とのやり取りを通してその必要性に迫られる実態があるようだ。
今回は、MacBookの安全な売却に欠かせないフォーマットやデータ削除をきちんと行う方法を皆さんと一緒に共有していきたい。
macbook / Nico Jensen
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MacBook売却時に行うデータ削除とフォーマット
フォーマットやデータ削除に関する細かな話をする前に、まずこの2用語の意味や考え方について少し詳しく確認していこう
データ削除とは?
ユーザ自身がパソコンの中に入れた情報やソフトウェアを消す作業を、データ削除と呼ぶ。個人ブログなどではこの作業に対して、データ消去と呼ぶユーザも多い実態がある。まだ購入したばかりで何のソフトウェアもインストールしていない段階では、自分の作成した文書ファイルなどをゴミ箱から削除するだけでMacBookを売りに出すユーザも少なからず見受けられる。
フォーマットとは?
これに対してフォーマットとは、ゴミ箱などを使ったファイル単体の削除ではなく、ハードディスクに書き込まれたデータを全て消去することで白紙に戻す作業を指す。また日本国内では、フォーマットに対して初期化やリカバリといった言葉を使うユーザも多い実態がある。
他社のOSと比べて長い時間をかけて行われるMacBookのフォーマットは、専用アプリなどを使ってもデータの復元がされにくいといった意味でも信頼性の高い存在となっている。
MacBook売却時にどうしてデータ削除とフォーマットが必要なの?
MacBookの売却前にフォーマットを行う理由は、パソコンの中に入っているデータが第三者に渡ってしまうことを防ぐためだ。こうした作業を行う必要性をより詳しく理解するためには、MacBook内に入っているデータの重要性と、その情報が他人に渡ってしまった時のリスクをイメージするのが最も良いと考えられている。
MacBookに入っている可能性の高い個人情報
まず自宅で一般ユーザが使っているMacBookには、その大半に下記のような個人情報に分類されるデータが入っている。
- ・所有者自身の個人情報 → 氏名、生年月日、マイナンバー、メアド、住所など
- ・金融情報 → クレジットカード情報、銀行口座番号、家計の記録、年収情報など
- ・ネットで使う個人情報 → アカウント情報、ログインID、パスワード、メールの内容、閲覧ページの履歴
個人情報が入ったままでMacBookを売るとどうなるの?
上記の個人情報の入ったMacBookを売却すると、買取専門店のスタッフやそのパソコンを購入したお客様などに自分の大事なデータを見られる可能性が高まる。またMacBook内のIDやパスワードを使うことでインターネットバンキングやショッピングサイトなどにログインできた場合は、悪質な第三者の買い物によってクレジットカードの利用履歴などにトラブルが生じる可能性も出てくるだろう。
個人情報を見られるだけでも十分に恥ずかしい
またこうした形で悪用がなくても、MacBookの中に保存していた写真や自分の収入に関する情報が全く知らない第三者に見られる恥ずかしさを想像すると、売却前にデータを消す作業が自分のプライバシーを守ることに繋がるとも考えられる。
会社で使うMacBookには情報資産も入っている
これに対して会社の事務処理などに使っているMacBookには、そのユーザ自身の個人情報は入っていない可能性も高い。しかし下記のような情報資産がたくさん保存されている企業のパソコンは、個人情報が入っていなくても売却時に注意をすべき存在と考えられているのだ。
- ・財務情報:損益計算書、貸借対照表、株式資本等変動計算書など
- ・人事情報:従業員の氏名や住所の書かれた名簿、応募者の履歴書情報、勤怠情報など
- ・顧客情報:顧客の会社名、担当者の連絡先、支払口座情報、メールアドレスなど
- ・技術情報:自社製品のデザイン、ノウハウ、研究論文、開発情報
そもそも、情報資産とは何?
上記のようなデータの総称となる情報資産は、会社の情報セキュリティ対策において必ず守るべきものだと考えられている。
例えば、MacBookの売却時に大事なお客様の支払口座情報などが社外に漏洩すれば、当然その顧客に多大な迷惑がかかってしまう。また一部社員しか知らない自社製品のレシピやデザインなどの情報がライバル企業に流出すれば、会社の信頼性だけでなく売上にも大きな支障が出てしまうのだ。
こうした形で会社にとって非常に大事な情報資産は、買取店の利用前にデータ削除すべき存在と捉えて良いだろう。
データ削除やフォーマットは所有者自身が行うのが理想
パソコン買取市場のサービスが多様化する今の時代は、データ削除のオプションメニューを設ける業者も増え始めている。しかしその作業を行うショップの担当者に大事なデータが渡ることを考えると、なるべく使用者自身がフォーマット作業をした方が情報漏えいの危険性は下がると言えそうだ。
またMacBookの場合は、Windowsよりも簡単にフォーマットができるとの声も多い実態があるため、可能であれば自分で初期化に挑戦してみて欲しい。
MacBookのデータ削除・フォーマット前に準備すべきこと
売却に向けてMacBookの初期化をする際には、その処理を流す前に下記の準備をしておく必要がある。
フォーマット前に欠かせないバックアップ
コンピュータのデータ削除をする際には、必ずバックアップで復元データを作っておくのが理想となる。これまで使っていたMacBookにおけるシステム全体を含めたデータ退避をしておけば、万が一初期化の処理が失敗してもバックアップデータを使って再チャレンジができる。
MacBookのバックアップ方法にはどんな種類があるの?
MacBookを中心としたApple製品には、下記のように多彩なバックアップ方法が用意されている。
- ・プレインストールアプリのTime Machineを使う
- ・Sync! Sync! Sync!などの他社ソフトウェアを使う
- ・iCloudを使う
- ・Finderからファイルのみをドラッグ・アンド・ドロップする
どのバックアップ方法がおすすめ?
MacBookのバックアップ法は、パソコンの使用環境やユーザの希望するコスト、データ退避をしたい情報の内容やボリュームによっても大きく変わる形となる。例えば、MacBookのデータ退避ができるだけの外付けハードディスクが用意されている場合は、既存のTime Machineを使ったバックアップもすぐできると言えるだろう。
これに対して外付けHDDなどのデバイスがない場合は、家電量販店などで購入するか、iCloudなどのオンラインストレージを使うかといった選択肢を考えていく必要が出てくる。
Time Machineによるバックアップは難しい?
最初に設定をするだけで自動バックアップのとれるTime Machineは、初心者でも簡単に使えるアプリケーションだ。設定画面の中では、バックアップに使用するディスクをリストから選ぶだけとなる。また利便性とセキュリティを更に高める場合は、他のバックアップディスクも2台まで追加できる仕組みとなっている。
データ削除前にやっておきたいサインアウト
他のApple製品の使用時や、次のユーザがMacBookを使うタイミングでトラブルを出さないために、下記アプリからサインアウトをしてからフォーマットを行うのが理想となる。
- ・iMessage
- ・iTunes
- ・iCloud
- ・Macを探す機能
- ・AppleCare
- ・FaceTimeのペアリング
- ・Bluetoothのペアリング
データ消去前にバックアップを含めてこれだけ多くのサインアウトをする必要があると考えると、売却前の準備には時間的余裕も必要となるだろう。
【OS X】MacBookのデータ削除とフォーマットの流れ
OS X Moutain Lionなどを搭載した比較的新しいMacBookの場合は、下記の流れで初期化を行っていく形となる。
- 1.MacBook起動後、グレーの画面が表示されたらCommand+Rのショートカットを押す
- 2.ネット接続されていない場合は、画面右上にあるWi-Fiメニューからネットワークを選ぶ
- 3.OS Xを再インストール→続けるを選択する
- 4.画面に表示された指示に従う
- 5.ディスク選択画面で、現在使っているOS Xのディスクを選ぶ(ほとんどのケースで、このディスクのみが表示される)
- 6.インストールを選択する
古いMac OS搭載パソコンのデータ削除とフォーマットの流れ
古いMac OSで動くApple製パソコンの場合は、Windowsなどと同じようにリカバリーディスクを使った初期化が一般的となっている。
- 1.Mac OS X CDをコンピュータにセットする
- 2.パソコンを再起動する
- 3.起動音が鳴ったらすぐに、Cを押したままCDからコンピュータを起動させる
- 4.インストーラー画面表示後、「続ける」をクリック
- 5.画面に表示される指示に従う
- 6.ディスク選択画面で、現在使っているOS Xのディスクを選ぶ
- 7.インストールを選択する
こうした形で新旧2つのOSにおけるフォーマットの流れを並べてみると、最初とCDの取扱いの部分で違いがあるだけで、基本的な流れは同じと考えられる。また古い歴史のあるApple製パソコンにはさまざまなモデルが存在するため、細かな操作がわからない時にはiPhoneやタブレット端末を使って詳しい流れを確認する心掛けも必要となるだろう。
MacBookのフォーマットでよくある質問と注意点
上記の方法を使って実際にOS X搭載MacBookのフォーマットを行うと、下記の部分で疑問を抱く人が多い傾向がある。
MacBookのデータ削除には意外と多くの時間がかかる
MacBookのフォーマットを行う際には、それなりに余裕を持ったスケジュールで作業を進める必要がある。その理由は、情報セキュリティの観点を重視するApple社製のパソコンには、フォーマットを7回繰り返すことでデータ消去の確実性を高める特徴があるからだ。こうした仕組みで入念なデータ消去を行うMacBookの場合、安心して売却できると捉えた方が良いだろう。
BootCamp使用時におけるフォーマットの注意点
Apple社製パソコン上でWindows利用を可能とするBootCampを入れている場合は、フォーマット前の設定でいくつかの注意点がある。このソフトウェアの領域のあるMacBookの場合、Macintosh HD内のパーティションタブの中に並ぶBootCampを選択した上で、この部分の削除をしておく必要がある。
念には念を入れてMacBookのディスク上データをゼロにする
Appleでは、Mac OS X 10.2.3以降を搭載するコンピュータにディスク上のデータ復元をできなくするゼロ削除という機能を用意している。すべてのデータをゼロにするオプションを使用すると、ディスクの空の部分全てをバイナリーデータで埋めることにより、本当の意味でHDD内を空にすることができる。
またこの方法によって第三者が初期化されたMacBookのデータ復元が難しい実態を考えると、売却前の準備としても活用できる存在となるだろう。
MacBookゼロ消去の流れ
このオプションを使うときには、まずMac OS XのCDをコンピュータにセットする。その後MacBookの再起動を行い、起動音が鳴ったらCを押したままCDからコンピュータの起動をさせる形だ。
インストーラ画面が表示された後は、「続ける」を押す代わりにインストーラ→ディスクユーティリティを開くの流れで選択をしていく。消去するハードディスクをクリックした後は、消去タブの選択→ボリュームフォーマットの選択という流れで表示されるボタンを押していく流れだ。
MacBookゼロ消去の注意点
Appleのサイトには、ゼロ消去機能の使用できるMacの条件がいくつか記載されている。基本的にこのオプションは、Mac OS X搭載コンピュータの一部として、Appleから出荷済みのオリジナルHDDドライブの全てで動作する「はず」と書かれている。またディスク全体に機能するゼロ消去は、パーティション分割した場合に個別の部分を0にはできない難点があるようだ。
ゼロ消去のできない場合は?
この機能が使用できない場合は、オプションボタンが淡色表示になる。このケースに該当したときには、ディスク初期化後に機密性のない情報を使って完全にファイルを上書きして、もう一度フォーマットを行うことでゼロ削除と同じレベルのセキュリティが保てるとされている。
「確実にゴミ箱を空にする」の機能もおすすめ
Mac OS X 10.3(Mac OS X Panther)には、削除データをディスクユーティリティから復元できなくする「確実にゴミ箱を空にする」という機能が搭載されている。絶対に第三者に見られたくないと感じるデータがある場合は、Finderのファイルメニューからこの機能を選択する。そうすることで、特殊なソフトウェアなどを使ってもデータの復元ができない形となる。
上記の方法を使ってMacBookのデータ消去やフォーマットが難しい場合は?
ここまで紹介した方法の理解が難しい、ハードウェアなどの問題でフォーマットができないなどの問題が生じている場合は、個人情報の漏洩を防ぐためにも売却前に下記いずれかの手段を検討する必要がある。
パソコン修理専門店や買取店でデータを消してもらう
自分でデータ削除ができない場合に最もおすすめとなるのが、フォーマットの有料サービスメニューのある専門店にMacBookを持ち込むことだ。こうした業者を利用すると、数千円~15,000円ほどの別途費用がかかってしまう。しかし確実にデータが消えたことを見届けた上で売却手続きに臨めると考えると、安心できる要素が高い方法となるだろう。
データ消去をしないまま買取店に持ち込む
なるべくコストをかけずにMacBookの売却をしたいと考えている場合は、パソコンのデータ削除に力を入れている大手買取専門店などを利用してみよう。
例えば、MacBookの高価買取もできるヨドバシカメラのPC-DOCKでは、データ漏洩防止策として垂直磁気記録データ消去装置のERAZERを導入している。また同じく全国チェーンのブックオフでも、専門のデータ消去センターでMacBookのフォーマットを徹底して行っているようだ。
心配な場合はショップ側に確認してみる
こうした形でホームページにてデータ消去に言及する大手企業であれば、そのコンテンツに目を通すことでフォーマットに関する不安は解消できる。これに対して初期化に関する記載のない専門店にMacBookの買取依頼する際には、オンライン査定の備考欄などを使ってデータ消去に関する対応を詳しく確認してみよう。
また情報資産を含め大事なデータがたくさん入ったパソコンの場合は、価格だけではなくデータ消去への姿勢や対応も重視した業者選びが必要となるだろう。
データ消去もしっかりおこなうおすすめの買取業者
i.Link(アイリンク)
買取価格
スピード
手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
兵庫県神戸市に店舗を構えるi.Link(アイリンク)は、MacBookをはじめとするApple製品専門の買取業者だ。Appleが定めている方法に沿って初期化をおこなうだけでなく、クリーニング後に再度、データクリア確認をおこなってくれる。
Apple製品に詳しいスタッフがそろっており、利用者の不安を解決するため、査定や検品・メンテナンスにいたるまで真摯(しんし)に対応してくれるのだ。宅配買取・店頭買取に対応しており、運送中の破損保険もついている。精密機械であるMacBookを発送するのが不安だという方も安心して任せることができるだろう。
まとめ
MacBookの中に入った大事なデータを第三者の手に渡さないことを考えると、ユーザ自身が売却前にTime MachineやSync! Sync! Sync!などのアプリケーションを使ってバックアップの取得後、データ削除やフォーマットをするのが理想となる。
またこの処理を流す上で多くの準備が必要な実態を想像していくと、売却先となる買取店探しとバックアップなどの準備を並行して行う心掛けも必要だと言えるだろう。
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