携帯端末は、かつては本体や利用料金の高さから、ほとんど場合、企業などビジネスシーンで使用されていたが、利用料金の引き下げなどにより、ビジネスシーンだけでなくプライベートシーンでの理由が増え、日常生活でも使用されるようになっていった。
携帯端末がビジネスシーンからプライベートシーンに広がった事により、携帯端末も変化したことは多いが、その最もたるものが、カラーバリエーションが増えたことだろう。
携帯端末がビジネスシーンで使用されていた頃は、黒系のカラーバリエーションがほとんどであったが、プライベートシーンで使用されるようになると、青や赤など、それまでにないカラーバリエーションが登場するようになった。
カラーバリエーションが増えたのは、若い女性の利用者が増加したことで、若い女性が好むようなカラーバリエーションが次々に登場した事が、大きな要因と思われる。特にピンク系などは、ビジネスシーンで利用されていた時代では考えられなかった色だろう。
そして、究極のカラーバリエーションを持ったシリーズと言っても過言ではないのが、PANTONE(パントン)シリーズである。
PANTONEシリーズは、最大で25色ものカラーバリエーションが存在するなど、カラーバリエーションの豊富さに特化した携帯端末シリーズである。
今回は、PANTONEシリーズの型番などについて記載する。
SoftBank mobilephone "PANTONE 3". / MIKI Yoshihito. (#mikiyoshihito)
CONTENTS
このコラムには、合法的な広告・宣伝が含まれている可能性があります。また、当社のサービスである「ヒカカク!」と「magi」の紹介も含まれています。
PANTONEシリーズとは
PANTONEシリーズは、シャープが開発、販売した携帯端末のシリーズで、主にソフトバンクから発売されたが、ウィルコムブランド(現:ソフトバンク)からも発売された。
PANTONEとは、アメリカの企業であるPANTONE社が展開している色見本帳の日本での通称で、グラフィックや印刷、Webなど様々な分野で使用されている。
PANTONEシリーズのカラーバリエーションは、PANTONE社と提携したことにより実現し、シリーズ名称にも「PANTONE」が冠された。
PANTONEシリーズの特徴は、豊富なカラーバリエーションにありで、もっともカラーバリエーションが多いSoftBank 200SHは、ブラック、ホワイト、ターコイズ、ビビッドピンク、イエロー、ライトブルー、パープル、ラベンダー、ピンク、ライトピンク、ピンクゴールド、ゴールド、シルバー、ピンクシルバー、ブルー、ブルーグリーン、ライトグリーン、レッド、オレンジ、ブラウン、ダークレッド、ワインレッド、グリーン、ダークブルー、マットブラックの25色もある。
PANTONEシリーズの型番について
PANTONEシリーズだが、前述のようにソフトバンクのほか、ウィルコムブランドでも発売されており、両者の型番の命名規則は異なるため、それぞれ説明していく。
ソフトバンク向け
ソフトバンクは、2010年冬モデル前後で型番の命名規則が変わるので、それぞれ説明していく。
まず、2010年冬モデル以前だが、型番の最初は3桁の数列となるが、この数列のうち上1桁目は、機種のグレードを現わしており、7はローエンド、8はミドルレンジ、9はハイエンドを示している。
上2桁目は、発売された年度を現わしており、2006年度を0として次の年の10月になると、1増える仕様となっている。
そして、最後の下一桁目は、その年度にそのメーカーから発売された機種の通し番号となっており、1台目を0として、2台目を1、3台目は2…、となる。
数列の次にはメーカーを現わすアルファベットが付くが、PANTONEシリーズは、シャープが開発しているので、すべて「SH」が付く。
2010年冬モデル以前に発売されたPANTONEシリーズは、SoftBank 812SH、SoftBank 825SH、SoftBank 830SHの3機種だが、例えば、SoftBank 825SHは、上記の命名規則から、シャープ製の2008年度に発売された5台目のミドルレンジの携帯端末ということがわかる。
2010年冬モデル以降の型番の命名規則についてだが、3桁の数列+アルファベットという型番の規則は、2010年冬モデル以前の型番と変わらないが、数列の命名規則の仕様が変更となっている。
数列の上一桁目は、発売された年度を現わしており、2010年度を0として、次年度になると、1増える仕様となっている。
下二桁は、その年にメーカーが開発した端末の通し番号となっていて、01、02と1づつ増える仕様となっている。
2010年冬モデル以降には、SoftBank 001SH、SoftBank 105SH、SoftBank 107SH、SoftBank 200SH、SoftBank 202SHの5機種が発売されたが、例えば、SoftBank 200SHは、2012年度に発売されたシャープ製の1機種目の携帯端末であることがわかる。
また、SoftBank 107SH、SoftBank 200SH、SoftBank 202SHは、Android搭載スマートフォンで、その他はフィーチャーフォンとなる。
ウィルコム
ウィルコムからは、PANTONEシリーズとして2機種が発売された。
発売された2機種は、WXシリーズとして発売されたので、型番にはWXが先頭につく。次に、2桁の数列がくるが、これは、そのシリーズのメーカーが開発した順に通し番号をつけられる。
PANTONEシリーズは、WXシリーズの1機種目と3機種目なので、WX01SH、WX03SHとなる。
最後のアルファベットの文字列は、開発したメーカーを現わし、PANTONEシリーズは、シャープが開発したので、最後に「SH」がくる。
まとめ
PANTONEシリーズの型番について記載したが、端末の型番だけでは、PANTONEシリーズかどうかわからないかもしれない。しかし、PANTONEシリーズは、それぞれ「PANTONE」が入ったペットネームが付けられているので、端末の名称まで見れば、PANTONEシリーズかどうか、すぐにわかるだろう。
例えば、PANTONEシリーズ初の端末であるSoftBank 812SHのペットネームは「PANTONEケータイ」、PANTONEシリーズ初のスマートフォンとなるSoftBank 107SHのペットネームは、PANTONEシリーズとして5台目(SoftBank 825SHを含めると6台目)となるので、「PANTONE 5」、ウィルコムのPANTONEシリーズは、2台とも「PANTONE」のペットネームが付いている。
」がくる。