2019年10月23日に開催された、Reuse×Tech Conferencefor 2020では業界を牽引するトップ企業の社長や経営陣、EC部門の責任者による有料・無料セミナーがおこなわれた。ここでは、Reuse × Tech Conference2020の登壇者についての略歴や実績をオフィシャルな情報を中心にまとめていく。
Reuse×Tech Conferencefor 2020に参加できなかった人はぜひチェックしてみてほしい。また、リユースに関心がある人も、日本のリユース業を代表する人物を把握しておくことで、最新情報の入手が容易となるので要チェックだ。
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Reuse×Tech Conferencefor 2020の概要
まずは、Reuse×Tech Conferencefor 2020の概要を説明した上で、登壇者をリストアップしていく。
Reuse×Tech Conferencefor 2020とは
Reuse×Tech Conferencefor 2020は、リサイクル通信を運営する株式会社リフォーム産業新聞社が開催したリユース業界に特化したカンファレンスだ。Reuse×Tech Conferencefor 2020が第1回でリユース事業社ら450人が参加し、リユース業界を牽引する企業の代表や事業責任者が有料、無料で講演をおこなった。
有料セミナーが10講座、無料セミナーが10講座、無料展示・相談ブースが12箇所とリユース関連のセミナー、カンファレンスでは類を見ない規模だ。 さらに有料セミナーもほとんどが満席になるなど大人気となっている。
300人から400人という来場者予想を大きく超えており、このことからもリユース業界への関心の高さがうかがえる。カンファレンス後には、200人が参加する懇親会が開催され、講師だけでなく来場者も参加可能となっている。Reuse×Tech Conferenceは2020年も開催される予定なので、前回参加できなかった人は参加を検討してみてはいかがだろうか。
上場企業の登壇者まとめ
登壇者のうち上場企業の代表や従業員がこちらになる。
- ・株式会社マーケットエンタープライズ 代表取締役:小林泰士氏
- ・ZOZO株式会社:宮澤高浩氏
- ・株式会社三越伊勢丹ホールディングス チーフオフィサー室/事業企画推進ディビジョン長:菅沼武氏
- ・株式会社エニグモ ディレクラー/ユーズドサービスプロジェクトリーダー:山内塁氏
- ・株式会社コメ兵 IT事業部次長/WEB事業G担当:甲斐真司氏
- ・株式会社コメ兵 執行役員:山内祐也氏
- ・株式会社SOU代表取締役:嵜本晋輔氏
- ・イーベイ・ジャパン カテゴリーマネージメント部長:中里力氏
- ・楽天株式会社 マーケットプレイス事業/リユース・レンタルグループマネージャー:重田紘範氏
非上場企業の登壇者まとめ
非上場企業の登壇者は以下のとおりである。
- ・リサイクル通信 部長:瀬川淳司氏
- ・株式会社ウルトラエックス 部長:斉藤貴氏
- ・株式会社ベクトル 社長:村川智博氏
- ・スタークス株式会社 取締役:大塚真吾氏
- ・株式会社ジラフ 代表取締役:麻生輝明氏
- ・株式会社スマートソーシング サービス推進事業部:宮﨑裕行氏
- ・ウリドキ株式会社 CEO:木暮康雄氏
- ・シーエスアーキテクト株式会社 営業グループマネージャー:高本朋弥氏
- ・LISUTO株式会社 営業部マネージャー:矢頭潤一氏
- ・株式会社NOVASTO CEO:佐藤秀平氏
- ・株式会社ワサビ 代表取締役:大久保裕史氏
- ・株式会社バンク 代表取締役社長:光本勇介氏
- ・ラウンジデザイナーズ株式会社 代表取締役:杉兼太郎氏
- ・株式会社ディンパンアレイ WEB事業グループゼネラルマネージャー:桜庭邦洋氏
- ・株式会社グラムス 代表取締役CEO:三浦大助氏
- ・ラクサス・テクノロジーズ株式会社 代表取締役社長:児玉昇司氏
- ・株式会社K-ブランドオフ EC事業部/EC課長:白川貴浩氏(コメ兵グループ企業)
- ・株式会社JP. Companyゼネラルマネージャー:林勇治氏
- ・株式会社アクティブソナー 代表取締役社長:青木康時氏
ネット型リユース企業のトップランカー
次に登壇者の中でもネット型リユース業界を牽引するトップランカーの会社概要や略歴について紹介していく。SNSなどでフォローしておくと業界の最新情報が入手しやすくなるなどの大きなメリットがあると考えられる人物をピックアップしたので、ぜひ参考にしてみてほしい。
小林泰士 氏
株式会社マーケットエンタープライズは、2006年に創業したリユースに特化した企業だ。フリーマーケット事業を筆頭にネット型リユース事業を中心として事業を拡大してきた。2020年現在で4箇所にオフィスを構え、リユースセンターは全国10拠点を数える。
ネット型リユース事業では、販売店を持たずにネット上のみで買取販売を完結させる仕組みを構築し、リユース品のレンタル事業もおこなっており、豊富なラインナップから多くのユーザーの指示を集めている。東京証券取引市場マザーズ市場への上場も果たし、ますます事業の拡大が期待できるリユース企業だ。
また、格安SIM事業にも進出するなど、業界の枠にとらわれない柔軟な姿勢で意欲的に事業の拡大に取り組んでいる。 代表の小林泰士氏は、新卒で入社した会社を2年弱で退職してフリーランスとなり、フリーランスとしてネットショップやイベント事業をおこない、2年後に同社を設立した。
自らの力で事業を拡大して、上場を果たしたパワーとノウハウは圧倒的であり、今後も小林氏の活躍から目が離せないだろう。 Reuse×Tech Conferencefor 2020では、「創業13期連続増収のネット型リユース企業が描く成長戦略〜おいくら?連携で生まれるリユース企業のシナジーとは〜」と題する講演をおこなった。
光本優介 氏
株式会社バンクは、CASHとTRAVELNowというサービスを提供している企業だ。CASHは、スマホアプリで自身が所有するブランドバッグや衣服等を撮影すると、瞬時に査定額が表示されてその金額を受け取ることができるという画期的なサービスである。買取金額を先に受け取り、2週間以内に対象アイテムを送付するだけで手続きは完了だ。
集荷の手配はCASH側がおこなうため、ユーザーは手間暇をかけることなく不要なアイテムを売却できるのもポイント。CASHがローンチされた当時は申し込みが殺到して、一次新規買取が停止された。この新しいサービスは、リユース業界だけでなく一般ユーザーも驚かせ、インターネット上でも大きな話題となった。
代表取締役の光本優介氏は、10才~18才までをデンマークとイギリスで過ごした帰国子女。青山学院大学卒業後、外資系広告代理店に入社。4年後には株式会社ブラケットを立ち上げた。その後も数々の企業を立ち上げ、大企業に売却するなどして事業を拡大。リユース業だけにとどまらず、テックを駆使してさまざまな分野への進出を成功させている。
別事業としてECショップの開設手続きを迅速におこなえる事業や、キャッシュレス決済サービスの開発などにも余念がない。Reuse×Tech Conferencefor 2020では、店舗型リユース企業株式会社ベクトルの社長村川氏と『二次流通xITで見つけた広がる未来 深化する「CASH」のいまとこれから』というタイトルで対談をおこなった。
児玉昇司 氏
ラクサス・テクノロジーズ株式会社は、ブランドバッグのシェアサービスでリユース業界だけでなく一般ユーザーからも熱い視線を注がれている企業だ。提供しているサービスは「月額6800円でバッグが使い放題!」というもので、アプリで好みのバッグを選ぶと自宅に送られてくる仕組みだ。月に何度も交換でき、アクセサリー感覚でブランドバッグを持つことができる。
ブランドバッグをファッションに取り入れたいものの、1年に何度も購入できない若い世代を中心に絶大な支持を得ているサービスである。 児玉昇司氏が同サービスを着想したのが2006年、ローンチしたのは2015年だ。起業しようとしたさなかにリーマンショックが発生して、資金調達が難しくローンチまでに時間を要した。
その期間に、児玉氏は自身で7億円を貯蓄している。児玉氏は英会話教材の販売や化粧品のサブスクリプションサービスを立ち上げて成功を収め、その利益でラクサスを立ち上げた。ラクサスの業態はリユースの新しい形といえるだろう。
児玉氏は海外展開も視野にいれており、すでにテストの形ではあるが海外での同事業も成功させており、リユースの新しい形として今後も目が離せない企業である。 Reuse×Tech Conferencefor 2020では、『話題のブランドバッグシェアサービス「ラクサス」が変えるリユース業界の未来』という講演をおこなった。
店舗型リユース企業のトップランカー
ECショップの台頭が進む中で、店舗型リユース企業のあり方が問われる近年において、今なお活躍がめざましい店舗での収益を中心としているリユース企業の登壇者について紹介していく。登壇している老舗店舗型リユース企業に共通していたのは、店舗にこだわらずECショップの開設やテックの導入に前向きな点である。
村川智博 氏
株式会社ベクトルは岡山県に本拠を構えるリユース企業だ。ベクトルは店舗を主体として展開しているリユースショップで、近年ではECショップにも力を入れている。2019年12月現在で、直営店は17店、フランチャイズ店は42店と事業を年々拡大している。
代表の村川智博氏は、幼いころから物々交換でスニーカーや漫画を集めることに熱中していた。それがきっかけとなり自身でリユースショップを立ち上げ、現在では漫画喫茶やネイルサロンといった異業種にも進出している。物々交換から実店舗を有するリユースショップの立ち上げ、規模拡大を成し遂げたエネルギーと才覚は業界内でも注目の的だ。
2018年には、買取査定アプリCASHを有する株式会社バンクとの戦略的事業提携を果たし、活躍の場を岡山から全国へと移している。セミナーでは、株式会社バンクの代表取締役光本氏と、『二次流通xITで見つけた広がる未来 深化する「CASH」のいまとこれから』と題する対談をおこなった。
山内裕也氏・甲斐真司氏
株式会社コメ兵はリユース業界の巨人ともいえる老舗企業だ。創業は1897年にさかのぼり、当初は米屋で屋号は「米兵」となっていた。米兵創業者の四男が自身でも事業を始めるために妻が嫁入りに持参した着物を行商したことが始まりである。
1947年に古着屋「米兵商店」を出店し、1951年に合資会社米兵を設立した。名古屋を中心にラジオCMやテレビCMを展開して知名度を獲得して、1988年に全国を対象とした宅配買取を開始。徐々に規模を拡大して店舗も全国展開し、2004年には東証2部に上場している。
Reuse×Tech Conferencefor 2020に登壇した山内裕也氏は、コメ兵のグループ企業であり、ブランドオフの社長でもある。コメ兵は2019年にブランドオフ社を買収した。ブランドオフ社は多額の債務が残されており、従業員はそのまま残り、店舗やオークション事業をコメ兵が引き継ぐ形となった。
甲斐真司氏は、コメ兵のEC部門を司るIT事業部次長だ。コメ兵は店舗を拡大しながらECショップの拡充にも余念がなく、甲斐真司氏はeBayに出店し、越境ECにも乗り出すなど同社のIT事業の第一人者だ。
まとめ
Reuse×Tech Conferencefor 2020には、上場企業非上場企業を問わず、業界を牽引する時代の寵児、老舗企業のメンバーが参加してリユース業界の最先端の情報が詰っている。リユース業界に身を置く人であれば誰しもが目にしたことがある企業の代表や事業責任者が一堂に集まっているのだ。
ここではReuse×Tech Conferencefor 2020の登壇者を紹介してきたが、Reuse×Tech Conferencefor 2021も開催されるとされており、次回も豪華な登壇者が期待できる。 特にリユース業に最新テックを取り入れたいと考えている人などはぜひ参加してみてはいかがだろうか。