今、日本ではロードバイクなどのスポーツバイクが空前のブームとなっている。通勤・通学はもちろんのこと、週末のロングライドを趣味としている人も増えてきているそうだ。
そんな自転車ブームの中で、中古の自転車売買がとても盛んになっている。中古での売買の際は、型番やモデル名を把握して、情報を調べることが非常に大切だ。そこで今回は、人気自転車メーカー「SCOTT(スコット)」の型番・モデル名の調べ方を紹介してくこととする。
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SCOTT(スコット)について
SCOTT(スコット)は、1958年にスイスで設立された自転車・スキー用品メーカー。自転車においても大きな信頼を得ているが、実は主力商品はスキー用品であり、業界内ではナンバーワンの地位を確立している。2015年に、韓国の企業「永元貿易」に買収された。
優れた技術力!世界初の〇〇を実現
スキー用品の製造から、徐々に自転車産業に進出していったSCOTT(スコット)は、スキー用品で養った技術を自転車分野で活かすことによって、業界に革新的な変化を起こしていった。
その中でも代表的な功績の一つがとして挙げられることが多いのが、フレームの軽量化だろう。1980年代から、競技用自転車の世界にも進出すると90年代以降はカーボン素材をメインとしたフレーム制作に重きをおくようになっていった。その結果、2001年にはSCOTT(スコット)の開発チームが、世界で初めて1kgを切る軽量フレームの開発に成功。自転車界に衝撃を与えた。
その後、2003年にも自らの持つ最軽量の記録を更新するなど、技術革新を続けている。(現在では、軽量のみを求めるビルダーが増えてきており、SCOTTのフレームよりもさらに軽量されたモデルがある)
卓越したカーボン技術
当時の世界最軽量を計測するなどしたSCOTT(スコット)は、他社と比べて非常に優れている。独自のカーボン技術「IMP Carbon Mainframe」は、11%のマテリアルをヘッドチューブ隣接部分から削り落とすことによって、軽量化するというもの。余分な部分をそぎ落とし、必要な部分の強度も兼ね備えているため、耐久性もあり、安全なバイクに長く乗り続けることができるようになっているのだ。
カーボンが有名だがエントリーモデルにも定評あり
上記のように、レベルの高いカーボンフレームが人気のSCOTT(スコット)ではあるが、初心者にとっては手が出しにくい価格帯なのも事実。2~30万円は優に超えるカーボンモデルを初心者が買うのはあまり現実的ではないが、実はエントリーモデルのアルミフレームも多数用意している。
10万円代で購入できるアルミロードバイクとしては、フレームがとても軽く耐久性も兼ね備えているので、初心者には最適。初心者が最初に、あまり性能の良くないロードバイクを購入してしまうと、シティサイクルとの差をあまり感じられず、ロードバイクの世界にあまり踏み込めずに終わってしまうことも多い。その点、SCOTT(スコット)のロードバイクであればシティサイクルとの差異をしっかりと感じられる上に、中級レベルになるまで長く同じモデルに乗り続けることができるのだ。
人気漫画のキャラクターが使用!一般層の認知度も○
自転車ファンの間ではおなじみのブランドだが、一般層はあまり知らないというパターンは意外にも多い。SPECIALIZED(スペシャライズド)など、小さな専門店が取り扱わないようなブランドに多いが、SCOTT(スコット)は自転車専門店であれば確実に取り扱っているといってもいいほど知名度が高い。
それに加え、自転車を題材にした人気漫画「弱虫ペダル」で初期から登場する人気キャラクター(今泉俊輔)がSCOTT(スコット)のロードバイクを愛用していることから露出度も高まり、さらに一般層への認知度が高まったのだ。大型店舗では、エントリーモデルを中心にSCOTT(スコット)のロードバイクを買い求める人が多くなり、漫画連載開始時よりも売り上げをのばしたという。
SCOTT(スコット)の型番・モデル名について
ロードバイクの型番やモデル名は、一般家電商品やパソコンなどとは少々性質が異なる。以下で、ロードバイクの型番の性質について確認しておこう。
フレームのシリーズに名前がついている
ロードバイクのモデル名は、フレームに付けられることが多い。SCOTT(スコット)の場合、コンポーネントとフレームの組み合わせの完成車として販売されているモデルの場合は、「フレームのシリーズ」がありそこから細かいモデル名に派生していくような形になっているのだ。
- 例:SCOTT(スコット)モデル名の例
- ・FOIL 30
- ・FOIL 20
- ・FOIL 10
- ・FOIL RC
- ・ADDICT 30
- ・ADDICT 20
- ・ADDICT 10
コンポーネントによって変わるモデル名
上記は、「FOIL」 「ADDICT」という2つのシリーズのロードバイクの例になっている。モデル名にはそれぞれ10,20などの数字がついているが、これはコンポーネントの違いを表しているのだ。
例えば、「FOIL 30」と「FOIL 20」であれば使われているフレームはどちらも同じ。違いは、コンポーネントなのだ。「FOIL 30」はShimano Ultegraのコンポーネントを使っていて、「FOIL 20」ではShimano 105のコンポーネントを使っているという違いになっているのだ。フレームが同じなので、値段の違いは「コンポーネントのレベルの違い」になっている。
- 例:FOILシリーズに使われているコンポーネント
- ・FOIL 30/ Shimano Ultegra
- ・FOIL 20/ Shimano 105
- ・FOIL 10/ Shimano Ultegra 電動
- ・FOIL RC/ Shimano Dura-Ace
SCOTT(スコット)は、モデル名にコンポーネントの名前を入れない表記にしているが、ブランドによっては「コンポーネント名をモデル名に加えて表記する」ところもある。
SCOTT(スコット)の型番・モデル名の調べ方
それでは、SCOTT(スコット)の型番・モデル名の調べ方を紹介していく。加えて、シリアルナンバーに関しても触れていくので確認しておくといいだろう。
保証書を確認することで必要な情報がわかる
自転車を購入した時についてくる保証書には、ユーザーが必要とするであろう情報がおおよそ全て記載してある。つまり、モデル名や型番が知りたいのであれば保証書を確認すればいいのだ。モデルによっては、フレームデザインとしてモデル名が記載されていることもあるが、それはあくまでもデザイン。正確なモデル名を知りたいのであれば、保証書で確認しよう。
- 保証書に書いてある情報
- ・モデル名、型番
- ・購入店舗
- ・購入日時
- ・保証期間
- など
保証書は使用場面が多いので大切に保管を
保証書は、あらゆる場面で必要になる重要な書類だ。捨ててしまう人もいるかもしれないが、確実に保管しておいて欲しい。
- 保証書を使う場面
- ・中古での売却
- ・メーカーへの修理依頼
- など
シリアルナンバーは車体にも記載あり
シリアルナンバーに関しては、保証書だけでなく車体にも記載がある。フレーム本体のボトムブラケット(BB)付近に、シールが貼り付けられているので確認してみて欲しい。おそらく、バーコードやQRコードにが書かれてあり、そこにシリアルナンバーも併記してあるはずだ。
まとめ
SCOTT(スコット)の型番・モデル名を調べるには、保証書を確認するのがもっとも手っ取り早いだろう。そのほかの情報が知りたい時なども、基本的には保証書を確認することで解決することがほとんどなので、保証書は捨てずに大切に保管しておくといいだろう。