スキーやサーフィンなどのスポーツ・アクティビティーやアウトドアなど多彩なシーンで利用できるオールラウンダーとして開発されたSUVは、若い世代を中心に街乗り用としても人気が高く、近年急激に市場規模を拡大している自動車カテゴリである。
スポーティに設計されているため足回りが力強く、整備されていない道でも走りやすくなっている。比較的おしゃれで洗練されたデザインのものも多いので、女性でも選びやすいのがポイントだ。
特に新車に手が届かない20代の若者は、リーズナブルな価格で販売されているSUV中古車に着目する傾向が高いため、ショップ側でも強化買取の対象としているケースが非常に多いのだ。
当コラムではそんなSUVを高額査定に繋げる乗り方・売り方について、元査定士が語るポイントを詳しく紹介していくので、今後の参考にして欲しい。

SUV. / MIKI Yoshihito (´・ω・)
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こちらのページには広告パートナーが含まれる場合があります。掲載されている買取価格は公開日のみ有効で、その後の相場変動、各企業の在庫状況、実物の状態などにより変動する可能性があります。
SUVを高値で売るためにできる秘策とは?
愛車のSUVを高額査定に繋げる人は、下記ポイントを実践している。
アウトドアやレジャーから戻ったら必ず洗車をする
一般車種と比べて買取相場の高いSUVの価値を下げてしまう原因の多くは、「車に付着した塩分を放置しておくこと」である。
車の底に付着した塩分がマフラーなどの侵食を進めてしまうと考えれば、海沿いや融雪剤がたっぷり撒かれた道路を 走行した後ず必ず洗車をすべき理由も納得できることだろう。
5社以上の相見積もりが必須
高価買取を狙うなら、最低でも5社の見積もり依頼をして欲しい。複数社から見積もりを取り寄せると、愛車の相場が把握しやすくなる。知らずに相場以下の価格で手放してしまうようなことだけは避けたいところだ。
もし地元に中古買取店が少なく、なかなか見積り依頼先が見つからない場合は、簡単な手続きで複数の業者に同時に依頼ができる一括査定サービスを利用するのがおすすめだ。
国内では北海道・東北・北陸など降雪量の多い地域での需要が特に多いSUVは、これらの地域に拠点のある買取業者か、全国展開している大手買取店に強みがある。
売却前に車の臭い消し
査定前に徹底的に掃除をするのはもちろん、フロアマットの洗浄、日干し、車用ファブリーズなどの活用によって臭いを解消することも、SUV内装の査定基準を高める上で欠かせない取り組みである。
特に頻繁に釣りに行く人の車には、独特の「潮臭さ」があるため、自分では気にならない臭いでも買取店にとってはマイナス査定要因になることを覚えておくべきと言えるだろう。
修理や事故、故障歴は正直に申告する
より好条件で買取ってもらうためには、買取業者との信頼関係を築くことも大切だ。過去に起こした事故の回数や、修理をしたパーツがあれば、正直に申告すべきである。
「バレなければ良いだろう」といういい加減な気持ちで査定依頼をすると、車自体にも安全性や信頼性がないと捉えられることもあるため、注意が必要だ。
メンテナンス手帳などの資料もあれば、補助材料として添付するのが望ましい。
SUVの売却に適した売り時とは?
日々買取相場が下落しているSUVを効率よく売却するには、部品の劣化や走行距離が伸びないうちに「早めに売ること」が理想である。
また業界としては、「1~2月に中古車需要が一気に高まり、11月~12月は相場も下がる」といったサイクルがあるため、強化買取キャンペーンなどを狙ってみても良いだろう。
SUV車は悪路や雪道でも安定した走行が可能なため、国内では冬のスキーシーズンが近づくと需要が高まる。より高値で売るならその需要ピークに向けて業者が在庫確保を始める頃が狙い目だ。
SUVの人気シリーズと参考買取相場について調査してみた
人気SUVの平均買取価格は120万円~150万円前後と非常に高額だ。
また、ランドクルーザープラド、ハリアー、エクストレイルといった人気車種の下落率は、マイナス4~8%に留まっているため、セダンやハッチバックなどと比べて相場が下がるスピードが緩やかであることも、幅広い層からの高い人気を誇るSUVの特徴と言えそうだ。
最安買取価格についても、ランキング上位の車種は5万円前後となっており、1990年代の車でも査定が付くのがSUVの利点とも言われている。
その一因として、海外需要がある。丈夫で故障が少ないとされ人気の日本車は、海外では50万キロ以上使われるのが通例だ。
走行10万キロオーバーという乗りつぶした感のある車であっても、海外からの需要は高いために驚きの高査定額となる可能性もある。多少年式が古くても、多走行でも、諦めずに査定を依頼するべき車種なのだ。
トヨタ・ランドクルーザープラド
ランドクルーザープラドは、本格的な耐久性と走破性を求める「ランドクルーザーシリーズ」に対し、乗用車感覚で乗れてオフロードも走れる「ランドクルーザーワゴン」という位置づけで発表されたクルマ。
国内での走行には大きすぎると言われるランドクルーザーの小型・廉価版という位置づけではあるが、国産SUVとしては十分に大きく高級感もあり、シリーズ販売台数のうちの大半を占めていると思われる。
4輪すべてをコイルスプリングにすることで乗り心地の良さと高速での安定性が大幅に向上した。 クロールコントロールにより4輪を独立制御、ホイールスピンや車輪ロックを抑制することにより低速走行を行う。
さらにスタックからの自力での脱出能力が高く駆動系への負荷も軽減する上、走行モードを5つから選択することができるため、悪路を走破するための機能が詰まった1台と言えよう。

トヨタ・ハリアー
ハリアーは1997年に登場した、セダンの乗り心地と快適さを併せ持つ高級志向のクロスオーバーSUV車だ。
メルセデスベンツやBMWなど、世界各国から後追いモデルが発売されるほど一目置かれた存在でもあり、おしゃれな高級SUVとして確固たる地位を確立している。
走りの良さ以上に豪華なインテリアが特徴。モチーフにはタカ科の「チョウヒ」という鳥が用いられているのだが、ボディや内装も統一された上品さがありながら鋭さあふれるデザインになっており、全体として猛禽類のような風格を感じさせる。
室内は広く作られているため、大きな荷物を積み込みレジャーに出かけるのにも最適な仕様になっている。仕事も遊びも楽しめる大人な1台だ。

日産・エクストレイル
エクストレイルは2000年に初代モデルが登場してから、常にトップクラスの人気を誇るクルマだ。日産はこれを世界戦略車という位置づけを取っており、現在世界167か国で販売している。
2代目では直線的なデザインと大きな窓が特徴的で、古典的なオフロードSUV感があった。
現行の3代目ではこれを一新し全体的に丸みを帯びたボリューム感のあるデザインとしたことで、都会的な印象を与える風体に生まれ変わった。また、新型CVTを組み込むことでクラストップの低燃費を実現している。荷物の積載量はSUV車トップクラスで、内装も汚れや傷が付きにくい防水素材でできているため、汚れたアウトドア品をがんがん積み込める。

ホンダ・ヴェゼル
2013年に登場し、ここ2〜3年で国内外問わず人気が急上昇しているコンパクトSUV。「クーペとSUVの融合」をコンセプトに開発され、クーペのようなスタイリングとSUVの力強さ、ミニバンの使い勝手の良さ、高い燃費性能を兼ね備えている意欲作だ。
比較的新車価格が低めなこともあり、スタイリッシュな街乗り向きの車として人気を博している。
インテリアも前席はクーペのようなコックピット感があり、後席はミニバン並みの広さが確保されている。上級セダンと同等レベルに設定された座面高と最適化されたシートバック角度により、ロングドライブでも疲れにくい姿勢を維持できる。
ガソリンエンジンモデルとハイブリットモデルがラインナップされており、ハイブリッドモデルの燃費は27.0km/Lとなっている。
スバル・フォレスター
1997年に登場し、世界で高く評価されている本格的SUV。 グレード体系は、NAが4グレード・ターボが2グレードの計6グレードとなっていて、高速道路からオフロードまでさまざまな環境での走行が想定されたグレード展開がなされている。
また、路面状況に合わせて選択できる走行モードや、悪路走行の際にミッションなどの駆動系を制御するAWDシステムなど、安定した運転をサポートする装備を採用することで、 高い動力性能と燃費性能を両立した。 2013年にはグッドデザイン賞を受賞している。
2012年のフルモデルチェンジによって、走行性能・安全性能・環境性能といった基本性能を進化させた。SUVらしい力強さのあるエクステリアは、空力特性や機能性にも配慮されており、それまでスバルのターボ車の特徴だったボンネットダクトを持たないデザインとなっている。インテリアも大幅に見直され、操作性・快適性を高めている。
セダン、ハッチバック
セダンとは、リアデッキを持つ3ボックス型のクルマの総称。ホンダ・レジェンドやスバル・レガシィなど。
ハッチバックとはボンネット付き車種のうち、なんらかの理由でトランクや車内の容量が小さいため、跳ね上げ式あるいは横開きのバックドアを備えたクルマの総称。トヨタ・プリウスや日産・マーチなど。



SUVを高額査定してもらうためには
20代~40代といった幅広いユーザに買い求められるSUVは、普段から大事に乗ることで確実に高額査定へと直結できる車種である。近年では自宅にいながらにして簡単に見積り依頼ができる業者やWEBサービスも増えているため、スマホやパソコンを活用して「愛車を大歓迎してくれるショップ」を探してみて欲しい。