スコッチウイスキーの中でもかなり知名度の高いウイスキーであるテナニヤック。そんなテナニヤックは一度経営状況が傾き、蒸留所が生産停止に追い込まれた過去があるが、現在は復活を果たし、一般ルートでも手に入れることができるようになっている。そんなUD テナニヤックを売ろうと思った場合、いくら程度で売れるのだろうか。
CONTENTS
このコラムには、合法的な広告・宣伝が含まれている可能性があります。また、当社のサービスである「ヒカカク!」と「magi」の紹介も含まれています。
UD社とはどんな会社?
テナニヤックを発売しているUD社はユナイテッド・ディスティラーズ社の略称であり、スコッチウイスキーを取り扱っている会社の中では最大規模と言われている。UD社の商品の中でも特に有名なのがレアモルトセレクションと花と動物シリーズだ。この2つはかつて閉鎖した蒸留所のウイスキーを復活させたものであり、現在では生産が終了し、手に入れられないものも多い。
UD テナニヤックとはどんなウイスキー?
テナニヤックはアルファベットで書くと「TEANINICH」であることから、テナニヤックだけでなく「ティーニニック」と呼ばれることも多い。テナニヤック蒸留所はスコットランドのハイランド地域に位置する蒸留所であり、1817年に設立されたと言われている。設立当初から生産量の多いスコッチウイスキーであったが、1933年にUD社が買収したことでUD社の傘下となった。
そしてその後、第二次世界大戦が起こったことにより、原料不足に追い込まれ、1939年~1946年の約7年間製造を中止することとなる。終戦後は順調に売り上げを伸ばしていたものの、1980年代に入り、ウイスキーが供給過多状態に陥ったことがきっかけで1985年に一旦製造を中止している。そしてその6年後にあたる1991年に製造を再開し、現在では最新設備のもとでウイスキーの製造をおこなっている。
テナニヤックはもともとブレンド用の原酒として使われており、1992年にUD社からシングルモルトのテナニヤックが発売されるまではほとんど一般流通していなかった。そのため、ウイスキーとしての知名度はあまり高くないが、マニアからは高い支持を得ている。
テナニヤックはシナモンのスパイシーな香りに加えてアップルなどの甘くてフルーティーな香りが楽しめるのが特徴と言われている。ウイスキーは熟成期間が長ければ長いほど樽の香りも強くなりがちだが、テナニヤックは樽の香りがそれほど強くなく、ウイスキーが苦手な人でも飲みやすいと言われることが多い。
花と動物シリーズ
UD社から発売されているテナニヤックは花と動物シリーズとレアモルトセレクションの2種類だ。花と動物シリーズのものに関しては10年熟成されたものが流通している。
花と動物シリーズはウイスキーの蒸留所がある場所にちなんだ植物や動物がボトルに描かれているのが特徴である。テナニヤックのボトルにはテナニヤック蒸留所に面したコロマティー湾に生息しているイルカが描かれている。
レアモルトセレクション
レアモルトセレクションは20年以上熟成されたものを使用しているのが特徴であり、テナニヤックは1972年~2000年の27年熟成と1973年~1997年の23年熟成のものの2種類が存在している。レアモルトセレクションは花と動物シリーズのものと比べて熟成期間が長いことから熟成の香りが強い。甘みやシナモンのスパイシーな風味は花と動物と同じだが、レアモルトセレクションは渋みなどが加わってより複雑な香りとなり、余韻も長く続く。
UD テナニヤックの相場
それではUD テナニヤックはどれくらいの価格で取引されているのだろうか。まずUD 花と動物 テナニヤックは大体7,000~8,000円程度で販売されている。こちらは製造が終了していないウイスキーであるため、比較的手に入れやすい。実際に酒屋のオンラインショップなどでも多数売られており、手軽に楽しめるウイスキーと言えるだろう。
レアモルトセレクションに関しては、発売当初は楽天市場などで定価の10,800円で販売されていたが、すぐに売り切れており、現在一般ルートで手に入れるのは23年・27年ともにかなり難しい。ヤフオク・メルカリなどでも出品されておらず、実際にテナニヤック以外のレアモルトセレクションも売られた形跡が無い。
稀にインターネット上で販売されていることもあるが、大体150,000円~200,000円程度となっている。そのため、レアモルトセレクションのテナニヤックもこの程度の価格で売れるものと考えて良いだろう。
ウイスキーの保管方法
ウイスキーはとても繊細な飲み物であり、保存状態が悪いと味が落ちるうえに、売る場合も査定額が落ちてしまう可能性がある。そのため、ウイスキーはウイスキーにとってベストな環境で保管すべきと言えるだろう。そこでウイスキーの保管方法を確認しておこう。
できる限りワインセラーで保管する
ウイスキーを保管するにあたってベストな環境は室温が10度~15度且つ湿度が60%~70%程度の涼しくて暗い場所と言われている。そこでこの条件を満たしている場所としてワインセラーがあげられる。
ワインを保管するのにベストな環境は12度~15度で湿度が70%程度の場所の涼しくて暗く、振動も無い場所と言われており、この条件はウイスキーを保管するのに良い場所の条件を満たしていると言えるだろう。そのため、ウイスキーを保管する場合は基本的にワインセラーで保管しよう。
万が一自宅にワインセラーが無い場合は1本単位から預かってくれるレンタルワインセラーも存在する。長期間保管したい場合はそのようなサービスを利用するのも良いだろう。
自宅で保管する場合冷蔵庫保存はNG
ワインやウイスキーを自宅で保存する場合、冷蔵庫で保管する人も多い。しかし、冷蔵庫は温度が低すぎるうえにウイスキーの味を劣化させてしまうので、テナニヤックのような高級ウイスキーは冷蔵庫で保存しない方が良いだろう。良くアルコール類を保管するのには冷蔵庫の野菜室が適していると言われるが、野菜室の温度は3度~8度であり、先ほど紹介したウイスキーを保管するのにベストな温度よりも少し低い。
それに、ウイスキーは繊細なものであり、振動によって風味が劣化することもある。そこで開け閉めをすることによって振動が発生しやすい冷蔵庫で保管をするのはあまり良くないと言えるだろう。それに野菜室だと野菜の臭いがウイスキーに移りやすく、その点もデメリットだ。したがって、自宅でウイスキーを保管する場合は振動・紫外線によるダメージを減らすために緩衝材と紙でボトルを包んだうえで涼しくて暗い場所に保管しよう。
開栓後はなるべく早く飲もう
ウイスキーは一度開けてしまうとかなり早いペースで風味が劣化する。そのため、一度開けたウイスキーはなるべく早く飲むようにしよう。万が一一度開けたウイスキーを売りたいと思っている場合は、なるべく開けてからすぐに売らないと劣化してしまうので注意が必要だ。
UD テナニヤックを高く売るポイント
UD テナニヤックを少しでも高く売りたい場合、どんな点に注意したうえで売るのが良いのだろうか。そこで、高く売るために押さえておきたいポイントを紹介する。
箱などの付属品も綺麗に保管する
UD テナニヤックは基本的に箱に入れた状態で売られている。希少価値が高い商品なので、付属品が無い状態でも売れることが多いが、やはり附属品がしっかりそろっている状態で売った方が高く売れる傾向があり、購入時に付属してきたものは全て傷まないように綺麗な状態で保管しよう。
複数の店に査定を依頼する
UD テナニヤックの中でも特にレアモルトセレクションは流通している数がかなり少ないため、ほぼ確実に定価以上の価格で売れると言える。しかし、ウイスキーを買い取っている業者の中にはウイスキーが劣化しているなどわざと悪い評価を告げて安い価格で買い取ろうとする悪質な業者も存在する。そのような業者に買い叩かれてしまわないようにするためにも、複数の業者に査定を依頼し、最も高値で買い取ってくれる業者に売るのが良いだろう。
大手の買取業者の中には、査定額を公表しているところも多い。そのため、UD テナニヤックを売る場合はこのような大手が公表している査定額を参考にして売るのが良いだろう。
ヤフオクやメルカリで売ることも考慮する
UD テナニヤックのような流通している本数が限られているウイスキーは、買取業者に依頼するよりもオークションなどで売った方が高値で売れることが多い。そのため、UD テナニヤックを売ろうと考えている場合はヤフオクやメルカリに出品してみるのも良いだろう。
ただ、ヤフオクやメルカリの場合、自分で取引相手との連絡や発送手続きなどをおこなう必要がある。そのため、この手間が面倒に感じるのであれば買取業者に依頼するのが良いだろう。
飲み終わったボトルも綺麗に保管する
メルカリではDIYの素材として高級ワインやウイスキーの空のボトルを購入する人が多い。UD テナニヤックのようなボトルのデザインにもこだわりがあるものはこのような層からも需要が高く、実際にメルカリでも落札されているので、飲み終わった空のボトルも綺麗な状態で保管して売ってみると良いだろう。
ちなみにこの場合、カテゴリーを「お酒」ではなく「インテリア」などにして、DIYをする層から見つかりやすいように工夫しよう。このようにすることによって売れやすい傾向がある。
複数種類をそろえて売る
UD社の花と動物シリーズやレアモルトセレクションは複数種類発売されており、テナニヤック以外にも製造が終了していて手に入りにくいものが多い。そのため、これらのウイスキーの飲み比べをしてみたいと思っているウイスキー愛好家も多く、テナニヤック以外に複数種類の花と動物シリーズやレアモルトセレクションを所持している場合は複数本セットにして売るとさらに価値が上がる可能性がある。
また、テナニヤックはUD社以外から発売されているものも存在する。こちらも流通している本数が少ないため、UD テナニヤックとセットにして売ってみると良いだろう。
まとめ
UD テナニヤックはウイスキー愛好家からするととても手に入れにくく、一度は飲んでみたい商品であることから高く売れる可能性が高い。しかし、状態が悪いものだと折角高く売れるウイスキーでも価値が下がってしまうだろう。そこでここで紹介したウイスキーを高く売るポイントを実践し、UD テナニヤックを少しでも高く売ろう。