キャンパーにとって所有することがステータスとなる上級者向けのアウトドアブランドはノルディスクだ。そのノルディスクを代表する、アイコンモデルはアスガルド19.6である。独特な外観と高い実用性を兼ねそなえており、ファミリー層からの支持が特に高い。販売価格が高いこともあり、中古買取市場でも高い人気を誇るプロダクツだ。
今回はアスガルド19.6の人気の要因と買取店で査定に出す場合のポイント、売却や査定に関するさまざまな情報を整理してまとめ、紹介する。
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ノルディスクとは
アスガルド19.6を製造しているノルディスクはデンマークで1901年に創業したアウトドアブランドだ。もともとは羽毛会社からスタートして、後にアウトドア業界へ事業を展開したのである。1991年にはそれまでのブランド名「Caravan」 を消滅させ、ノルディスク(Nordisk)として、北ドイツ市場に特化させた。
その後2005年にはデンマーク人実業家3人により買収され、新生ノルディスクとしてビジネス展開を始めたのである。創業国のビジネスマン達によりノルディスクはその後、順調に業績を伸ばしてゆく。2010年以降はかつて成功したヨーロッパ以外にアジアも主軸にして、ビジネスを生産から店頭までのバリューチェーン全体をコントロールするブランドへと成長させたのだ。
アウトドアプロダクツ
ノルディスクのアウトドアプロダクツは、アスガルド19.6をはじめとするテント以外にも多くのラインナップがある。テントでの快適さをより良くするためのスリーピングバッグにも同社は定評がある。実はノルディスクが初めて手がけた、アウトドアプロダクツはスリーピングバッグであった。
1940年代に最初に開発したスリーピングバッグは化学繊維と羽毛を使用していたのだ。これは創業時の枕や毛布の生産ノウハウに基づいた生産である。同社の1901年創業時の社名、「Nordisk Fjerfabrik」は羽毛布団会社が本業である。
そこで、培ったノウハウをスリーピングバッグへと応用していった。そしてノルディスクはこのスリーピングバッグの成功があったからこそ、その他のプロダクツへ事業領域を拡大していけたのである。このようなアクセサリー類が充実していることもノルディスクの大きな特徴だ。
テントで使用する枕
他にも例をあげると、テントで使用する枕もある。ピローナットという枕はコンパクトなスクェア型だ。シンプルな形状ではあるが、計算された枕は頭に自然とフィットし固い地面の上にあるテント内でも快適な睡眠を提供してくれる。
このようにノルディスクのアウトドアプロダクツは実用的で、キャンパーが快適に自然の中でも生活をできるようにサポートしてくれる、ことで人気となっているブランドだ。ノルディスクの品質と人気の高さは優れたデザインにもあるのだ。このアスガルド19.6をはじめとする数々のプロダクツにもノルディスクはデザインを重要視している。同社CEOエリック・ミュラーは公式ホームページ上で同社デザインの優秀さを次のように語っている。
「ノルディスクが持つ美しいデンマーク・デザイン、その根源はスカンジナビア・デザインの伝統に基づいている。同社のデザインは外観だけでは無く、使いやすい機能を持つ物としているのだ。そのことでプロダクツにストーリーを持たせ、長きに渡り製品が愛させることにつながる」ホームページ上で結んでいるのである。
人気の理由は高い実用性
アスガルド19.6の優れたところはその快適な居住性だ。まずこのアスガルド19.6は8〜10人用のテントとかなりの大型だ。モンゴルの遊牧民達が生活する伝統的なテント、ゲオのような形状で、室内で快適に過ごせる。
そのため、これを愛用するキャンパーは4人家族に、友人家族を加えてもゆったりと過ごせるのだ。
燃えにくい
最大の特徴はテント内で暖を取れることにある。一般的なブランドのテントは化繊100%素材のため、室内で火気厳禁となっていることが多い。
しかしノルディスクのアスガルド19.6はテクニカルコットンという綿35%にポリエステル65%という混紡生地を採用しているため、生地自体が燃えにくいのだ。またテント内にはストーブ用の煙突穴を設けるなど、実用的な工夫がある。テント生地に綿を採用しているのは燃えにくいことだけを考えてのものではない。
冬にテント内でストーブを使うとテント内で温度差によって、結露が発生する。綿は結露により発生する水分を吸収し、室内を快適に保つのだ。
料理ができる
そしてテント内にまきストーブを設置できるメリットは暖を取るだけではない。まきストーブの上でコーヒーを沸かし鍋を置くといった料理ができることにもある。
複数の家族でキャンプをする時にストーブの周りで暖を取り、おしゃべりをしながら楽しく食事が取れる。これだけでもテントが楽しいひとときを演出し、快適に過ごせることに一役かうことができる「ツール」にもなるのだ。
居住性を高めるアクセサリーが多い
アスガルド19.6はテント単体でも快適だが、さらに居住性を高めるアクセサリーが多いことも見逃せない。アスガルド19.6には専用の「ジップインフロア」という、テントマットがある。これを敷くことで地面がぬれていたりしても、テント内へ水の侵入を防げる100%防水のマットだ。
ジップ式のためこれをテント内に敷き、夏季は虫の侵入を防いだり、冬季は地面からの冷気を遮断してくれる。ノルディスクのテントはこのようにアクセサリーと組み合わせることで、もともと高い居住性をさらに高めることができるのだ。アクセサリーは他のブランドでよく見られる、ただ外観を良くするだけの物ではない。
実用性を高めるためユーザーがどのような使い方をしているかをしっかりと向き合って、アクセサリーを作っている。このテントも大型にもかかわらず、組み立てや収納が簡単という声が多い。このような高い実用性が、ノルディスクの人気を支える理由だ。
品薄傾向にある
ノルディスクのアスガルド19.6はキャンプ上級者向けの人気モデルと言われる。人気の理由はまず、このテントの品質の高さにある。キャンプ上級者は、ライトユーザーと異なり、屋外で快適に過ごせる夏季に数回だけのテントの使用に留まらず、冬季間でもキャンプに行く。
ノルディスクのプロダクツはオールシーズンの使用に耐えられる、高い耐久性を持っている。以前はそのようなキャンプ上級者は限られた層の人たちだった。しかし、イギリスで始まったとされるグランピングが日本でも浸透してきたことで、キャンプの過ごし方が大きく変わってきたのだ。
雄大な自然の中で「グラマラスに過ごすキャンプ」という、グランピングの浸透はそれを目的とするグランピングスポットなどのアウトドア施設も増加させている。そのためグランピングユーザー向けのプロダクツをこれまで世に多く送り出してきたノルディスクも注目され人気となってきたのだ。ノルディスクは長崎にアジア初の「ノルディスク・ビレッジ」を2018年9月に開設している。
これはノルディスクが日本をはじめとするアジアで、グランピングをより楽しめるようにと考えてオープンさせた施設だ。ノルディスク・ビレッジをはじめとするグランピングスポットが増えてきたことで、アスガルド19.6を検討する人も増えていくはずだ。しかしノルディスクのプロダクツは新品が品不足傾向にある。
アスガルド19.6はノルディスク・ジャパンの公式オンラインストアで販売価格は2019年2月時点で149,040円とかなり高額なテントだ。これにアクセサリーを追加すると200,000円をゆうにこえる。しかしこれだけ高額なテントにもかかわらず公式オンラインストアでは同時期で売り切れなのだ。
これまでノルディスクを専門に扱ってきた、オンラインショップでもその傾向にある。これはアスガルド19.6の人気以外に、グランピングに関連したプロダクツの需要が高まっているから、売り切れている可能性が考えられる。特にアスガルド19.6をはじめとするテントは初めてのグランピングからでも持って行きたくなるからだ。
買取に出すときのポイントは
アウトドア専門店で新品が品不足傾向にあるため、中古市場や買取でもアスガルド19.6の人気がこれから高まる可能性は高い。しかし、高い査定額を出すためには専門的なプロダクツのため、できるだけその価値がわかる買取店を選ぶ必要がある。しかし買取店の中にはアスガルド19.6の価値を理解できない店もあるのだ。
総合リサイクルショップでは、アウトドアプロダクツに関する、商品知識や相場をしっかりとリサーチしないで査定価格を出すところも多い。扱う商品が多いことで多忙となり、アルバイトスタッフにおおざっぱな価格提示をさせる可能性もある。またできるだけで高い査定を出すためには、テント自体をきれいにしておくことも大切だ。
一般的に中古品の買取では状態がきれいで、使用年数が少ないものほど高い査定額が出る傾向にある。できるだけ未使用品に近い状態にしておくと高い査定が期待できるのだ。またペグやポールといった付属品や取扱説明書も忘れずに査定時には出すことだ。
新品のアスガルド19.6は専門店によってはアクセサリーをセットにしたフロアセットとして販売していることもある。買取に出すときにはフロアセットであれば当然テント単体より高くなる。査定に出すときはこの新品のセット商品の価格も頭に入れてもおくと安心だ。
まとめ
新品のアスガルド19.6の販売価格もショップによって差がある。これはノルディスク・ジャパンができたのが2016年からとまだ日が浅く、それまではノルディスク専門店が中心となり輸入して販売していたからだ。2019年時点でも正規店であるノルディスク・ジャパンとそれまでの専門店と大きく2つの販売ルートにわかれるため、新品価格に差が出るのだ。
そのことが買取価格にも影響し、査定額にも差が出る原因となる。そのため、できるだけ多くの買取店に査定を出し、比較検討することが重要だ。買取相場も事前に調べておくと安心である。
アウトドア専門の買取店によっては参考買取価格をネットに書いている店もある。ある買取店ではアスガルド19.6の参考買取価格は66,000円となっていた。また多くの登録者があるメルカリやヤフオクなどのフリマアプリでの買取査定も検討してみるのも良いだろう。
これからアスガルド19.6の買取を検討している人は複数の買取店と比較検討してプロダクツの状態を良くして、フリマアプリの落札相場も含めてアスガルド19.6を買取査定に出して欲しい。