KTM・クロスボウ(X-BOW)というスポーツカーがある。KTMは、オーストリアで1934年に創業された老舗オートバイメーカーで、ダカール・ラリーやモトクロス世界選手権で活躍していることで有名だ。2008年から4輪のスポーツカーも販売している。
なお、KTMという社名の由来は、出資者である投資家エルンスト・クローノライフ氏の「K」、創業者ハンス・トゥルンケンポルツ氏の頭文字「T」、創業地であるオーストリア・ザルツブルク州マッティヒホーフェンの「M」から取られている。
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クロスボウの特徴
クロスボウは、F1などのレーシングカーで有名なダラーラが設計した、フォーミュラカースタイルだがどこかバイクのような雰囲気をもつ車である。
オートバイのような車
屋根やドアがなく、幌もなく、モデルによってはフロントガラスもないため雨風をよけることはできない。クロスボウは4輪バイクだと言われることが多いが、まさにその表現が当てはまる、オートバイの延長のような車だ。
レーシングカーのような車
公道を走ることのできる車だが、外観デザインはフォーミュラカーのようで、街中を走っているととても目立つ。トランクやオーディオなどの装備は一昨なく、走るためだけに乗る車である。また、シートポジションは動かせるようになっておらず、ハンドルやペダルを動かして合わせるという仕組みもF1カーのようだ。
ただし、F1カーや、人気スポーツカー「スーパー・セブン」は、前ドア位置にドアもなければ壁もなく、落ちそうになる恐怖感があるが、クロスボウは運転手の顔以外はきちんとボディの中に入るため、その恐怖感がなく安心して乗ることができるだろう。
スペック
アウディ製の1984cc直列4気筒直噴ターボを搭載。ベーシックモデルでも、最高出力は177Kw(240hp)/5,500rpm、最大トルクは310Nm/2,000~5,000rpmである。6速ミッションで、左ハンドルだが、右ハンドルの選択も可能だ。
KTMのオートバイはとにかく軽いことで有名で、耐久性やメンテナンス効率、コストよりも、まず軽さを重視しているブランドである。クロスボウも非常に車重が軽く、790kgから800kg台だ。
公道を走れるフォーミュラカー
カーボン製のシャーシを採用していることもあり、足回りが固く、車重が軽いためキビキビと曲がる。そのままサーキットを走れる車ではあるが、エンジンは乗用車用で、サーキット用モデル「クラブスポーツ」以外は、あくまでも公道を走るために作られている。
また、当初のモデルにはフロントウィンドウがなく、風や小石などをまともに受けてしまうという難点があったが、2011年に登場したモデル「GT」でそれも解消された。GTにはフロントとサイドにウィンドウがつき、格段に快適になったのである。
人気モデル「GT」の買取価格相場
クロスボウには、現在5つのグレードがある。ベーシックな「ストリート」、レース用モデルで公道を走ることのできない「クラブスポーツ」、パワーアップした限定車「R」「Rロードパッケージ」、そして、「GT」がある。
GTは、他のモデルに比べると日本に比較的多く入ってきており、中古車も販売されている。中古車でも1000万円以上で販売されている人気車種である。市場相場から算出されるおおよその買取価格を紹介しよう。
GT 左ハンドル(ブラック)420万円
GT 左ハンドル(ブルー)400万円
GT 左ハンドル(パール)390万円
スポーツカーの買取
現在の日本では、走りを楽しむスポーツカーよりも、ミニバンなどの実用性の高い車に人気が集まる傾向がある。また、排ガス規制などにより、人気スポーツカーが製造終了してしまったという現実もある。
しかし、根強いスポーツカーファンは多く、特に人気車種は高額で買取・販売されている。また、スポーツカーを専門に売買している業者も多く存在しており、近隣店でなくても出張査定をしてもらえる場合も多い。
大切に乗ってきた車を売却するのであれば、スポーツカーに詳しい業者を見つけて、高く売りたい。そして、そのためには情報集めが重要である。KTMのディーラーや、スポーツカー販売店などとあわせ、インターネットの一括査定サイトなどでいくつかの業者に問い合わせてみると良いだろう。
故障やキズ、車検切れの車の売り方
一般的に、故障車や大きなキズ・へこみのある車、車検が切れている、もしくは切れそうな車は、売却時に減額されてしまうことが多い。そのため、売りに出す前に修理をした方が良い、車検に出してから売った方が良いと思われるかもしれないが、そうではない場合が多いので注意したい。
修理工場で修理できる内容であれば、専門の買取業者でも修理は可能である。他の修理業者で修理してから査定に出しても、修理代の分査定額が上がるというわけではない。基本的には修理せずに売却する方が得なのである。
車検切れの場合も同様で、車検に出してからの方が査定額は上がるが、それよりも車検代の方が高い場合が多い。車検に出さずにそのまま売ってしまう方が良いだろう。