一昔前は「ピンポーン」と音が鳴るだけだったドアホン。今では音声通話、モニター、非常ボタン、家電との連携など、さまざまな機能が付いたものが販売されている。ドアホンが多様化している現在、何を買ったらよいのか、迷っている人も多い。
メルカリなどネット上で購入して、DIYで取り付けたい場合には選べる機種も限られてくる。使用目的にあった機能のあるドアホンを検討しやすいよう、各機能について紹介する。メルカリで出品・落札の多い機種についても知っておくと、人気のあるメーカーや機種が分かりやすいだろう。
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ドアホンにはどんな種類がある?用途と好みに合わせて選ぼう
音声通話、モニター、非常ボタン、家電との連携などさまざまな種類のあるドアホンについて詳しく紹介しよう。どういう風に来客対応したいと考えているかによって、選ぶドアホンのタイプは異なってくる。
シンプルから多機能まで
玄関先に設置してピンポンと押すボタンがついている「玄関子機(インターホン)」と、室内の壁に設置して来客を知らせる音を出す「室内親機」のふたつが、ドアホンの基本のセットである。
呼び出し音のみ
とにかく呼び出し音が鳴ればよい、と考えているなら呼び出し音のみのシンプルなタイプを選べば、費用は最も安く済む。
音声通話
いちいちドアを開けてセールスなどに応対するのが面倒、という場合は音声通話がついたタイプが便利である。
モニター付き、録画機能付き
さらにモニターがついたタイプだと、ドアを開けなくても訪問者の顔をみることができ、録画機能のついたタイプなら留守中の来客も確認が可能である。
子機が増設可能なもの
2、3階建ての一戸建てに住んでいるなら、各フロアに子機を増設できるタイプもある。
電源のタイプ
電源直結式・電源コード式・ワイヤレスの3タイプがある。DIYでの取り付けを考えているなら、電源コード式かワイヤレスタイプを選ぶとよい。
電源直結式
電源直結式は、壁の中の電源に直接つながっているタイプで、設置の際は資格者による電気工事が必要である。配線を隠して見た目をスッキリさせることができる。
電源コード式
電源コード式は、室内親機から電源コードが伸びていて、室内のコンセントから電源が供給されているタイプである。電機工事は必要ないので、ドライバがあれば自分で配線・取り付けが可能である。
ワイヤレスタイプ
ワイヤレスタイプは、玄関子機と室内親機が線でつながれていないタイプである。玄関子機は乾電池で動作し、室内親機は電源コードから電力供給する。玄関子機をどこにでも設置できることが利点である。
電源直結式と電源コード式に比べて、ワイヤレスタイプは玄関子機の出力が弱いので、親機との距離や障害物によっては通話が不明瞭になることがある。
通話機能付きのドアホン
すぐにはドアを開けられない状況でも、とりあえず在宅中であることを知らせることができるので、対応に焦らなくて済むようになる。料理・おむつ替え中などですぐに手が離せない時、足腰が痛くて素早く動けない時などにも、ひとまず室内から対応できる。
また来客の度にドアを開けて応対する必要がないので、必要のないセールスや勧誘を断りやすくなることも利点である。最近普及してきた宅配ボックスと合わせて使えば、風呂上がりで宅配便の受け取りに出られない時でも、通話機能を使って「宅配ボックスにいれておいてください」と伝えることができる。
モニター付きドアホン
玄関子機のカメラで撮影した映像を、室内親機のモニターで見ることができるドアホンである。室内にいながら訪問客が誰かを知ることができるので、通話機能のみのドアホンに比べるとセキュリティ面の安全性は高くなる。
玄関子機(インターホン)が鳴った時点で、室内親機のモニターに映像が送られてくる。通話で対応する前に来客が誰かを知ることができるので、出たくないときは居留守を使うことができる。
セールスを断ることが苦手な人にはおすすめである。室内親機を操作して玄関先をカメラで撮影もできる。不審者が家の前をうろうろしている、急な物音がしたので確認したいといったケースに利用できる。動画または静止画で録画できる機能がついているものも多く、不在時の訪問客への連絡もとりやすい。
室内子機の増設
一戸建てで2、3階建ての家では、1階にしか室内親機がないと来客対応も一苦労である。インターホンがなったら3階から駆け下りて行く、という苦労・危険を無くしたいと考えているなら、室内子機がついている、または増設可能なタイプを購入するとよい。
現在は必要ないと考えていても加齢とともに状況は変わってくるので、2階建て以上の家に住んでいる場合は増設可能なタイプを選んでおくと無難である。室内子機は、電源プラグのついた充電器をスタンドとして使うワイヤレスタイプものがほとんどである。
各子機に小型のモニターがついており、親機と同様の来客対応ができる。親機と子機の間で内線としても使用可能である。また、もともと内線電話が各フロアにある場合は、メーカーによってはドアホンと連携可能な場合もある。
特殊な機能のついたドアホン
来客に対応するだけではなく、さまざまな付加機能のついたドアホンも存在する。防犯カメラ、ガス・火災感知器、窓センサーなど、家のセキュリティ機器と連動可能な高機能なタイプは、空き巣が多い地域や防犯意識の高い家庭に向いている。
親機と子機に「非常ボタン」がついており、異常事態をワンタッチで家中に知らせることができるタイプは、二世帯住宅などで高齢者の不調を知るために使える。
その他にも、不在時の来客の映像をスマホに送信できるタイプなど、メーカーによって特徴ある機能が搭載されている。これらの付加機能が搭載されているものは、当然本体価格が高く、設置工事や設定が複雑になってくる。
ドアホンの2大メーカーは「パナソニック」と「アイホン」
メルカリに出品されているドアホンのほとんどはパナソニック製である。次いでアイホン製が多い。この2大メーカー以外の出品はほとんど見られない。
パナソニック製のドアホン
ほとんどすべてのモデルに通話機能とモニターが搭載されていて、増設子機や他の家電との連携に力を入れている。見た目も個人宅に取り入れやすいように洗練されている。
人感センサーのついた防犯カメラや、窓・ドアの開閉を感知するセンサーと連動することで、防犯対策が総合的にできるようになる。最新のモデルでは、不在時の来客対応をスマホからできるようになっている。
里帰り中など長期にわったて家をあける際にも、来客対応できる、玄関先をカメラで見ることができるなど、不在時のセキュリティも高めることができる。
高機能タイプについては、ドアホンモニターがホームセキュリティの中心として位置づけられている。多機能なものほど価格も高くなっていくので、セキュリティの予算をいくらくらいにするのか、よく検討することが必要である。
アイホン製のドアホン
ナースコールや工場・オフィス用の業務用呼び出し機器の大手であるアイホン。個人住宅向けのドアホンは、丈夫で長持ちなシンプルデザインのものが中心である。
タッチパネルモニターや玄関ドア鍵との連動可能な高機能タイプも開発している。高機能タイプは二世帯住宅などの見守りに力を入れていて、親機と子機に非常ボタンが搭載されている。
緊急呼び出しボタンとの連携も可能である。大型タッチパネルモニターで、高齢者でも操作しやすいように配慮されている。玄関子機のカメラの改善にも力を入れていて、昼間の光の反射によって映像が見にくくなる問題を解決する技術の開発などもおこなっている。
その他のメーカー
ELPAやHOMASYといった後発メーカーのドアホンは、ほとんどがワイヤレスタイプで、呼び出し音のみのシンプルなタイプが多い。ワイヤレスタイプで通話機能・モニター付きのものは、親機と子機の距離が近くないと通話しにくい。
家が木造か鉄筋かによっても電波状況が変わってくるので、ワイヤレスで高機能なドアホンを購入する時は慎重に検討することが必要である。
ドアホンのメルカリでの落札相場はいくらくらい?
メルカリで売買されているドアホンは、ほとんどがパナソニック製で、通話機能・モニター付きのモデルである。中古品は少なく、新品未使用品が多い。さまざまな機種が出品されているので機能にはばらつきがあるが、大体が6,000円~10,000円の範囲に収まる。
中古品のみに絞って価格をみてみると、1,000円~3,000円といったところである。屋外で使用するものなので、中古品の場合には相応の劣化があると考えた方がよい。
落札数の多い「新品未使用品」について、メーカーごとの落札平均価格は下記の通りである。
パナソニック製のドアホン
メルカリでドアホンを購入する人の多くは、自分で取り付けすることを考えているためか、電気工事が必要な電源直結式は人気がない。手軽に取り付けが可能な電源コード式とワイヤレスタイプを中心に落札されている。
次いで多いのが、増設子機の落札である。上階や子供部屋に買い足したい人が、安価な商品を求めているようである。箱や説明書が無くても4,000円以上の値段がついている。
電源直結式
- VL-SE30XL
- 7,500円
電源コード式
- VL-SWD303KL
- 21,000円
- VL-SZ25K
- 7,500円
- VL-SV19K
- 6,500円
- VL-SE30KL
- 7,600円
- VL-SV38KL
- 4,500円
ワイヤレス
- VL-SGD10L
- 10,500円
- VL-SGZ30
- 14,000円
増設子機のみ
- VL-W600
- 5,000円(出品多数)
- VL-MWD501KL
- 5,000円
アイホン製のドアホン
アイホン製のドアホンの方が、パナソニック製に比べて平均落札価格が高い。大きめのタッチパネルが搭載されていて、高機能なモデルが中心に落札されているためである。
電源直結式のタイプが多いのも特徴である。高機能な本体だけをネットで購入して、工事は業者に頼む人はアイホン製を購入しているのかもしれない。
動画サイトなどネット上で紹介されている、電源直結式の工事をDIYでやってみたい人も中にはいるのかもしれない。スマホなどとの連動はできないが、同じくらいの機能を搭載しているモデルならアイホン製の方が割安である。
電源直結式
- JD-3M-T
- 15,000円
- JH-1MEK-T
- 10,000円
- JRS-1AE-T
- 38,500円
- JQ-12E
- 6,600円
電源コード式
- WFS-2AED-T
- 12,000円
ワイヤレス
- WL-11
- 8,500円
メルカリで売るか、リサイクル業者に依頼するか
メルカリではその他にもドアホンのパーツや本体のみなどのばら売りもおこなわれている。親機のみが故障した場合、インターホンのカバーだけが破損した場合など、必要なものだけを購入できる点はメリットである。
メルカリにドアホンを出品しようと考えているなら、箱や取扱説明書はそろえておいた方がいいだろう。ほとんどの落札品はすべてそろっている新品未使用品だからである。
いちいち箱を開けて写真を撮影し、出品のやり取りや発送作業をするのが面倒な人は、他の不用品とまとめて中古買取業者に依頼するのも手である。
まとめ
今回はメルカリでドアホンを売買する時の落札相場情報やドアホンの種類などについて紹介した。
ドアホンが多様化しているが、どういう風に来客対応したいと考えているかによって、選ぶドアホンの種類が異なってくる。また、設置環境の電源のタイプによっても選べる機種が限られてくる。
メルカリで売買されているドアホンは、ほとんどがパナソニック製の通話機能・モニター付きのモデルだ。ご自身の使用目的にあったドアホンをメルカリで上手に売買してほしい。