ラビット毛皮はうさぎの毛を利用した毛皮のことで、さまざまな衣類に使われている毛皮の一つだ。ラビット毛皮は価格が比較的安く、ニットやファーなどに応用することも可能である。毛皮にはいろいろな種類があるが、ラビット毛皮は価格の安さや使いやすさから最も利用されている毛皮とも言われている。
ラビット毛皮は中古品としての人気も高く、買取業者が注目しているアイテムでもある。そこでラビット毛皮の基礎知識や買取情報、高く買い取ってもらうためのコツを解説する。
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毛皮とラビット毛皮の歴史
毛皮は元々防寒着として誕生したもので、人間の祖先が狩猟動物の毛を利用して衣服にしたのが始まりである。さらに古代エジプトや古代ローマでは権力者の象徴するアイテムとしても知られていた。
中世に突入すると貴族などの権力者も愛用するようになり、18世紀には貴族だけでなく一般市民にも毛皮が知れ渡るようになる。19世紀になるとファッションアイテムとしての地位を確立し、さまざまなファッションアイテムに取り入れられるようになった。
毛皮の中でもラビット毛皮の歴史は古く、世界中で20世紀以前から活用されている。羊毛のように定期的に刈り取ったり、織物などに使われていた歴史もある。
日本でもアンゴラ種のラビット毛皮は太平洋戦争や日清戦争で日本軍が防寒具として活用したりと、軍用毛皮としての歴史がある。戦後は皇族の衣類や女優の衣装に利用するようになり、毛皮は高級なイメージが付くようになる。そのイメージのおかげか一般市民には縁がないものと認識されてしまった。
だが日本が高度経済成長期に突入した昭和40年代になると一般市民にも毛皮が買えるようになり、身近なアイテムとして知られるようになる。そして比較的価格の安かったラビット毛皮に注目が集まり、人々が初めて購入する毛皮としてラビット毛皮の売れるようになった。
ラビット毛皮の基礎知識
ラビット毛皮の最大の特徴は毛足が長く、柔らかい手触りであることだ。他の動物の毛皮よりも毛の密着度が高く皮が薄いため、防寒性や耐久性や保温性や防風性に優れている。毛を染めるのも簡単にできるためアレンジしやすく、多くの装飾品のアイテムとして選ばれている。
ラビット毛皮にはレッキスラビットやアンゴラ、チンチララビットなどがある。レッキスラビットは毛皮用に養殖されたうさぎの種類であり、うさぎの中でも高級とされている。他の種類よりも光沢があり、毛が抜けにくいのも特徴だ。刺し毛が退行しており、刺し毛の下に生えている防寒の役目がある綿毛の長さが同じで、とても柔らかくてふわふわしている。
アンゴラは羊のように毛を刈り取るために改良された品種のうさぎであり、保湿性に優れているのが魅力だ。その保湿力は羊の約7倍とも言われ、セーターやコートにも使われている。毛の繊維が柔らかく、とても長い。滑らかな風合いもあることから、豪華な雰囲気を醸し出している。
チンチララビットはアメリカで主に養殖されている品種で、肌触りが抜群である。げっ歯目のチンチラとは違うもので極細の綿毛を持っている。最高の手触りとしても知られており、買取業者からも人気のあるラビット毛皮だ。
買取の基礎知識
買取業者に毛皮を持ち込む前にはきちんと基礎知識を学んで、スムーズに売ることができるように準備することも必須だ。
申し込みから査定、買取までの流れ
毛皮を売ろうと考えたら、まず買取業者を探すことから始めるだろう。気になる買取業者があれば問い合わせてみたり、インターネットで毛皮を扱っている業者などを探すとスムーズだ。
気になる業者が見つかったら査定をしてもらうために予約をし、買い取ってもらいたいアイテムの確認やサービスの内容についての説明を受ける。このときに分からないことがあれば質問し、疑問を解決しておくと安心だ。
当日は店舗に足を運び、スタッフが鑑定するのを待つだけだ。査定をして提示された金額に納得したらそのまま交渉成立となり、納得いかない場合は値段の交渉をする。交渉などをして金額に納得したらその場で契約成立で契約書類などにサインをして、買取金額を受け取ると終了である。
毛皮のサイズで買取価格が変わる
ラビット毛皮の買取では毛皮のサイズによって値段が変わることがある。同じ素材で作られているアイテムでも、毛皮が使われている面積によって買取価格が異なるのだ。膝が隠れるほど長い毛皮のロングコートなどは多く毛皮を使っていることから、買取金額が高額になるケースが多い。
買取相場は約10,000円～20,000円で、保存状態が良いとさらに上乗せされることもある。おしりが隠れるサイズのハーフコートや上半身だけ隠れるサイズのものなどは使っている毛皮の量が少ないため、買取価格も安くなりがちだ。
ハーフコートは5,000円～10,000円前後、ショートコートは3,000円前後。一方で近年は毛皮の小物の需要が高まっているため、帽子やバッグなどの小物なら買取価格がアップすることもある。
ハイブランドは高く売れる
ラビット毛皮は生産量も多く、市場にも多く流通しているアイテムだ。毛皮のために養殖されている品種もあるため、買取価格が伸び悩むことがある。しかし、ハイブランドの商品はブランドの価値が高く、多く流通しているラビット毛皮でも高価買取が期待できる。ブランドのファンからも需要があるため、サイズやアイテムの種類に関わらず高く売れるケースも少なくない。
高く売るためには
できるだけ高く毛皮を買い取ってもらうためには良い状態を保って、複数の査定を受けるなどして高額買取になるようにすることが大切だ。
正しい洗い方
買取業者に持ち込む前には綺麗な状態にするためにも、汚れがひどいときにはきちんと汚れを落とすようにすることが高価買取に繋がる。基本的に毛皮は洗ってはいけないとされている。毛皮はデリケートな素材で洗濯してしまうと毛が落ちてしまったり、毛が抜けてしまうのである。
しかしそのままの状態で業者に持って行くのは査定に響いてしまう。そんなときにはふき取り作業をして汚れを落とすのだ。ぬるま湯に中性洗剤やシャンプーを入れて薄めて、洗浄液を作る。綺麗なタオルなどに洗浄液を染み込ませて、汚れが付着している部分を丁寧に拭くだけだ。
保管するときのポイント
毛皮を一度でも使った後に保管するときには、必ず汚れを落としておくことが大切である。使った後には軽くホコリを取るようにして、お手入れをすることがポイントだ。ホコリが沢山付着しているときにはブラッシングをしておくと、抜け毛の防止にもなる。
万が一水に濡れてしまったときには水気をふき取って、自然乾燥する。急いで乾かそうとしてスチームやアイロンを使ってしまうと毛にダメージを与えてしまうので、避けるようにすることも重要だ。
皮の部分まで大量の水を吸ってしまったときには無理矢理乾かしたりしようとはせず、クリーニング店などのプロに相談する。皮まで水に塗れてしまうと皮が破れてしまうこともあるので、自力で何とかするのは避けるべきだ。
保管するときには日光にあたらない場所で風通しが良く、湿気が少ない場所を選ぶこと。日光だけでなく蛍光灯などの光があたってしまうと変色の原因になる。
また他のファッションアイテムのようにビニールを掛けて保管するのもNGである。ビニールに入れてしまうと通気性が悪くなり、湿気の逃げ場がなくなってしまう。できれば毛皮専用の木箱に入れたり、布製の袋に入れるようにしよう。
付属品を持って行く
少しでも高く売るためには、付属品と一緒に持ち込むこともコツである。購入したときに付いてきたブランドタグや保証書、箱や紙袋も一緒に持って行くと査定にプラスになるのだ。特に保証書は大切な付属品で、保証書があれば本物のラビット毛皮という証拠になる。
世界中でさまざまな毛皮が出回っている状態だが、その中には本物の毛皮ではないフェイクファーも売られている。中には本物の毛皮と見分けがつかないほど精巧に作られているものもあり、本物か偽物か分からないこともある。そこで保証書があれば本物の毛皮と分かり査定額がアップする。
早めに売るようにする
毛皮は生産されてから時間が経つほど劣化していき、皮が固くなったり毛が抜け落ちたりする。使わないでそのままにしているとさらに劣化が進み、買取価格にも大きな影響を与えてしまう。劣化が進まないうちにすぐに持ち込めば、相場よりも高く売れるかもしれないのだ。
毛皮が高く売れる季節
高く売るためには売る時期にも注意したい。季節で需要が変わる毛皮類は、皆が欲しがる冬の少し前に売るようにすると高値が付くことがある。一般的にコートを着る時期は気温が12度～15度になる季節なので、気温が徐々に下がり始める10月～11月のタイミングがベストだ。逆に夏に向けて気温が高くなる4月～7月ごろは高値が付かないことが多い。
毛皮専門の鑑定士が居る業者を選ぶ
最も高く毛皮を買うとされているのは、毛皮専門の鑑定士がいる業者だ。毛皮はいろいろな動物の毛を利用して作られているため、その商品が何の動物の毛から作られているのか分かる鑑定士が必要だ。
さらに毛の長さなど専門的な知識を持って鑑定してくれれば、より正確な査定額が出る。素人が査定すると相場よりも低い金額を提示されしまうこともあるが、きちんと鑑定士が査定してくれれば損をしなくて済むだろう。
まとめ
独特の柔らかな肌触りが人気のラビット毛皮についてご紹介した。買取に出す際は1つの業者に絞って査定を受けるのではなく、できるだけ選択肢の幅を広くするためにも複数の会社の査定を受けるようにしよう。いろいろな業者の査定を受けることで売りたいアイテムの相場を掴むことができ、高く売ることができる業者が見つかるだろう。
買取業者はさまざまなキャンペーンをおこなっていることもあるので、気になった買取業者があればホームページなどを確認して売りどきを逃さないようにしてほしい。使わない毛皮は保管する際のリスクが大きいので、早めに売ることをおすすめする。
