自動車の売却というと買取をイメージされる方も多いと思われるが、オークション代行業者に依頼するという方法も挙げられる。オークション代行業者がユーザーから車を預かり、代行してオークションに出品してくれるシステムである。出品されるのはいわゆる一般のネットオークションではなく、中古車業者専門のオークション、「カーオークション」だ。つまり、個人は参加出来ず、登録業者のみに開かれたオークションなのである。
McLaren F1 with LM Spec Upgrades / Axion23
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代行業者にとっては、ユーザーから受け取る一定の手数料が利益となる
買取業者であれば一台一台違った価格で買い取られ、その車が予想外に高く売れても当然マージンのバックは無い。しかし、オークション代行業者を利用すれば、最初に決まった手数料を支払う代わりに、買取業者に売却するより高く売れる可能性があるのだ。
ただし、自動車が売れなかったとしても手数料は支払う必要があるので注意が必要だ。もちろん、売却できた場合にも数万円の手数料がかかる。ある程度高額での落札が見込める車種でないと赤字になる可能性もある、リスクのある方法であることは留意していただきたい。なお、一般的には手数料の内訳としては以下のようになっている。
・(車の)預かり手数料
・出品手数料
・オークション会社に支払う手数料
・売価に対しての手数料
これらを合計すると、5万円になる業者が多い。このうち、売買が成立しなかった場合にも発生するのは「預かり手数料」と「出品手数料」である。この金額も業者により異なるが、3万円前後と考えて良いだろう。
まずは必要書類を揃えよう
IRS 1040 Tax Form Being Filled Out / kenteegardin
オークション代行依頼にあたっては以下の書類が必要となる。売却のベストタイミングを逃さないためにも、早めに準備しておこう。
■自動車検査証(車検証)
車内に常備することが義務付けられているが、万が一紛失した場合には運輸支局で再発行手続きを受け付けている。
■自賠責保険証
加入が義務付けられている保険のため、こちらも必ず証明書が保管されているはずである。見当たらない場合、加入した保険会社に再発行してもらおう。
■実印
新規購入時にも必要とされている実印。売却時にも、委任状や譲渡証明書に捺印する必要があるため必須となる。新たに実印登録する場合は、市区町村の窓口で登録手続きを受け付けている。
■印鑑証明書
実印の証明書のこと。市区町村の窓口で発行できる。自動車売却の際は、3カ月以内に発行した印鑑証明書が必要となる。
■自動車税納税証明書
車検を受ける際に発行される証明書だ。紛失した場合、軽自動車の場合は市区役所、その他自動車は各都道府県の税事務所にて、再発行が可能となっている。
■【場合により必要】リサイクル券
あらかじめ「自動車リサイクル料金」を預託していた場合に必要となる。紛失した場合は、「自動車リサイクルシステム」のホームページから預託状況をプリントアウトすることで代用可能だ。
なお、売却料金の振込先の口座番号を控えておくと、その後の手続きがスムーズに行える。
カーオークション落札相場
Citroen 7 CV / pedrosimoes7
業者専門オークションであるため、その時期の需要や全体の流通量により相場は変動する。参考までに、一般的な落札相場を掲載しておくので、この金額から手数料を差し引いた金額をイメージすると良いだろう。
アウディ
・A3セダン・・・250万円
BMW
・3シリーズ 4D 2WD 320i・・・150万円
アルファロメオ
・ミト 3D 2WD コンペティツィオーネ・・・150万円
ポルシェ
・パナメーラ・・・700万円
フォルクスワーゲン
・ニュービートル クーペ 2WD・・・20万円
トヨタ
・プリウス G・・・140万円
日産
・スカイライン クーペ 2WD・・・90万円
マツダ
・デミオ・・・65万円
スズキ
・ワゴンR・・・80万円
ホンダ
・CR-V・・・100万円
ダイハツ
・ムーヴ カスタムX・・・55万円
落札金額を上げる工夫
North American International Auto Show, Camaro / DLSimaging
専門の業者のみが参加するカーオークション。大前提は、事故や故障歴は絶対に隠さないことだ。プロの目には一目瞭然なので隠しても意味がなく、業者との信頼関係が崩れれば愛車の優先順位が下げられる可能性もある。あとは洗車や室内清掃をしておき、擦りキズ程度の浅いキズは消すと印象は良くなる。付属品もできる限り揃えておくことをおすすめする。
ただし、修理などは事前にする必要はない。オークション代行業者は修理や整備のプロであるので、そのままお任せしよう。
人気の車種はこちら
需要の多い国産車のうち、特に人気なのは以下の車種である。
トヨタ
ランドクルーザー
「ランクル」の愛称で親しまれるトヨタの花形車。中古車市場において、最も値崩れしにくい車種と言われる定番だ。
プリウス
国内外で人気の車種。低燃費車ならではの特性で、走行距離の多い車でも比較的高値の落札が期待できる。
日産
キューブ
コンパクトな車体とゆったりとした空間が不動の人気を誇るモデル。
ホンダ
クロスロード
その販売期間は約3年半という貴重な車。プレミア価格がつく可能性もある。
ダイハツ
ムーヴ
ダイハツの主力車。根強いファンが多く、旧モデルでも高値がつきやすい。
スバル
レガシイ
特に4WD、ワゴン、B4には熱狂的ファンが根付いている。
おすすめの代行業者
summer girl 3 / kkorshunova
原則、落札金額は一般に公開されない。そのため業者選びを間違えると、不当な手数料や予想外に低い売却金額で損してしまうリスクも潜んでいる。以下はおすすめ業者の一例であるが、情報提示の充実した信頼できる業者を見付けていただきたい。
なお、車に限らずオークションに興味があれば、以下のコラムも参考にしてみてはいかがだろうか。
オークサポート
オークサポートは一般には公開されない落札額を公開し、正確なバックマージンを算出してくれる。余分な手数料の徴収もなく、クリーンな業者として人気である。
GBM(グッバイマージン)
GBM(グッバイマージン)は売りたい車種が実際にいくらで取引されているかを事前に詳細提示してくれる。手数料の定義も明確。