不用品を処分する前に検討したいのがオークションやフリマアプリである。自分には必要ないものでも、他人にとっては高いお金を出してもほしいものだったりする。特にブランド品は、多少傷みがあっても高額で売買されることも多い。購入したときの価格を考えると捨てるのは惜しい、という事もあるため、捨てる前に一度出品してみると良いだろう。
ここでは、オークションのなかでも利用者の多いヤフオクに絞り、ブランド品の売買時の落札相場を紹介しよう。
CONTENTS
このコラムには、合法的な広告・宣伝が含まれている可能性があります。また、当社のサービスである「ヒカカク！」と「magi」の紹介も含まれています。
ヤフオクの使い方
まずヤフオクは有料のYahoo!プレミアムに登録する必要がある。登録しなくても入札はできるが、金額が決まっている他、出品ができないため登録しておいた方が何かと便利だ。有料とはいえ、ヤフオクの売買で売り上げが上がればすぐに回収できる。
出品者情報の登録
初めての場合は、ヤフオクページの「出品する」というところから出品者情報を登録をする。名前や住所、銀行口座などを入力しておくと取引が楽になる。
最適なカテゴリを選択
情報の登録が終わり、出品しようとすると出品カテゴリの選択画面が出てくるので最適なカテゴリを選ぶ。ここは少し分かりづらいため、大きく間違っていなければ適当なカテゴリーを選択しておけば良い。あとはフォームに従って必要事項を埋めていく。
気を付けたいのがタイトルで、これが売れるか売れないかのポイントになる。買い手は自分のほしいものを見つける際に商品名や型番、関連の言葉で検索する。そのため、そういった買い手の検索ワードに引っ掛かるようなタイトルにする必要があるのだ。
価格設定
そしてヤフオクはオークションだが、販売形式は入札形式、即決価格から選択できる。入札形式は買い手が自分の買える上限金額で入札していく形式なので、最終的な販売価格は未定である。
一方、即決価格は売り手の売りたい価格であるため、いくらで売れるかは明確である。ただし、入札形式にも一応保険のようなものがついており、最低落札価格、というものがある。
出品当初は低い金額に設定しておくと入札されやすいため、1円からスタートするオークションも少なくない。ただし、出品者は本当に1円や低い金額で売りたいわけではなく、最低でもこれくらいの金額で売りたい、という金額があるはずなので、その金額を設定しておくことができるのだ。
もちろん買い手には分からないようになっているので、一度入札し、その入札した額が最低落札価格に届かなければ、買える資格はない。
オークション期間
オークションの期間も設定でき、リミットをいつにするか自分で決められる。これはたくさん出品をしていく中でコツを掴むしかないが、比較的落札されやすいリミットは日曜日や祝日の20～22時である。
単純に見ている人が多いからであるが、出品する品物がどういう層に需要があるのかでも変わってくるだろう。
写真の掲載
そして重要なものといえば写真である。写真なしでも出品はできるが、同じ品物ならもちろん写真がついている方が安心だし、信用度も上がる。ヤフオクでは3枚添付できるのですべて埋めておくと良いだろう。
発送方法
発送方法は数種類から選択できるが、出品する側と入札する側から見てもなるべく安いものの方が良い。
また、分かる範囲で送料を記載しておくと入札する側は調べる必要もなく安心して入札できるだろう。これらの項目を埋めたら出品完了となる。
落札者との連絡
設定にもよるが、無事に品物が落札されると落札通知がくる。あとは落札者にメッセージを送ったり、発送手続きをして相手が受け取れば取引終了である。気持ちよく取引を終えるポイントは、連絡は逐一行うこと。オークションはネット上での顔の見えないやり取りとなるため、落札者は商品がきちんと送られて来るのか不安もあるだろう。お金を振り込んだのに連絡が来ない、発送されたのかも不明、ということがあると不信感も強くなる。
そうならないためにも、出品者は振込の連絡が来たら入金確認した旨やいつ発送予定なのか、発送したら追跡番号の連絡など、迅速に行うと落札者も安心だろう。
またヤフオクには評価があり、品物の良し悪しだけでなく、むしろこうした対応の方が評価に大きく影響するため気を付けた方が良いだろう。マイナス評価や評価の低いユーザーでは信用度が低く、品物が良くても入札してもらえない場合もある。特に需要があったり、人気の高いブランド品は評価が重要になってくる。
ブランド品の落札相場
ブランド品の売買には、ヤフオク以外にもフリマアプリ、買取業者などの方法があるが、ヤフオクでの相場はいくらになっているのだろうか。ここでは服飾雑貨で出品数の多いいくつかのブランド品について紹介しよう。
ルイヴィトン
ブランド品といえばルイヴィトンを思い浮かべる人も多いだろう。ヤフオクでもたくさんの品物が出品されていて、特に財布、キーケース、バッグ類が目立つ。
ルイヴィトンのシリーズではモノグラム、エピ、ダミエなどがあるが、やはりモノグラムが圧倒的に多い。落札されたものの価格を調べるとかなり幅がある。数千円から数万円で落札されていて、一概にいくら、とは言えない。
ただ、個人出品での品物はやや高め、一部のストア出品の品物は比較的安価という傾向が見られる。
プラダ
プラダも人気の高いブランドで、財布、バッグ、靴などの出品が多い。プラダではナイロン素材とレザー素材でも価格は大きく変わる。
例えばナイロン製のトートバッグだと2,000円～15,000円位なのに対して、レザーになると30,000円～、特にサフィアーノレザーとなるともっと高くなっている。
プラダはモデルの新旧による価格の差も大きく、古いモデルは数千円と安く、最新モデルや雑誌掲載や芸能人使用など人気のあるモデルは高い金額がつくなど幅がある。
エルメス
エルメスと言えば高級ブランドであり、バッグ、スカーフ、時計の出品が多い。バッグではバーキン、エールライン、エブリンが多く見られる。やはりモデルと同様に素材によって落札金額には幅があり、レザーでは数万円～十数万円となっている。
スカーフの方が落札相場は安定しており、スカーフのみの場合は10,000円前後、箱やタグなど付属品があれば20,000～40,000円で落札されていることが多い。
グッチ
グッチで出品が多いものは財布、バッグ、時計が挙げられる。素材はキャンバス、レザーともにあるが、キャンバスのGGモノグラム、シェリーラインが特に多い。
キャンバスなので比較的安価で、相場は10,000円前後だが、状態や型番によっては高額で落札されていることもある。レザーではバンブーの持ち手のものが人気が高く、落札されているようである。
時計はモデルや状態にもよるが3,000～20,000円の値で落札されることが多い。高いものだと十数万円以上になることもある。
コーチ
コーチは手頃な価格なので、初めて持つブランドとして人気がある。ヤフオクではバッグが特に多い。元々手頃な価格ということもあり、落札価格は数千円のものが多く見られる。
コーチで有名なのがシグネチャーであるが、素材や形によっても価格はバラバラである。安いものは2,000円前後で落札されているし、高くなると数万円の値段がついているものもある。
また、ヴィンテージであるオールドコーチは10,000～20,000円での落札が多いようだ。
ブランド品売買時の注意点とポイント
ではブランド品をオークションで売買する際、どのような点に注意すべきか出品者と入札者に分けて紹介しよう。
出品者の注意すべき点
ブランド品を出品する際に注意することは、本物である根拠や証拠を明確にしておくことである。最近では精巧な偽物も多く、一目では見分けがつかないものも多い。特に素人目にはハッキリわからないのが現実である。そのため、入札者も本物である、という根拠がなければ安くても簡単には入札してくれない。
入札、もしくは落札してもらうためには、できるだけ詳細を示す必要がある。いつ頃どこで購入したのか、購入時の価格、レシートやタグ、ギャランティカードがあればカードの写真も添付しておくと信用度が上がる。特にカードには販売店名も記載されていることが多いので、入札者の大きな判断基準になるので重要である。
入札者の気を付けるポイント
入札者がブランド品の売買で気を付けるのはズバリ偽物と本物を見極めることである。オークション、というより品物の売買の前提として本物であることが挙げられるが、悪質なユーザーによる偽物の販売も少なからずあるのだ。
個人出品に注意
ヤフオクには、個人の出品とストア出品といういわゆる業者の出品がある。知名度のある業者の出品は安心だが、ブランド品の入札の際には今一度プロフィールや評価の内容を確認する必要があるだろう。場合によっては実際の店舗の連絡先は本物か、問い合わせに対する対応が丁寧かを確認することも大事である。
偽物の判断基準
そして、タイトルや説明文に海外ノベルティ、海外のお土産、〇〇版というキーワードがあったら、それは偽物の可能性が高い。また、ブランド品は本物であれば国内外の正規店でのメンテナンスや修理が可能なので、国内正規店でのメンテナンス不可、という文言は偽物と思って良いだろう。
出品者のポイントでも触れたギャランティカードだが、入札者はこれも疑ってかかった方が良い。カード記載の番号と品物が一致しているか、細部まで確認する方が良い。悪質な業者や出品者だと、別のギャランティカードを載せている可能性があるからだ。
なんにせよすべてを鵜のみにするのではなく、細かいところまで確認するのが偽物を掴まされないポイントである。
まとめ
ヤフオクでブランド品を売買するときの落札相場とヤフオクでの注意点を紹介してきた。今回、ルイヴィトン、プラダ、エルメス、グッチ、コーチの相場を見てきたが、これらの結果として言えるのは、正確な相場は分からない、ということである。
落札価格が決まるには、品物の状態、写真の綺麗さ、個人での出品なのかストア出品なのか、出品者の評価、型やモデル、流通量など様々な要因が関係してくる。タイミングが合えば思った以上の高値で落札されることもあるが、逆もまた然りである。そのため落札価格はバラバラで、相場は決められないのが現状だ。
とはいえ、自分の持っているブランド品の型番やモデルが、中古市場でどれくらいの価値になるのかを確認するためには、オークションは良い見本となるだろう。
