絵画・美術品の鑑定料相場はどのくらい?

読了目安:7分
更新日:2022/10/05
公開日:2017/04/28
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博物館などへの寄贈、遺産相続、売却といった時に必要な絵画や美術品鑑定にも、依頼前に確認しておくべき情報が鑑定料の相場だ。鑑定料設定の仕組みや相場を把握していると、依頼先となる業者選定もスムーズに行える。また買取業者のサービスが充実する近頃では、オンライン申し込みによる無料鑑定を行う専門店も多く登場しているため、こういったサービスメニューの意味合いについて把握すれば、「自分はどこで絵画や美術品の鑑定をしてもらうべきか?」といった疑問もスピーディーに解決できると捉えて良いだろう。

今回は、絵画や美術品などの鑑定の必要性を感じている皆さんと一緒に、各社の公開する情報から鑑定料相場を整理していきたい。

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絵画・美術品における鑑定とは?

絵画・美術品における鑑定というのは、その作品の真贋(本物かどうか?)をはっきりさせることだ。悪質な業者によって精巧な贋作が多く作られる今の時代は、遺産相続や相続税の算出、美術館などへの寄贈をする上でも、本物であることを証明する鑑定が欠かせなくなっている。また真贋のわからない美術品を大量にコレクションしていれば、収集者が亡くなってから現金化ができるという相続人の目論見が外れることもあるため、家族や周囲の人に迷惑をかけないためにも、早めに美術品鑑定をするメリットは非常に高いと言えるだろう。

誰が鑑定を行うの?

鑑定を行う人については、その美術品の作家や時代によって考え方が大きく異なる。例えば、草間彌生や下村観山、竹下夢二といった江戸時代以降の作家については、弟子や遺族、専門鑑定機関が鑑定人として指定されている。これに対して江戸時代以前の作家の場合は、責任を持った鑑定機関が存在しないため、さまざまな美術品を扱う画廊や古美術商などに在籍する経験豊富な鑑定士査定士が、真贋かどうかの判断をする形だ。

鑑定はどのようにして行われるの?

絵画や美術品の鑑定は、「作家の資料による調査」と「作品の特徴や絵の具などの科学的な分析」の両面から行われる。このように専門的な視点で進められる鑑定には、当然費用がかかる。また後述する鑑定料無料の業者では、当然科学分析などは難しいため、依頼先を選定する際には、料金だけでなく鑑定の内容についても詳しくチェックすべきだと言えるだろう。

鑑定書とは?

江戸時代以降の作品を発行してもらった時に発行される鑑定書は、鑑定機関のデータベースに登録される形となる。また贋作防止を予防する鑑定書は、基本的に再発行を認められない。鑑定だけを行い、鑑定書の発行に至らなかった場合は、当然他の人や業者に本物であることの証明ができなくなると捉えて良いだろう。

鑑定書があると絵画や美術品は高く売れる?

鑑定書が付いた美術品は、買取業者に対して「正真正銘の本物です!」とアピールできる形となる。しかし社内の査定士が真贋の判断ができる買取業者では、基本的に鑑定書があるからといって査定額を大幅にさせることはない。ただし専門店では贋作を持ち込まれることに嫌悪感を示す傾向もあるたため、本物を証明する印籠とも言える鑑定書があれば、取引や査定士とのコミュニケーション全般がスムーズに進むと捉えて良いだろう。

鑑定と査定は同じ?違う?

ここで確認しておきたいのは、鑑定と査定の違いだ。買取業者で行われている査定は、本物であることを前提に作品の評価を市場価格という形であらわす作業だ。これに対して鑑定の場合は、前述のとおり本物か?否か?を証明するために作業が進められる形となる。こうした形で目的や前提条件の異なる鑑定書と査定書は、同じ美術品カテゴリに存在していても、基本的に異なる意味合いを持つ書類と捉えて良いだろう。鑑定書の場合は美術品や絵画の価値を証明する法的効力もあるため、訴訟などで用いる時には発行の必要性が高いと捉えて欲しい。

業者・お客様ともに鑑定と査定を混同しがちな時代

買取業者数が著しく増え、そして各社のサービスメニューの中で鑑定というキーワードが多く見受けられる今の時代は、依頼する側に鑑定と査定の混同が生まれている。しかしこの両者の違いが明確にわかれば、自分が選ぶべき方法の選択も間違うことはないと言えるだろう。またこれから紹介するとおり、本格的な美術品鑑定にはたくさんのコストがかかるため、鑑定書の必要性が具体的にイメージできない場合は、「これだけの料金を払えるのか?払う必要があるのか?」といった部分から検討してみても良いだろう。

絵画・美術品の鑑定料相場とは?

絵画・美術品の鑑定料相場を確認する際には、各社の価格表料金システムが異なる実情も知っておかなければならない。

一律料金で対応をする業者

この業界で最も多いのは、鑑定料を一律料金で請求する業者だ。さまざまな専門店の料金表を確認してみると、絵画や美術品1点あたり30,000円~60,000円ほどで請け負う業者が多いことに気付かされる。美術品が保管されている場所によっては、交通費や出張料が実費請求されることもあるため、鑑定料相場を確認する時には、実際に問い合わせをして見積書をもらうのが理想と言えるだろう。

鑑定と鑑定書発行の料金を別に設定する業者

良心的なサービスを行う業者では、真贋の判定を行う鑑定と法的効力を持つ鑑定書の発行の料金を分けて設定している。こうした専門店を利用すると、10点ある美術品の鑑定を行ってもらった後、高い価値ある作品のみ鑑定書発行をお願いするといったこともできる。相場については、鑑定のみが1点10,000円~20,000円、鑑定書発行料金が10,000円~30,000円ほどとなるようだ。鑑定依頼をした美術品が贋作だった場合は、大半の業者で申込手数料を請求してくるため、「偽物なら無料になるだろう」といった考えは捨てるようにして欲しい

絵画・美術品の市場価格によって鑑定料が変わる業者

業者によっては、鑑定によって判明した市場価格によって鑑定料を変える業者も多く見受けられる。こうした専門店では、100,000円未満の美術品に10,000円~20,000円の鑑定料、500,000円~1,000,000円の作品に30,000円~50,000円前後の相場が設定されているようだ。この料金システムを導入する専門店でも、鑑定書作成料を別途かかることもあるため、依頼時には注意をするようにして欲しい。

持ち込み点数によって鑑定料が変わる業者

美術品5点10,000円10点まで16,000円20点まで30,000円といった料金設定をする専門店は、遺品整理や遺産相続によって大量の美術品を取り扱う人にとって、見積もりのイメージがしやすい存在だ。またこうした価格設定を行う専門店は、前述の業者と比べて鑑定料相場が安い傾向がある

鑑定機関への手続きを代行する業者

買取業者や画廊といった美術品の売買を行う専門店の中には、鑑定機関への手続き代行をするところも多く見受けられる。こうした業者では、鑑定料の実費+代行手数料といった形で依頼主への請求を行う。各機関における鑑定料はその団体によって内容が異なるため、まずは問い合わせをフォームなどを使って相談をするようにして欲しい。

今話題の無料鑑定はどんな仕組みで行われている?

最後に、買取業者のサイト内で多く見受けられる絵画や美術品、骨董品の無料鑑定について説明をしていこう。

無料鑑定で出てくるのは鑑定書ではなく査定書

ここまで紹介したとおり、科学的かつ歴史的な視点で分析が行われる正式な鑑定は、基本的に無料で行われることはない。また鑑定機関に代行をする場合であっても実費請求される仕組みとなるため、買取業者が行う無料鑑定というのは、「美術品買取を前提とした真贋の判定と査定のサービス」と位置付けられるのだ。

「美術品が本物か?」を知りたいだけなら無料鑑定でも十分

鑑定書の代わりに査定書や見積書が出てくる無料鑑定であっても、美術品を確認する鑑定眼を持つ担当者が確認をすることは変わらない。また買取業者には「絶対に贋作を掴みたくない」という強い想いがあるため、科学的な判定ができないとしてもその鑑定眼は十分に信頼できると捉えて良いだろう。このように信頼性が高い上に無料で利用できる買取業者は、自分の所有している絵画や美術品に対して「本当に偽物ではないのだろうか?」と思っている皆さんにとっても簡単に利用できるサービスとなる。

無料鑑定はさまざまなシーンで活用できる

買取業者の無料鑑定は、売却準備、遺産相続に向けた評価といった幅広いシーンで利用できるサービスだ。またオンライン鑑定や査定の増える近頃では、直接店舗に行かなくても自宅で簡単に複数社への依頼ができる時代となっているため、信頼性の高い結果も得られやすくなったと捉えて良いだろう。こうした買取専門店では美術品売却や遺産相続への助言ができるところも多いため、美術品や絵画に関する悩みや疑問があるなら、まずは問い合わせフォームを使うことから行動を起こしてみて欲しい。

絵画・美術品の無料査定はどこがおすすめ?
更新日 : 2024/02/26
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運営会社

会社名
株式会社ジラフ/ Jiraffe Inc.
設立
2014年10月29日
資本金
11.6億円(資本金・資本準備金含む)
株主
East Ventures、TLM、アドウェイズ、ドリームインキュベータ、アナグラム、ポケラボ創業者 佐々木俊介、アイ・マーキュリーキャピタル、GREE、アドベンチャー、メルカリ、hey代表取締役 佐藤裕介、Amazon Japan創業者 西野伸一郎、DGベンチャーズなど
E-mail
info@jiraffe.co.jp
代表者
代表取締役社長 麻生輝明
所在地
〒164-0001
東京都中野区中野5-52-15 中野ブロードウェイ218号
企業理念
2030年のスタンダードをつくる
事業内容
インターネットサービスの企画、開発、運営
従業員数
40名
古物商許可番号
東京都公安委員会 第303311606477号
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