ピアノはその見た目からも分かるように、たいへん頑丈な楽器である。ピアノの寿命は長く、だいたい60~70年とされているが、持ち主の使用頻度や置かれていた環境によって変わってくる。できるものなら、ピアノを親子3代に渡って引き継げたら素敵とも思えるだろう。
今回は、そんなピアノの寿命を長くするために必要不可欠な調律とメンテナンスの費用相場を紹介していく。調律とメンテナンスをどの業者にお願いしたらいいかわからない…という人は、ぜひこの記事を参考にしてみてほしい。
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ピアノのメンテナンスとは?
メンテナンスは、ピアノを長持ちさせるために重要な作業だ。ピアノの外装はある程度ならば、キレイに保つことができる。しかし、ピアノの内部となるとなかなか素人には手が出しにくいものだ。そんなときは、ピアノのメンテナンスを専門としたプロに依頼するようにしよう。調律、クリーニング、修理、オーバーホールなど、定期的にメンテナンスをおこなって、ピアノの質を高く保とう。
クリーニング
ピアノのクリーニングでは、ピアノ外部の傷の修復、ピアノ内部の清掃、金属部の磨きをおこなう。素人がピアノをキレイにするのには限界があるが、プロに依頼すると新品同様のような美しさとなってくれる。また、ピアノは木でできているため、長期に渡って放置していると、加湿が原因でカビが発生することもある。カビが生えると音の質も低下してしまうため、定期的にクリーニングをおこなうようにした方が良い。
さまざまな箇所の修理
ピアノの修理は、音が出ない、鍵盤が押されたまま返ってこない、音に違和感があるなど部分的な修理のことを指す。一鍵単位の各部フェルト・クロス・各種ピン・コード類、弦の交換などが主だ。壊れた箇所はそのままにせず、きちんと修理の依頼をするようにしよう。
オーバーホール
ピアノのオーバーホールは、修理とは違い、ピアノ88鍵分の弦、調律ピン、ハンマー、ダンパーフェルト等の部品をすべて新しいものに交換・組み付けることを指す。交換して組み替えると、ピアノの機能を大きく回復させることができます。このオーバーホールはピアノ全部の修理なので、何年も弾いていないピアノ、使い込まれたピアノ、アンティークピアノなどにおこなわれる。
調律とは?自分でできる?
調律はピアノのメンテナンスの中でも最も重要な作業だ。ピアノはギターのように簡単に整音できるものではないため、内部は専門の職人の方でないと手が付けられない。まずは調律とはどのようなものか紹介していこう。
ピアノの音を正しく調節すること
調律とはピアノの音を正しい音に整えたり、鍵盤タッチの調整をおこなうことだ。ピアノの調律の意味は広義で、整音・整調、そして若干の修理も含まれている。ピアノ調律は、チューニングハンマーと呼ばれるピアノ専用の調律工具を使って、弦が巻かれているチューニングピンを、電子チューナーで確認しながら回していき、音の高さを調節する。
調律は自分でできない
ピアノは一つの鍵盤に2本または3本の弦が張られている。そのため、ピアノ内部には全部で200本ちかくの弦が張られていて、その張力に2トン近い負荷がかかっているとされている。調律を長くしていないと弦は劣化してしまう。万が一、弦が切れてそれが目に入ってしまったら失明する恐れもある。素人が自分で調律をおこなうのは大変危険なため、費用はかかってしまうが、必ずプロに頼んでおこなうようにしよう。<
調律の頻度
ピアノは、調律をおこなってから2~3か月ほどで音が下がってくるといわれている。使う頻度にもよるが、普通に使っている場合は1年に1度、ピアノの先生や音大生などピアノに触れている時間が長い人は、半年に1度の調律をおこなうとよいとされている。
ピアノのメンテナンス別の費用相場まとめ
次にピアノのメンテナンス別の費用相場を紹介していこう。グランドピアノ・アップライトピアノと、そのモデルによって相場は異なる。是非参考にしてみてほしい。ちなみに以下の価格は、2019年12月時点のものになるので、留意していただきたい。
ピアノの調律費用相場
ピアノの調律費用相場は以下の通りだ。ただし、前回の調律経過やピッチの低下度などで追加料金がかかることもある。
- ・グランドピアノ:15,000円程度
- ・アップライトピアノ:12,000円程度
ピアノのクリーニング費用相場
ピアノのクリーニング費用相場は以下の通りだ。
- ・グランドピアノ:120,000円程度
- ・アップライトピアノ:60,000円程度
ピアノの修理費用相場
ピアノの修理費用相場は部位や故障原因によって異なる。一部を紹介するが、状態によって費用は変動するため、詳しい価格は業者に問い合わせるようにしよう。
- ・鍵盤の戻りが悪い、鍵盤が動かない 1箇所2,000円程度
- ・特定の音が出ない 1箇所2,000円程度
- ・弾き心地が悪い(全体整調) 1部分5,000円程度 全体修正20,000円程度
業者別の調律費用相場
ピアノの調律費用は、アップライトピアノ、グランドピアノで異なり、コンサート用のピアノは更に高値となる場合もある。詳しい調律費用は業者に問い合わせておこう。では、ピアノ業者別に調律費用を紹介していく。
ピアノ再生工房
買取価格
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ポリシー
ウイルス
対策
ピアノ再生工房の調律費用は、グランドピアノが18,000円、アップライトピアノが14,000円だ。同社は、メンテナンス、運搬、中古販売まで手掛けているピアノ専門業者である。調律の場合は、自宅まで出張してくれまるが、他の修理をおこなう場合、故障具合によっては工房で引き取るようになる。その際の運送費は地域ごとで異なり、ユーザー側の負担となる。
ピアノ調律修理110番
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ポリシー
ウイルス
対策
ピアノ調律修理110番の調律費用は、グランドピアノが15000円、アップライトピアノが12,000円だ。ピアノ調律修理110番は、お客様満足度98%以上のピアノ調律・修理を専門とした業者である。見積もり後の追加料金がかからないことも安心して任せられる特徴の一つだ。
流通ピアノセンター
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ポリシー
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対策
流通ピアノセンターの調律費用は、グランドピアノが15,000円から。アップライトピアノが12,000円からである。
流通ピアノセンターは、中古ピアノ販売、調律、修理をおこなう業者である。ホームページには調律や修理のことだけでなく、悪徳商法の注意喚起情報について詳しく記載されているため、一度参考にしてみてみよう。
アイリスピアノ
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対策
アイリスピアノの調律費用は、グランドピアノが10,000円、アップライトピアノが9,000円。同社の調律費用は他社と比べ安価になっている。しかし、安いだけでなく同社の技術試験をパスした人のみが在籍しているので、安心して調律を任せられるのではないだろうか。
ヤマハミュージックリテイリング
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対策
ヤマハミュージックリテイリングの調律費用は、グランドピアノが18,500円、アップライトピアノが15,000円だ。同社は、世界的に有名な大手楽器メーカーの子会社である。ヤマハグループであるため、ヤマハのピアノをお使いの方は純正パーツでメンテナンスをしてもらうことができる。
うたまくらピアノ工房
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ウイルス
対策
うたまくらピアノ工房は、グランドピアノが20,000円、アップライトピアノが17,000円となっている。同社は大阪府吹田市にある、ピアノ販売、修理、音楽教室などをおこなっている業者だ。有名なミュージシャンのピアノ調律をおこなっている、確かな技術をもった調律師がいる。
昭和楽器
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ポリシー
ウイルス
対策
昭和楽器の調律費用は、グランドピアノが18,000円、アップライトピアノが15,000円となっている。ただし、これは初回料金の値段で、2回目以降の費用は定期料金を申し込んだ場合だと、それぞれ1,000円ずつ減額となる。
ピアノクリニック
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手数料
許可番号
ポリシー
ウイルス
対策
ピアノクリニックの調律費用は、グランドピアノが15,000円、アップライトピアノが13,000円である。ピアノクリニックは、愛知県にある調律、修理、ピアノ販売などをおこなっている業者だ。同社は、調律の資格をスタッフ全員が持っている。経験豊かな調律技術をもったスタッフが対応してくれるため、クオリティの高い調律が期待できるだろう。
注意すべきこと
ピアノの調律やメンテナンスの費用について紹介してきたが、業者の選ぶ際の料金について3点注意すべきことがある。高額な費用を請求される可能性もあるため、以下のことに注意しよう。
割り増し料金が発生してしまうことも
ピアノの状態によっては、調律費にプラスで料金が発生してしまうことがある。どの業者も基本的に、前回から1年以内に調律されていることを前提として料金を設定している。そのため、調律した期間が空いてしまうと、調律費に追加料金として1,000~3,000円程度の料金が発生する。期間があいているほど追加料金は高くなるため、ピアノは定期的に調律しておこう。また、ピアノの状態があまりにも良くない場合は、調律ではなく修理をおすすめされることもある。
複数の業者を比較する
調律をする際には必ず複数の業者を比較するようにしよう。業者によっては、定期コースや初回割引をおこなっているところがある。また、お手持ちのピアノメーカーによっては別途料金が発生してしまうこともあるため、必ず複数の業者を確認し、比較検討するようにしよう。
悪徳業者に注意
業者選びで特に注意してほしい点がある。業者の中にはピアノ修理を謳って依頼者から高額な料金を請求するものもいるようだ。たとえば、まだまだ使えるピアノであるのに弦が劣化しているので買い替えた方がよいと言われ、高額な修理費を請求されるなどが挙げられる。
特に、極端に安価な費用を提示している業者には注意しよう。安いからといってつられてしまうと、追加修理費を要求され、相場の調律費用よりも何倍も高くついてしまったというケースがある。
良いピアノ調律師の選び方
ピアノの調律は、音程の調整だけではない。音色の調整もされることがある。そうなった場合、どうしてもその調律師の好みによって仕上がりが変わってくる。もちろん、調律師の経験や技術もかなり調律では重要になってくる。国家資格の有無も確認しておこう。
しかし、それをどのようにして見分けることができるのだろうか。それはやはり自分が自分のその大切なピアノについて詳しくなっておくことが必要である。また、調律の金額が間違っていたら指摘ができるよう、自分で十分調律の詳細金額相場を把握しておくことが重要である。
先ほどの音色の好みについてだが、これは自分の好みをあらかじめ伝えとくと安心できるだろう。しかし、音であるから好みを伝えるのはなかなか難しい。そこで、普段弾く曲などを伝えることでその曲に合った音色に調整してもらえることも考えられる。是非試してみてほしい。
せっかく出張費などを払って調律をしてもらうのだ。満足のいくものになるよう、あらかじめ自分の要望を伝えるようにして相手と自分との認識にズレがないようにしよう。
調律してもらう際の準備
調律は依頼したら、ただ来てもらって調律してもらうだけでない。準備が必要である。まず、調律しやすいようピアノ周りは綺麗にしておこう。楽譜は調律の際邪魔になるためどかしておき、ピアノカバーも外しておこう。表面の埃や細かいゴミは柔らかい布で拭き取っておこう。
ピアノは湿度や温度で影響を受けてしまう楽器である。調律の際に適切な安定した湿度と温度で調律ができるよう、あらかじめ数時間前から温度や湿度調整をしておこう。直前に暖房や除湿、冷房を入れてしまうと、調律している間に湿度や温度が急激に変わってしまうため、不安定な状態になってしまう。数時間前から調節はしておくようにしよう。
調律中の注意点
調律中は近くで音楽を流したりテレビを見るようなことは避けるようにしよう。音の調節をしているため、静かな環境が必要である。なるべく物音を立てないように、調律師の邪魔にならないよう心がけて行動しよう。
調律師とは一人の人と長く付き合うのがオススメ
また、調律師は毎回コロコロ変えるのではなく、なるべく長く同じ人にお願いすることがオススメだ。かかりつけの医者や美容師と同じで、長く付き合うことでそのピアノの特徴などを長く付き合えば知っているからだ。また、こちらの要望も長く付き合っているため知っている。安心してお願いすることができるだろう。
ピアノの寿命
ここで冒頭で少し述べたピアノの寿命について少し紹介しよう。ピアノの寿命は人間と同じくらいであると言われている。人間の寿命は、日本であれば80代後半であるが、人によっては若くして亡くなる人もいる。一概にいつピアノがダメになるかというのは言えないのである。人間も病気をしても手術や医療技術により、なんとか長生きすることができる。
ピアノも同様である。ピアノも調律やオーバーホールの交換などによりその寿命を長くすることができる。長く持つものは100年以上というのも不可能ではない。しかし、100年も経ってしまうとピアノは内部に16から20トンもの圧力をかけられてしまっているため、その鉄骨が筋力疲労を起こしてしまう可能性がある。そのため、100年程度が限界と言える。
30年も経つともう寿命だと思う人もいるかもしれないが、それは所有者がかなりそのピアノに対して音色や弾く感覚に敏感になっている場合と言えるかもしない。または、扱いが悪く、湿度や温度が全く調整されていない、悪環境の状態で放置されていたのであれば有り得るのかもしれない。
しかし、何れにしてもピアノを長く使用したいのであれば調律は欠かせない、必要な手入れである。お金が勿体無いと思うこともあるかもしれないが、するとしないとでは変わってくる。少なくとも毎年おこなうようにしよう。
まとめ
いかがだっただろうか。今回はピアノの調律、メンテナンスの費用相場を紹介した。調律、メンテナンスはピアノを長持ちさせるうえで重要なことだ。費用はかかってしまうが、後々のことを考えると1年に1度は調律をおこなうことが賢明と言える。
また、ピアノの修理に関する悪徳業者も多いようだ。正しい調律、正しい費用でおこなってくれる業者を選ぶように、十分注意して依頼するようにしよう。