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【2022年10月最新】銀の相場にコロナウイルスが与える影響とは?

読了目安:10分
更新日:2022/12/31
公開日:2020/10/23
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新型コロナウイルスの感染拡大は、1月に中国に端を発し、2月、3月にかけて徐々に欧米からアジアをはじめ世界へと拡散していった。そして、新型コロナウイルスの感染拡大は、金融市場にもさまざまな影響を及ぼし、特に金、銀、プラチナなどの貴金属価格の高騰を引き起こした。現在、高騰は一段落しているが、その中でも銀は、10年に一度と言われるような、噴水相場ともなった。

当コラムでは、新型コロナウイルスが銀の相場にどのような影響を与えたのか、また今後どのような影響を与えるのかについて考察していく。

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銀スポットの相場の推移

まずは、銀先物取引に関する銀スポットの相場について、2020年どのような相場の推移があったのかを見ていこう。また、銀だけでなく、金やプラチナを含めた貴金属関連相場についても、2020年の相場の推移を紹介する。

銀スポット2020年の相場の推移

2020年1月から9月にかけての銀スポットの相場の推移(月足)は、以下のとおりだ。銀は、これまで採掘された量は100万トンあり、金の約5倍になる。毎年の採掘量も金の約8倍あり、金に比べて希少性が低く、宝飾品や通貨、太陽光パネルなどの工業用としてのニーズも全体の約6割ある。

また、銀スポットとは、金1トロイオンス(31.1034768グラム)あたりの米ドル価格表示である。銀スポットのここ20年間の値動きは、2000年頃は5ドル台だった銀価格が、2011年4月には1トロイオンス=50ドル付近まで上昇し、2011年5月以降は下落する噴水相場だった。

2020年の銀相場は、2月に17.77ドルからスタートして、新型ウイルスの感染拡大により、産業用ニーズの減速懸念があり、2月、3月と月足ベースで11.63ドル付近まで下落した。その後4月から徐々に上げ基調となり、5月の続伸、6月の調整を挟み、7月、8月と28.11ドル付近まで高騰。9月に調整で一段落し、現在は24ドル前後で推移している。

2020年の貴金属関連相場の推移

「有事の金」と呼ばれるように、金や銀、プラチナなど貴金属関連の相場は、社会情勢が不安定でリスクオフのときには、安全資産として投資家に買われ価格が上昇する傾向にある。2020年は、新型コロナウイルスの感染が欧米に拡大した3月には、株式も貴金属関連もいっせいに売られたために価格が一時的に急落したが、3月後半からV字回復して、金は1.3倍、プラチナは1.7倍、銀に至っては2倍を超える値上がりとなった。

金も銀もプラチナも同じような値動きとなっているが、その中でも銀が突出して値上がりしているのは、銀の市場規模が金のそれに比べて小さいことが原因だ。コロナショックで世界中の投資家がいっせいに売買に参加すると、簡単に価格が変動してしまうのである。

ちなみに、2020年に金は史上最高値を更新したが、銀の史上最高値はまだ更新されていない。銀はこれまでに大きな山が2回あり、最初の山が1980年、2回目の山が2011年だ。このうち最高値は1980年の山となっている。

金や銀やプラチナなどの価格の変動材料

金や銀やプラチナなどの価格の変動材料は、基本的には同じで、ドル・金利・GDPだ。金と銀やプラチナなどとの違いは需要と供給で、金の需要は景気に左右されないが、銀やプラチナなどは景気の影響を受けると言われている。

金の場合は、景気が悪くても、資産保全のために中央銀行を中心に買うので常に需要超過の状態なのに比べ、銀やプラチナなどは、景気が悪いと産業用ニーズが減少するので供給過多の状態となる。

新型コロナウイルスと銀相場との関係

銀の相場の推移は紹介したとおりだ。ここからは、新型コロナウイルスが銀相場にもたらす影響について考察していく。

株高なのに貴金属高の不思議

コロナショックにもかかわらず株価は高騰を続けている。本来なら、貴金属相場が下落する要因となる株高だが、それでも安全資産である金や銀に対する投資は続いている。つまり、株高・貴金属高である。

この要因は、投資家の中に未だに、コロナショック&世界不況によるデフォルト発生・金融破綻リスクへの警戒感があるからだろう。欧米は現在コロナ感染拡大の第2波にさらされている。これに伴う追加財政出動などにより、金融破綻リスクを懸念して、株高にもかかわらず安全資産の金や銀などへの投資も堅調なのである。

今後のコロナ封じ込めが銀相場のキーポイント

現在、銀相場が再び上昇するかどうかは、新型コロナウイルスの封じ込めが成功するかどうかがキーポイントとなってきそうだ。ワクチンが早期に開発され、世界経済も回復の兆しを見せれば、金融市場もリスクオンとなり、株価は上昇し、逆に金や銀などの貴金属相場は下落に向かうだろう。

しかし、ワクチンが開発されず、いつまでも新型コロナウイルスの封じ込めに足踏みしている場合には、世界不況による金融破綻リスクの警戒感から、安全資産たる金や銀などへの投資が継続し、銀相場も2011年のような更なる上昇トレンドに入って高値更新への再挑戦があるかもしれない。

今後の展望

ここでは、今後新型コロナウイルスの影響により銀相場全体がどうなっていくのかについて論理的に考察していく。

供給の減少への警戒

コロナショックにより、銀の供給の減少への警戒感が出ている。銀の2大生産国は、メキシコとペルーで、これらの国々でも新型コロナウイルスの感染拡大が懸念されている。せっかく工業向け需要が復活したのに、再開した鉱山が閉山になり銀の供給減少への懸念が指摘されているのだ。

また、地球に残されている銀の埋蔵量は約40万トンで、2040年頃には枯渇するリスクもあるとも言われている。銀の現物市場では、新型コロナウイルスの影響により、在庫の動きが制限されるという思惑もあり、予想を超える高値警戒感がある。

また同時に、金の高値感から金を回避する投資家が、銀の投資に向かう可能性もあるとの指摘もある。

太陽光発電が銀相場にもたらす影響

コロナショックにより、社会にはESGやSDGsという考え方が浸透してきた。ESGとは、Environment(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治)のことであり、SDGsとは、Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)のことだ。

新型コロナウイルスの感染拡大により、社会は大きな変革を余儀なくされた。在宅勤務の急速な普及や社会からの無駄の排除、働き方改革、ペーパーレス化、脱印鑑社会の実現などである。このように、社会や社会を取り巻く環境及びそれを推進する企業統治が重視されるようになる。

また、医療・食料・エネルギーなどの人類共通の問題に対する取組みも重視されるようになるだろう。コロナショックは、以前からあったこの「ESG」や「SDGs」という考え方を世界に再認識させたのである。コロナ禍だからこそ、社会の変革が進みやすくなっているという側面もあるだろう。

そして、ESGやSDGsに関連する、再生可能エネルギーの太陽光発電の電極部分に用いられる銀の需要が拡大していくことが予想される。再生可能エネルギーを生成することで、化石燃料を発生源とする温室効果ガスの削減も可能となるからだ。

銀相場の変化

これまで、銀の実需のニーズは、フィルムカメラの素材だった。しかし、フィルムカメラの減少による工業用向け実需の減少と、ニーズの先行き不安が銀の長引く低迷を引き起こしていた。

現在では、銀の工業用向け実需のニーズは、半導体などのエレクトロニクス産業、太陽光発電などの再生可能エネルギー産業、医療分野など多種多様だ。コロナ禍において、銀の実需のニーズが高まったことも銀価格の上昇の一因になっていると考えられるだろう。

また、今後、ESGやSDGsの考え方がより社会に深く浸透していくことにより、銀の実需のニーズがさらに拡大すれば、今までの銀相場の常識が変化することも考えられる。今後は1980年のハント兄弟による、買い占め騒動のような少数の投資家が買い占めると価格が急騰することはなくなることが予想されるだろう。

感染拡大第2波による景気悪化懸念

現時点で、新型コロナウイルスの全世界の感染者数が累計で4,000万人を突破し、欧米では再び増加傾向にあり、コロナ感染拡大第2波の勢いの衰えが見通せない状況が続いている。欧州の一部では都市封鎖(ロックダウン)の実施が発表されるなど、感染封じ込めに向けた制限措置強化の動きが相次いでいる。

世界的にもインフルエンザの同時流行のリスクなどを含め、世界経済への悪影響が懸念されているのを目にする。このような中で世界の金融市場では、再びの景気悪化懸念が台頭し、投資家のリスクオフモードが進行すれば、「安全資産としての金・銀・プラチナなどの貴金属」需要が拡大することが予想される。

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投資家たちの銀投資への動向

ここでは、今回のコロナ禍において投資家達が銀投資に関してどのような動向をとったのか、いくつか事例を紹介していく。

有名投資家ジム・ロジャースのケース

誰もが知っている世界的に有名な投資家ジム・ロジャースは、コロナ禍の2020年の春以降金や銀、航空会社の株などを購入していた。彼は最近の貴金属暴落の際にもメディアに出演し、「どんな強気な相場でも10~15%の調整はあるので、下落したときは買いのチャンスで、下落した場合はまだまだ金や銀を買い増すつもりだ」と発言している。

彼は、2020年当初から金や銀は歴史的に見て割安だとし、高騰前から投資をすると発言していた。また、彼は「政府に対して人々が不信感を抱くときに金や銀などの実物資産の価格は上がる」と発言し、さらに「多くの人々は保険に加入するように、金や銀もポートフォリオの中に組み込み資産の1つとして持っておくべきだ」とも言っている。

ジム・ロジャース氏は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、しばらくは景気回復が望めず、数年は金や銀の上昇が続くと見ているようだ。一般に、銀は工業用向け実需のニーズが6割を占めているため、景気に左右されやすいとされている。しかし、ジム・ロジャース氏はこの点、一般的な考え方とは異なる考えを持っているようだ。

金融機関のケース

メディアの報道によれば、金融機関は、今年、金や銀の取引で多額の利益を計上することになりそうとのことだ。この要因は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う歴史的な金や銀などの貴金属関連の価格の急騰が1つ、やはりコロナショックによる金や銀などの世界的な供給網の寸断によることなどが挙げられる。

ジム・ロジャーズ氏と金融機関のどちらの見解が正しいかは、正直わからない。なぜなら、2020年の2月、3月と景気が落ち込んだときには、銀の価格も下落し、まだ世界的にコロナショックで景気回復がなされていないときにも銀の価格は高騰したからだ。その後の下落は、新型コロナウイルスの第2波による不況が一因となっていると見ることも可能である。

まとめ

これまで、新型コロナウイルスが銀の相場にどのような影響を与えるのかについて、さまざまな観点から考察してきた。銀の実需のニーズが増えることや、希少価値が高まることなどによる長期的銀相場では上昇するという展望、現在の下落を上昇トレンドの調整局面と捉え、まだまだ上昇するという短期的展望。または実体経済の悪化により、下落するという短期的展望などさまざまな意見がある。

少なくとも、新型コロナウイルスの封じ込めの成功の可否が銀相場に大きく影響することだけは間違いないだろう。銀の相場に興味がある方は、今回の記事を参考に、ワクチン開発やアメリカ大統領選挙などを含めた、世の中の動向と銀の相場の関係性を常に観察しておくようにしよう。

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会社名
株式会社ジラフ/ Jiraffe Inc.
設立
2014年10月29日
資本金
11.6億円(資本金・資本準備金含む)
株主
East Ventures、TLM、アドウェイズ、ドリームインキュベータ、アナグラム、ポケラボ創業者 佐々木俊介、アイ・マーキュリーキャピタル、GREE、アドベンチャー、メルカリ、hey代表取締役 佐藤裕介、Amazon Japan創業者 西野伸一郎、DGベンチャーズなど
E-mail
info@jiraffe.co.jp
代表者
代表取締役社長 麻生輝明
所在地
〒164-0001
東京都中野区中野5-52-15 中野ブロードウェイ218号
企業理念
2030年のスタンダードをつくる
事業内容
インターネットサービスの企画、開発、運営
従業員数
40名
古物商許可番号
東京都公安委員会 第303311606477号
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