【2022年最新】農業用ビニールの回収業者は？産業廃棄物？買取できる？

ビニールハウスやトンネルなどの被覆資材を中心に、農業に携わるうえで必要不可欠な農業用ビニール。使い終わった農業用ビニールは農業用廃ビニールとして、適切に処分しなければならない。処分方法は自治体によって異なるが、当コラムでは愛知県田原市を例に挙げて紹介していく。

また、農業用ビニールを回収している業者もあるので、手軽に処分したいなら回収を依頼するのも良いだろう。さらに、ものによっては価値がつくこともあるので、買取業者に買い取ってもらうことも1つの手だ。おすすめの業者も紹介してくので、ぜひ参考にしてほしい。

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農業用廃ビニールは産業廃棄物

農業廃ビニールは、産業廃棄物として決められた手段で処分しなければならない。

廃棄物の処理及び清掃に関する法律の第三条で定められており、廃プラスチックの不法投棄、野焼きは5年以下の懲役か、1千万円以下の罰金または併科となる。また、法人であれば、3億円以下の罰金である。適切に処分しよう。

農業用廃ビニールの処分方法

農業用廃ビニールの廃棄方法は自治体によって違うが、産業廃棄物として処理しなければならないのは同じだ。農業用廃ビニールを出した事業者は、産業廃棄物収集運搬業者および産業廃棄物処分業者と契約を結び、産業廃棄物管理票（マニフェスト）の交付を受け、回収してもらわなければならない。

具体的な回収方法については、自治体によって異なるため、管轄する自治体のホームページを確認しよう。

農業用廃ビニールの処理手順

ここでは2019年度に市町村別農業産出額の上位である愛知県田原市を取り上げ、参考までにどのように農業廃ビニールを処理するのか解説する。愛知県田原市における農業廃ビニールの処理手順は、次のとおりだ。

• 1.委任状の提出
• 2.農業用廃ビニールの結束
• 3.処理場への持ち込み

それぞれについて、解説する。

委任状の提出

愛知県田原市における農業廃ビニールの処理手順は、愛知みなみ農業協同組合に廃棄物処理を委任するための委任状を提出し、産業廃棄物収集運搬業者および産業廃棄物処分業者と委託契約を結んでもらっている。

なお、委任状は毎年提出する必要がある。

農業用廃ビニールの結束

農業用廃ビニールは、土を除去しつづら折りにしたあと、農業用ビニールと同じ種類のものをひもにして結束する。

別の素材のものをひもにするのは一見丁寧だが、産業廃棄物の処理ではご法度である。なお、農業用廃ビニールとして廃棄できるものは農ビと記載のあるものだけである。

処理場への持ち込み

愛知県田原市の案内にしたがい、規定の収集日と収集時間にあわせて持ち込むとよい。なお、収集日と収集時間は2021年10月31日現在のものである。

規定の収集日

田原市渥美最終処分場

4月26日、5月17日、6月21日、7月5日、7月26日、8月2日、8月30日、9月13日、10月4日、10月25日(※予備日11月1日)、11月15日、12月20日、1月24日

田原市赤羽根環境センター

5月10日、6月7日、7月12日、8月23日、9月6日(※予備日9月27日)、10月11日(※予備日10月18日)、11月8日、12月13日、1月17日

収集時間

午前の部

9時〜11時50分（7月・8月については8時30分から11時20分）

午後の部

13時〜14時50分

農業用廃ビニールの回収費

農業用廃ビニールの回収費は、各自治体によって異なる。

• 愛知県田原市 21円/kg（2018年より）
• 千葉県千葉市 70円/1束（2019年より）
• 茨城県土浦市 32円/kg（2019年より）

処分費回収のタイミングは、年1回のタイミングで回収される場合が多い。田原市の場合だと、全開終了時の3月頃に一括精算をおこなう。各自治体によって回収のタイミングが違うため、ホームページなどで確認するとよい。

農業用ビニールの回収・買取業者はある？

農業用ビニール、農業用廃ビニールともに回収業者や買取業者は存在する。

特に農業用廃ビニールは産業廃棄物として処分しなければならないため、直接的にしろ間接的にしろ回収業者とは取引をしなければならない。現状、回収業者を地方自治体を挟んで間接的に利用する人が多い。

農業用ビニールの買取価格

農業用ビニールは、ビニールハウス一式などの付加価値があれば買取されやすい。

ビニールハウスの買取価格は、パイプや鉄骨の太さ、ビニールの強度、耐用年数、保存状態によって決まる。中古での販売価格が安いものであれば20万円から購入できるため、買取価格は最安で20万円より安い価格が提示されるだろう。

ビニールハウスは太陽光や風にさらされ日々劣化していくため、買取を検討しているなら早めがおすすめだ。

農業用ビニールや農業用廃ビニールの買取業者

ここでは農業用ビニールや農業用廃ビニールの買取業者を紹介する。

茨城のワールドプラネット

ワールドプラネットでは、廃プラスチックの買取や日用品の通販をおこなっている。産業廃棄物の収集や運搬もおこなっているため、農業用廃ビニールの回収も請け負っている業者だ。

HDPE（高密度ポリエチレン）の農業用ビニール袋洗浄粉砕品も買取している。正確な買取価格が知りたい場合は、同社へ一報をいれてほしい。

福岡の有限会社岩部

有限会社岩部では、農業用ビニールと農業用廃ビニールは、買取できない。しかし、ビニールハウスの状態であれば買取はされるようだ。

同社は農業用ビニールを使用するビニールハウスごと買取している会社で、沖縄を除いた九州全域を買取範囲としており、買取実績も豊富である。

買取価格は公表していないが、ビニールハウスの使用状態によって価格は大きく変動するようだ。

農業用廃ビニールの回収業者

ここでは農業用廃ビニールなどの回収業者を紹介する。

千葉のアールファイブ

アールファイブは、千葉県・茨城県・埼玉県・東京都を周辺に不用品回収をしている業者だ。実績は1,000件にのぼり、安心して取引を依頼できる。

同社ではビニールハウスの解体回収をおこなっており、農業用廃プラスチック製品の回収をはじめ農耕機や農薬などの農業にたずさわるアイテムの回収を実施している。回収費用は状況によって変わるため、問い合わせをして確認しよう。

東京のエコモーション

エコモーションは、産業廃棄物の処理や不用品の回収を、東京都を中心に関東全域でおこなっている。廃棄費用が他社と比べて低いのが特徴。回収アイテムを可能な限りリサイクルし、廃棄する際にかかる費用に還元してくれるためだ。

同社では農業用廃ビニールの処理を相談すると、自社で持っている幅広いネットワークを利用して最適な方法を提案してくれる。提案の内容によっては、従来の処理費用を大幅に削減できる可能性があるようだ。

まとめ

農業廃用ビニール捨てる場合は、産業廃棄物として処理しなければならない。処分方法は各自治体によって異なるため、詳細は自治体への問合せかホームページをみて確かめよう。

また、買取や回収をおこなっている業者もあるので、処分時の選択肢として検討するのも良いだろう。特にビニールハウスは価値がつきやすいので、比較的状態が良ければ買取業者に相談してみてはいかがだろうか。

なお、もし農機具などで売却したいものがあれば、こちらのコラムも参考にしてみてはいかがだろうか。

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参考サイト

• e-Gov 廃棄物の処理及び清掃に関する法律
• 愛知県田原市　農業用廃プラスチック回収のご案内
• 山口県山口市　農業用のビニールシートや廃プラの処分方法について