スコットランドの代表格と言えるシングルモルトザ・マッカラン。国内外問わずに高評価されているウイスキーだ。マッカランは高い人気がある反面、出荷本数が少ないので、希少性が高いこともあって高額取引で取引されている。今回はマッカランの中でも特に情報が少ないファイン&レア1961の情報を紹介しよう
41 years old single malt scotch / gorriti
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ザ・マッカランの歴史
ザ・マッカランはなぜ高値で取引されているのか。その秘密はマッカランの歴史に隠されている。ザ・マッカランの歴史は売買する上で有益な情報となるので解説していこうと思う。
スコッチウイスキーの代表格
ザ・マッカランの製造会社であるマッカラン社の歴史は1824年、スコットランドのハイランドから始まった。当時のハイランドではあまりなかった蒸留ライセンスをいち早く取得したマッカラン社は、独自の製法で試行錯誤してザ・マッカランを生み出した。
スペイサイド地方で蒸留ライセンスを取得している会社はほとんど無く、2番目にライセンスを取得したマッカラン社はスコッチウイスキー(スコットランドのウイスキー)の先駆者だ。スコッチウイスキーの歴史は12世紀から13世紀と言われているが、昔のスコッチウイスキーには熟成に目をつける風潮は無かった
そこで熟成に着眼点を置いたのがマッカラン社だ。麦芽や木材にこだわり、厳選と熟成に3年以上の時を費やして一切の妥協を許さなかった。この飽くなき探求心が世界的に評価されるシングルモルトを生み出したのだ。
ザ・マッカランの逸話
世界最大級のオークション、クリスティーズはご存知だろうか。このオークションでは高級ウイスキーも数多く取引されているのだが、その中でもひときわ注目されたのがザ・マッカランだ。
史上最高価格の1,200,000ポンド、日本円にして約174,000,000円の落札価格をたたき出したザ・マッカランは、ウイスキーの落札価格が市場1位と2位を記録した。およそウイスキーとは思えない高額落札で上位を独占したザ・マッカランは、それまでのウイスキー史上には無い偉業を成し遂げたのだ。
イギリスで最高級のブランド品が連なっている高級百貨店ハローズにもザ・マッカランの逸話がある。ハロッズではさまざまなカタログあり、「
英国最大級の高級百貨店で至高の称賛を浴びたウイスキーはザ・マッカランの他には数えるほどしか存在しない。この事からザ・マッカランはイギリス最高峰のウイスキーだということがうかがえるだろう。
これらの類を見ない功績があるザ・マッカランにはさらなる逸話がある。本来ウイスキーの最低アルコール強度は40%とされており、40%に満たないものはウイスキーとは認定されない。しかし、数々の功績があるザ・マッカランは、アルコール強度が40%を満たしていないが特例でウイスキーだと認定されたのだ。
ザ・マッカランがウイスキーの中でいかに評価・注目されているか。これらの逸話を見ただけでも伝わったのではないだろうか。
ザ・マッカランの魅力
ザ・マッカランの歴史を知るとどれだけ世界的に評価されているかがわかってもらえたのではないかと思う。しかし、同時に「なぜこんなにザ・マッカランが評価されているのか」という疑問が浮かんだ人も少なくないはずだ。ここからはザ・マッカランの魅力について迫っていこうと思う
原材料を育成・厳選する
シングルモルトの要となるのは麦芽だ。ザ・マッカランにはスペイサイド地方の豊かな土地で育まれ、マッカラン社独自の品種改良が施されたミンストレル大麦が使用されている。この大麦を1年以上かけて乾燥して作られた麦芽は、スペイ川の近くで組みだされる、ミネラル豊富な湧水で仕込まれるのだ。
良質な原料で作り出された麦汁にイースト菌を加えることで、糖分がアルコールと炭酸ガスに変わりウイスキー独特のフレーバーが生み出される。そして、熟成年数が長いものは石炭ではなくピートで加熱されるのだ。
ピートは泥に植物が蓄積し、長い年月をかけて炭化した泥炭だ。一般的に直火炊きに使われる石炭とは違い、ピートは蓄積した植物成分によってさまざまな風味で彩られるという特徴がある。この風味の中でも特に良いピーティーなものだけを厳選して製品化されるのだ。
樽の材料も徹底的に厳選
昔のスコッチウイスキーは醸造をこだわっても熟成はあまりこだわらないのが一般的だった。しかし、マッカラン社は熟成にも強いこだわりを持っており、樽に使われる木材すら自社栽培していたのだ。
樽に使われる木材はヨーロピアンオークとアメリカンオーク。これらの木材はマッカラン社が保有している森から伐採され、1年間しっかりと天日干しされる。そこで作られた木材によって樽ができ上がり、厳選されたシェリー酒を入れてさらに3年間熟成されるのだ。
ザ・マッカランの熟成へのこだわりは樽で寝かす年月だけではなく、樽の原材料を作るところから始まっている。この徹底したこだわりとコストを度外視した取り組みが世界的に評価されるスコッチウイスキーを作り上げたのだ。
ファイン&レア1961年の査定情報
ファイン&レア1961年の査定情報は極めて少ない。なぜなら国内での買取実績がほとんど無いからだ。ここからはファイン&レア1961年を含めたザ・マッカランの査定情報を整理していこうと思う。
木箱や小冊子をそろえる
ザ・マッカランの木箱には高級素材が使われている。そして、ザ・マッカランなどの高級ウイスキーともなると小冊子などの付属品単品でもオークションで取引されるほどの価値があるのだ。買取を依頼する際には木箱や小冊子などの付属品を欠かさないように注意してほしい。
空瓶でも取引が可能
ザ・マッカランは熟成年数が若いものでも数十万円で取引される。そんなザ・マッカランの香りを目的として空瓶で取引されたデータは多く残っている。空瓶は熟成年数によっては買取しない業者があるが、オークションなどの個人間取引で売買できる可能性は十分あるので空ボトルの保存も視野に入れてほしい。
ファイン&レア1961年の買取情報
ここからはファイン&レア1961年の具体的な買取価格について触れていこうと思う。取引媒体が違うだけで桁が違う価格になるので欠かさずにチェックしてほしい。
買取業者の取引価格
大手買取業者、大黒屋での買取参考価格は720,000円だった。(2019年4月13日時点)その他にファイン&レアの取引実績がある業者は存在したが買取価格は公表されていなかった。ファイン&レア1961年の買取価格は720,000円を基準に見て良いだろう。
ちなみに唯一、買取参考価格が公表されていた大黒屋では宅配買取・店頭買取、どちらも可能だ。こういった買取サービスが行き届いている点も考慮して買取業者を選ぶと良いだろう。
個人間取引の価格
個人間取引でのファイン&レア1961年の取引データは残っていなかった。しかし、同じシリーズであるファイン&レアの1969年と1976年はヤフオクで出品中だった。その価格はなんと以下の通りで、どちらも入札件数は0件だ。(2019年4月13日時点)
- ・ファイン&レア1969円: 4,500,000円
- ・ファイン&レア1976年: 4,000,000円(即決価格5,000,000円)
国内での取引データや流通量が少ないことでオークション価格がかなり高騰しているようだ。しかし、あくまで個人の価格設定なので買取業者の価格と照らし合わせて慎重に見極める必要がある。買取価格を公表していない業者も含めると相場は未知数なので、根強く査定依頼をすると良いだろう。
まとめ
今回はザ・マッカラン ファイン&レア1961年について紹介してきた。国内での取引情報が少ないので謎めいたシリーズという印象を受けた人もいるのではないだろうか。
ファイン&レアの新品価格はザ・マッカランの中では中間の価格だが、国内の流通量が少ないため価格のバラつきが目立つシリーズだ。特にオークション価格は変動する可能性が極めて高いので購入するタイミングを慎重に見極めてほしい。この記事がファイン&レアの取引を考えている人の助けになれば幸いだ。